朝日連峰ー古寺山周回
- GPS
- 19:19
- 距離
- 29.9km
- 登り
- 1,483m
- 下り
- 1,483m
コースタイム
- 山行
- 8:07
- 休憩
- 2:08
- 合計
- 10:15
天候 | 両日とも小雪時々曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2019年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
近くに登山ポスト無し ・根子〜地蔵峠〜古寺鉱泉 車道を歩きます。目立った危険個所はありませんが、道路の脇が崖で積雪が小規模に雪崩れるところもありそうです。コースのアップダウンは大きくないので雪質によりますがスキーでも歩きになります。古寺集落から古寺鉱泉までは狭い林道で道型が分かりづらいですが電線の張っていない電柱が誘導ポール代わりになります。 ・古寺鉱泉〜ハナヌキ峰 小寺鉱泉前の沢に架かる橋を渡るためには、駐車場から斜面を高巻くか夏道通りに川縁をヘツリます。今回はアイゼンを履いてヘツリました。 ・古寺鉱泉〜ハナヌキ峰 古寺鉱泉から尾根に乗るまでの傾斜が急なのでかなり汗を絞られます。尾根に乗ってしまうと細い尾根ですが歩きやすくなります。ハナヌキ峰の直下では、一度ピークまで登って鞍部に降りるかトラバースするかの二通り考えられますが、雪が安定しているようだったのでピークまで登らずにトラバースしました。 ・ハナヌキ峰〜古寺山 気持ちの良いバーンですが東側は一部雪庇が出来ています。視界の悪いときはコース取り注意。古寺山直下の尾根には雪庇があり、通りやすいところを狙って越える必要があります。 ・古寺山〜小朝日へ至る鞍部 大きく張り出した雪庇に亀裂が走っています。亀裂は藪のギリギリ際に走っているので通過するには雪庇の上、亀裂の先を歩く必要があります。亀裂の上には薄く雪がかぶっているので見ただけではわかりません。深さは見えた範囲で1.5〜2m程度 |
その他周辺情報 | トイレは道の駅西川か、営業時間中のゆったり館で借りることが出来るようです。どちらも温泉施設があります。¥300 |
写真
装備
個人装備 |
厳冬期幕営装備一式
|
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感想
冬期の朝日は登山口のはるか手前で除雪が終わり、アプローチの悪さから夏の喧騒とは打って変わった静けさです。今回 山中で人の気配を感じることはありませんでした。
朝日連峰は積雪が多く行程の予想がなかなか立ちません。単独行だと全行程ラッセルでどこまで進めるものか。とりあえず気持ちだけは大朝日へ向けてヘッデンスタートです。
予定ルートは根子から古寺鉱泉を通って大朝日方向。下山は日暮沢を通る二泊三日。スタートして分かりましたが、新雪の下はすぐ締まり雪で思ったより歩きやすく予定通り進めそうな手ごたえです。今日のゴールのハナヌキ峰のあたりを目指します。
古寺までは誰もいない車道を静かに進んでいきます。アップダウンのほとんどない車道歩き。古寺の集落を過ぎて鉱泉近くまで行くとスノーモービルが後ろから走ってきます。。お話し伺うと「今日は古寺鉱泉の雪下ろしの日。後続の雪下ろし部隊のためにトレース付けに来た。」との事。そのまま鉱泉までトレース付けて戻っていかれました。せっかくなので付けたばかりのトレース、ありがたく利用させていただきました。
古寺鉱泉から先に進むには古寺川を渡る必要があります。橋を渡る手前、川沿いにつけられた夏道は雪で埋もれています。冬は駐車場から一旦上に登ってから橋に出るのがルートなのでしょうが、上の斜面を見てみるとアイスバーン気味になっておりスキーで行くのは一苦労です。川沿いの夏道のほうが雪が締まって楽そうに見えたので、アイゼンて行ってみることに。しかしこちらの道もそれほど楽ではありませんでした。脚が完全に埋まって股まで潜るので足を進めるのが一苦労。川に転落の心配はあまりありませんでしたが、やはり上を通ったほうがスムーズだったかもしれません。
古寺鉱泉の先は急な斜面を一気に上がります。前日まで積もった雪が薄く乗っていますが、すぐ下は結構ガリガリでそのままだと登り切れそうにないのでスキーアイゼンを出します。この日の雪質にはスキーアイゼンがばっちり効きました。これが無かったらかなり苦労したかもしれません。
急斜面を登りきると細い尾根に上がります。尾根は細いもののそれほど急ではないので通過には苦労しません。しばらく進むと徐々に尾根が広くなりハナヌキ峰が近づいてきます。ハナヌキ峰山頂直下の夏道は山腹をトラバースして鞍部へ抜けていきますが、少し傾斜がきついので雪崩を警戒しながらルートを決めます。この時は少し傾斜が緩くなるところまで登ってから鞍部へ抜けました。
鞍部に着いたところが今日の目的地。ここにテントを張ります。雪の積もり具合から見て風の通り道のようですが、天気予報だと明日も風は弱いようなので予定通りここでテン泊。風が強いときはハナヌキ峰の東側が風当たりが弱そうに見えました。
テントを張って一息つくとさすがに疲れが出て食事を済ませると夕方6時には就寝。翌朝まで目を覚ますことなくぐっすり眠りました。
翌朝は雪。予報通り風はありません。夕方まで天候の急変は無さそうです。シールも効いて快調に進んでいきます。古寺山の手前で雪庇を越えるところがありますが、一か所雪庇の切れていてなんなくクリヤーすることが出来ました。
古寺山からいよいよ小朝日へ進もうとした矢先、古寺山と小朝日の鞍部で突然足元に穴が開いて危うく落ちかけました。雪庇の根元に入った亀裂。その上にかぶった雪がクラックをかくしてその上に載ってしまったようです。深さは自分の身長くらい。かなり焦りました。周りを上から見てもほかに亀裂は見えませんが、ストックで突くと雪が崩れて穴が開きます。何か所か突いて隠れクラックを確認した後、この先は危険と判断してここで撤退することにしました。さすがに単独では落ちるとシャレになりません。
ここから帰りは予定通り日暮沢コース。時間によっては日暮沢小屋で一泊してもいいので気楽に降りて行けます。シールを外して古寺山の気持ちいい斜面を滑り降りるとあっという間に昨晩のテン泊地。ここでもう一度シールを付けなおしてハナヌキ峰へ登ります。この登りもすぐに終わってピークにたどり着きます。古寺鉱泉へ降りる場合はここでシールを外しますが、日暮沢へ降りる場合は尾根の突端までそのまま進みます。ここから先は晴れていても木が邪魔して見晴が悪いので、滑る方向を確認しながら進みましょう。滑り降りるにちょうどいい斜度のツリーラン。頑張って登ってきたご褒美は格別です。
根子川沿いの林道に出るとあとは延々と林道歩きの帰り道。日暮沢小屋の横の洗い越しは冬でも水が流れています。この日の水量はスキーブーツで渡れる程度でしたが、靴によっては水対策が必須です。
日暮沢林道は路肩が崖になっているところが多く何か所か雪崩危険地帯があります。日暮沢小屋とアメリカ橋の間は特に注意が必要なので通過する際はご注意ください。
ゴールの乾杯は大井沢温泉湯ったり館の冷たい水を心行くまで堪能しました。下界のありがたみを感じることの出来る至福のひと時です。
今回は大朝日どころか小朝日も超えることはできませんでしたが、いずれ厳冬期の大朝日、踏んでみたいものです。
厳冬期に朝日の方へ行っていたとは驚いた
厳冬に一度は登ってみたいとは思うものの、中々勇気が出ません。
アプローチに隠れたクレバス、雪崩と朝日は一筋縄にはいきませんね…
お疲れ様でした
さすがに朝日の冬は緊張感が違います。帰り着くまでドキドキしました。
それでも暖冬のおかげでラッセルの苦労が大分軽減されているような印象です。
数日前までの陽気のおかげで雪がかなり締まって歩きやすくなっていました。
ただそのせいで雪崩の心配が5割増しでしたが。
一筋縄でいかないだけにまた行きたくなってしまいます。
行きましたね〜〜
でも少々厄介なコンディションだったようですね。
くれぐれもお気をつけて〜〜〜〜
一人だとさすがにこれ以上奥まで突っ込めませんでしたね
これから気温も上がりそうだし今年はもうだめかもしれませんね
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