コイカクシュサツナイ岳
- GPS
- 15:29
- 距離
- 37.3km
- 登り
- 2,477m
- 下り
- 2,490m
コースタイム
- 山行
- 14:57
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 15:29
天候 | 晴れたり曇ったり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
怒涛の15時間行動。日高山脈核心部、コイカクシュサツナイ岳ワンデイの挑戦。
静かなダムゲートを朝2時にスタート。真っ暗なトンネルをいくつも潜りながら札内川ヒュッテまで。無心で白線を踏みながら歩くと、なんだか優しい気持ちになれる。今回、コイカク入山口まで除雪されていて楽ができた。自転車があればよかった。
真っ暗なコイカクシュサツナイ川を詰める。二つの砂防ダムとゴルジュの巻が面倒だったが、幅広で渡渉も楽な歩きやすい河原だった。2016年の台風の影響であろう。
夏尾根に着くもまだ薄明るくなった頃。出来るだけスキーで登るが、小雪、笹薮、急斜の三重苦で全然標高が上がらない。両手両足とダブルウィペットを駆使して無理やり高度を上げるが、100m登るのに1時間近くかかる。そうこうしているうちに日の出を迎える。
1300で限界を迎えたのでツボ足アイゼンに変更。膝上〜腰ラッセル。スキー板が藪に引っかかるので余計に辛い。少しでもスキーが使えるところを見つけて、アイゼンとスキーと使い分けながらようやくピークを捕捉する。
最後のオベリスクはロープが露出しているので楽だったが、身体はすでに消耗していた。パンを食べて気合を入れ直し、夏尾根の頭に這い上がる。夏尾根攻略だけで7時間もかかってしまった。カムエクが見えた。日高最高。
コイカクシュサツナイ岳山頂まで楽しいハイキング。途中に北大山岳部のレリーフ。この山には悲しい歴史がある。慰霊碑の前で黙祷を捧げると、不思議なことにその一瞬だけ風の音がピタッと止まり静寂が訪れた。僕の祈りが聞こえたのだろうか。
山頂で記念撮影。ここまで10時間かかったが、意外に調子は良い。目的のスロープまで引き返すが、覗き込むとそこは藪。まじか。仕方ないので、ツボ足で枝を掴みながら200m降りる。滑落停止の姿勢をうまく使うと良い。あの夏尾根を下ることを想像すればまだこちらの方が楽だ。
無事に雪のついているところまで降りたら、お楽しみのスキー。日射と風でボコボコになったシュカブラの上にフワッとパウダーが乗っているコンディションだった。贅沢は言うまい。40度以上はある狭くて急な斜面を、スラフをバンバン流しながらゆっくりと降りていく。ここで怪我でもしたら遭難確実なので、攻撃よりも守備にウェイトを置いた滑りに集中する。安全第一。
斜度も緩くなってなんとか危険地帯は脱したが、沢の底に大きな氷のオブジェクトが並んでいる。上から見ていた時は「なんじゃこりゃ」と思っていたら、昨シーズンの残雪でできたスノーブリッジだった(万年雪なのか?)。やはり今年は雪が少ない。他にも岩にへばりついた青い氷瀑が並んでいて、まるでアナ雪の世界だった。
トレースに合流してヒュッテまで戻る。半分くらい滑りながら行けるが、滑走面が削られます。ヒュッテに到着するまでに消費したのはコンビニパン3つだけ。トンネルを歩きながら残ったパンを食べた。
今シーズンの目標の1つが叶った。あとは残雪期に2つほどやりたい事がある。
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