二子山(西岳<上級者コース>&東岳。奥秩父のクレイジーマウンテンに挑戦!)
- GPS
- 02:40
- 距離
- 3.5km
- 登り
- 568m
- 下り
- 561m
コースタイム
天候 | 快晴&無風! コンディションは最高! |
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過去天気図(気象庁) | 2019年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
倉尾登山口から20mくらい車道を下ったところにある、駐車スペースです。 ・詰めれば10台くらいは駐車できそうです。 ・一応、登山口脇の路肩にも数台停められます。 ・クライマー、登山者用の簡易トイレがあります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<倉尾登山口〜股峠> 登山者カウンターがあるので、一回だけ押してからスタートします。 勾配はやや急で、道幅もあまり広くありませんが、特に問題ない登山道です。 ゆっくり歩いても、股峠まで5分程度です。 <股峠〜西岳(上級者コース取付地点)> 最初から急登です。 途中に注意看板があり、右上に続く道がありますが、そちらは一般コースです。 上級者コースはそのまま直登します。 しばらく登ると、道標と注意看板があり、さらに登った先で岩場に突き当たります。 そこが上級者コースの取り付きです。 <西岳(上級者コース)> ほぼ垂直の岩壁を登っていきます。 鎖は一切ありません。 ペンキや、かつて鎖が設置されていた金具を辿っていけば、ルートを外すことはないと思います。 手掛かりや足場は豊富ですが、尖った岩が多いので手袋をしたほうがいいです。 途中、テラスのようになっている場所が数箇所あり、そこで休むことができます。 <西岳(東峰)〜西岳(中央峰)> <西岳(中央峰)〜西岳(西峰)> <西岳(西峰)〜坂本下降点> 両脇が切れ落ちたヤセ尾根を歩きます。 ルートが分かりにくい場所は、だいたい黄色ペンキでマークされているので、それに従って進みます。 数箇所、クライムダウンで下りないと危険な場所があります。 巻道がある場合は、素直にそちらを歩きましょう。 前方に叶山鉱山が見えてきて、岩場に突き当たったら、そこを左に下りれば坂本降下点です。 <坂本下降点〜西岳(西峰)直下> 鎖が2本設置されています。 ほぼ垂直の岩壁ですが、鎖も使い慎重に足を置いていけば、特に問題はないと思います。 鎖場から下もほぼ垂直の岩壁です。 自分としてはここが一番苦労しましたが、単にルートをミスっただけかも・・・。 <西岳(西峰)直下〜股峠> 九十九折りの急坂を下ります。 魚尾道峠まで下ったら、伐採地(ロープで柵が設置されています。)をトラバースします。 少し進むとローソク岩への登り口があります。 ローソク岩に向かう場合は、急斜面を登る必要があります。 <股峠〜東岳山頂> こちらも急登です。 西岳の上級者コースほどの岩場ではありませんが、一箇所左側が切れ落ちた岩場のトラバース(鎖&足場が設置されています。)があり、注意が必要です。 岩場を登りきると、西岳と同じようなヤセ尾根になっていて、それをしばらく歩くと東岳の山頂です。 |
その他周辺情報 | <道の駅 両神温泉 薬師の湯> 露天風呂はなく、広めの内湯が1つの小さな温泉施設です。 入浴料金は600円です。(JAF割で10%引) URL http://www.kanko-ogano.jp/spa/ |
写真
装備
MYアイテム |
MonsieurKudo
重量:7.10kg
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個人装備 |
フリース
長袖インナー
ズボン
厚手靴下
雨具
帽子
靴
手袋
ヘルメット
ザック
飲料
水筒(保温性)
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
カメラ
|
感想
今日は岩場成分を補給するため(笑)、奥秩父の二子山にやってきました。
この山を知ったのは、この前登った妙義山の事前調査をしているときでした。
二子山は東岳、西岳の二峰(正確には西岳も東峰、中央峰、西峰の三つに分かれますけど)で構成され、標高は1,100m程度。
カテゴリー的には低山に分類される山です。
東岳、西岳ともに危険箇所がありますが、特に自分が惹きつけられたのは西岳。
上級者コースは、頂上まで一切鎖がないほぼ垂直の岩壁を登る必要があり、登り詰めても、そこから両脇がスッパリと切れ落ちた細いヤセ尾根を延々と歩く・・・。
高度感も相当なものらしく、考えただけでワクワクします。
妙義山は、鎖はあれども手掛かりや足場の少なさで難易度が高いですが、こちらは鎖がないことで難易度を押し上げていると感じました。
登山口から5分とかからず、東岳と西岳の鞍部である股峠に到着しました。
人がいない時間に西岳に登ってしまいたかったので、右へ。
しばらく急登を登ると注意看板がありますが、そこを右へ向かうと一般コースに入ってしまうため、直登しました。
登り途中で、東岳の左側から朝陽が昇ってきて、思いがけず御来光を見ることができました。
さらに登ると、道標と、再度の注意看板。
そして、鎖設置者による、有名な撤去の案内がありました。
(1)鎖が多すぎる、付け過ぎだ。
(2)鎖は必要ない。
→別に使いたくなければ、使わなければいいだけでは?
ただ、鎖があることで、技量の伴わない初心者が登って事故が増えるという見方もできるかも・・・。
(3)鎖が取れたら、責任取ってくれるのか。
→これは、鎖を設置したのが1個人であるから、言われたのかな?
・・・まあ、賛否両論あるので、ここであまり深く書くのはやめようと思います。
やがて上級者コースの取り付きである岩壁が姿を現しました。
なるほど、確かに凄い絶壁です。
ですが、手掛かりや足場は豊富なので、それほど難しくはなかったです。
今回、手の感覚を鋭敏にしたかったので、手袋をせずに登りましたが、ちょっと失敗でした。
風化した石灰岩はところどころ尖っていたり鋭利になっていて、注意したのですが、右手人差し指と左手小指の第三関節辺りを擦ってしまい、少しだけ皮が剥けてしまいました。
全身を使って登るので、自然と息が荒くなってしまいましたが、何とか無事に頂上まで登ることができました。
ただ、ここは西岳の3つある峰のうちの東峰であり、最高点であり山頂標がある中央峰へは、しばらくヤセ尾根を歩く必要がありました。
中央峰に着くと、山頂標は倒れていましたが、自撮りするために、一時的に立てて撮りました。(安定させるのが無理だったので、撮影後、元に戻しておきました。)
ここでGoProのバッテリーが少なくなったので、スペアバッテリーに交換しようとしたのですが、ポーチに入れたはずのバッテリーが見当たらない!
ポーチ外側にあるメッシュ部分に入れていたので、たぶん上級者コース入口でヘルメットを被るためにザックを下ろした時に落としたのだと予想。
あとで探すことにして、山行を続行しました。
西峰まで続く長いヤセ尾根歩きは、周りに視界を遮るものが無い圧倒的な開放感と、両脇がスッパリと切れ落ちた高度感が物凄くて、ほんとに楽しかったです。
途中、「こんなのどうやって下りるの?」っていう箇所がありましたが、よく見るとクライムダウンで下りられるルートがありました。
西峰を越えて西端に近づくと、白く目立つ叶山鉱山が見えてきました。
叶山は石灰岩の採掘によって切り崩され、山頂部がなくなって平らになってしまっていました。
我々の生活に欠かせない資源とはいえ、ちょっと寂しい気持ちになりました。
武甲山や藤原岳も、いつかはあのような姿になってしまうのでしょうか・・・。
(まあ、地域の皆さんが黙っていないと思うので、大丈夫だと思いますけど。)
やがて坂本下降点に到着、西岳に唯一設置されている2本の鎖を使って下りましたが、そこから下までは鎖も目印も一切ない、ほぼ垂直の岩壁になっているためコース取りが難しく、ここが一番の核心部だと思いました。(あくまで自分にとってですが。)
何とか無事に下りきり、ホッと一息。
そこからローソク岩分岐までは、ひたすら急坂を九十九折りに下りました。
ローソク岩分岐からは、これまで歩いてきた西岳の稜線が一望できました。(ちょうど東峰の上辺りに太陽があって、写真は逆光でイマイチになってしまいましたけど。)
崩れた斜面に沿うようにネットが張られていていましたが、ザレていたので、滑らないように注意して歩きました。
斜面をトラバースして続く登山道を歩いて股峠に戻った後、そのまま東岳に登りました。
股峠にザックをデポしてもよかったのですが、トレーニングも兼ねて背負って登ることにしました。
最初から急登でしたが、西岳の上級者コースに比べたら傾斜は緩かったので、スイスイ登れましたが、左側がスッパリ切れ落ちた急斜面の岩場をトラバースして越える箇所があり、そこは慎重に通過しました。
岩場の斜面を登りきってもそこが山頂ではなく(山頂はここで見えますが)、西岳と同じようなヤセ尾根をしばらく歩いて、東岳の山頂は到着しました。
東岳の山頂は、周りに木があり、西岳ほど展望はよくありませんでした。
なので、山頂標と自撮りして、さっさと股峠に下山しました。
それなりにたくさんの人とすれ違いましたが、皆さん、大きなザックを背負ってローソク岩方面に向かうようでした。
たぶん、クライミングに来た人たちだったのでしょう。
ひとまず車に戻ってザックを置いた後、セカンドカメラだけ持って、落としたGoProのバッテリーパックを捜しに、上級者コース入口の道標付近まで登りました。
付近をくまなく捜しましたが、見つからず・・・。
しばらく捜しましたが、諦めました。
う〜ん、どこで落としてしまったんだろう?
2,500円も出せば買える物なので、金銭的な被害は軽微ですが、見つからなかった悔しさと、(故意ではないにせよ)山にゴミを置いてきてしまったことで、ちょっと申し訳ない気持ちを感じながら、車に戻りました。
山行後の温泉は、道の駅 両神温泉 薬師の湯へ。
営業開始時間である10時の10分前に着いてしまい、少し待ちました。
小さい温泉でしたが、さっぱりしました。
それから、4つほど道の駅巡りをしてから帰途に就き、まだ明るい16時前に自宅に着きました。
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二子山、聞きしに勝る凄い山でした。
岩場と高いところが大好きな自分にとっては、最高にスリリングで楽しかったです。
この日は尾根に出ても無風で、これ以上ないベストコンディションだったのも幸運でした。(風が強かったら、さすがに恐怖を感じたかもしれません。)
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