石鎚山 伊吹山 瓶ヶ森 台ヶ森【西之川周回ルート】
- GPS
- 56:00
- 距離
- 26.5km
- 登り
- 2,458m
- 下り
- 2,444m
コースタイム
4日:6:20成就→7:19試しの鎖7:26→7:41同鎖上7:45→7:55前社ヶ社8:00→8:19夜明峠→8:37一の鎖→8:44同鎖上→8:54二の鎖9:00→9:15同鎖上→9:25三の鎖9:40→9:54弥山10:30→10:43天狗岳→10:56南尖峰→11:20弥山11:25→12:45休憩所13:20→14:01土小屋14:25→16:00よさこい峠16:10→16:45伊吹山16:55→17:25山荘しらさ
5日:7:10山荘しらさ→8:49瓶ヶ森登山口9:03→9:28男山9:30→9:43瓶ヶ森10:40→11:44台ヶ森鞍部11:50→12:00台ヶ森12:05→12:11台ヶ森鞍部→12:57新道分岐13:00→14:25東之川登山口→14:50西之川
*ルートは手入力です。三の鎖以外の鎖場は省略しています。また、東之川への下山は、ベースの2万5千分の1の地図が「東之川新道」を掲載しているため、登山口手前の一部区間は推定入力となっています。
天候 | 5月3日:曇りのち雨 4日:曇りときどき雨 頂上山荘5℃ 5日:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
伊予西条13:33→西之川14:30(990円) 帰り:西之川15:15→伊予西条16:11 |
コース状況/ 危険箇所等 |
*登山ポスト:成就の宿泊先にて提出しました。 *トイレ:西之川、成就、前社ヶ社(売店なのでお店に断わってから)、頂上山荘(無料)、土小屋、よさこい峠、山荘しらさ、瓶ヶ森駐車場にあります。 【西之川〜成就(石鎚古道)】 *コース上、特に危険箇所はありません。 バス停より先に進むと右側に登山口となる階段があり、「成就 土小屋登山口」と書かれています。登り始めてすぐ、数件の民家脇を通り過ぎます。全てかどうかはわかりませんが廃屋のような住居もありました。道は明瞭です。コース上には土小屋方面の分岐を含め指導標が設置されています。ほぼ登り一本調子で体力が要ります。なお、私の高度計1280m付近に分岐があり、そこは尾根伝いの道を選びました。やがてロープウェイからの道と合流したので間違いではなかったと思います。 ロープウェイが便利なので利用者は少なく、とても静かな道でした。登りは私たちだけで(遅い時間のせいもあるでしょうが)、下りは単独の方1名とすれ違いました。 【成就〜石鎚山弥山】 **試しの鎖は登った後、後ろ向きになって鎖で下りなければなりません。足元が見えないところもあります。降雨時、降雨後の鎖場は、岩がつるつるして滑りやすいのでより大変になります。慎重に三点確保をすること、先行者と間隔をあけることに注意してください。 途中に4ヶ所の鎖場がありますが、すべてに巻道があり迂回できます。石鎚の鎖はとても太いです。表現が見つからないのですが、山でよく見かけるチェーンをソーメンとするなら、うどんぐらいの太さです。そのため鎖の輪にも指が入り、しっかりした支持が得られる場合があります(手の小さい子どもは逆に大変?)。また、二・三の鎖(記憶が定かではないですが、一の鎖も?)には、楽器のトライアングルみたいな形の鉄製の足場が付いています。ハイカット27cmの登山靴でも充分入る大きさでした。ただ、このトライアングルはよく鎖の後ろに隠れているので、足を入れやすい位置に持っていくのに爪先や手で移動させる必要があり難儀しました。 【弥山〜天狗岳〜南尖峰】 **やせ尾根を行きます。滑落注意。特に強風時は慎重に。 天狗岳が西日本最高峰です。弥山から鎖を使って少し下りやせ尾根を伝っていきます。全般的に足場は悪いです。風の強い日は特に慎重深く、いつでも岩にしがみつける体勢を。いくつか巻道がありますが足場がよく所もあります。尾根伝いの場合、天狗岳の手前で岩がV字に切れ込んでいます。そこに風が集まって吹き抜け、時に体当たりをくらうような突風になります。 悪天候時は弥山から天狗岳が見えず、どのピークなのか分かりにくいかもしれません。天狗岳は弥山より最初のピークで、小さな祠(第三十六番 天狗岳王子社)が目印になります。その先のピークは南尖峰です。南尖峰より先は墓場尾根と呼ばれているようで東稜基部に合流しますが、かなりの熟練者向きのようです。 【弥山〜土小屋】 *鎖場の巻道の下り階段は滑りやすいです。 コースは十分整備されています。途中に休憩箇所もあります。1ヶ所に雪が残っていましたが、アイゼンなしで問題なく通行できました。 【土小屋〜伊吹山〜瓶ヶ森】 *一部区間、ルート不明瞭です。背の高い笹に覆われているところもあり、子どもには向いていないかもしれません。 縦走路になっており一応まばらにテープはありますが、腰高くらいの笹に覆われて足元が全く見えない区間もあり道はややわかりにくいです。特に土小屋から名野川越までは不明瞭な区間がありますので注意を。尾根筋から名野川越への下降点が分かりにくく、見落としました。名野川越手前の尾根筋で行き詰ったら引き返した方がいいでしょう。また、笹で足下が見えない状況で山腹の道を進んでいたとき、何度か谷側に足を滑らせました。 名野川越からよさこい峠までは林道を行きます。峠からは登山道で伊吹山へ。太平洋まで見通せる笹の間の道を登ると山頂があり、ここからは瀬戸内海が見えます。 山頂よりしばらく下りると再び林道に。合流点付近には指導標があり、それに従って林道から離れても、そのまま林道を進んでもいずれしらさ峠(山荘しらさ)に出ます。山荘しらさ前より縦走路は続いており、一部腰高の笹もありますが、道は比較的わかりやすいです。子持権現山などを見ながら登りやすいルートを進むと、やが駐車場を経て瓶ヶ森にたどり着きます。ここは360°展望抜群で、石鎚山、西黒森から平家平以遠の石鎚山系の山並み、さらにその奥に剣山系も見えます。 【瓶ヶ森〜台ヶ森〜東之川〜西之川】 *山腹の狭い道を行く区間があります。降雨時、降雨後はぬかるみができて、より滑りやすくなりますので注意を。また、台ヶ森は展望がよいですが、絶壁の上なので落ちないよう注意。 瓶ヶ森ヒュッテ跡より東之川の指導標に従い進みます。以降、まばらながら同様の指導標がありますのでルートはわかりやすいと思います。台ヶ森の鞍部から台ヶ森へは5分ほど。ここは瓶ヶ森などの眺望と、絶壁の遥か眼下に落ち込んだ景色が楽しめます。台ヶ森より先に道はないので鞍部に戻ってください。 その先は一部区間が勾配が急な下り道で足にきます。エアリアのコースタイムポイント(新道分岐とその下)は分岐点でもありますが、それぞれ案内やロープがあり間違った進入を防ぐ役割を果たしています。 東之川より西之川までは林道を行きます。行き違った方によると途中、2ヶ所のショートカットがあります。そのうちの1つは発見できました(「西条市」と書かれた2本のポールの間より道が出ています)。 |
写真
感想
登り甲斐と充実感があり、太陽の有難さが身に染みた山行きでした。本当に天候の落差が激しくて、石鎚山ではハードシェルを着こみ、瓶ヶ森では薄手のシャツでも暑いくらいという、なんか冬と夏の山をいっぺんに体験したようでした。さすがに一度に味わえてお得、とは思いませんでしたが、そのせいというか道中には印象的な場面が多く、周回して西之川に帰ってきたときは長い時間と距離をかけたせいでしょう、バス停が懐かしく感じられて「ただいま」と話しかけたい気分になりました。歩き通せたことが嬉しく、高揚感から相方に対して饒舌になっている自分に気付いて今度はおかしくなり、テンションが落ち着くのにしばらく時間がかかりました。
今回は鎖場が私たちの目標でした。雨上がりでつるつるの岩は足がかからず何度も滑りましたし、何回か膝をぶつけて青あざができました。一手ずつ、一足ずつ、気の抜けない神経戦の連続です。焦らないこと、落ち着くことを何度も自分に言い聞かせました。とても疲れましたが、なんとか二人とも無事に全ての鎖を登ることができました。本当に良かったです。ちょっとだけ自信がついたように思います。
もう一つ、私自身の目標というか憧れに天狗岳がありました。西日本にずっと住んでいて、いつかその最高峰に行きたいなと思い続けていたからです。それで今回どうしても行きたかったのですが、弥山に着いたときに四方のガスと絶え間ない突風に諦めかけました。それでも思いを捨てきれずにいると、無事に帰ってこられた方に話を聞くチャンスがあり、チャレンジすることに(相方は弥山で待機)。「ゴゴゴ!」と風が近づく音がしては身をかがめ、危険なところは巻道を使ってとこちらも緊張の連続です。安全優先で尻もちをついたりしたのでレインウェアは泥だらけ。そうやってなんとか辿り着くことができました。もちろんこちらもガスだらけでしたが、西日本最高峰に立つことができたことに満足し、とても嬉しかったです。
最終日になって待ち望んだ太陽が顔を出してくれ、ようやく気持ちの良い山歩きになりました。瓶ヶ森では最高の展望を満喫でき、四国の山って深くて大きいんだなと感じました。四国が山国だというのを証明しているようでもあります。笹ヶ峰からさらに奥へと、幾重にも連なる山並みは本当に魅力的でした。「すごいな〜」という声があちこちから聞こえてきては、うんうんと頷きます。すっかりほれぼれしてしまい、まだその心地から覚めません。そう来れる機会はないですが、何年後かもっとその先でもまた行けたらいいな。そんなふうに思います。
こんにちは。
四国は山国で、底辺が短い三角形なので急ですよね。
ちょっと四国へいきたいモードなので羨ましいです。
アケボノツツジ
桃の様な花を久しぶりに見たいな〜
tomokikiさん、こんばんは。
新緑の季節、ピンクの斑点みたく山肌にちらばるアケボノツツジは遠目にもよく映えていました。虫たちがせわしなく吸蜜していましたよ。
四国の山は本当に急ですね。実際の標高よりも高いところにいるような気分にさせられて、「山にいる」感じを満喫できました。お勧めしたい山域です
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