(47)焼岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 1,213m
- 下り
- 1,027m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
沢渡)岩見平駐車場 ※140台(到着時&帰りもガラガラ) バス停)さわんど岩見平 バス停)中の湯 <復路> バス停)上高地バスターミナル バス停)さわんど岩見平 沢渡)岩見平駐車場 |
写真
感想
北アルプスと言えば、槍ヶ岳、穂高岳、もっと北側の立山、剣岳、白馬岳、南下して乗鞍岳といったところは聞いたことがあるかと思います。そして、それらにアプローチするための立山黒部アルペンルートや上高地といった地名も聞いたことがあるかと思います。今回は、そんな北アルプスの百名山の中でも最も標高が低い焼岳2455m(南峰)となりますが、南峰は見たからに崩落の恐れが強く立ち入り禁止のため、北峰2444mに登頂しました。焼岳は今も活動を続ける活火山(レベル1)で、山頂付近には蒸気と硫黄の噴気孔も多く、黄ばんだ岩肌の側を登っていくような山です。
そして、焼岳は上高地にとってとても重要な役割を果たしています。上高地の中でも有名な大正池は1915年の大噴火で作られた堰止湖であり、上高地の地形自体が古くからの焼岳の溶岩流によって土砂がせき止められた地形ですので、焼岳は上高地の生みの親で今でもその南西から噴気を出して見守っているということになります。
焼岳は1962年にも大噴火を起こし、30年間山頂への立ち入りが規制されていました。登山ルートは5ルートありましたが、中の湯コースは下部が崩壊し利用されていません。今回は、新中の湯ルートから登り、上高地に降りるルートとしました。最初の計画では、新中の湯ルートの登山口に10〜20台の駐車可能(路肩含む)ということで、同ルートのピストンを考えましたが、確実に停められる保証は無く、その場合は、少し離れた地区に駐車してバスで登山口近くにアクセスすることになるため、後者(バス利用)の確実なプランとすることとしました。何か所か駐車場所はありますが、一番メジャーで複数の駐車場合計で約2,000台駐車可能なな沢渡(さわんど)地区に駐車することとしました。他の場所から沢渡地区を通るバスもありますし、沢渡地区始発のバスもあることから通過本数が最も多いこともあり選択しました。次に、最繁期には満車になることがある沢渡地区に深夜に行って確実に駐車出来、24時間トイレも使え、バス停にも至近な駐車場を探しました。通常なら地区始発のバス停付近を選択するところですが、皆がそのように考えると駐車スペースを探し回ることになるリスクを考え、始発バス停から3停目の「さわんど岩見平」を選択しました(通常は、満車で途中バス停では乗れない、座れないとなりますが、全て大型観光バス・タイプのため補助席も利用して確実に座って乗車するものですし、臨時バスがバンバンでています)。駐車場には0時過ぎに到着し、ガラガラでしたし、始発バスを待っていた登山客は7人のみでした(2人は4:46の始発に乗れ、5人は5:00の臨時バスに乗車 ※通常は30分間隔、臨時バスはガラガラでした)。下山後、駐車場に戻った際にも車の台数はほぼ同じでしたので、お盆のピークを過ぎ、秋の紅葉には早い、また、日本への台風の接近もあり(上高地は影響なし)、丁度良いタイミングだったようです。 ※帰りにメインの駐車場群を見るとどこも満車のようでした。
さて、上高地バスターミナル行きのバスに乗車して2停目の「バス停)中の湯」で降車、2016年最新版の「山と高原の地図」に記載のある九十九折れの車道歩きをショートカットする登山道をバス停の係員に聞くが「そのようなルートは無いのでゆっくり車道を行って下さい」とのこと。実際に目視しながら歩きましたが、入り口を発見できず、車道を歩くことになりました(よく考えてみれば、ショートカット路はかなりの急登になる筈で、歩き始めの1時間としては九十九折れがウオーミングアップとして良かったと思えます。但し、疲れた後での下山時には使いたくない車道の長さでした)。
先ほどの中の湯バス停に登山ポストがありますのでそちらを利用して下さい(バス停係員には、登山口にもありますと言われましたが、そのようなものは在りません。後で調べたら、登山口近くの「中の湯温泉旅館」にあるとのことですが、宿泊客には旅館の裏から登れる登山口までのショートカットなども含めて案内するようですが、一般登山者にはどちらも分り難い(分からない)ものでした。
登山口から1時間強登ったところにある「広場」からは、焼岳の双耳峰とその間に位置する鞍部、そして、その鞍部の右手(北峰側)に大きく噴き出す硫黄の噴気が良く見えました。ここからは、目標とする鞍部がずっと見えているのですが、それが1時間半続きます。上だけ見ていると中々近づかない鞍部に気がめいりますが、時々後ろを振り返って下さい。左方下には上高地(大正池、梓川)、梓川をはさんで反対側に位置する霞沢岳(2645m・二百名山)、右手奥には乗鞍高原が一望出来ます。そして、標高が上がるとともに、奥深い山々の景色が刻々と変化していく様は目に焼き付ける価値ありです。
山頂はどれだけ硫黄臭いのかと思いましたが、気になるほどでは無く(風向きによるかもしれません)、比較的スペースもあり休憩が出来ました。そして下山は、山頂から一気に標高差400m程下って焼岳小屋へ、こじんまりした小屋ですが、屋外に休憩用のテーブルやトイレもありました。4方向の登山道が合わさる場所でもあるため、噴火の際の避難場所にも指定されています(ヘルメットの貸し出しサービスもありました)。山頂からの途中には太陽光発電蓄電池式の火山山頂監視カメラが設置されていたのが印象的でした。
小屋から上高地までは2時間以上の下りですが、途中何か所も梯子を伝って降りる箇所がありました、中でも、数本の梯子をつないだ一番長いものは高低差12mもありました。
上高地に降り、休憩しているとシャワーのような天気雨が断続的にありましたが、1500mの高地ですから仕方ないのだと思います。上高地バスターミナルは始発バス停ですが、3方向に向かうバスが同時に乗客を乗せることが出来、臨時バスが何台も待っている大きなバスターミナルでした。大勢並んでいましたが、2台目の臨時バスに乗車できましたので待ち時間は10分程度でした。
3年前に登った燕岳から良く見えた槍ヶ岳は上高地からは穂高岳の先の山となるため見えませんでした。まだまだ自信が無いと言っている妻をその気にさせるには目標となる山を見せるのが一番と思っていましたが、丁度、穂高も山頂付近に雲がかかっており、バスに乗って早く温泉に行きたい妻を奮起させることは出来ませんでした(笑)。
次は、焼岳からロープウェイが見えた西穂高にでも行ってみようか・・・
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