大白川湯谷右岸枝谷遡行尾上郷川サブ谷下降モミクラ谷遡行大白川別山谷左又下降
- GPS
- 27:06
- 距離
- 31.1km
- 登り
- 2,840m
- 下り
- 2,819m
コースタイム
- 山行
- 8:29
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 9:20
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 8:00
- 山行
- 8:54
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 9:44
天候 | Day1 快晴、Day2 晴、Day3 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 大白川露天風呂350円 |
写真
感想
・行き先選定
7月頃、今年の お盆は、hayappe2さんと「谷中2泊の沢登りに行きましょう」って話になった。で、第一候補は野口五郎岳西沢遡行五郎沢下降やった。他、赤石山脈、白山、紀伊半島、新潟方面でも幾つか候補を選び、天気が持ちそうなエリアをピックアップしよう、と。で、天気はわりとよさげやったんで、野口五郎岳西沢に行く気満々やってんけど、hayappe2さんから「西沢出合まで泳ぐとなると、水温が気になる。距離が長いと装備が要る」とかfacebookのmessengerで飛んできて、そういや、そうやな、と。で、まぁ最悪およぐか、藪漕ぎすれば出合までいけるやろ、という思いは変わらんかってんけど、ふと「他の人は どないしてんのかな?」と思って、ググってみると、松原さん?の https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1065314.html がヒットしてした。見ると、出合までは藪を漕いだっぽいってのはいいんやけど、谷中2泊+湯俣1泊してから下山…というのを読んでしまい、「う゛、今回 予備日つこて3泊4日になってしまうと、家族から非難轟々かも」と戦々恐々になり、「3泊できる時にいくべかー」と、なくなく西沢は諦めて、この、サブ谷下降モミクラ谷遡行にした。
サブ谷下降は、2014年10月にhatayanとカラスノ谷遡行の下山ルートとして計画していたが、藪に阻まれ、というか、一泊二日ではとうてい足りず、行けなかったところ。で、モミクラ谷は、前から一度いってみたいと思っていた谷。これと、山本さんの追悼山行も兼ねて、行くことにしたが、最後の最後まで、イトシロin/outか、大白川(平瀬)in/outかで迷っていた。イトシロin/outのほうが、登山道なのでリスクは低い。が、登山道は暑い。ってことと、hayappe2さんに「体調万全ですか?」と訊くと「大丈夫です」という返事が来たので、リスクはやや高めだが、大白川in/outで行くことにした。
・8/10(土)
20:35頃にhayappe2さん少し苦労してウチに到着。まだ用意が終わってなかったので家で座って10分、待ってもらう。
車出発し少しすると、hayappe2さんが「komahisaさんが他の谷予定やったが同行者がキャンセルとなり、一緒に行ってくれる人を探してる。」と、所属山岳会のメーリングリストを読んでる。「ほな誘いまひょ」とLINEをかけてみたら、一緒に行くことになった。komahisaさんとは、途中まで一緒に行く予定やったが、今年のお盆は やっぱり別で行きましょう、となっていたのだった。が、最終的には俺らと一緒に行くことになった。これは運命ってやつかもしれんわw
途中、ファミマに寄った。後から分かったのだがhayappe2さんは、その駐車場でiPhoneを落としてしまい、山行中の写真が撮れないし地形図上の位置確認も出来ないとションボリしてはった。
komahisaさんの住所をGoogleMapに入力して、京都縦貫大原野ICから たどり着いた地点は、オウチから少し離れていたが、なんとかたどりつき、京都南から再度高速にのって荘川まで。荘川ICからスグの道の駅でテントを張って前夜泊。hayappe2さんはテントを嫌い、狭い、車の2列目で寝てはった。
・8/11(日)
道の駅から大白川ダムに移動。
・6:55-7:07
準備をして出発。8.1mm40mは無言のプレッシャーを感じた?komahisaさんが持ってくれて大助かり。
快晴、サイコー。だが、忘れ物に気づき、駐車地に一人、取りに戻る。
・7:08-7:26
気を取り直して再出発。地獄谷までは車道がある。地獄谷で車道はダム湖から離れていくので、その辺のピンクテープのあるところから踏み跡を辿り、ダム湖から離れないようにいくと、パっとひらけた河原に出た。そこからダム湖脇は満水で歩けそうにない。赤テープを見つけ、その踏み跡を辿ることにする。
・7:26-8:07
hayappe2さんが巧みにピンクテープを見つけ、踏み跡を辿るが、アップダウンはあるし、薄藪やしで陰でも暑い。小沢を渡るところでダム湖半まで見に行くと、ダム湖脇はやはり歩けそうにないが、もうめんどくさいので泳いでバックウォーターの終わるところまで行くことにする。
・8:07-8:32
ザックを腹側に抱えて泳ごうとするが、後ろにひっくりかえってしまいうまくいかない。仕方がないので、普通に背負い、ショルダーベルトはかなり緩めにして平泳ぎで進む。途中、片足の脹脛が攣って、5分休憩。その後、なんとか目指す河原に着いた。ここでの最大のミスは、メッシュベストのポッケのファスナーを半開きにしたまま泳ぎ始めてしまい、遡行記録用の鉛筆を流してしまったことである。なので、遡行中に遡行図が描けなかった…。
・8:32-12:35
河原歩きを20分弱で、遡行予定の地形図では無名の谷の出合い。水量は少なく、また大滝も無かったが、二つの滝で往生した。一つめの滝は、確か、俺はザックを背負ってフリーで登ったが、後続が手間取っていたので、後続分のザックのみ荷揚げしたところ。二つ目の滝は、hayappe2さんとkomahisaさんが喧々諤々と水流左岸際を どうやって登るか探求していたが、時間がかかりそうなので右岸側の草付から俺がフリーで登って、後続はフィックスで登ってもらったところ。
その後は、特に苦もなく、高度を上げていく。斜度もきつくなってきて、水も切れ、草付のガレになってくる。ここらで草付が大げさに倒れているところがあり、おそらく、熊か猪かの踏み跡やと思うんやけど、その獣道のようなところを辿っていくと、必死に藪漕ぎせずとも楽に稜線まで上がれた。
・12:35-13:40
稜線で十分ほど休憩後、笹薮を下降開始。笹薮の下はガレになっていて、漕がずとも簡単に降りていけた。その内、藪が開けて より降り易いルートとなり、まるで登山道かと思うような、石の敷かれた?ところを淡々と下っていった。
・13:40-??
数mある滝の落ち口に出た。巻き降りれるか見てみるが、藪が濃いが、先が切れてるように見えたので懸垂をすることに。立木のある右岸側から降りた。念の為、20mロープ二本連結して降りたが20m一本でも届いた。
降りてスグに次の二段滝。ココは小さいCSがあったので隙間を通してロープの流れ易さを確認し、問題なかったので捨て縄なしで懸垂をした。念の為、40m+20m+20mの三本連結で行ったが、20m×2本でも間に合った。俺が先頭で降りる。二段目の水流をまともに浴びて寒い。
降りたらスグ、回収時のロープの流れ易さをチェック。問題なし。
で、次の二人も降りてから、回収する。が、ロープが流れない。いくら引っ張っても無理やし、このロープを残置していくわけにも行かないので登り返すことに。水流をまともに浴びてロープ登高するのは大変そうやったんで、左岸側ルンゼから草付きに取り付く。五分程で登れたが、下から二段目の落ち口に降りるつもりやったが、最初に懸垂を開始した下から三段目の落ち口に降りた。で、20m一本で懸垂して、回収できないロープをチェックした。石と石の隙間に挟まるようなところにロープがズレてしまっていた。それを外して色々考えるが、やはり捨て縄を使うのがズレ等が起こらず安牌やろうってことで、長めのシュリンゲで捨て縄をセットし、下で待ってるhayappe2さんに流れ易さを確認してもろてから懸垂で降りた。komahisaさんも降り、その後、回収で引っ張るが、またもや途中で引っかかる。が、これは簡単に下から外せた。
・??-??
16時の気象通報の時間が近づいてる。が、いいテン場が見つからず、ドンドン降りる。遠目で見ると良さげに見えた場所も近寄るとイマイチ…を三回ほど繰り返し、最後、もーえーわ、ココで、と決めた。そっからラジオを取り出したら、気象通報終了まで二分しか残ってない。が、しかし、そもそも、どの放送局も入らなかったというオチ。
焚火はhayappe2さんが点けてくれて、タープもhayappe2さんとkomahisaさんがヤってくれたんで、俺がやったのは米を研いで飯を炊いたぐらいやった。あ、オカズの高野豆腐や、ソーセージの焚火炙りの段取りも一応したな。
酔いが回って寝てしもたが、タープだけでは寒く何度も目が醒め、あまりに寒いのでツェルトにくるまってなんとか寝た。
・8/12(月)
・??-??
朝飯を終え、準備をして出発。順調に高度を下げる。ゴルジュっぽくなってきて、暫くして、滑り台にイイ感じの滝。ココでkomahisaさんの防水カメラが浸水死してることが発覚。俺とhayappe2さんはウォータースライダー、komahisaさんはダイブを楽しんだ。
あまり苦もなく降りてったが、上部がナメの滝があり、その滝壺は浅かったので右岸から巻き降りた。懸垂せずに済むところを狙ってたのだが、最後、懸垂せな怖いなーってとこがあり、段取りしてるとkomahisaさんが、こっちが懸垂なしで行けますよ、と左又の河原に出れることを教えてくれた。俺は視野狭窄になってたよーやわ。
この二又は右又を下降してきてんけど、左又には大きめの滝が見えていた。
その後は川原歩きで尾上郷川本流の別山谷に出た。以前も、そうやったが、サブ谷出合では、サブ谷からの流れは濁っている、なので別山谷のサブ谷出合より上流側は随分と透明度が高いように思える。また、サブ谷と比べると別山谷本流のほうがヌメりが少なく、フリクションが良かった。
以前きたときの尾上郷川別山谷と比べると、水量は一番少ない。ビックリするほど。
間もなく、ブナ小屋谷出合に着き、ザックを置いて、遭難プレートのあるブナ小屋谷右又F1落ち口で手を合わせるためにピストン。関係ないのにhayappe2さんとkomahisaさんも付き合ってくれた。hayappe2さんはウイスキーまで供出してくれた。今まで、焼酎と煙草しか供えてなかったんで、たまには洋酒がイイかなと。すみませんでした。
・??-??
ブナ小屋谷出合から ずっと川原歩きでモミクラ谷出合へ。大きな魚影を何度も見た。
モミクラ谷はカラスノ谷と比べると水が少ない。入って暫くで、泳いで取り付く滝が出現。空身でないと しんどいんちゃうかて俺ゆーててんけど、komahisaさんはデカザックを背負ったまま取り付いてしまい、なんやいけるんやと俺もザック背負ったままで行けてしもた。
その後、どないしょっかなーって感じの20m滝。ココは俺リードでメインの水流より左岸側の石の割れ目から取り付き、ヨイショよいしょと登って、軟鉄ハーケン、アングル、各一枚ずつ打って、その後は立木でビレイ解除。35mほどロープ長が要った。
セカンドはhayappe2さんがプルージックで。ラストのkomahisaさんをセカンドビレイする際、随分ロープの流れが悪いな思たら、hayappe2さんが「動かしてしもた石がロープの上に乗ってる」とかで、まーでも、少し降りてロープを引っ張ると石の下からロープを取り出せた。
この滝の後は悪場はなかった。地形図上では標高1550m前後にテン場がありそーやったので注意して見てたが見つからず、いつの間にか1600m付近まで来て、直登しにくそーな、高巻きも一見、時間がかかりそーな滝の下に着いてしまい、まだ14時過ぎと早かったが、そこをテン場とした。
この日もAMラジオは入感なし。向きをあれこれ変えたりもしたが無駄やった。
昨晩の反省を踏まえ、呑む前にツェルトを張った。
眠気が襲ってきたので、まだ明るかったが18時頃にはツェルトに入った。komahisaさんがhayappe2さんの名を連呼してたのが記憶にあったので、後できくと、川に落ちたとのことやったw
ツェルトのおかげもあり寒くはなかったが、草地開拓の結果むなしく、結構凸凹があり、何度も目が醒めた。なかなかツェルトに来なかったhayappe2さんは23時まで焚火の側に居たとのこと。
・8/13(火)
朝四時起床五時出発予定で3:50に腕時計のアラームを設定してたが気づかず、ハっと時計を見ると4:17。hayappe2さんがツェルト内でゴソゴソしてたのは気づいてたので、その時に起きりゃヨカッタと後悔。この腕時計のアラームはなかなか起き辛い。
結局、俺が準備時間が一番長く、出発は5:50頃になってしもた。
朝イチで三段20m滝の右岸巻き。岩の際を辿り、草付きを凌いで灌木のバンドに取り付き、トラバースして滝の落ち口に。下から二段しか見えてなかった滝は、もう一段、奥にもあり、その三段目の落ち口に懸垂なしで降りれたのでラッキーやった。見込どおり三十分で巻けた。
その後は暫く癒し渓。いつの間にか予定の右又をスキップしてしもたのは、ご愛嬌。陽の当たる斜面となり、暑い暑いと上がっていき、なるべく露岩のある藪の薄めのところを狙って登る。その内、傾斜は緩くなり、本格的な藪漕ぎとなる。
藪を、コンパス見ながら北東に進み、暫くで、大白川ダム湖や白山ピークが見えてきて感無量。ゴールは間近。
斜面を観察するとガレと樹林帯があり、暫くは樹林帯を辿る。樹林帯の切れる手前でスキーヤーズレフトにトラバり、そこは斜度が少し緩めで懸垂せずにガレに合流。
暫く、落石の起きやすいガレを辿ると、斜度も緩くなり、降りやすくなってくる。
モンベルのゴム底の沢靴の紐通す穴が切れまくって、殆ど締められなくなり、よく見ると靴紐自体も切れかかっていたので、hayappe2さんに細めのポリ梱包紐をもらって締め直す。
脚が上がらなくなり、靴紐のこともあり、降りるのに往生したが、元気なら走っても降りれるようなガレ川原。遠目に見えた、タロタキ谷の三個ほどの大滝が凄くカッチョよかった。
湯谷川原で野外活動中のトヨタ自然学校の15人ほどの小学生たちに挨拶し、ゴムボート番にも挨拶してからダム湖泳ぎ開始。二十分ほど泳ぐと、しんどくなり、とても地獄谷まで泳げる気がしなかったので、俺だけピンクテープ踏み跡歩きで地獄谷に向かった。プレートもあったし、ピンクテープも何度か見たが、往きより苦労して獣道を辿った。ザック内に浸水してたせいで荷物は重く、また、脚は踏ん張りが効かず、何度も落葉で滑ってコケた。また、汲んでた水も切れ、喉が乾いたままの、この歩きは、三日間で最大の試練となった。いや、何より悲惨やったのは、この区間の歩きの最中に真っ黄っ黄の虻に右手薬指付け根を手袋の上から噛まれたことである。今まで何度も虻に噛まれているが、こんなに痛かったことはない。(下山後 数日して蕁麻疹が出てたり、脹脛から下が異様に浮腫んでいたりするが、このときの虻のせいではないかと疑っている)
地獄谷手前で呼子が聴こえたので吹き返してみた。
地獄谷には二人が待っててけれて、四十分待ったとのことやった。体力なくてスミマセン。
その後はガンバって駐車場へ。荷物を置いて大白川露天風呂に浸かり、汗を流して、帰途に。福井北IC近くで岩塩ヒレカツというのを食ってから湖西道路経由でkomahisaさんを下ろし、西宮のチベットに23:30頃に着いたんやったかな
今回、台風10号が近づいていたため、AMラジオの気象情報チェックで引き返すとかエスケープするとか考えていた。が、結局、ラジオは入らなかった。で、空を見て、「いけるやろ」で予定通りの行程をこなしたが、これでよかったのか疑問。本来は、ラジオが入らなかった時点で、そこから時間的に最短ルートで下界を目指すべきやったのかもしれない。
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