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Yamareco

記録ID: 2083003
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲信越

《筑摩山地》西条宿-中ノ峠-乱橋宿-立峠-虚空蔵山-会田宿・城攻め山行

2019年11月01日(金) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
04:58
距離
11.7km
登り
772m
下り
812m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:42
休憩
0:17
合計
4:59
11:34
196
スタート地点
14:50
14:51
31
15:22
15:25
4
15:29
15:35
3
15:38
15:45
48
16:33
ゴール地点
天候 晴天
過去天気図(気象庁) 2019年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
松本駅11:09-西条駅11:30 420圓
帰り 四賀支所前16:40-松本駅15:30 520圓
コース状況/
危険箇所等
西条駅から旧善光寺街道沿いに尾根道辿る。史跡もあり。立峠への石畳は健在。虚空蔵山の登山道、地形図には無いが明瞭にあり整備もされている。虚空蔵中腹の中世城郭群も道あり。
その他周辺情報 松本行きのバスは16:40 と19:00
西条駅より北東、冠着山。
2019年11月01日 11:34撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 11:34
西条駅より北東、冠着山。
篠ノ井線 西条駅より。南東の山並み。
2019年11月01日 11:35撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 11:35
篠ノ井線 西条駅より。南東の山並み。
善光寺旧街道への細い道から民家とケヤキ。。
2019年11月01日 11:40撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 11:40
善光寺旧街道への細い道から民家とケヤキ。。
線路をくぐる。
2019年11月01日 11:43撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 11:43
線路をくぐる。
つる植物の実
2019年11月01日 11:44撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 11:44
つる植物の実
西条から中ノ峠に向かう細い尾根上はおそらく往年の街道。祠が。
2019年11月01日 11:52撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 11:52
西条から中ノ峠に向かう細い尾根上はおそらく往年の街道。祠が。
炭鉱があったのか。
2019年11月01日 11:59撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 11:59
炭鉱があったのか。
峠近くの数件の集落。半分以上が空き家のよう。
2019年11月01日 12:08撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:08
峠近くの数件の集落。半分以上が空き家のよう。
西条と乱橋(みだれはし)集落のあいだのかわいい峠。日蓮系の石碑と松。空き家が一見。茶店だったかも。
2019年11月01日 12:15撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:15
西条と乱橋(みだれはし)集落のあいだのかわいい峠。日蓮系の石碑と松。空き家が一見。茶店だったかも。
中ノ峠より乱橋の盆地を見下ろす。正面は虚空蔵山のひとつ北の分水嶺の・1079。
2019年11月01日 12:17撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:17
中ノ峠より乱橋の盆地を見下ろす。正面は虚空蔵山のひとつ北の分水嶺の・1079。
中ノ峠から乱橋盆地に下る途上にある棉の実(わたのみ)道祖神
2019年11月01日 12:19撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:19
中ノ峠から乱橋盆地に下る途上にある棉の実(わたのみ)道祖神
中ノ峠から乱橋盆地に下る途上にある棉の実(わたのみ)道祖神
2019年11月01日 12:20撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:20
中ノ峠から乱橋盆地に下る途上にある棉の実(わたのみ)道祖神
中ノ峠基部より乱橋の盆地を見下ろす。正面は虚空蔵山のひとつ北の分水嶺の・1079。
2019年11月01日 12:21撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:21
中ノ峠基部より乱橋の盆地を見下ろす。正面は虚空蔵山のひとつ北の分水嶺の・1079。
乱橋盆地の、県道との十字路。車社会を横切る。
2019年11月01日 12:26撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:26
乱橋盆地の、県道との十字路。車社会を横切る。
乱橋本町の坂を登る。ここは乱橋宿の古い町並み。
2019年11月01日 12:27撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:27
乱橋本町の坂を登る。ここは乱橋宿の古い町並み。
読めない漢文。
2019年11月01日 12:30撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:30
読めない漢文。
乱橋本町の坂を登る。ここは乱橋宿の古い町並み。昔は旅籠だったのかも。
2019年11月01日 12:30撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:30
乱橋本町の坂を登る。ここは乱橋宿の古い町並み。昔は旅籠だったのかも。
乱橋の本町を過ぎ、急な坂を登り上町。民家の奥には盆地北側の聖山が見えてきた。
2019年11月01日 12:40撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 12:40
乱橋の本町を過ぎ、急な坂を登り上町。民家の奥には盆地北側の聖山が見えてきた。
乱橋の本町を過ぎ、急な坂を登り上町。民家の奥には盆地北側の聖山が見えてきた。ここも善光寺街道の峠直下。左の家は空き家だが、茅葺き表面トタン張りの大屋敷。
2019年11月01日 12:41撮影 by  iPhone XR, Apple
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乱橋の本町を過ぎ、急な坂を登り上町。民家の奥には盆地北側の聖山が見えてきた。ここも善光寺街道の峠直下。左の家は空き家だが、茅葺き表面トタン張りの大屋敷。
乱橋の本町を過ぎ、急な坂を登り上町。民家の奥には盆地北側の聖山が見えてきた。
2019年11月01日 12:43撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:43
乱橋の本町を過ぎ、急な坂を登り上町。民家の奥には盆地北側の聖山が見えてきた。
乱橋の本町を過ぎ、急な坂を登り上町。民家の奥には盆地北側の聖山が見えてきた。
2019年11月01日 12:44撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:44
乱橋の本町を過ぎ、急な坂を登り上町。民家の奥には盆地北側の聖山が見えてきた。
善光寺街道の案内板。松尾芭蕉が「更科紀行」に書いているんだって。
2019年11月01日 12:51撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:51
善光寺街道の案内板。松尾芭蕉が「更科紀行」に書いているんだって。
天明年間の記録にある峠道普請。石畳は今も健在。
2019年11月01日 12:54撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 12:54
天明年間の記録にある峠道普請。石畳は今も健在。
立峠石畳の案内板
2019年11月01日 13:00撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 13:00
立峠石畳の案内板
地元民の普請
2019年11月01日 13:03撮影 by  iPhone XR, Apple
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地元民の普請
普請は偉大。
2019年11月01日 13:05撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 13:05
普請は偉大。
落ち葉がハラハラおちる。
2019年11月01日 13:12撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 13:12
落ち葉がハラハラおちる。
火薬庫?水道施設?昭和初期っぽい作り。
2019年11月01日 13:17撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 13:17
火薬庫?水道施設?昭和初期っぽい作り。
立峠。広く茶屋が何件かあったとのこと。
2019年11月01日 13:21撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 13:21
立峠。広く茶屋が何件かあったとのこと。
立峠説明案内板
2019年11月01日 13:21撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 13:21
立峠説明案内板
峠より聖山。遠望。あの向こうが善光寺。
2019年11月01日 13:24撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 13:24
峠より聖山。遠望。あの向こうが善光寺。
くねくね道に石垣補修跡。
2019年11月01日 13:30撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 13:30
くねくね道に石垣補修跡。
峠下まで降りると馬頭観音。
2019年11月01日 13:48撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 13:48
峠下まで降りると馬頭観音。
虚空蔵山の西尾根の道は、禁キノコ山。
2019年11月01日 14:00撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 14:00
虚空蔵山の西尾根の道は、禁キノコ山。
黄葉輝く尾根の道。
2019年11月01日 14:05撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 14:05
黄葉輝く尾根の道。
950mの四阿屋社の祠と大松。この小さな平地は、すでに会田城の要害の一つでこの裏にかすかな堀切跡あり。
2019年11月01日 14:10撮影 by  iPhone XR, Apple
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950mの四阿屋社の祠と大松。この小さな平地は、すでに会田城の要害の一つでこの裏にかすかな堀切跡あり。
稜線の幅は狭く際は急だ。松の向こうが空。
2019年11月01日 14:32撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 14:32
稜線の幅は狭く際は急だ。松の向こうが空。
稜線の幅は狭く際は急だ。松の向こうが会田盆地。
2019年11月01日 14:33撮影 by  iPhone XR, Apple
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稜線の幅は狭く際は急だ。松の向こうが会田盆地。
パノラマ。南望。会田盆地越しに戸谷峰など。
2019年11月01日 14:36撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 14:36
パノラマ。南望。会田盆地越しに戸谷峰など。
樹林のない岩場より展望。四賀、青木村国境の御鷹山や入山。
2019年11月01日 14:36撮影 by  iPhone XR, Apple
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樹林のない岩場より展望。四賀、青木村国境の御鷹山や入山。
その左は、松本盆地との境の戸谷峰から刈谷原峠への稜線。
2019年11月01日 14:37撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 14:37
その左は、松本盆地との境の戸谷峰から刈谷原峠への稜線。
その左は遠くに安曇山地と安曇野。手前は四賀の盆地。
2019年11月01日 14:37撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 14:37
その左は遠くに安曇山地と安曇野。手前は四賀の盆地。
虚空蔵山山頂。
2019年11月01日 14:44撮影 by  iPhone XR, Apple
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虚空蔵山山頂。
稜線の幅は4mほど。
2019年11月01日 14:51撮影 by  iPhone XR, Apple
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稜線の幅は4mほど。
堀切りが稜線を切断している。
2019年11月01日 14:54撮影 by  iPhone XR, Apple
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堀切りが稜線を切断している。
山頂より戸谷峰
2019年11月01日 14:56撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 14:56
山頂より戸谷峰
岩屋神社。
2019年11月01日 15:03撮影 by  iPhone XR, Apple
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岩屋神社。
岩屋神社脇の左岸を彫った仏様。
2019年11月01日 15:04撮影 by  iPhone XR, Apple
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岩屋神社脇の左岸を彫った仏様。
岩屋神社内部。
2019年11月01日 15:05撮影 by  iPhone XR, Apple
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岩屋神社内部。
岩屋神社
2019年11月01日 15:09撮影 by  iPhone XR, Apple
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岩屋神社
岩屋神社。
2019年11月01日 15:11撮影 by  iPhone XR, Apple
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岩屋神社。
岩屋神社
2019年11月01日 15:11撮影 by  iPhone XR, Apple
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岩屋神社
自動車道に降りたところ。
2019年11月01日 15:23撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 15:23
自動車道に降りたところ。
自動車道に降りたところ。
2019年11月01日 15:24撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 15:24
自動車道に降りたところ。
秋吉砦案内
2019年11月01日 15:31撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 15:31
秋吉砦案内
水の手
2019年11月01日 15:34撮影 by  iPhone XR, Apple
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水の手
谷間の平場群という案内。2年半前に発掘して案内を建てた。ありがたや。
2019年11月01日 15:35撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 15:35
谷間の平場群という案内。2年半前に発掘して案内を建てた。ありがたや。
中ノ陣城突端部へ
2019年11月01日 15:38撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 15:38
中ノ陣城突端部へ
中ノ陣城広い。
2019年11月01日 15:39撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 15:39
中ノ陣城広い。
中ノ陣城広い。
2019年11月01日 15:39撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 15:39
中ノ陣城広い。
中ノ陣城広い。
2019年11月01日 15:39撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 15:39
中ノ陣城広い。
中ノ陣城から南西へ
2019年11月01日 15:48撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 15:48
中ノ陣城から南西へ
会田の岩井堂沢、街道の宿場通りへ。正面は戸谷峰。
2019年11月01日 16:12撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 16:12
会田の岩井堂沢、街道の宿場通りへ。正面は戸谷峰。
松澤家の長い門
2019年11月01日 16:14撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 16:14
松澤家の長い門
岩井堂より虚空蔵山を振り返る。会田富士。
2019年11月01日 16:16撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 16:16
岩井堂より虚空蔵山を振り返る。会田富士。
岩井堂より虚空蔵山を振り返る。会田富士。
2019年11月01日 16:17撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 16:17
岩井堂より虚空蔵山を振り返る。会田富士。
街道にあった常夜灯。
2019年11月01日 16:19撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 16:19
街道にあった常夜灯。
街道を盆地へ下る。
2019年11月01日 16:22撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 16:22
街道を盆地へ下る。
街道を盆地へ下る。
2019年11月01日 16:22撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 16:22
街道を盆地へ下る。
街道を盆地へ下る。
2019年11月01日 16:24撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 16:24
街道を盆地へ下る。
四賀支所前の松本駅前行きバスのりば。
2019年11月01日 16:32撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 16:32
四賀支所前の松本駅前行きバスのりば。
バスから虚空蔵山を振り返る。
2019年11月01日 16:44撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 16:44
バスから虚空蔵山を振り返る。
バス内。会田から矢室へ帰る中学生。
2019年11月01日 16:44撮影 by  iPhone XR, Apple
11/1 16:44
バス内。会田から矢室へ帰る中学生。
下山ラーメンは、ひづきの塩
2019年11月01日 17:56撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 17:56
下山ラーメンは、ひづきの塩
宮坂武男著 信濃の山城と館4より、虚空蔵山会田城創造鳥瞰図
2019年11月01日 10:19撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 10:19
宮坂武男著 信濃の山城と館4より、虚空蔵山会田城創造鳥瞰図
宮坂武男著 信濃の山城と館4より、虚空蔵山会田城縄張り図
2019年11月01日 10:19撮影 by  iPhone XR, Apple
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11/1 10:19
宮坂武男著 信濃の山城と館4より、虚空蔵山会田城縄張り図

装備

個人装備
地下足袋+脚絆 焚き火セット ノコギリ 弁当 水筒 軍手 ラテルネ 地図磁石 防寒具 雨具
共同装備
ツエルト

感想

松本と長野盆地をつなぐメインルートは、鉄道のなかった日露戦争の頃まで、この山間地の善光寺街道だった。千年以上も。鉄道も自動車道路も別のラインなので、この徒歩専用道路は保存されている。山間の宿場は半分以上が空き家だが、往時の雰囲気を少しだけのこしている。10年前ならもう少し住人がいたかも。
黄葉の山道、誰にも合わずに盆地、峠、盆地、峠、山城、盆地と辿った。

おにぎり一個持って家を出たのが優柔不断な午前10時半。11時の長野行き列車、安曇野からトンネルくぐって出た、松本から3つ目の駅が西条の盆地だ。ここも元宿場町。自動車道路を早々に外れて、旧街道の尾根道に。ここら辺は地形図見てのカンだが図星だ。道祖神、塚、峠の茶屋跡。

中ノ峠という小さい峠を超えると、乱橋の盆地を見下ろす素敵な場所だ。1903年の篠ノ井線鉄道開通後は、乱橋の人たちはこの峠を超えて西条の駅に行ったのだろう。そして遠くから帰ってきたらここから故郷が見える。この松の下で見送ったり、見納めしたりした所。

乱橋も古い宿場の名残がある。が、今やあまり人の気配がない。坂を降りて盆地を横切り、また登っていく。街道の風情を少しだけ残している。登るにつれ、どんどん北の巨大山彙、聖山が後ろの北の空に見えてきた。ここから会田宿へ抜ける立峠には、江戸時代に地元の普請で作った石畳がまだ生きている。松本、長野間の交通はほぼここだけだったのだから往来も多かったと思う。松尾芭蕉に限らず、19世紀までに西国から善光寺に行った人はほぼ全員ここを通った。

峠は広く茶屋があったという。この稜線を東へ行くと唐鳥屋城址(からとりや)だが、きょうは時間が無い。峠から降りると分岐がある。西が旧来の峠道、東が花川原峠の車道へ降りる道のようだ。西へ行けばよかったが東を行った。舗装道路が多くてつまらない。

虚空蔵山の西尾根への取り付きは、地形図には描いていないが明瞭だ。送電塔のあるコルめがけて道がある。虚空蔵山の西尾根は、千m前後から郭や物見ポイントなどが現れ、南北は切れ落ちていて、稜線の幅も狭い。メインの山城だった中ノ陣城や秋吉砦は南支尾根の中腹の平坦地の数カ所にある。山頂稜線は狭いから見張り台規模だったのだろう。でも山頂の台座感はなかなかのもの。松の大木などもあり、会田盆地が見渡せる。堀切も確認できる。

岩屋神社へ下る南面の下降路で下る。地下足袋の足ぞこに、人の来ない山特有の柔らかい土や落ち葉が気持ち良い。全く人に会わない。神社はきれいに整っていた。削りやすい砂岩のようだ。自動車道に出て、西に歩くと、秋吉砦や中ノ陣城への道や案内板がささやかに充実している。発掘調査は平成24年、看板設置はここ数年のようで、ありがたいことだ。現地に縄張り図や案内書きがあるのは素晴らしい。これがないと、見えていても目に見えないものばかりだから。秋吉砦でもっと時間をかけたかった。中ノ陣城は、大きな土塁で仕切られた曲輪だった。ここが本丸かな。松本の小笠原貞慶に滅ぼされたか。

会田宿への下り道も、両側に旅籠風の家が立ち並ぶ、結構な傾斜の坂だ。電柱と送電線が無く、会田盆地への下りがまっすぐ見えて気持ち良い。これは取り払ったのだろうか。商店などは締めた所も多いが、まだ空き家は少なそうだ。それでも下校の子どもたちが元気に挨拶してくれた。支所前に発車5分前の路線バスがいた。下校中学生と一緒に出発。あと3時間早く家を出れば、もうひとつ刈谷原峠を越えて、歩いて松本の自宅まで帰れたか。でも朝はみんなとご飯食べて、のんびりお茶を飲んでから支度したかった。

歩くことで、筑北の峠と盆地の距離感を身につけた。秋の真黄色のなか、誰にも会わず満喫した。

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コメント

里山歩き、楽しそうですね。
Yoneyamaさん、こんにちは。いつも山行記録を興味深く読ませてもらってます。

こういう里山歩き、楽しそうですね。
私も若い頃は、北アルプスや百名山ばかりに目がいってましたが、最近は、こういう里山歩きの楽しさが少しずつわかって来ました。

今回の里山歩きの記録は、岡田喜秋 氏の紀行文を読んでいるようでした。

信州は歴史ある道が多くて、うらやましいです。
2019/11/7 10:18
ベルクハイルさんRe: 里山歩き、楽しそうですね。
感想ありがとうございます。
岡田喜秋氏、著書名をざっと読むだけでも、心惹かれる感じですね。旧制松本高校の出身なのですね。読んでみます。
こういう感じの登り方はやっぱり50歳前くらいからだったでしょうか。車で行っちゃうのがもったいなくて。とはいえ鉄道の近く、バス路線の近くがやはり計画立てやすいです。
最近、有明山や聖山に登りに来ていたのですね。どちらも地味だけど、心惹かれる山でした。
2019/11/7 20:33
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