紅葉求めて本仁田山〜川苔山
- GPS
- 06:46
- 距離
- 14.0km
- 登り
- 1,532m
- 下り
- 1,552m
コースタイム
- 山行
- 5:37
- 休憩
- 1:09
- 合計
- 6:46
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
復路:鳩ノ巣駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
所どころ台風の影響で崩れた跡がありますが、通行不能の場所はありません。中では大ダワから下った先の枯れ沢を横切る部分20mほどが、最も足場が悪くなっています。 |
その他周辺情報 | 日原方面のバスは運休継続中。百尋ノ滝方面から川苔山に登る登山道も閉鎖中で歩けません。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
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感想
2週続けての日帰り登山というのは前例がないが、10月が雨で家でくすぶってばかりいたのと、そのせいか若干脚力の低下が気にもなるので、鍛錬がてら紅葉見物に繰り出した。ただ、日常は短靴なので忘れかけていたが、先週、新しい靴が当たって傷めた右足首が完治しておらず、下り坂で少々痛い思いをした。
記録を見直すと最近は丹沢ばかり訪れているので、久々に奥多摩へ行くことにした。ホリデー快速で立つのが嫌で青梅まで普通で先行したが、それほどの混雑ではなく、御嶽で座れた。奥多摩駅前の人の数も例年の紅葉シーズンほどではない。「台風の影響で日原方面のバスは出ていません。徒歩でも行けません」と、案内の人が繰り返している。歩いては行けるはずだが、復旧工事と地元の生活のご迷惑になるので、観光客はご遠慮願うという配慮だろう。
こちらは駅を出て右へ国際マス釣り場方向を目指す。北氷川橋でスマホを構える男性は同一ルートらしい。マス釣り場でもう一度多摩川を左岸に渡り返す。左手上流側の河原でパワーショベルが崩れた右岸の下を整地中だった。大雨で崩れたのだろう。
小河内ダム建設鉄道の廃線高架をくぐり、集落が切れたあたりで右折して車道を登る。体が温まって上着を脱いでいるうちに、先ほどの男性が抜いていった。一軒家の安寺沢で車道を離れ、家の裏手の急斜面に広がる植林帯に向かう。取り付きの小沢が激しく荒れていた。これも大雨のせいか。
年配女性一人を追い抜いたが、ジグザグの急登は植林が雑木林に変わっても標高差300m近く続く。斜度は平均35-40度くらいか。標高800mを過ぎてようやく尾根に出るが、その先も斜度が5度緩む程度で一本調子の急坂は尽きない。休憩中のご夫婦を追い越し、先の男性のすぐ後ろに迫ったころ、道標が見えた。花折戸尾根との合流点だが、橋が壊れて同尾根は歩けないと書いてある。木々の向こうに大岳山の特徴ある頭が見えた。
わずか歩けば右手が開けて小さな山頂に到着する。東の都心方向は汚れたような霧がかかって見通せない。大岳山はちょっとの間に頭にガスを載せていた。ほぼ同着した男性、抜いたご夫婦、新たなトレラン風男性に年配女性と、ここまでのオールキャストが顔をそろえたところで出発する。
シャツ一枚では寒くなったが、じきにまた暑くなるだろうと我慢。平らな尾根を右にくの字に曲がった所から逆落としの急降下が始まった。樹間にのぞく川苔山方面は若干だが紅葉しているようだ。ただ、道沿いにはきれいに色づいた木々はない。200mほど下って左はるかに高い稜線が見えた。鷹ノ巣山の尾根だろうか。
大ダワでは左の谷から登る道にトラロープが張られ、通行止めだった。台風で百尋ノ滝方面からの登山道はすべて封鎖されているらしい。ここは敢えて難路の鋸尾根へ。少し登り、足元にひっそり咲くリンドウを見ながら息を整えていると、本仁田山の面々が巻き道に入って行った。唯一、年配女性だけがこちらへ来るようだ。
岩がのぞく急勾配を70-80mあえぎ登り、振り向くとコブタカ山斜面の紅葉が見える。実は去年も文化の日に来ているのだが、それに比べると発色はいまいちのようだ。そのままピークまでよじ登り、尾根筋のトレースを辿ると痩せ尾根になって、わずか4mほどだが垂直に切れ落ちた岩場となる。右に巻き道があるものの、ホールドを確認してそのまま降りた。杉の木の根と融合した特徴ある岩場だ。その後もロープ場など若干の岩場と急坂を繰り返しながら鋸状に並ぶピークをクリアすると、標高も1200mを超えて足下に舟井戸の登山道合流が見えた。
防火帯風の小広い尾根道を辿り、水場への分岐を過ぎればあと少し。と言いながら、なかなか川苔山と曲谷北峰との鞍部に位置する十字路に着かない。正午を回ってようやく紅葉の木が目立つ十字路に着いた。正面の百尋ノ滝方面の道はやはりロープでふさがれている。左へ曲がり、最後のひと登りで川苔山に到着。思ったより少ない10人ほどが昼食中だった。
風はないが空気はさすがに冷たい。雲の加減で日が陰るとなおさらだ。綿入れを羽織ってカップ麺とお握りの昼食とした。そばに座った同世代程度の5,6人が、防寒着や昔のストーブ、コンロなど山道具の談議に余念がない。聞くとはなしに聞いていると、この後は先ほどの鋸尾根を逆行して鳩ノ巣に降りるらしい。
なるほど、その手があったか。実は、このまま鳩ノ巣駅へ下りたら若干物足りないし、赤久奈山経由の古里駅への道は何度も歩いている。さりとて日向沢ノ峰まで行くのは日没が早いので時間がかかり過ぎるし、踊り平あたりで引き返そうかと考えていたところだった。大ダワまで険しい鋸尾根を歩いて鳩ノ巣へ向かえばちょうどいい。逆方向に歩くのは初めてだから新鮮だ。
決意して立ち上がると、そのパーティーも出発したので、すぐ前を案内するような恰好になった。あえぐような登りにかかっても女性の大きな声が響いてくる。話からもうかがえたが、なかなかのベテランぞろいの様子だ。
木の根の岩場を今度はよじ登って通過する。パーティーは巻き道を通った様子。慎重に先ほどあえぎ登った岩場を下り、大ダワで休憩していると彼らが追い付いてきた。「少し変化があって楽しい道ですね」と鋸尾根の印象について言葉を交わす。女性が「桔梗が咲いていた」と言うので「リンドウでしょう」と指摘すると、季節が違うと仰るので、まあそういうことにして先発した。でも、リンドウだと思うんですけど…。
ほぼ平らな植林帯のトラバース道を行く。大半は歩きやすい道だが、途中、沢を横切る部分で道が流されたとみえ、かすかな踏み跡を注意して辿った。北側の視界が開けて並んだ高い峰が見える。こういう見え方だと分からないが、方角的には川苔山のはずだ。
地形が平らになってミズナラかコナラの林が広がった。落ち葉で道が分かりづらい。再び植林に戻って右からコブタカ山からの道を合わせる。多少傾斜が増して標高を下げていくと、眼下に大根ノ山ノ神の林道が見えた。
舟井戸からまっすぐ緩やかな道を下ってきたらしいハイカーたちに混ざって一休み。やはり、以前と比べると膝が痛みやすい、というか膝の疲労感が強い。他のハイカーが出発して間もなく後を追ったが、子犬を連れた男性1人を例外として、気が付くとそれらの背中が見えなくなっていた。
これではいかんと多少加速して、熊野神社分岐で前方に人影を発見。間もなく右の視界が開けて鳩ノ巣集落にたどり着いた。まだ3時過ぎだが、秋の日の山合いは早くも夕方の気配が漂う。さて、電車の時間は?と考えて、他の人たちが先を急いでいたことに合点がいった。3時13分発、調べた時点であと5分しかない。山ノ神で調べようとしたものの、auは圏外だった。駅に着くと同時に踏切が鳴り、まさにぎりぎりのタイミングでホームに着いた。
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