貧弱脚で挑む、テン泊甲斐駒黒戸尾根 シュラフはどこに?
- GPS
- 32:00
- 距離
- 16.7km
- 登り
- 2,362m
- 下り
- 2,352m
コースタイム
登山口0530→笹ノ平分岐0751→刀利天狗1040→1136五合目1140→1300七丈小屋
2日目
七丈小屋0500→0553八合目御来迎場0558→0729山頂0800→0932テン場・七丈小屋1012→
笹ノ平1346→1525登山口
天候 | 1日目 曇り(登山口〜七丈小屋) 2日目 晴れ(七丈小屋〜山頂〜七丈小屋) 曇り(七丈小屋〜刃渡り) 土砂降り(刃渡り〜笹ノ平) 曇り(笹ノ平〜登山口) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山口〜刀利天狗 日本三大急登の片鱗を全く窺わせない快適な道。土砂降りだとそうは行きませんが…。 刃渡りから刀利天狗まではストックはしまった方がいいでしょう。 刀利天狗〜五合目 ストック使えます。黒戸山を登り、山頂を巻きながら五合目まで高度を下げます。 登り返しのことを思いゲンナリします。危険箇所はありません。 五合目〜七丈小屋 ストックはしまっておきましょう。鎖場はありますが難しくありません。 七丈小屋〜山頂 小屋から御来迎場まではストック使えます。 それより上は出したりしまったり面倒なのでしまいっ放しでいいでしょう。 鎖場は七丈小屋より下のものより難度が高いです。 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
≪黒戸尾根に挑戦≫
今回はスタッフ会議から。参加者は私、私の太腿、私の脹脛です。
【太腿】月末の休み、どっか行くんだろ? どこにするんだ?
【私】 甲斐駒。黒戸尾根。テン泊で。
【太腿】・・・・・・・・・・・???。
【脹脛】・・・・・・・・・・・。
【私】 ・・・・・・・・・・・。
【全員】ハハハハハハハハハハハハ。
【脹脛】1ヶ月ぶりの山行ですしね。黒戸尾根もいつか行けたらいいなとは思いますが。
【私】 そうだよな〜。小屋泊ならまだしも日帰りやテン泊はちょっとな〜。
【脹脛】小屋泊でも今のところちょっときついんじゃないですかね。
【私】 さて、で今回はどうするかな? 車中泊を絡めて八ヶ岳・木曽駒とか?
【脹脛】悪くないですね。木曽駒なら乗り物利用で大分標高差を削れますし。
【私】 八ヶ岳なら帰りに霧ヶ峰に寄ってニッコウキスゲも見られるだろ。
【脹脛】盛りは過ぎたでしょうが、標高を調整すればまだいけるでしょうね。
【太腿】待て待て待て! 黒戸尾根そんなにあっさりと諦めんのかよ!
【私】 諦めるってのは表現が悪いな。今はその時機じゃないって話だろ。
【脹脛】そうですよ。今のところ敷居が高いから実力をつけてからってことですよ。
【太腿】ああ〜? 実力っていつになったら付くんだよ。この月イチハイカーどもが!
【私】 (オマエも月イチハイカーなんだよ…。)あんまりダダこねるなっつーの。
【脹脛】チームの実力ギリギリか下手すれば超えてるレベルの山行なんてやっちゃダメでしょ。
【太腿】あー、そうかよ。俺がわがままだってんだな? だったらもう山なんて登らねえ!
【脹脛】別に今どうしても黒戸尾根に挑戦する理由なんてないでしょうに?
【太腿】知るか! もう俺は山やめるから次からはお前らだけで行け!
【私】 (それが出来ないから困ってるんだっての…)どうするよ?
【脹脛】どうするって、仕方ないでしょう。ただし…
と、言うことで黒戸尾根からの甲斐駒、しかもテント担いで挑戦することになりました。
ただし初日は七丈小屋までで山頂は目指さない。七丈小屋に辿り着いても翌日登頂する
余力がなかったら悲しいので超スローペースで登る。具体的には標準コースタイムの
1.5倍以上2倍未満のペースを守ることにしました。
≪序盤は快適そのものの登山道≫
竹宇駒ヶ岳神社からしばらくは勾配もゆるやかで、浮石・木の根の露出少なく快適です。
刃渡りも特別危険とも言えず梯子や鎖場をこなしつつ順調に刀利天狗に到着しました。
しかし今にして思えば少々図に乗っていたかと…。標準CTより少々速いペースでしたが
無理してる感じはなかったので、この感じで丁度良いと思ってしまいました。
≪五合目以降少々ペースダウン≫
五合目を過ぎると「日本三大急登」は評判倒れではないことを味わいます。
急勾配には弱い私なのでぐっとペースを落とします。と言うよりペースが
落ちました。本当はもっと落とすべきでしたが、その日の行程終了が近くなると
宿泊地に早く着いて行動を終えたいと言う心理が働いたのでしょう。
ゴール直前で太腿が怪しい挙動を示したのでここは意識的にペースを落としましたが
結局トータルで標準CTの1割増し程度で七丈小屋に着きました。
≪テント設営してビール、シュラフ紛失≫
テントを張る前にザックの中身を地面の上に放り出し一番奥に入ったテントを取り出しました。
テントを設営して外に散らかった道具を全部テントの中に放り込んでから小屋に戻り
小屋泊の皆さんとビールを飲みながら歓談し、テントに戻るとシュラフがありません。
ザックの中に入っていたことは確かです。テントの中に放り込んだつもりがそこらに
放り出したままで、どなかかが預かってくれているのか、小屋に忘れ物として預けて
くれたのか(小屋に確認するのを忘れていたのでこれから確認します)、それとも…?
この日は気温が高くシュラフカバーのみで快眠は出来ました。
≪甲斐駒山頂へ、そしてついに膝痛が…≫
翌日は5時丁度に山頂目指して出発しました。天気はよさそうです。
小屋から上の鎖場は昨日より少々難しいですが、油断さえしなければ大丈夫です。
とは言え、やはり急登であることは確かです。太腿や脹脛とピークを踏まずに
帰ろうかと冗談半分に相談しますが、ここまで来て撤退したところで復路が大変な事に
変わりはありません。ここまで来たら行くしかありません。
前日の終盤太腿が怪しかったのでスローペースで行くつもりだったのですが
またしても標準CTで山頂に到着。やはり図に乗りすぎでした。
山頂からの景色は概ね満足。見えるはずの山が全部見えるとまでは言えませんが
北岳、仙丈、鳳凰、富士山が見えれば文句はありません。
きつい思いをして山頂に立ち、暑くも寒くもなく、周りの山の景色を楽しめて
「幸せだ〜」と感じる時間です。この時は復路のことは忘れています。
30分ほど山頂に滞在したら、名残惜しいですが下山開始します。
下り始めて少し経つと左膝に鈍痛が。下りを2200mも残しての膝痛はまずい。
自分で決めたペースを守らなかったツケがここへ来て出てしまいました。
こうなったら頼れるのはダブルストックとロキソニンしかありません。
頂上からちょっと下の開けた場所でロキソニンを服用しました。
≪テント撤収し下山開始≫
小屋からしばらくはストックを使う場所がなく、とにかく慎重にゆっくりと歩きます。
膝の痛みが和らぐ気配がないのでロキソニンを追加しますが、あまり効きません。
しかし夜、効き目が切れる時間になってみるとかなり痛みがひどくなり、
実はロキソニンは大活躍してくれていたことがわかりました。
刃渡りを過ぎると雨が降り始め、しばらくはカッパを着用しなくても
大丈夫なレベルでしたが、途中一気に土砂降りに。登山道が沢状態に
なるような雨では、暑くて嫌なのですがカッパを着るしかありません。
結局帰りは標準CTの25%増し程度の所要時間でした。
≪下山後霧ヶ峰へ≫
花を愛でるようなキャラではないとの自覚はありますが、ニッコウキスゲには
何故かはまってしまい、この夏のうちに一度は実物が咲いているのを見てみたい
と思っていました。そこで下山後に霧ヶ峰に向かいます。着いてみると時間が
遅いこともあり、車山肩の駐車場はガラガラ。この時間帯は意外にお勧めかも。
【反省・総括】
今回は厳しい計画だったのでスローペースを守る自分ルールを設定しました。
自分の能力を超えたハイペースで歩くのはもちろん無理ですが、
普段の自分のペースより極端に落として歩くのも意外に難しい。
しかしこれがきちんと出来ていたら膝が痛むこともなかったかも知れません。
昨年のブナ立尾根では右膝、今回の黒戸尾根では左膝を破壊され
三大急登は私の膝の天敵です。西黒尾根には近づかないようにしないと…。
デジカメの充電をミスしていたようです。登山口で写真を1枚撮ったら充電切れ。
しかたないので今回は携帯で写真を撮りました。携帯のバッテリーを温存するため
写真を撮っては電源オフにしなければならず、大変面倒でした。
シュラフ紛失については、うーん・・・・・・。なんなんでしょう?
黒戸尾根から甲斐駒登頂は果たしました。
しかし「黒戸尾根制覇」と言う感じではなく、「黒戸尾根通らせて頂きました」と言う
のが正直なところです。かなり厳しかったのですが、やはり充実感はありますね。
こんばんは
黒戸尾根
かなり手強い山行になったようですね
お疲れ様でした
しかし、膝は今後の課題になりそうです
近い将来完治したら私と共に西黒尾根を踏破しましょう
こんばんは、ニョロさん
黒戸尾根はやっぱり貧弱脚にはきつかったです
しかしそれ以上にきついことが貯めに貯めてしまった仕事です。
帰ってくるといつまで経っても片付かない仕事で発狂寸前です
それはともかく、ニョロさんの奥穂山行もうすぐですね。
何はともあれ好天を祈ります。いい景色とテン場のビール
これに勝る幸せはありませんから。
でもあまり羽目を外しすぎて去年の涸沢の再現にならないよう
気をつけてくださいね。御曹司を山嫌いにしてはいけません
レコ楽しみにしてます
こんばんは、muscatさん!
楽しくレコ拝見しました
最近レコが多すぎて、やっとここまで辿り着きました。
黒戸に行かれましたか
よくご無事でお帰りになりました
泪なくして読めません
お疲れ様でした
こんばんは、hottenさん
貧弱脚の上に下らない荷物=皮下脂肪を積んでの黒戸尾根は
流石にきつかったです。やはりあと10kgくらいは
体重を減らしてから挑戦すべきでしたね
しかし、ちゃんと?標準コースタイムの1.5倍ペースを
守ればもう少し楽しい山行に出来たかも知れません
>最近レコが多すぎて、やっとここまで辿り着きました。
全く同感です。見たいユーザーさんのレコを探すのも一苦労なので
改善要望の方に「ユーザーのお気に入り登録機能」を提案しておきました。
いつか実現してくれることを期待します。
hottenさんの最新レコは何とか発見したので(訪問頂いたおかげです)
発狂寸前の忙しさから解放されたらじっくりと拝見させていただきますね
muscatさん、こんばんは!!
膝大丈夫ですか?黒戸尾根の下山を残しての膝痛は辛いですね。
僕も左膝は騙しダマシで登ってるので、お察し申し上げます。僕の対処法は1日歩いたら痛みがなくても冷湿布をしてます。あとサポーターとテーピングは常に携帯してます。
それにしてもですね、今度はシュラフですか?!
う〜ん風で飛ばされた?んな訳ないですよね...
下山後ならまだしも山の上では辛過ぎますね。
僕はテントを張りっぱでピストンする時は、不本意ではありますが鍵をかけて登ってます。
山には必要なものしか持っていってない訳で、もし万が一なくなったら中止もやむ終えない場合もあるかもしれないですし。
ともあれ黒戸尾根の制覇、おめでとうございます
僕はまだ南には一度も足を踏み入れてないので、muscatさんのレコを参考に、計画を温めてみます。
こんばんは、zawadaさん
丁度zawadaさんのレコにお邪魔してコメントを残して
自分のレコに戻ってみるとzawadaさんからコメント頂いてました
シュラフの件はなんとも言えませんね〜。
ただ一つ間違いないのは私自身の道具管理の甘さです
今回は気温が高くシュラフカバーのみでもお釣りが来るくらいでしたが
確かに状況によっては山行強制終了の場合もあり得ますし…
ここのところ物を無くし過ぎです。気を引き締めないといけませんね〜
甲斐駒いいですよ〜。個人的には姿の佳い山として
「北の常念、南の甲斐駒」と思っています。
ただ、本音を少々申しますと登るのは鳳凰にして甲斐駒、仙丈、北岳を
眺めるというのが理想に近いかなと。鳳凰に注文があるとすれば
もう少し高い位置にテン場があると嬉しいかな〜
是非南アにも足をお運び下さいませ
muscatさん 私のレコにもコメありがとうございます
それで、ここきてみましたけど、あいかわらずさえてますねー
スタッフ会議おもろすぎですよ(爆)
しかし今度はシュラフですか?うーん謎ですね
今度探しに行っちゃおうかな(笑)
コメントありがとうございます
>しかし今度はシュラフですか?うーん謎ですね
ホントですよね〜。私自身のガサツさが謎ですよ
一応北杜市の観光課に問い合わせて置きましたが
いかんせん山奥なのですぐに結果は出ません。
月末、またどこかにテント担いで行こうと思ってますが
それに間に合うとは思えないので新しいのを通販で発注しました。
常念岳の時の時計もそうですが、ガサツな人間は出費がかさみます
スタッフ会議面白かったです!
黒戸尾根お疲れ様でした。
最近、レコの数が多すぎて
すばらしい記録も見られず埋もれてしまうことが
ありますね。
ユーザーのお気に入り登録機能は
私も、改善要望しました〜
プロフのイラスト早速替えたんですね
>最近、レコの数が多すぎてすばらしい記録も
>見られず埋もれてしまうことがありますね。
そうなんですよ〜。1日ほったらかして置くと
ヘタすれば10ページくらい山行記録が進んじゃって
見たいレコを発掘しようと言う気力が…
raichouさんのご提案も拝見しました。
>サイバーエージェントのアメブロ
というくだりが浅学な私にはよくわからなかったのですが
なんとなく私の提案と同じ趣旨かな〜、とは思っていました
実現してくれるといいですね。
お店の方にも機会があれば伺いたいと思います
テント担いで黒戸尾根ですか
私は登山口の駐車場で前泊して二日酔いで
ヘロヘロで登った苦い経験があります
黒戸尾根へ行くときは、さすがに首都高を使いましたか?
私は南アルプスのときは、思い切って高速で行って
しまいますが・・・。(がんばって一般道を使ったこともありますが)
私も同感で最近レコを捜すのが大変で・・・山の名前とユーザー名の位置も違うので目で追うので疲れてしまいます。
muscatさんの次はお目当てはどこでしょうか?
楽しみにしていますね
おはようございます、Happiさん
距離的には頑張れば下道で行けなくもないのですが
都内を抜けるストレスを考えると…
首都高にしてやられた感じがして無念です。
同じくらいの距離でも那須くらいなら下道で行っちゃうんですが。
テント担いでの黒戸尾根、確かにきついんですが
しっかりスローペースを守ればもう少し楽な山行に
出来るような気がしますね。
ところで、この場でもあらためて言わせて頂きます。
「百名山制覇おめでとうございます」
達成のレコ、多くの方に見て頂きたいので勝手ながらリンクを貼りますね。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-214124.html
まあ、私のレコ経由でそちらに行かれる方がそんなにいるとも思えませんが
首都高ですか 悔しいですよね!
千葉県民を無視した料金改正。
私も八ヶ岳なら佐久から群馬に抜けてしまいますが
リンクを貼っていただきありがとうございます。
それにしてもmuscatさんのレコはいつも情報量「S」ですごいですね! 私なんかいくら頑張っても「A」です
駄文をダラダラと書いているといつの間にかSに
なっているだけのことでして果たして人様の役に立つ
情報がどれだけ含まれているのやら…
八ヶ岳・美濃戸口の場合私ですと往路は首都高経由で
復路はやはり上信越道・佐久経由でしょうね。
どうしても往路は登り出しの時刻を早くしたい関係で
首都高に屈します。悔しいですが
muscatさん、こんにちは!
黒戸お疲れさまでした
遠征アフター忙しくて中々皆さんのレコにお邪魔できず
いつもながらスタッフ会議素敵です
個人的にはイケイケの【太腿】さんが好きですね
甲斐駒自分も行きたいな〜
楽しいレコありがとうございました!!
fall
fallさん、こんにちは
fallさんの新しいレコが上がっていないか
ちょくちょくチェックしに伺っているので、申し訳ないことに
訪問者欄にベタベタ私の足跡がついてしまってるでしょう。
スミマセン…
上記のコメント欄でやり取りしているようなシステムになれば
そうした手間もなくなるので、実現を期待したいですね
さて、黒戸尾根。fallさん、wifeさんであれば日帰りも可能だと
思いますが、やはり狙いは仙丈ヶ岳とのダブルハントなのでは?
となると北沢峠が便利ですよね。9月に入れば駒仙小屋のテン場も
かなり空いてくると思います。レコが上がる日を楽しみにしてます
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する