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Yamareco

記録ID: 2249276
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

甲斐駒ヶ岳 黒戸尾根 冬期 小屋泊

2020年03月06日(金) 〜 2020年03月07日(土)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
16.8km
登り
2,412m
下り
2,406m

コースタイム

1日目
山行
8:23
休憩
0:25
合計
8:48
8:35
8:35
130
10:45
10:45
50
11:35
11:35
130
13:45
14:10
73
15:23
2日目
山行
7:30
休憩
1:10
合計
8:40
7:05
64
8:09
8:20
70
9:30
9:30
5
9:35
9:55
45
10:40
10:40
23
11:03
11:20
49
12:09
12:25
36
13:01
13:01
29
13:30
13:30
44
14:14
14:20
75
15:35
15:35
10
15:45
15:45
0
15:45
帰着
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2020年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス
バス+レンタカー車中泊
コース状況/
危険箇所等
12本爪とピッケル必須
八合目までは積雪後のため綿のようなサラサラ雪が凍結やトレースに載った状態 
積雪後はワカン携行が必要な場合あり
本当の厳冬期は腰まで積もるらしい
高温のため日が当たる場所は翌日雪が腐ってました
八合目より先は吹き飛ばされ締まったトレースあり、積もりやすい箇所は吹き溜りあり
二本剣下のルンゼは前爪使う感じで固めに締まってました
その他周辺情報 道の駅白州に無料の天然水
そこから500mにローソン
七丈小屋HP
【公式】甲斐駒ヶ岳七丈小屋|ホームwww.kaikoma.info
予約できる山小屋
七丈小屋
夜から快晴
朝、山頂まで見える
夜から快晴
朝、山頂まで見える
出発
こんなアクセスよい標高から3000m級山の登山口があるのはすごい
出発
こんなアクセスよい標高から3000m級山の登山口があるのはすごい
途中樹林帯トラバースから山頂見える場所あります 左から2番目辺りが山頂
途中樹林帯トラバースから山頂見える場所あります 左から2番目辺りが山頂
笹野平 コース唯一のしっかりした一般的な登山道っぽい標識 以後、赤テープや「甲斐駒登山道」の看板のみ
笹野平 コース唯一のしっかりした一般的な登山道っぽい標識 以後、赤テープや「甲斐駒登山道」の看板のみ
いきなり吹き溜り出現
いきなり吹き溜り出現
30センチくらいの吹き溜りの境目
30センチくらいの吹き溜りの境目
刃渡り手前テッカテカ
このだいぶ前で12本爪アイゼン履いてました
荷物軽くなるし
1
刃渡り手前テッカテカ
このだいぶ前で12本爪アイゼン履いてました
荷物軽くなるし
刃渡り
先週と同じ
刃渡り
先週と同じ
長い黒戸尾根で、眺望の開けた刃渡りは気分転換の場所
標高780m辺りからどれくらい登ってきたかよくわかります
長い黒戸尾根で、眺望の開けた刃渡りは気分転換の場所
標高780m辺りからどれくらい登ってきたかよくわかります
刀利天狗
名前の由来は七丈小屋主人に聞いてみましょう
1
刀利天狗
名前の由来は七丈小屋主人に聞いてみましょう
吹き溜り
ラッセルの始まりとは思いもせず
吹き溜り
ラッセルの始まりとは思いもせず
大ラッセル大会の始まり
10センチくらいもあれば、太ももまでもあり
大ラッセル大会の始まり
10センチくらいもあれば、太ももまでもあり
黒戸山巻道はずっとラッセル
黒戸山巻道はずっとラッセル
太ももラッセル
膝で押しつぶして踏破していきます
1
太ももラッセル
膝で押しつぶして踏破していきます
樹林帯なのに雪庇
1
樹林帯なのに雪庇
ラッセル前
ラッセル後
屏風岩直登はしごルート
屏風はこちら向きではなく、奥に続く屏風状
登ったあとは、尾根を進みます
屏風岩直登はしごルート
屏風はこちら向きではなく、奥に続く屏風状
登ったあとは、尾根を進みます
名物の岩場
どっさりパウダースノー
どっさりパウダースノー
ゆっくりとはいえ、七丈小屋までまさかの9時間
ゆっくりとはいえ、七丈小屋までまさかの9時間
カレー!
冬に熱いお茶が嬉しかった
スプーン持参するとエコです
1
カレー!
冬に熱いお茶が嬉しかった
スプーン持参するとエコです
最高に綺麗な夕陽に染まる鳳凰三山
第二小屋はしご上から
この日は暖かくずっと見てました
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最高に綺麗な夕陽に染まる鳳凰三山
第二小屋はしご上から
この日は暖かくずっと見てました
月明かりで木の影ができるなんて
東京でもあるのだろうか
気づいてないだけかな
月明かりで木の影ができるなんて
東京でもあるのだろうか
気づいてないだけかな
小屋出発
いきなりの急登から
最初が一番体力的に辛い気がする
小屋出発
いきなりの急登から
最初が一番体力的に辛い気がする
一気に標高上がります
一気に標高上がります
八合目までは締まっていてトレースわかる
アイゼンが効いて歩きやすい
八合目までは締まっていてトレースわかる
アイゼンが効いて歩きやすい
写真だと角度が分からない
写真だと角度が分からない
リッジ
この辺りは雪降ると積もります
1
リッジ
この辺りは雪降ると積もります
核心部の二本剣
雪庇を外して慎重に
雪庇を外して慎重に
この辺りはあまり怖くない
この辺りはあまり怖くない
脇に北岳
カエルのような泣き声が聞こえ
雷鳥出現
雷鳥って飛べるんだ…
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カエルのような泣き声が聞こえ
雷鳥出現
雷鳥って飛べるんだ…
積雪後も今回はトレースは消えず
積雪後も今回はトレースは消えず
富士と鳳凰三山
トレース消えてない
トレース消えてない
山頂見えた
山頂手前は積もってました
山頂手前は積もってました
真っ白な仙丈ヶ岳
真っ白な仙丈ヶ岳
山頂!
が、下りばかり気になる
1
山頂!
が、下りばかり気になる
この方向ばかり撮る
1
この方向ばかり撮る
中央アルプス?
北岳方向
遠かった
和みました
眼下に町
甲斐駒のいきなりそそり立つ高度感すごい
1
眼下に町
甲斐駒のいきなりそそり立つ高度感すごい
この先の核心部ルンゼしか気にしなかったため二本剣越しの富士撮影し忘れ
この先の核心部ルンゼしか気にしなかったため二本剣越しの富士撮影し忘れ
ルンゼ下り手前
手前もまぁまぁの角度
その先は急過ぎて見えない怖くて写真撮れず
ルンゼ下り手前
手前もまぁまぁの角度
その先は急過ぎて見えない怖くて写真撮れず
核心部最下部
ルンゼ斜面に横から合流し直登
ルンゼ斜面に横から合流し直登
ルンゼ脱出後撮影
ルンゼ下部は滑り台
ルンゼ脱出後撮影
ルンゼ下部は滑り台
ルート
この辺りは積もっていた
ルート
この辺りは積もっていた
左の大岩の右を回って、斜めになった岩の向こうを巻いて、向こう側にあるルンゼ状へ合流 登り切ると二本剣の岩の手前を右に巻いていく
ルンゼの斜度は斜めになっている岩と同じくらいに感じた
左の大岩の右を回って、斜めになった岩の向こうを巻いて、向こう側にあるルンゼ状へ合流 登り切ると二本剣の岩の手前を右に巻いていく
ルンゼの斜度は斜めになっている岩と同じくらいに感じた
同じく核心部
雪庇。八合目へ降る
雪庇。八合目へ降る
七丈小屋へ無事帰着
七丈小屋へ無事帰着
屏風岩 尾根道
改修後の長い階段
改修後の長い階段
五合目からそそり立つ頂上方面
五合目からそそり立つ頂上方面
後ろ側の山の上に小屋 
後ろ側の山の上に小屋 
ここにあると知らなかった
五合目の岩の裏側
ここにあると知らなかった
五合目の岩の裏側
帰り 道ができて歩きやすい
帰り 道ができて歩きやすい
刀利天狗 
尾白川の吊り橋に帰着
尾白川の吊り橋に帰着
べるが 尾白の湯
とりあえず揚げ物とコーラ
1
べるが 尾白の湯
とりあえず揚げ物とコーラ

装備

個人装備
フリース ダウン ゴアパンツ メリノタイツ インナー ミレードライナテック 厚手インナー NFヴェントリックス 手袋 サングラス ウィンドストッパー帽子2枚 厚手帽子 ヘルメット 予備靴下 テルモス350 750ボトル 1ℓ水袋 チェーンスパイク アイゼン ピッケル サブバッグ 救急キット バッテリー アルファ米2袋 フリーズドライ2袋 ゼリー2袋 ナッツ チョコバー1本 チョコ2袋 ウィスキー200ml つまみ2種 アルコールティッシュ ティッシュ バラクラバ
備考 モンテーンの手袋いらない?毎回チョコバー、ナッツ食わない。おにぎりの方がいい。ゲイターはある方がいい気がする。フリース持っていきすぎ。

感想

一週間前、晴天を狙って登るも、体調不良のため刃渡りで撤退。満を持して、再挑戦でした。
2日前に降雪があり、小屋までは吹き溜まりは積もっているとの情報。
誰か登っているかなぁなんて期待してスタート。
笹野平分岐手前くらいから5センチほど積もっているが、トレースはないので、積雪後自分が最初であることを知る。先行者いてくれという淡い期待は消えた。
八丁坂を登り切ったあたりから吹き溜まった雪との戦いが始まり、20センチから40センチ、ところにより太腿くらいまで吹き溜まっている場所も現れ始めた。体調も体力も大丈夫だったため、集中が切れなかった。刃渡りあたりの雪は少なく、先週と同じだった。ふかふかの雪を軽くラッセルして進み、刀利天狗でしばし休憩。
その先、樹林帯の黒戸山の巻道に入ればいくらか楽になるかと期待したが、そこから約1kmくらいの巻道は左から右への斜面でずっと吹き溜り。20センチもあれば太腿くらいもあり。ワカンはもっていないので、アイゼンのツボ足踏破で、雪の下のトレース踏み外し踏み抜きながら、2時間の苦闘となった。休み休み進み、思いの外、脚には力があり、体力面は大丈夫だった。
いやぁ、先週刃渡りまで登ったのがトレーニングになってよかった。
こりゃ、小屋に何時になるんだ?巻道こんな長かったか?時間大丈夫か?引き返すか、小屋を目指すか迷うくらいだらだらとした歩み。木々の間から見える空は真っ青の快晴で、それが救いだった。
五合目の”下山道”の看板が見えたあたりでかなり山慣れされている感じの後続の方が追いつきラッセルへの感謝の言葉をいただいた。道中は単に自分が進むためしか考えていなかったので、とんでもございませんという気持ちだった。
後々考えると、膝で雪を押し出しながら進むようなラッセルは初体験だったし、樹林帯でかなり安全な場所だったので、とてもいいトレーニング。なかなかこんなチャンスはないので先頭でラッキーだったかもしれない。結果楽しかった。
5合目で休憩をしていると小屋の登山ツアーの方々が到着した。そのなかにインスタで見た尻皮をつけた小屋のご主人発見。
食事を摂り再び小屋までの登りにスタートすると、すかさず先ほどの方が追いついてきて、食べ物でモゴモゴした口で「自分先行きますよ!」と言ってくれ、小屋までずっと先行していただいた。エネルギー補給の途中だったようで焦らせてしまったなと思いつつも、こういうのかっこいいなと思った。
小屋に着いたのは15時半くらいになっていてタイムぎりぎりだった。今日の宿泊者は10名ほどで、皆第一小屋に泊まれた。七丈小屋はあたたかく、欲しかったコップを1500円で購入。通年営業をしていただいており、夕食のカレーやお湯やお水、暖かく快適な寝床がありがたかった。夕食後、夕陽をながめて、明日の準備をしてまた外に出ると、月明かりで明るく、そこら中に影ができていた。月ってこんなに明るいんだなぁ。
翌日はまた快晴の予定だったが、8合目までとその先の積雪状態は不明。明日は深夜出発の日帰り組が来ない限りはまた一人旅となる。小屋のご主人に心配していただいてツアーの方々と同じ時間に出発させていただくことになった。

小屋前で朝準備をしていると、朝7時だというのに日帰りの方が上がってこられて、少し安心し、先に出発。小屋から8合目へ向かう斜面に出るまでの道のりが結構長く、一番体力的にキツかった。昨日8合目まで上がられた方のトレースがあり、また小屋のご主人のお気遣いでツアーのガイドの方1名が8合目へ向かう斜面手前までご一緒してくれた。お二人のお心遣いに感謝いたします。
途中下ってくる方1名とすれ違う。え?いつの間にと思った。あとあと聞くとその方も今日の深夜発日帰りの方らしく、登頂し朝の8時くらいには小屋へ戻ってくる途中だったよう。なんてスピードでしょう。。。
8合目へ向かう斜面は風で雪が吹き飛ばされてほとんど積雪はなく、雪は締まっており、昨日以前のトレースもしっかり見え、快適に登れた。
8合目から先も昨日以前のトレースはしっかり見えて、またすれ違った先行者の方のトレースもあり。まったくの無風。登っている時は、あのこわいこわいルンゼ状の直登しか頭になかった。
いよいよ核心部の急登。下にも続く斜面の途中、横からカットインして、登り始めるルート。斜面に入る一歩目が一番怖かった。慎重に一歩目、二歩目を安定させて直登開始。斜面はかなり締まっており、前爪を蹴り込み、ピックを突き刺して、ゼイゼイ言いながら緊張して登った。頭の中では「これ降りるのかぁ、でも行くしかねぇ」。後ろからも日帰りの方が追いついてこられて、少し安堵。
小屋泊なのにだらしないことにこの辺りからペースガタ落ち。日帰りの方はさすがに体力があり元気だった。
山頂に立つのは1年半以上ぶり。暖かいうえにまったくの無風。真っ青な快晴ではなかったが、遠くの中央アルプスまで見渡せた。山頂で他の方と談笑。一人の方は竹宇駒ヶ岳神社まで11キロ歩いてから未明から登り始めたとのこと、そして朝9時半に山頂に到着、なんという体力だろう。。。
下りは核心部しか頭になかったため、写真をとることを忘れていた。
ルンゼ状の斜面の下りは、今までで一番怖かった。怖いことは正常なセンサーだ、と竹内洋岳さんがどこかで言ってたっけな。ピックと前爪を力一杯打ち込んで時間をかけて後ろ向きで下降。最後、左へ斜面から脱出するところが行きと同じで怖かった。慎重に慎重にセンサーの感度を上げて。
そのあとは、次回参考にするため写真を取りながら小屋まで下降。
小屋まで戻って、降りてきた方の話を聞くと皆さん昨日は寝ずに登り始めたらしい。
小屋に預けた荷物をまとめて、長い長い下山。刃渡りあたりからは同じ時間に山頂に登った方とずっとお喋りしながら下って飽きずに下れました。
今回の山行はソロで登っているとはいえ、誰かの助けになったり、誰かにお世話になったり、同じ体験を分かちあったり、一人で登っても、同じ日に登る人がいれば、全然一人ではないんだな、なんてことをしみじみと感じた登山でした。





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