学能堂山 【野生の鹿が網に! 鳥獣被害について考えさせられた山歩き】
- GPS
- --:--
- 距離
- 13.9km
- 登り
- 807m
- 下り
- 806m
コースタイム
08:45 道の駅 伊勢本街道 御杖
09:00 道の駅出発
09:40 国道368号線 杉平バス停
09:45 伊勢本街道(旧道)登山口分岐
10:30 登山道&林道出合(林道終点)
11:15 県境尾根鞍部(道標)
11:25 植林&ブナ林境界(鹿・猪防護柵)
11:50 学能堂山頂上 (昼食)
12:30 下山開始
12:45 佐田峠分岐
13:00 白土山頂上
13:15 小須磨峠
13:47 林道出合神末上村登山口(道標)
14:00 民家
14:30 敷津バス停(伊勢本街道)
14:43 首切地蔵
15:00 道の駅 伊勢本街道 御杖 姫石の湯
天候 | 朝 曇り その後終日晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(伊勢奥津:台風被害で現在家城〜奥津間は代行バス) http://www.rurubu.com/train/index2.aspx?To=%88%c9%90%a8%89%9c%92%c3 その他 近鉄榛原または名張から http://www.vill.mitsue.nara.jp/kurashi/bustimetable%20h22.pdf http://www.navitime.co.jp/diagram/00099931_00024665_t4 http://www.sanco.co.jp/img/mitake_jikokuhyou.pdf http://businfo.sanco.co.jp/ http://www.zc.ztv.ne.jp/kiikankyo/newpage2%20LocalRailWaysHukkou.html 前泊の場合はこちらが利用できます。(但し、11月〜4月は閉館) http://www.vill.mitsue.nara.jp/kanko/sankikan/index.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
道の駅(伊勢本街道 御杖)〜杉平: 国道か山道を選択。 国道368号線杉平バイパスを歩いてしまったため道迷いしてしまいました。 伊勢本街道旧道から姫石神社(山道)経由で杉平まで出るのが良いかと思います。 杉平: 伊勢本街道と登山道分岐(出合) バイパス(杉平バス停)からの場合、 蕎麦処庄庵手前に古い”いせ道”の石標の辻を右折し伊勢本街道(旧道)に進み 杉平常夜灯と学能堂山の道標から左折(栄昌寺方向)し林道を登る。 林道〜登山道: 黄色のテープから登山道となりますが (ピンクのテープは獣道の印) 登山道はとても荒れていて途中で道迷いしたと勘違いされると思いますが そのまま薄い踏み後を頼りに登ってゆくと道標が見つかります。 道標(林道終点)〜県境尾根の鞍部: 急登となり、沢沿いに源流部を登る登山道。 高度をあげるにつれ、木の根を掴んで登る箇所もありますが、 急傾斜のトラバース等は皆無なので滑落等の危険ではありません。 一部枝払いをした杉の葉で、ルートのわかりにくい場所もありますが テープに沿って進めば道迷いをする心配はありませんが、 鞍部の直下は杉の倒木により道がわかりにくく、踏み跡も斜面を登っているため 注意が必要。 特に、粘土質の地層で雨上がりには滑りやすくなっています。 県境尾根: 植林と自然林の境界(&県境)を歩くルートとなり、 薄暗い植林地帯から抜けて陽も差し込むようになり、精神的に安らげます。 学能堂山山頂: 木立がなくなり、ササとススキだけの頂上からは360°の眺望が味わえます。 学能堂山山頂〜佐田峠分岐: テープはなく、踏み跡もわかりにくいので鹿除けネットに沿って下ります。 (小須磨峠へは道標を直進しますが、右折すれば神末に出られるそうです。) 佐田峠〜白土山: 鹿除けネットに沿って尾根を歩く道となります。(よく整備されて道幅も広い) 白土山〜小須磨峠: 鹿除けネット側に整備された林道がみられますが、立入禁止の立て札があります。 道は不明瞭となり、踏み跡もわかりずらくなりますが、テープと木のペンキを辿って尾根を進みます。 小須磨峠〜林道: 途中までは、木のペンキ(シルバー)を辿って尾根を下ってゆきます。 途中からペンキも踏み跡もほぼなくなりますが、尾根から外れないように進むと 右側に砂防ダムがあらわれ、その先に林道が見えるようになります。 学能堂山‐神末上村の道標で登山道の終点となります。 林道〜神末上村民家: 現在、渓流の護岸工事中ですが、通行可能です。 しばらく林道を進むと鹿・猪除けのゲートを抜けて、民家の横に出ます。 直進したところの橋は、撤去されてありません。 右側(下流側)からも抜けられますが、個人の土地(三峰山荘の敷地)を 通らせていただくことになります。 首切地蔵のある |
写真
感想
【行動の記録&注意点】
前述のとおり、軽いハイキングコースだろうと軽く考えていたところ
バイパスの開通によってあまりにもキレイな直線の道路となっていたため
旧道が見つけられず、多少無駄な時間を費やしてしまいました。
このような失敗をしないよう、杉平からの登山にはしっかりと
事前調査をして向かわれるようお勧めします。
また、林道から黄色のテープに沿って徒歩渡りから山道に入りますが、
途中で踏み跡が不明瞭となって道なき道を登り道標をみつけることができました。
また林道終点からの登山道は、ほとんどが植林の中を進む山道として典型的な
石混じりの急登ですが、沢沿いのルートで高度を稼いでゆくためトラバースなく
高所恐怖症の身としては、安心して歩くことができました。(笑)
佐田峠の先から右手(奈良側)の鹿除けネット越しに林道が現れますが
立ち入り禁止の立て札跡が見られるため、ネットのない三重側を歩きました。
この季節は、落ち葉で踏み跡がほとんどわからなくなっていますが
ネットに沿って進むと、”コスマ峠”の方向を示した矢印の道標がありますので
そのまま尾根に沿って進みました。
小須磨(コスマ)峠は、いつ通過したのか、わからずテープと踏み跡に沿って
進んでいて、気がついたら西方の尾根を下っていました。
もしも、三峰山方面に縦走される場合は、ご注意ください。
今回の山歩きは、晴天に恵まれ里歩きも楽しませていただきました。
神末上村の民家から道の駅までは約1時間の行程でしたが、
途中には、御杖神社や首切地蔵などもある上に、美しい紅葉も鑑賞でき
充実した山歩きとなりました。
今回のルートでは、学能堂山の頂上で
中高年の男性二人連れ(下山時は別々になったようでしたが)と
3・4名の同じく中高年の男性グループの方々とすれ違いました。
みなさん、神末上村から登ってきていましたが
縦走の場合には、やはり杉平→学能堂山→白土山→小須磨峠→神末上村のルートが
良いように思いました。
(杉平側は傾斜が急な上、石混じりの道なので膝への衝撃を考えて)
【感想】
軽い体力作りのトレーニングを兼ねたハイキングのつもりで出かけましたが
里山の鳥獣被害とその対策の現実を目の当たりにして考えさせられる山歩きとなりました。
はじめに、登山口に向かう途中で、猟友会のベストと帽子を被った人物を見かけて
ビックリ!
派手な色合いの服で目立つようにしなければ!
熊除け鈴でこちらの存在を認めさせなければ!
など、しょっぱなから緊張しながら歩いていたところ
とうとう学能堂山を南下したところの尾根道で、
鳥獣除けの網にひっかかった鹿に遭遇してしまいました。
近年、猟師の高齢化に加え後継者が激減し、
里山に鹿や猪が繁殖して問題化していることは承知していましたが・・・
登山道にも、無数の獣の足跡が残され、またいたるところに獣道が見受けられ
さらには、その実態を目の当たりにして驚愕するばかりでした。
下山後も、里歩きをしていると山の奥深くにまでネットが張りめぐらされ、
山すそには、頑丈な金網とゲートで仕切られ、田畑には金網や電流柵が施され
その被害の大きさと深刻さも想像させられました。
自然界の本来の天敵である狼も絶滅して一世紀以上が経過し
人間(猟師)だけが自然淘汰の一翼を担っていたものの
それさえもほぼ絶滅したような昨今。
網にひっかかってしまった鹿の姿が忘れられず
いろいろと考えさせられてしまいました。
また、今回の地域に限らず、植林の手入れがなされていない現況にも
日本の林業の深刻さをうかがい知らされている気がします。
場所によっては、間伐もされず、枝払いもされずに放置していたり
間伐しても、そのまま苔が生えたままで放置していたり
払った枝葉も地面に積もったままにして登山道を塞いでいる上に
台風でへし折れた木々も放置したままの山を見て
たんなるイチ登山者の目からは、眉をひそめてしまっていましたが
よくよく考えてみると、そうした人件費さえ出せない状況下にあるのでしょう。
山歩きを楽しませていただいているものとして
道普請を含め、そうした山を守るような活動にも今後は積極的に参加しなければと
心に誓った次第です。
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