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Yamareco

記録ID: 269138
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
御在所・鎌ヶ岳

クラシ・イブネ (クラシ北東尾根〜イブネ南尾根〜旧千草街道)

2013年02月10日(日) [日帰り]
情報量の目安: S
都道府県 三重県 滋賀県
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
08:30
距離
14.8km
登り
976m
下り
973m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

自宅 6:13=7:39 朝明渓谷P 8:08−9:17 根の平峠 9:26−9:55 タケ谷出合 −10:17 クラシ谷出合 10:27−11:03 P900 11:05−12:08 クラシ 12:10−12:22 イブネ北端 12:52−12:57 イブネ 12:59−13:26 御池鉱山跡 −14:18 コクイ谷出合 14:34−14:52 上水晶谷 −15:27 根の平峠 15:32−16:17 朝明渓谷P 16:57=17:25 あじさいの湯 18:24=19:16 自宅
天候 曇り時々晴れ
過去天気図(気象庁) 2013年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
朝明渓谷P:約50台、有料、トイレ有り
当日は、集金人のおじさんは不在。
R306からのアクセス道路の途中から凍結あり。
コース状況/
危険箇所等
・朝明渓谷P〜タケ谷分岐:積雪約20cm。前日のトレースがあり。その上に数センチの新雪があった。
・タケ谷分岐〜タケ谷出合:積雪約30cm。ノートレースで数回の徒渉あり。吹きだまりあり。
・タケ谷出合の徒渉:石に雪が載っていて滑りやすい。水量やや多し。
・対岸〜クラシ谷出合:積雪約30cm。スノーシューの跡あり。クラシ谷の奥に続いていた。
・クラシ北東尾根:一部氷化したザラメ雪の上に10〜30cmくらいの新雪が載った状態。
 樹木の幹と枝葉にも着雪あり。
・イブネ南尾根:一部痩せているが、比較的広くなだらか。積雪約30cm。
・旧千草街道コクイ谷出合まで:積雪約30cm。トレースなし。
 かろうじて夏道を辿れたが、ルーファンが必要。
 夏道を外すと、かなりのアルバイトを強いられそう。
・コクイ谷出合〜根の平峠:積雪約20cm。当日のトレース+前日のトレースあり。
【出足鈍るなあ】
先行者はいないようだ。晴れてるし…行くかぁ。
【出足鈍るなあ】
先行者はいないようだ。晴れてるし…行くかぁ。
【道路はツルツル】
山は、新雪に苦労しそう。
【道路はツルツル】
山は、新雪に苦労しそう。
【足跡がいっぱい】
ブナ清水の方にも、昨日の足跡がいっぱい。
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【足跡がいっぱい】
ブナ清水の方にも、昨日の足跡がいっぱい。
【行くしかない】
根の平峠から見ると、真っ白なクラシが手を広げてる。
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【行くしかない】
根の平峠から見ると、真っ白なクラシが手を広げてる。
【どこを渡ろう】
タケ谷出合の石飛びルートパズルは、意外と難解だ。
3
【どこを渡ろう】
タケ谷出合の石飛びルートパズルは、意外と難解だ。
【ちょっと落ち着こう】
やっとP900に到着。ここまでもきつかったが、この後も手足を総動員。
1
【ちょっと落ち着こう】
やっとP900に到着。ここまでもきつかったが、この後も手足を総動員。
【シャクナゲだらけ】
いよいよシャクナゲの森に突入だ。
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【シャクナゲだらけ】
いよいよシャクナゲの森に突入だ。
【ホッとする道標】
このルートでおなじみのプレート発見。
1
【ホッとする道標】
このルートでおなじみのプレート発見。
【青空は強い味方】
ほんのわずかの青空だが、これが心を支えてくれる。
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【青空は強い味方】
ほんのわずかの青空だが、これが心を支えてくれる。
【傾斜が緩んできた】
ここまで来れば、クラシの山頂は近い。
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【傾斜が緩んできた】
ここまで来れば、クラシの山頂は近い。
【クラシの王座】
シャクナゲの森の中に、王座の椅子があった。
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【クラシの王座】
シャクナゲの森の中に、王座の椅子があった。
【こんなところに】
銘板をやっと見つける。これ以外の銘板は見あたらない。
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【こんなところに】
銘板をやっと見つける。これ以外の銘板は見あたらない。
【クラシを振り返る】
この樹氷のアーケードを抜け、イブネに向かう。
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【クラシを振り返る】
この樹氷のアーケードを抜け、イブネに向かう。
【パァ〜ッと視界が】
目の前に、国見、御在所、鎌がドド〜ンと。
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【パァ〜ッと視界が】
目の前に、国見、御在所、鎌がドド〜ンと。
【光輝く白い峰】
反対側で真っ白に光っているのは、銚子ヶ口の峰々。
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【光輝く白い峰】
反対側で真っ白に光っているのは、銚子ヶ口の峰々。
【あそこで昼食だ】
正面には、イブネ北端のふくらみが待っている。人影は…ない。
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【あそこで昼食だ】
正面には、イブネ北端のふくらみが待っている。人影は…ない。
【ふっかふか】
樹氷樹林の中を歩くのは、気持ちがいい。足元は、もちろんパウダースノー。
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【ふっかふか】
樹氷樹林の中を歩くのは、気持ちがいい。足元は、もちろんパウダースノー。
【さっきはあそこに】
クラシの森にも、もうすぐ光が当たりそう。
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【さっきはあそこに】
クラシの森にも、もうすぐ光が当たりそう。
【白さが違う】
イブネ北端の木は真っ白。エビ尻もびっしりだ。
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【白さが違う】
イブネ北端の木は真っ白。エビ尻もびっしりだ。
【いつもの石だ】
三角点じゃないが、いつもの石があった。今日は風が強いので、座っていられない。
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【いつもの石だ】
三角点じゃないが、いつもの石があった。今日は風が強いので、座っていられない。
【釈迦にあいさつ】
イブネ北端は釈迦に向かって開けているので、自然と目が合ってしまう。
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【釈迦にあいさつ】
イブネ北端は釈迦に向かって開けているので、自然と目が合ってしまう。
【雨乞の天井が低い】
雨乞岳の上には黒い雲が覆い被さってる。
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【雨乞の天井が低い】
雨乞岳の上には黒い雲が覆い被さってる。
【幻想的な樹氷ショー】
雨乞の頭は、雲の中にずっぽり。樹氷が白く浮かび上がる。
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【幻想的な樹氷ショー】
雨乞の頭は、雲の中にずっぽり。樹氷が白く浮かび上がる。
【ネガの世界】
濃淡が反転し、ネガフィルムを見てるよう。
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【ネガの世界】
濃淡が反転し、ネガフィルムを見てるよう。
【イブネ独り占め】
と言うより…ひとりぼっち(^^;
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【イブネ独り占め】
と言うより…ひとりぼっち(^^;
【やっと見つけた】
ここも、これ以外の銘板は見あたらない。
1
【やっと見つけた】
ここも、これ以外の銘板は見あたらない。
【イブネ劇場開演】
御在所岳の北西尾根が、スポットライトに浮かび上がる。
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【イブネ劇場開演】
御在所岳の北西尾根が、スポットライトに浮かび上がる。
【国見岳も光った】
手前の高昌山も、モコモコがすごい。
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【国見岳も光った】
手前の高昌山も、モコモコがすごい。
【帰りは楽ちん】
雪フカフカのイブネ南尾根を下る。
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【帰りは楽ちん】
雪フカフカのイブネ南尾根を下る。
【登りも楽そう】
この尾根は、クラシの尾根と比べると天国だ。
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【登りも楽そう】
この尾根は、クラシの尾根と比べると天国だ。
【走ってしまいそう】
白い花道をランランラン。
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【走ってしまいそう】
白い花道をランランラン。
【やっと青空が】
旧千草街道に出ると、上にはやっと青い空。
4
【やっと青空が】
旧千草街道に出ると、上にはやっと青い空。
【ここで休もう】
コクイ谷出合は、風が無く、陽差しもあり、ちょうどいい休憩スポットだ。
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【ここで休もう】
コクイ谷出合は、風が無く、陽差しもあり、ちょうどいい休憩スポットだ。
【東の空は真っ青】
雲ひとつ無い青空が、県境が近いことを知らせる。
2
【東の空は真っ青】
雲ひとつ無い青空が、県境が近いことを知らせる。
【神杉が踊ってる】
そんなに歓迎されると、照れるなあ。
2
【神杉が踊ってる】
そんなに歓迎されると、照れるなあ。
【峠はすぐそこ】
峠下の雪原だ。今は落書きしている余裕はない。
3
【峠はすぐそこ】
峠下の雪原だ。今は落書きしている余裕はない。
【誰かいるみたい】
見上げると、キノコ岩が見えた。
3
【誰かいるみたい】
見上げると、キノコ岩が見えた。
【ここでお別れ】
何だか晴れているように見えるのは気のせい?
2
【ここでお別れ】
何だか晴れているように見えるのは気のせい?
【微かに見える】
目を凝らすと、遠くにナゴヤのタワー群がぼんやり見えた。
【微かに見える】
目を凝らすと、遠くにナゴヤのタワー群がぼんやり見えた。
【やっと大台に】
歩数以上に疲れた〜。
【やっと大台に】
歩数以上に疲れた〜。

感想

雪のあるうちにイブネ・クラシに直登したいという欲求が次第にふくらんできた。
ただ、今年は雪の状態があまり良くない。
根雪が少ない上に、降っては消え、降っては消えの繰り返しだ。
尾根上の雪も当てにならず、ヘタをすると、かえって足を引っ張りかねない雪の状態だ。
そんなことを考慮しながら、時間的に余裕があり、比較的安全なルートとして、今回の山行を計画した。

登りは距離の短いクラシ北東尾根を、下りは安全に下れるイブネ南尾根を選んだ。
問題は、御池鉱山跡からの旧千草街道だった。
距離が長く、雪の状態次第では、全く時間が読めない。
あるかどうかも分からない誰かのトレースを当てにする訳にもいかない。
実は、前の週に、撤退覚悟で旧千草街道からイブネを目指して入ったのだ。
その時は、雪の状態が悪く、高昌鉱山跡の近くで諦め、引き返したのだが。
それが、結果的に偵察となり、旧千草街道の雪の状態の不安はなくなった。

いよいよ当日、二週連続の朝明入りだ。
雪は前週より多く、朝明への道も途中から雪交じりの凍結路になった。
駐車場には、車が2台あった。
しかし、山に入った気配はなかった。
準備を始めると、近くに駐車していた車の人も準備を始めた。
どうやら、なかなか決心が付かず、様子見をしていたらしい。
聞くと、国見の方に行くつもりとのこと。
先に出発する。

林道は、雪で真っ白で凍結しツルツルだった。
根の平峠までの道は、前日の足跡だらけで、薄く新雪が載っていた。
ブナ清水方面へも足跡がいっぱい残っていた。

峠からも前日のトレースははっきり着いていた。
しかし、それもタケ谷分岐までだった。
分岐からタケ谷出合までは足跡は無かった。

谷沿いの複雑な地形に沿って下ると、神崎川の徒渉点に出た。
雪をかぶった石飛びを何とかクリアし、対岸に渡った。
ここからクラシ谷までは、スノーシューの跡があった。
今日のものだった。
どうやら上水晶谷の方から来たようだ。
スノーシューはクラシ谷の奥の方に続いていた。

いよいよ、ここからクラシ北東尾根の直登だ。
思っていた以上の急登だった。
木に掴まると上から積もった雪が落ちてくる。
でも、掴まらない訳にはいかない。
もう、雪まるけで、真っ白になった。
木の密集している所では、通るだけで雪まるけになった。
クラシへの登りは、こんな状態の連続だった。

クラシの山頂に着き、シャクナゲの森を抜けると、視界がぱっと開けた。
雪原の向こうには、鈴鹿の重鎮たちが肩を並べていた。
鎌、御在所、国見と、目で追いながら心の中で山の名を呼んだ。
反対側には、銚子ヶ口の峰が日の光を浴び、白く輝いていた。

ここまでくると、ほっとしたせいか、安堵感で放心状態になった。
その空っぽになった心が、達成感で次第に満たされていくのが、何とも心地よかった。

イブネ北端に着くと、風の当たらない所で昼食を摂った。
そこに、一人のスノーシューの跡があった。
クラシ谷から小峠の尾根に上がったのだろうか。

イブネ北端の景色を楽しんだあと、イブネ経由で帰途に着く。
下るルートは、イブネ南尾根だ。
南尾根は、イブネからの降り口が痩せていて分かりにくい。
ここさえクリアすれば、後はドンドコ下っていけばよい。
御池鉱山跡に近づくと、谷にアイゼンの足跡があった。
少し後を追うと、すぐに夏道から外れていった。
後を辿る訳にもいかず、トレースのない夏道を辿ることにする。
先週引き返したポイントまで辿り着けば、後は楽勝だ。
雪がしっかりしている分、先週よりずっと楽に歩ける。

コクイ谷出合でエネルギーを補給し、衣服を調整し、まだ記憶に新しい道を急ぐ。
コクイ谷手前で合流したアイゼン跡は、上水晶谷を渡ると消えていた。
国見峠の方に行ったのかもしれない。

上水晶谷から根の平峠までは、上水晶谷に向かった足跡しかなかった。
朝、駐車場で話をした人の足跡かもしれない。
ということは、今日根の平峠を越えた人は、2人だけだったようだ。

峠で振り返ると、シルエットになったクラシが見送ってくれていた。
見ていると、白い山頂に光が当たったり翳ったりしている。
その表情がなんともユーモラスで、クラシの最後のサービスをしばらく眺めていた。

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