たくさん失敗がありました 雲取山(鴨沢→三峯神社)
- GPS
- 12:42
- 距離
- 26.3km
- 登り
- 2,536m
- 下り
- 1,988m
コースタイム
- 山行
- 5:05
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 5:51
- 山行
- 5:58
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 6:43
天候 | 1日目 ガスのち☀️ 2日目 ☀️朝のうち小雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:三峯神社よりバス |
コース状況/ 危険箇所等 |
鴨沢-雲取山山頂は道程は長いが登りも緩やかで道が細い部分の滑落に注意する以外は全く問題なし 三峯神社-雲取山も特別危険な個所はないが同じイメージでハイキング気分で歩くと痛い目に合う |
その他周辺情報 | 2日目昼食:三峯神社内の食事処大島屋でわらじかつ丼 味、接客ともに○ 下山後、西武秩父駅隣接の祭りの湯へ(入館料990円) |
写真
装備
個人装備 |
防寒着
雨具
昼ご飯
行動食
地図(地形図)
ヘッドランプ
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
サングラス
タオル
ツェルト
カメラ
ポール
シェラフ
|
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備考 | 不要だったけどチェーンスパイクがあれば安心できたかも。あと絶景だったので単焦点レンズ(涙 |
感想
たくさん失敗がありました。
雲取山を目指します。今回の雲取山荘がはじめての山小屋泊、ホームページによればコロナ対策のためインナーシュラフを持参とのこと。インナーシュラフ、もちろん持ってません。たぶん使うのは今回だけだろうな〜安いのでも買っておくか〜と深く考えずにAmazonでポチる。そして出発前日、届いたブツを見てたじろぐ…て、でかい!そうなのである私、シュラフなんてものはせいぜいレインウェア程度の収納バックに収まるものだろうと高を括っていたのである。
かくして34リットルのザックの約半分をシュラフに占められてしまうという緊急事態、当然持っていくつもりだった荷物のいくつかは持っていけないことになった。どうする?何を置いて何を持って行くか?いらない子は誰?食べ物、着替え、レインウェア、防寒着…いっそのこと行くのをやめてしまおうか。真っ先に切ったのは着替え、下着だけで充分。臭いのは許容する。そして食べ物も切り詰める、おにぎり3つとチョコバー2本とおやつひとつ。2日目の昼食は持たない。遅くても昼過ぎには下山しよう。チェーンスパイク、前日の雨が気になるけど凍結してないと書いてある、これを信じる。防寒着、レインウェア、これは迷った。しかしどっちも必要な時になかったら命に関わる、無理矢理詰め込む。ザックはパンパンである。シュラフ、レインウェア、防寒着で9割、いや9割5分の入りである。単焦点レンズは諦めた。さらば星空、どうせほぼ満月だし。
不安いっぱいでたどり着いた鴨沢バス停。実は降りるところを間違えて30分以上歩いてここまで来たのだけどこれは恥ずかしいので詳しくは書かない。登山届を出していざスタート、天気予報は晴れだが見上げればすぐ上がガスで覆われて目指す先は見えない。ただ前日雨だったのでこれは想定内。
登り始めてすぐにお腹がぐーぐー鳴り始める。2時起きで朝食も早かったし、しかし食い物がない時に限ってこれか。チョコバー2本は明日のため、昼食予定の七ツ石山まで持つかな?ハンガーノックは嫌だな。バス停の間違いで余計な距離を歩いたこともそうだがかなり幸先の悪いスタート。しかし道は細いがよく踏み固められ緩やかな登りが続き歩きやすく、落葉は目の錯覚を引き起こすんじゃないかというくらいに鮮やかに斜面を埋めているが昨日降った雨が落ち葉を湿らせて足が滑ることもないと足元は順調だ、とりあえず落ち着こう。
すぐにガスに飲み込まれ、霧の中、斜面を横切る長い樹林帯の道が登りが続く、ガスの樹林帯歩きは幻想的…なんて言ってたのは最初だけ、すぐに飽きてきた。わかってたけど長い、長いのである。ヤマレコが読み上げるただ今の標高をこれまで登ってきた山に例えて、今は大岳山かなー、まだ塔ノ岳には届かないなーとひとり遊びにふけるもどうにもモチベが上がらない。そうだひとりがいけないのである。平日のせいがスタートが遅いせいか、全然ほかの登山者と会わない。すれ違いなら2人くらい。しかし、登りの登山者は全く遭遇しない。いつもなら煩わしいと思うことすらある抜いて抜かれてのあれがないのだ。寂しい?それもあるがあるじゃないですか?勝手に見知らぬオッさんをライバル認定したりすること。ふっ、オヤジまた会ってしまったな…うん、あれ大事。
そんな中。道中置かれている「将門迷走ルートコース」なる看板が気になり始める。平将門が通った道をたどる七ツ石山までの?将門迷走ルート、10箇所でそれぞれの場所の悲しいエピソードが書かれた看板を読むことができる。いずれもホントのエピソードなのかは疑わしいが看板を見つけては将門にツッコミを入れて飽きを紛らわす。こんなところで風呂入るなよ将門!また湯を沸かすのかよ将門!嫁死んじゃったよ将門、風呂とか言ってるからだよ!まだか将門、次はいつだよ将門!さらに将門看板ごとに唯一のおやつ、はちみつ練り梅を食べるルールを導入、これが疲れた空腹の身体に大ヒット、何これ美味しー。これは毎回買おう、ふたつ買う、いや3つ買う、将門早よ。
将門も残り2枚となったあたりで、予定外の雨が降り始めた。無視できるレベルだがレインウェアを置いてきた世界線の自分よ、きっと青ざめているに違いない、バカめ。雨もガスも晴れぬままやがて七ツ石小屋に到着、富士山の見える…とあるが当然見えない。この辺りでガスはこのまま晴れないだろうなと諦めが生じてきた。小屋では水が補給できた。荷物制限で水も削り、ここの水場をあてにしていたのでとてもありがたい。
七ツ石神社の9枚目の将門を超え(10枚目を見ることはなかった)、いよいよひとつ目の経由地(長かった!)七ツ石山山頂に迫る。横に目をやれば濃いガスが相変わらず視界に飛び込んでくる
。だがふと前を見上げれば、その時眼前のガスの向こうに青い空が見えた。
まさか
まさか
ガスを抜ける?樹林帯を抜け、見晴らしの良い山頂に出たまさにその時、ガスの上に出たのである。広がるのはどこまでも続く真っ白の濃い雲海、そして富士山、とんでもない絶景だ。しかもそれが山頂に出ると同時に姿をあらわした。
こんなことってあるの!
記憶が蘇る。学生の頃バイトで入ったジャニーズ野球大会、大量得点で負けていた最終回はすでにツーアウト。しかしそこからエラー四球、四球、またエラー四球四球…あっという間に3点差2死満塁。そしてはバッター滝沢くん、観戦していた女性ファンが涙を流さんばかりに叫んだ!
こんなことってあるの!
あるのである。同じテンションで叫んだ。自然が起こした奇跡、ジャニーさんが起こした奇跡、信じるものに奇跡は訪れるのだ。いや信じてなくても。そして等しく感動をもたらすのである。どこまでも広がる絶景を前に強く思った。 〔終〕
東京最高峰ってだけじゃやっぱりモチベーションがねえ〜なんて言ってたのは秘密。絶景を前にした雲取山への楽しい稜線歩き、いやもう楽しいしかない。
そこで会う初めての同志、突然訪れる最大の危機、熊との遭遇。そしてはじめての山小屋の夜。どうなる?まだ1日目だぞ。
次回 『激闘!雲取山』に続く(続かない)
初めまして。
近々、雲取山に行くことを検討している者です。
熊に遭遇されたとのことで興味深く拝見させていただきました。
質問があるのですが、ryo31mmさんと先行者の方は、
その時に熊よけ鈴はお持ちでしたでしょうか?
はしめまして。先行していた方は持っていませんでしたが自分は熊鈴を付けていました。けっこう音がするタイプのものです。自分と先行者との距離はそれほど離れてないとはいえおそらく50m以上はあったと思われます。立ち去った方向の斜面下に熊の姿は確認できませんでした。
この方は熊を追い払うためにしまっていたトレッキングポールを取り出し、振り回していますので、熊は一瞬で通り過ぎたということはなさそうです。
ご自分が大変な思いをされたのにこちらのことを下山時刻も含め心配して声をかけてくださった親切な方でしたのでこの方に被害がなくて本当によかったです。
ご回答どうもありがとうございます。
私は丹沢などに登るときはいつも熊鈴を付けてはいますが、
今のところ熊に遭遇したことはないです。
まだ雲取山近辺に足を踏み入れたことがないのですが、
内陸部に行くとやはり熊っているんですね。。。
鈴を2個付けていこうかと思ったりします。
貴重な体験談ありがとうございます。
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