谷川岳・撤退(西黒尾根、ラクダのコル先まで)
- GPS
- 07:05
- 距離
- 6.4km
- 登り
- 958m
- 下り
- 882m
コースタイム
天候 | 晴れのちガス。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ざらめ雪でぐすぐす。あまりいい、雪の状態ではない。 鎖場の手前から、急に雪質がわるくなる。 クレバスは少ないですが、シュルンドが……。 |
写真
感想
復帰第2弾は谷川岳です。
本当は、テントかついで馬蹄形と思っていましたが、明日の天気予報は曇り。
曇りということは、谷川は荒れる可能性が高いので、天気のいい今日中に日帰りに変更。
あわよくば、一ノ倉岳まで足を伸ばそうかな、と。
結果は散々です。
撤退しました。
電車で土合へ。
土合駅で降りたのは、私を含めて2名。
もう一人は、重装備の精悍なお兄さんでした。今日は雪洞を掘って、明日友人と登頂するのだとか。
車道を歩いて登山指導センターまで行くと、そこのゲートのところまで雪でびっしりです。意外に雪、多いのか??
登山指導センターの横からとりついて、西黒尾根を直登していきます。
登り始めてすぐに、カモシカが現れました。
昔弱っているのを見たことがありましたが、元気なの見るの初めて!
うれしくなってしましました!! ……うまく写真撮れなかったが。
雪の西黒尾根はなかなか急ですが、しばらく行くと谷川岳の雄姿がドーンと迫ってくるので、がんばれます!
マチガ沢からの谷川岳は、荒々しく、そしてため息が出るほど美しい。
しかしすぐに、冷たい風が吹き始めました。この青空に似つかわしくない風です。
そして一ノ倉岳のあたりに雲がかかり始め、徐々に広がり、ラクダのコブに到達するころには山頂は暗い雲に完全に覆われてしまいました。
先行のスキーを背負った方とラクダのコブで合流し、少し相談しました。
ここまでの鎖場も結構嫌な感じだったから、トレースも付いているので、山頂まで抜けて天神尾根で帰るのが一番安全だろうと、山頂に向けて進むことにします。
ここからが本格的な登り。
しかし昨日の雨のせいか、ラクダのコブ手前の鎖場の前から雪がぐすぐすで、この本格的な斜面もなかなかステップが決まりません。
決まらないどころか、ずるっと滑って、沈む場面がだんだんふえてきました。この急な斜面で。
それでなくても高度感があるところ苦手なのに、このラクダのコルからザンゲ岩にかけての超急な斜面を、足場をずるずる滑らせながら登るのは、危険極まりない。
何せ、ピッケルもしっかり決まらない、シャーベット状の雪です。
この斜面、きわめて不安定な足場で登るのは、神経が大変だ。
あと1時間半以上、この不安定な斜面と格闘するのは、たぶん集中力が続かない。
それに、斜度が恐ろしすぎる。
命の危険を感じたので、少し逡巡しましたが、撤退することにしました。
ザンゲ岩あたりで行き詰まると、どうにもできなくなってしまうので。
(スキーの方は、登って行かれました。私の技術の問題かも知れません)
下り始めると、天候はどんどん悪化。
ラクダのコブまで戻った時には、かなり下までガスが下りてきて、徐々に自分のいる場所もガスにまかれ始めている。
鎖場が嫌な感じなので、ガスが来る前に、そこを通過したい。
急いで下山し、最初の鎖場を終えたところで、雪洞泊のお兄さんとあいました。
そしてぐいぐい下り、立派な雪洞を発見。
こういうことできると、面白いことになるんだろうな〜。
撤退は、まあ悔いが残ります。
が、あらためて写真を見てみると、今の自分の技術じゃ撤退やむなしかな、と思います。
雪が少し落ち着いたら、また行きたいな、谷川岳。
私は撤退しましたが、進んだスキーの方、あのガスの中で無事に登ることができたといいな。
そして、そのスキーの方と進んでいるころ、東尾根方面に捜索のヘリがかなり長い間、低空飛行していました。何かあったんでしょうかね。事故であれば、無事だといいのですが。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
ヘリですが単独男性が昨日から行方不明だそうです。
独りで一の倉沢に出かけて滑落したとか。
カモシカさん見れたなんてうらやましいです。
寿命が5年らしいですよ。
コメントありがとうございます。
私もニュース確認しました。17日に一ノ倉沢で滑落……。
捜索で旋回している最中に天候荒れて、濃厚なガスが下りてきたので、ヘリも撤収したようでした。
無事だといいのですが。
カモシカは、登山指導センターのすぐ上に現われました。
うれしかった〜!!
立派な生き物ですね、カモシカって。
登頂できなくて残念ですが、あの雪質とあの天候では、撤退やむなしです。
レコ拝見して物凄く伝わってきました…
天候の変化と雪融け…
まさに残雪期の山の難しいトコですね
アイゼンもピッケルも効かないとなると…
しかもこんな急坂で…
我が家には程遠い世界ですが、緊張感は十二分に伝わりました
とにかくご無事でなによりです…
utaotoさん、こんばんは。
撤退してきました!!
や〜、あっという間に天候急変でした。
シャツ一枚でも行けるんじゃないかという気温から、冬山装備へ、一気に換装です。
しかし、ラクダのコルから先の急斜面は、雪が悪くて恐ろしかった。
急斜面で踏みぬくので、いつも前向きで降りているところが、後ろ向きでないとつんのめりそうで降りられない……。
「怖い」と思ってしまうと、もう駄目ですね。
こういうときは、降りるしかないです。鎖場はそれなりに、緊張しましたが。
先行のスキーの人は、自分のHPの方にコメントくださり、無事に肩の小屋までたどり着き、スキーでダイブしたようです。
無事でよかった。
ホワイトアウトはやっぱり凄かったようなので、私は撤退して正解でした。
お久しぶりです
今回もニアミスだったんですね
この日の天候は本当に残念でしたね。
あんなに最高の青空が一瞬で真っ白になってしまうんですもの。
私はまったり天神尾根コースだったので難易度は全く違いますが、せっかくのピークも何にも見えずにちょっと残念。
ヘリの音は私も聞きましたよ。
地元なので新聞などで遭難されたことは知っていましたので、どうか見つかってくださいって祈っていました。
今回撤退されたことはとても勇気のあることだと思います。
私だったらもっと手前で撤退していたでしょうし
安全に帰ってきたならまた素敵なお山に沢山行けますものね。
これからは花のお山の季節です。
いっぱい楽しんでいきましょうね
mitukiさん、こんばんは。
こっちにもコメントありがとうございました。
やっぱり、あのスカイラインの下山者はmitukiさんのようですね。
あんなに晴れて、雲ひとつないいい天気だったのに、あっという間の天候変化……。
残念すぎでしたね……。
最近は、撤退できる分別を身につけました!
結構引き返すのって、踏ん切りをつけるのが大変なんですよね。
でも、「恐ろしい」と感じてしまったあとの折れかかった心で、あの状態の悪い急斜面を登るのは危険だと判断しました。
それに、すごい勢いで降りてくるガスをみて、あせりました。撤退してよかった。
mitukiさん、谷川岳近くていいなあ。
谷川はかなり好きな山なので、すぐ行けるのがうらやましい!!
雪のあるうちに、またふらっと訪れます。
谷川やはり行かれましたね
復活したので、いつ行かれるのかと思ってましたよ
今日塩山の里山から眺めた南アルプスは、かなり雪解けしてる感じでした。
とは言えドカ雪が降れば、一晩で一変するでしょうから、残雪のこの時期は難しいですね〜
本格的な雪山は、技術的にも装備的にも自分のスタイルに向かないので、この冬から行かないことにしました。
低山でロングを歩いて、夏山に向けた体力をつけることに専念しますよ
近々リベンジされると思いますので、残り少ない雪山をエンジョイして下さい
niiniさん、こんばんは。
やっぱり、いってきましたよ。谷川岳。
何度見ても、惚れ惚れするくらい美しい山です。
ぐすぐすの雪は、予定外でした。
もうひとつの予定外は、天候の急変。当日の谷川岳上空は、緩やかな高気圧におおわれていたはずなので、何で天候が急変したのかよくわからない……。
しかも嫌がらせみたいに、谷川岳のみ濃密なガスに包まれて……。
ま、そんなこともあります。また行きますよ〜谷川岳。
niiniさんは、低山ロングですか。
私も少しずつ、ロングに耐えられるように、アキレス腱ならしていかないと……。
やっぱり軽く違和感残ってるんですよね〜。
拝見しました。
谷川西黒尾根。お疲れさまでした。
私も、今シーズンも狙っていますが、
お天気との相談ですね。
でも、始めは青空でも、あっという間でしたね。
谷川岳はこの怖さがありますよね。
そろそろ、空も安定してくることでしょうかね。
遭難もあったようで、御無事で何よりでした。
makasioさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
元気に敗退してきました。
あの天候では、しゃあないです。
さすがは谷川岳。天候崩れ始めると、あっという間でしたね。
で、下山時にはガスも取れてきていたので、目まぐるしい。
好天を狙って行ったんだけどな〜。
本当に、谷川岳は天候についての悩みはつきませんね。
前半晴れてたから、それでよしです。
今シーズン中に、もう一回行きたいものです。
こんにちは、seizanryoさん。
復帰二段目で西黒尾根ですか!
きっと西黒尾根には行くのだろうと思ってましたが
ラクダのコブ辺りの写真、緊張の連続ですねぇ〜
雪も柔らかいとか!
沈んでそのままクレバスの一部と化しちゃいそう
やはり雪の西黒尾根は真似出来そうにありませぬ。
自分でしたら鎖が埋もれてるのを見て戦意喪失か、
仮に進めても撤退ポイントがわからず茫然自失になりそうです
お疲れさまでした!
谷川岳をバックに自画撮り...決まってます
ukkysuzuさん、こんにちは。
谷川岳は大好きなんです!
撤退は残念ですが、しかたないっス!
しかし谷川岳の天候ってやつは・・・。
クレバスの一部って!!
ま、緊張しますがね。あと、私は高度感が苦手なもので。
雨がおおいっすね。
雪がなくなっちまいますよ・・・・・・。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する