御春山ー大野貯水池周辺登山道道整備はこれでよいのか??
- GPS
- 02:13
- 距離
- 3.5km
- 登り
- 359m
- 下り
- 362m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
綱ノ上御前山方面は道標も登山ポストもない。入口は集落の切れ目の道の終わりから斜面を少し進むと橋があり、それを渡って山道に入る。途中、東電巡視路の分岐があり、どちらを進んでもよい。ただし巡視路から鉄塔以降は多少藪っぽい。通常のルートは、進むと祠があり、その手前から稜線に向かって右から道がついている。御前山まで道は明瞭。山頂には「寺山」=地元の呼び方=の山名板がある。 山頂から御春山に向かう道は最初、急なやせ尾根の下り、ロープは切れているので、立木などを利用して慎重に下ること。少し先に大田峠(よそぎ山)分岐がある。分岐から御春山までは南米沢峠(林道交差)までは笹薮っぽいが、刈払いされており、踏み跡は明瞭。 南米沢峠からは、驚いたことに上野原市により、大野貯水池周辺登山道整備事業として1200万円をかけて登山道が整備された。以前と比べ、道が拡張され、まるで林道のよう。道路周辺や御春山山頂周辺はすっかり伐採され、切られた木の幹や枝が散乱している。削り取られた土が道の脇に押しやられ、周囲の植生が痛めつけられている。樹木に名札がかけられているので、植生調査をしたと思われるが残念でならない。御春山山頂も東屋が設置された上、敷石まであり、別世界になってしまった。1200万円かけるなら、植生や自然保護方面の調査もしてほしかった。 御春山から大野貯水池の上に以前からある東屋まで、林道歩きのような雰囲気。風景は一変したが、急斜面には手すりとロープが張られ、歩く分には申し分ない。 |
写真
感想
最近、二度ほど登山道下りで滑って足首をひねったので、軽めの春花探しハイクが続く。今回はシュンランとオキナグサを探しに行く。今日は一つ一つは軽めだが、(1)綱ノ上御前山・御春山(2)八坂山から金剛山(3) 藤野遊歩道(高倉山・天神峠・古峰山など)を合わせると結構なボリュームになる。
その第一ステージの御春山コース。昨年は3月まで気温が低く、4月後半に出かけたが、今年は3月から急激に気温が上がり、先週あるいた八重山・能岳では多数のシュンランが見られたので、歩いてみた。
入口は中央線梁川駅から。駅付近から見える送電鉄塔がこれから歩くコースの有力な目印。トンネルを抜けて駅改札の向こう側に行き、右に曲がって集落と舗装道の切れ目から沢に掛かる橋を渡る。山道に入ると道路わきの陽だまりに早速イカリソウ、ジュウニヒトエ、スミレなどの花々。昨年より3週間も早いがもう咲いている。我が家の庭のイカリソウは、まだ葉っぱだけしか出ていないのにーここだけはいつも早い感じー。
最初の鉄塔を通過、ツクシを撮影。まだシュンランは出てこない。分岐に出る。二番目の送電鉄塔に向かう巡視路は昨年歩いたので、今回は左の山道を進む。一向にシュンランは出てこない。今年はまだ早いのかなー、もしかして乱獲でなくなったとかーー??
山道を進むと社が正面に見える。手前の右側に赤テープで踏み跡が続いているが社まで行ってみる。社の裏側に踏み跡があるので、そこから急斜面を強引に登る。最後は木につかまりながら稜線に出ると稜線には明瞭な踏み跡。目指す御前山は社手前の道と合流する鞍部まで戻って左の尾根の踏み跡を進む。踏み跡は明瞭だが、昨年は稜線の途中からシュンランが出てきたが今年はまだ見えない。結局山頂まで何もない。
山頂には「寺山」という手書きの古い山名板のみ。梁川側の集落(綱ノ上など)からの呼び名なのだろうか?山頂は扇山・犬目方面や前道志(上野原周辺)が開けている。昨年は山頂のヤマツツジの蕾が膨らみかけていたが、今年は蕾の姿はない。
今日は盛りだくさんなので、すぐに下降に入る。シュンランはどこにも見えない。ヤセ尾根を通過し、やせ尾根先端から北北西(左)方向の急斜面を下降する。北東方向には新倉、清水方面に別の尾根が続いているが、尾根先端からは急で、途中標高500mあたりからこの尾根に移動できそうなふるい踏み跡らしきものを見る。この辺りは滑りやすく危険なので慎重に木や根などにつかまり、足元を確かめながら下る。ロープもあるにはあるが、古くてすでに切れているので使えない。
標高500m付近から徐々に傾斜が緩み、やがて鞍部(標高450m付近)に出る。そこには「ヨソギ山」「御春山」と書かれた手書き道標がある。昨年はこれはなく、依然あったヨソギ山の道標はなかったが、その後新しいものが取り付けられたようだ(感謝)。右の御春山方向に進むとすぐピークに出て、再び分岐。ここには道標はなく、赤テープのみ。昨年は御春山からここに出て、大田峠・ヨソギ山経由で斧窪御前山まで歩いた(上野原の鶴島御前山から御前山シリーズで長い長い歩きだった)。
ここから御春山に進む。笹薮っぽい道だが、刈払いはされており、踏み跡は明瞭だ。笹薮を抜けると明るくなり、その辺りからシュンランが出てきたーーようやく会えたねーー。
このあたりは小さなアップダウンの続く比較的緩やかな尾根道だ。分岐から30分弱、小ピークを超えると見慣れた赤い祠、林道の交差する南米沢峠に出た。すると驚いたことに、「大野貯水池周辺登山道という看板が立ててあり、見るとここから先の道に階段がついている。新しい大きな工事が行われたようだ。ここの林道は南米沢(なめざわ)から梁川側の新倉まで続いているようだが、新倉側は刈払いされているようにも見えるが藪でわからない。
階段を登ると、道の広いのに驚く。林道伝いに機械を入れて造ったように見える。両側の樹木が伐採され、土砂が道路の両側に積もったり、伐採された木や枝の残置木などが道路わきや谷間に捨てられている。登山道整備が不要ということではないが、やり方がかなり乱暴ではないか、というのが率直な感想だ。登山道の幅も、従来は人一人通行できる踏み跡程度だったが、これでは車が通れそうだ。もう少し小さな道で十分ではなかったか?植生調査、保護の調査にも予算を使って、より小さな道でよかったと思われる。御春山山頂周辺の伐採や山頂の地ならし、敷石は明らかにやりすぎと思う。せっかくのさまざまな花の咲く自然の稜線を必要以上の人工物で台無しにしてしまうのは残念でならない。
わずかにシュンランが残っていたが、今後回復していくだろうか?イカリソウの目が残土の中から出ていたので、植生回復に努めてほしいと願わずにはいられない。
御春山山頂付近をすっかり伐採したので、展望はものすごく良くなっている。きられた樹木や枝が周辺や谷筋に散乱しているのはいただけない。地元山岳会(上野原周辺はないのかもしれない)はこの状況をどう捉えているのだろうか??ーー
御春山から15分くらいで東屋、そこから貯水池(バス停)まではすぐだ。花を楽しみながら静かな尾根歩き、と考えていたら、突然の急激な変化=登山道開発=に驚いてしまったが、整備されてもなお、誰一人ハイカーと会うことはなかったのは昔と同じ。土休日にはハイカーがいるのだろうか??
コメント
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hirokok510さん
初めまして hamburgと申します。
hirokok510さんが歩かれたこのルートに興味をもち、昨日大野ダムから梁川駅まで歩きました。
南米沢峠〜綱之上御前山間は、看板が皆無の上にヤブ状態でかなり苦労しました。
私の記録にhirokok510さんのこの記録を紹介・リンクさせて頂きました。
事後承諾で申し訳ありませんが、ご了承ください。
hamburg
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