武甲山〜小持山〜大持山


- GPS
- --:--
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 1,337m
- 下り
- 1,253m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
名郷16:52−17:50飯能(国際興業バス) |
コース状況/ 危険箇所等 |
武甲山から大持山までの縦走路は急なアップダウンの繰り返しで道も細く滑りやすい。思っていた以上にタフな道。 妻坂峠と鳥首峠分岐は展望が開けて気持ちいい。そこから鳥首峠への下りはじめはしばらくザレた急な下りで歩きにくい。 ウノタワの下り口がわかりにくい。標識から薄い踏み跡をたどるとすぐに湿地のような所で踏み跡が判別しにくくなる。左手前方に棒が建っており木にテープがつけられている。高みの奥に看板が見えて踏み跡も現れる。看板まで行けば後はいろいろな種類のテープに導かれて迷わないが、ザレた道で歩きにくい。 |
写真
感想
家の近くから西北方向に奥多摩から奥武蔵方面の山並みが見える。左から右へ少しづつ標高を下げながら長々と続く山並みの中で、一線を画すようにきれいな三角錐を見せる堂々とした武甲山と、寄り添うようにして聳える大持、小持山を見ることができる。。北側の秩父の町からみると武甲山はいかにも無残な容姿をさらしているが、反対側の小持山あたりから眺めると堂々たる独立峰の威容を見せる。奥武蔵の山々の中では抜きん出て、雄といわれるだけの山容だ。遠く離れて武蔵野台地の果てにシルエットとして武甲山を見ていると、昔の儘でいるからまた登りに来いと誘そわれているような気になってしまう。
奥武蔵に親しんだのは少年時代だ。その頃は西武線は吾野とか正丸までしか通じてなくて、そこから歩くか、飯能からバスで名栗方面に入って歩いていたので、武甲山はなかなか遠い山だった。武甲山は50年以上前にまだ中学生の頃に熊谷から秩父鉄道で御花畑で降りてそこから初登頂。その頃は羊山公園あたりから尾根道を山頂にたどるルートがあったのだ。あのルートはいつごろ途絶えたのだろう。その後西武線が秩父まで延びた時に横瀬から生川コースを一度登ったままの山だ。
武甲山は今回が最後になるだろうとの思いから、大持山、小持山を絡めて一気に縦走する計画を立てた。いくつかコースを考えたが、いずれにしても距離は長いし、標高差もあるので陽の長いこの時期に予定していた。天候が安定し、気力も充実しているのでこの日に行こうと前日に決定した。
朝4時起床。電車を乗り継いで武蔵野線で新秋津に出て、西武線の秋津から飯能、西武秩父、御花畑から浦山口に降り立ったのが8時。1時間ほどの林道歩き、登山口からすぐに急登になる。30分ほどあえぐと尾根に乗り一息つく。暑い。尾根に乗ったら長者屋敷の頭は近いと思い込んでいたので、その間がとても長く感じた。
ここまではまずまずのペースで来れた。ここから山頂まで標高差300mほどある。すぐに急な登りになる。はやる気持ちを抑え抑えしながら登るがともかく暑い。一息入れる回数が増える。やっとの思いで頂上直下の分岐にたどり着く。長者屋敷の頭から1時間ほどだからそんなに悪いペースではない。気を取り直して山頂に向かう。
ついに積年の山頂にたどり着いた。そこは鉄柵で仕切られて真下にむき出しの石灰岩が露出していて、思わず息をのむ光景だ。眼下に秩父の町が広がり、眺望は広いが柵越しに見る景色は落ち着かない。リュックを下ろす気にもなれずに先を急ぐことにする。
シラジクボには一気の下りだ。200mほど下って同じだけ登り返す。登りがきつくなってくると岩っぽくなり道も細くなり歩きにくい。おそらくここが今日の山場だろうと気合を入れる。しかし、暑くて疲れる。振り返ると武甲山が立派な姿でそびえている。「おゝ・・武甲山!」そう声を掛けてあげたくなる。小持山山頂で武甲山の写真を何枚も撮った。「お前は立派だ。奥武蔵の盟主。まさしく秩父のシンボルだ。」
再び急な、落ちるような下りが始まる。そして登り返し。あれが山頂かと思ったらそこは展望が開けた岩場。奥秩父方面の山々が望めるが、もやって霞んでいる。新緑が美しく、高度感があって気持ちがいい。大持山がすぐそこに見える。厳しい登りも終わったようだ。大きなアップダウンで累積標高差は1300mは越えたろう。久しぶりによく歩いた。後は下るばかりだ。安心感も手伝ってしばし安らぐ。
大持山を過ぎて、妻坂峠の分岐まで来ると思い切り開放的な景色が広がる。西武ドームが見える。あとはもやって判別できない。ここから鳥首峠への道はまた一気に下っている。広い尾根上の道だが砂のように乾いた滑りやすい下りがいつまでも続く。妻坂峠の方の道を選ぶべきだったかな等と思いながら下る。この道は登りたくない等とも思ってしまう。
下りきってやっと周りに目が行く余裕ができて、行く先に目をやればみずみずしい新緑が尾根道を覆っている。これまでの疲れが一気に吹き飛ぶような満ち足りた気分に満たされる。もうウノタワは近いはずだ。この地名には何か魅かれるものがある。そしてここからの沢道は苔むして美しいと聞く。登りに使うか下りにするか迷ったが、いずれにしてもこの道は歩きたいと思っていた。
なるほどウノタワは広い草原のようだ。薄い踏み跡をたどって踏み入るとたしかに湿地が干上がったような地肌をしている。その中心に向かって歩いていくと踏み跡を見失ってしまった。ウノタワは「鵜の田」から来ている。「昔ここは大きな沼になっていて、山の神様の化身の鵜が住んでいた。・・・」とウノタワの伝説の大きな看板が立てられている。この看板は登山道の道標からは見にくく、少し奥まった左手の林の中に立っている。その向かい側に踏み跡があり、分岐したり、消えかかったりして心もとないが、10m足らずの間隔で何種類かのテープがついているので、それを目安にいけば林道まで導いてくれる。
ここもなるほど沢の源頭らしくガレた急な下りがつずく。枯れた沢を思い切り下ってやっと水の流れに出会う。その水を手ですくって渇いたのどを潤すが、3度ほど掬うと手がかじかんでしまうほどに冷たかった。ここから苔むした岩の中の流れに沿って下って行くが、流れに沿う道は思ったほどに長い距離ではなかった。
林道まで出ればあとは単調な舗装道で1時間ほどで名郷に出る。
いつかまた、かっこいい武甲山に会いたくなったら、今度は名郷から妻坂峠、武川岳、二子山のコースを歩いて見ようと思う。
武甲山の裏参道のコース懐かしいですね。
お花畑駅から羊山公園を抜けて約一時間の準備運動、
あのコースはとっくに都会のビルに変身しています、
頂上には茶店もあってそこに「ニッポンビール」と書いた看板があったのを覚えています、
裏参道は確か頂上が下に降りたときに廃道となったように覚えています、あのルート好きだったんですけど。
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