残雪の鹿島槍ヶ岳〜爺ヶ岳南尾根から


- GPS
- 32:00
- 距離
- 19.6km
- 登り
- 2,307m
- 下り
- 2,314m
コースタイム
17日>3:30テント適地-4:10爺ヶ岳南峰(小休止)-5:30赤岩尾根分岐-5:45冷池山荘-6:50布引山-7:30鹿島槍ヶ岳山頂(小休止)-9:00冷池山荘(小休止)-10:40爺ヶ岳南峰-11:00テント適地(休憩、撤収)-14:50八見ベンチ(柏原新道合流)-15:20爺ヶ岳登山口-15:45扇沢駅
天候 | ガスのち快晴。感謝です。 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
http://www.alpico.co.jp/access/hakuba/ogizawa/(大町から扇沢バス時刻) 復路:信濃大町より高速バスにて新宿へ。 https://www.highwaybus.com/rs-web01-prd-rel/gp/info/lineDetail?lineGroupNo=1&lineId=550(信濃大町から新宿バス時刻) |
コース状況/ 危険箇所等 |
注意:爺ヶ岳南尾根について。 この時期、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳の登山口となる柏原新道は残雪のため、通行できない(残雪多くトラバースは危険で困難)。 そのため、南尾根を使うことになるが、今回、すでに雪解けの時期となり、 藪こぎ、踏み抜きで、時間も体力もかなり消耗した。 登山口にはこのように書いてある。 「残雪の時期は南尾根を使うこと。ただし、GW後の雪解けの時期は植生保護のため、柏原新道が通行できるまで通行を控えてほしい」 実際、南尾根は雪解けの時期の通行は困難であり、藪こぎや残雪もある。 アイゼンを履いたまま、通行すれば、植生の破壊、尾根の崩壊を招く。 自分の場合、一部、アイゼンを使用したが、雪のないところではアイゼンを外し、ストックの先端にゴムを付け、歩行した。 地面はもろく、崩れやすい。また、イワカガミやショウジョウバカマも咲いている。慎重に歩いてほしいと思う。 鹿島槍を登るには、赤岩尾根もあり、こちらを使う方法もあるようだ。 今回、タイムオーバーのため、爺ヶ岳南峰直下にビバークした。 種池山荘にはテント場があるようだが、無理せずこちらに張ったことは正解だと思う。 実際、南峰から種池山荘へのトレースは確認できなかった。(まだ営業していません) 爺ヶ岳〜鹿島槍山頂について。 ほぼ、綾線上の夏道には残雪はなく、通行できる。(山荘通過後に雪庇の傍を通るがここは注意) 冷池山荘。テント場あり。女性が雪かきしていた。営業しているようだ。 (山小屋の営業状況は確認してください) 登山口にポストあり。注意看板を良く読んでください。 大町温泉郷「薬師の湯」大人600円。 扇沢バスチケット売り場で割引券もらえる(600円→500円に) 新館は広くて良い湯でした。 |
写真
感想
連休で快晴とあらば、行くところはひとつしかない。
前回、遭難一歩手前事件を起こしたばかりなのに、また、
ザックにテントと食糧を詰め込む。
思いが固まれば、実行に移すだけ。俺、なにやってんのと思うことはもうない。
鹿島槍。今なら残雪の剱岳が見られるだろう。
そんな思い胸に秘め扇沢へ。
信濃大町からのバスの中、登山者は自分だけ。
若い彼女が彼氏に「黒部ダム楽しみだね」と。聞こえない。聞こえない。
扇沢から爺ヶ岳登山口へ。
この時期、柏原新道は残雪のため使えない。南尾根から登るのが定石という。
ケルンの先、しばらく歩くと確かに残雪で通ることは難しくなっていた。
緩んだ雪に足を取られトラバースに失敗すれば、谷底へ落ちる。
急いで適当に南尾根の支尾根へ逃げる。
ただ、雪解けで木の根が剥き出しの細い尾根は残雪の踏み抜きや藪こぎもあり、
想像以上に苦労した。
種池山荘まで行くつもりがとんでもない。爺ヶ岳、南峰手前でタイムオーバー。
ビバークを決めた。
手を離せば、吹っ飛んでしまうような強風の中、テントにポールを通す。
立ち上げるとすぐさま、ザックもろとも自分も放り込んだ。
あたりはガス。ただ、それも、強い風に流されていく。
巨大な山容が目の前に姿を見せるまで、そう時間はかからなかった。
素晴らしいロケーション。珈琲を淹れる。ここまでの苦労が報われる。
翌日の行動時間は12時間を見ていた。
久々に生米から炊飯し、カレーを食べた。生姜の効用か、身体が温まり、
初めてと言っていいくらい、山で眠ることができた。
朝、スープパスタを食べ、3時半にテントを出る。
まだ、夜中。満天の星が瞬いていた。今年初めて天の川も見た。
ヘッドライトを付け、歩く。爺南峰まで30分ほどだった。
爺ヶ岳に登ると、計ったようにちょうど空も白んできた。
夜が明ける前の深い藍色の空に剱岳が浮かんでいるのが見えた。
立山連峰とその前衛の山容もまた重厚であり、写真を撮るのに夢中になった。
充分満足感の得られる山頂だった。
遠くに双耳峰の山が見える。いやに遠くに感じる。
鹿島槍への稜線は意外にも雪がほとんどなかった。
アイゼンもサブザックの中に入ったまま。ピッケルもいらないような感じだった。
雲海から御来光を見ると、冷池山荘が近づいてきた。
明るくなると巨大な雪庇と、残雪の鹿島槍の山容が素晴らしく、ザックを何度も下ろしカメラを取り出した。
遠くから見れば猫の耳のように見えた山容は近づくにつれ、その迫力を増した。
谷川岳を思わせるような急峻な北壁と尾根は残雪と絡み合い人を寄せ付けない雰囲気を出していた。
一部、雪があったが、最後のガレ場には雪はなく、ほぼ夏道で登れた。
山頂からは、五竜、唐松へと続く稜線。
剱、立山はもちろん、鷲羽、水晶、その奥には槍、穂高が構えている。
さらには、少し霞んでいたが、富士も全ての山を見守るように、鎮座していた。
誰もいない静かで贅沢な時間をしばらく過ごし、下山した。
この山の厳しくも穏やかな山容と流れる時間が、
また違う山へとひとり。足を運ばせるのかもしれなかった。
どうも、はじめまして!
爺の南峰直下でお会いした者です。
日中の天気も良かったけど、明け方の景色ヤバいですね!
うらやましい。。。
またどこかでお会いできるといいですね〜
おつかれさまでした
おかえりなさい。
二日目は行って帰って下山して
きっちりピーカン引き寄せて
厳しさを乗り越えて味わう美しさとそれを実現する純粋野郎
に拍手!
ずっしり出迎える北アに拍手!!
12時間の行動予定
いつも感動のレコをありがとうございます。
今日はこんな天気だけど、明日、TA100なりの本気の山旅やって
みせます
あら、macasioさん、puyoさんとお会いされたんですね。
(puyoさんはお名前を一緒に言ってる山仲間からよく聞くので個人的な親近感なんです(ほんとに個人的))。
爺ヶ岳と鹿島槍か〜、うーん、先の槍に続き
私も目標としていたところに着々といかれてますね。
雪山に飽きたとかのんびりしたこと言ってるからだな〜。笑
山頂の雪と雲海がつながってるみたいで、
壮大な大海原が素晴らしい
静謐な時間が伝わってきました。
ちょっと高い山へのテンションがあがってきました
makasioさん こんにちは
良いですねえ〜 残雪の鹿島槍。
モルゲンも雲海も( ´∀`)bグッ!です。
冬毛ライチョウ 可愛いですね
私、始めての本格的なテント泊登山が鹿島槍でした。
爺ヶ岳山頂での朝焼けは美しかったです〜
夏もお花が沢山でなかなか良かったですよ!
ビバークもお疲れです。
強風でのテント設営は怖そうですね。。
私なら設営する前にテント吹っ飛ばしてしまいそうです。
残雪の鹿島鑓お疲れ様です。
GW頃は真っ白だったこの辺りもだいぶ雪が減ってきているようですね。
しかしいい天気
気持ちいい残雪の山を楽しめたのではなでしょうか
連休ないのでなかなか行けないですがやっぱりテント担いで歩きたいです。
太陽を感じる朝の山・・・。
いいなぁ
makasioさん、お疲れさまでした!
爺の南尾根、すっかり雪が融けてしまってますね、
ここは私も行こうと思いつつまだ訪れてません。
でも、雪の時がいいなぁ〜。
初日の体調があまりすぐれなかったようですね、
テント張るのも強風で大変そう・・・
山をやってると誰しもが経験し、通る道ですね。
でもそんな事のひとつひとつを経験しながらキャパが大きくなると思います。
稜線から見る景色、疲れを忘れさせてくれます、最高!
だから、またのこのこと出かけて行くんだよね、お互いに。
お疲れさまでした!
お疲れ様です
お〜〜!そっちに行ってましたか
何時もの事ながら、ホント弩Mで弩変態な感じですな〜
白目の喜び・・・私にも分かりますよ(笑)
行きたいお山がモリモリで困ってしまいます
新宿発のバス・・・俺も使ってみよー
こんばんは。
強風のなか、よくテント張りましたね。
南尾根の上部は吹きさらしなので大変なんですよね。
手前のジャンクションピーク付近に幕営跡はなかった
ですか?
こちらのほうが風の影響をあまり受けないようです。
ここにテントを張る人がいますよ。
雪解けがすすむと南尾根はちょっと苦労しますね。
かといってアルペンルート開通前だと入る人がいないのでラッセルが大変。
そう考えると南尾根を楽しめるのはGW前後のわずかな期間だけなのかもしれませんね。
makasioさん、おはようございます。
爺ヶ岳、先週も自分の知り合い登っていました
makasioさんも、行かれたんですね。
今の時期良いんでしょうね
稜線場の雪、「爺ヶ岳」の下に確か「南稜」分の雪があるんですよね。
雪山素人schunからすれば、十分ある感じですよ〜
まったくいつも天気を味方につけてうらやましいです。
その半分でもお裾分けしていただきたいですね
去年、鹿島槍に行った際に、手前の布引山を鹿島槍と勘違いしてしまい、頑張って登ったら、その先に、鹿島槍が
makasioさん こんにちは。
体調は今ひとつの様でしたが写真を拝見すると
絶好調な感じです。
雲海の上の山々、本当に綺麗で迫力がありますね。
花の写真も綺麗ですがアイゼン、ストックの使い所に
注意して花を思いやる気持ちも伝わってきます。
makasioさんもmmgさんも写真がとても綺麗で羨ましい
です。私コンデジ使う時も半押しすらせず隊員に
バカにされています。
puyoさんでしたか!?
私、何度もレコ読ませて頂いていましたよ。
なるほど、健脚なわけです。
しかし、最高でしたね。
朝焼けの剱岳、雲海、最高でした。
また思い出に残る山旅になりました。
あの日は終日、雲ひとつありませんでした。
puyoさんも晴れ男ですかね。
同世代ですね。
また、どこかでお会いしましょう。
良ければ、コラボでも。
あれ、今どこ歩いているんでしょう。
レコ、楽しみにしてますよ。
でも、気を付けてね。妙子さんも。
鹿島槍、いつも心のどこかにありました。
残雪期に初登頂できたことに感謝。
剱岳も、最高でした。
山旅スタイル、山の醍醐味味わえる、
自分のやり方です。
禁煙、応援してます。
妙子さんを小西真奈美だと思って!
最高の天気と眺望でした。
ちょっと暑かったけどね。
夜明けまえのあの静謐な時間が好きです。
puyoさんでした。
イケ面さわやか男子の健脚さんでしたよ。
俺も何度もレコ見ていて知っていたので、
コメント見てびっくり。
ヤマレコ界、意外にせまい?
いつか、tamaoさんにもばったり会うことでしょう。
( ´∀`)bグッ!でしたよ。
本当に藪こぎ、残雪の踏抜きに苦労した甲斐が
ありました。爺の展望も最高ですね。
初めてのテント登山が鹿島槍でしたか。
種池山荘で、テン泊したのですね。
俺も、始めはそこまで行くつもりでした。
しかし、あの強風でもし出ていたら、
テント、ぴゅー。
でしたね、きっと。良かった。
また、良い山旅できました。
最高でしたあー。
あー、今、思いだしてきた。
良かったです。
連休で晴れ予報では。山に行くっきゃないです。
お休みがないのは辛いですね。
夜勤続きですが、いつも、山なら頑張れます。
太陽があがる前のあの時間、本当に無心になれます。
白馬主綾、大変だったみたいですね。
あとでじっくり読ませて頂きます。
山はやっぱり、眺望がないとですね。
気持ちが違いますからね。
最高でした。
南尾根の下部は雪はほぼなく、藪こぎも強いられました。少し、遅かったようです。
テントは飛ばされないように。
「絶対、離さないから」と握りしめました。
テント内に入った時は、ほっとしましたよ。
是非、来シーズン、歩いてみてくださいね。
弩変態、弩М山行、最高!
でも、今回は普通でしょ、たぶん。
でも、やっぱ、バリでのテント装備は重いなあ。
改めてそう、思ったよ。
体調は悪くないと思ったけど、
いまいち、スピードが乗らなかった。
そういうこともあるんでしょうね。
公共交通機関でやるエコ山旅、これからも続けるよ。
南尾根はちょっと雪解けが早く、苦労しました。
やっぱりsiriusさんの言うとおりでした。
ジャンクションピークあたり、幕営の跡は
なかったかな、
でも、少しでも上がっておきたいという気持ちがあり、
上部のスペースで幕営しました。
夜の10時くらいまで大変な風でしたが、
その後は収まりました。
siriusさん、でも、これ日帰りするのは、凄いよ。
どれだけ、豪脚なんですか
そうなんです。
あの布引山、ニセピークだったんです。
少し、心折れそうな瞬間でした。
登ったことがあるんですね、鹿島槍。
でも最高でした。ほんと、すべてが。
雪は、槍穂高の時と比べると、融雪が進んでいるな
という印象です。
アイゼン、ピッケルの出番はほとんどありませんでした。
これは南向きの尾根だからでしょう。
他の尾根には、まだまだ、たくさんの雪があります。
お天気には今回も恵まれました。
写真は絶好調でした、ね。
体調、うーん、原因分からん。
単純に仕事の疲れがたまっていたのかな。
山に行くと疲れが飛んで、おっしゃあ。
と行くのですが、今回はいまいち・・。
でも、でも、まあ、ご覧のとおりです。
100点オーバーの大満足でした。
yuzupapaさん、写真じゃないですよ、登山は。
お帰りなさい。
残雪の鹿島槍、天気も良くて迫力満点ですね。
爺ヶ岳の朝焼けも、たまんないっす。
ご来光もいいなぁ〜。
ナイスショットです!
行ってきました。鹿島槍。
縦縞の猫は、にわか阪神ファンの私も、
大満足でした。
明け方のあの時間、山でしか、味わうことのできない
時間だと思います。
今回も天気に恵まれ、最高の山旅ができました。
夏、テントで縦走でもいかがでしょう。お勧めです。
素晴らしい朝でしたね。
ローアングルでの撮影だからでしょうか。雪が全部雲海に見えました!
なんだこれ!よくわかんないけどすっごい綺麗だ!などと興奮してしまいました。
下界はすっかり暑くなっておりますが、後立山ともあらばまだまだ雪庇も立派ですね。
うーん、いい。
私も冬期or残雪期に爺や鹿島槍に登ってみたい。noboさんヨロシク!
面白い写真でしょ?爺は良い山頂だった。
ミニ三脚を立てて、
雪の上に腹ばいになって撮りました。
シャッタースピードも若干遅くしてあります。
下部は残雪、上部は雲海という
面白い構図が撮れました。
空も藍色に包まれ、残雪と同化しています。
最高の朝でした。この瞬間が一番興奮したな。
是非、来シーズンでも訪れてみては。
noboさんヨロシクね。
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