南ア南部の茶臼岳でお花と急登を楽しむ



- GPS
- 29:49
- 距離
- 23.1km
- 登り
- 2,489m
- 下り
- 2,483m
コースタイム
沼平ゲート6:50-畑薙大吊橋7:31-ヤレヤレ峠8:10-ウソッコ沢小屋9:25/9:48-横窪沢小屋11:46/12:29-茶臼小屋15:48
6/2(日)
茶臼小屋4:24-茶臼岳5:22/5:29-茶臼小屋6:02/7:08(朝食と支度)-横窪沢小屋8:34/8:55-ウソッコ沢小屋10:01-ヤレヤレ峠11:04/11:10-畑薙大吊橋11:35-沼平ゲート12:39
天候 | 6/1(土)晴れ 後 曇り 6/2(日)早朝曇り 後 晴れ 平年より10日早く、5月29日頃(平年6月 8日頃)に入梅したそうですが、これまでまとまった雨は降っていません。 ■気温 6/1 沼平ゲート14.5℃-畑薙大吊橋15℃-ヤレヤレ峠17.5℃-ウソッコ沢小屋18℃-横窪沢小屋16.5℃-茶臼小屋13.5℃ 6/2(日) 茶臼小屋6.5℃-茶臼岳6.5℃-茶臼小屋9℃-横窪沢小屋14℃-ウソッコ沢小屋18.5℃-ヤレヤレ峠20℃-畑薙大吊橋20℃-沼平ゲート21.5℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
沼平ゲート駐車場 マップコード:777 576 149*55 畑薙(はたなぎ)第一ダム夏季臨時駐車場 マップコード:777 517 170*45 畑薙第一ダム周辺の駐車場案内(東海フォレスト) http://www.t-forest.com/alps/park.html なお、畑薙大吊橋まで高低差があまりないので、自転車は使えそうです。 ■畑薙第一ダム近辺の工事通行制限 畑薙第一ダム夏季臨時駐車場-畑薙第一ダム-沼平ゲート駐車場の順番に奥に入っていきますが、畑薙第一ダム手前700m地点で道路法面崩落の復旧工事をしています。畑薙第一ダム夏季臨時駐車場は、畑薙第一ダムの1.6Km手前です。 通行可能時間は以下のとおりです。 8:00-8:30 10:00-10:15 12:00-13:00 15:00-15:15 17:00-17:30 それ以外の時間帯は通行止めで、日曜日は工事が無いため8:30〜17:00は通行可能 工事終了:平成25年6月30日予定 当日は工事で通行制限があった筈ですが、幸運なことに午前6時半前でも車で沼平ゲートまで通行できました。(写真1) (追記6/6)2013/6/5に工事終了したので、時間制限なしで車の通行ができるようです。 http://ikawa.ooi-alps.jp/main.asp ■神奈川方面からのアクセス おおまかに2つのルートがあります。 行きは(1)、帰りは(2)を使いましたが、どちらも新東名を起点/終点で2時間かかりました。 全線舗装道路ですが、どちらもすれ違いが困難な箇所が多く、優劣つけられません。 (1)新東名、新静岡ICから グーグルマップ:http://goo.gl/maps/vb9jM 新静岡IC-県道27号-口坂本温泉(くちさかもと温泉)-県道60号 (2)新東名、静岡スマートIC(ETC車限定)から グーグルマップ:http://goo.gl/maps/6Q2Lz 静岡スマートIC-国道362号-千頭(せんず)-県道60号 平日のみ工事通行制限あり ■その他アクセス情報 ※奥大井方面は、道路崩落などにより工事規制が頻繁にあるので、事前に調査してください。 静岡県道路通行規制情報提供システム http://douro.pref.shizuoka.jp/kisei/program/ 以下ブログに林道情報など詳しいです。 南アルプス南部調査人のブログ http://minamialps-south.cocolog-nifty.com/blog/01/index.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
■ルート概略 ・一般登山道です。登山道は補修がされているようで、特に危険な所は無いと感じましたが、[b]山歩きに慣れていない方、整備された登山道ばかりの山行の方(目安1500m未満)はお奨めできません。[/b] ・ウソッコ沢小屋から茶臼小屋までは、ほぼ全てが急登です。 ・ウソッコ沢小屋からが本当の茶臼岳の取り付きだと思います。それまでは畑薙山の巻き道です。 ・横窪沢小屋の水場では、山行した日はパイプやホースから水は出ていなかったので、水が必要な場合、近くを流れる河原で取水することになります。 ・標高2300mあたりまで遠くの高い山などの展望が殆どありませんので、新緑と花々を楽しみながら歩くことになります。 ・茶臼小屋-茶臼岳の雪渓部分は、軽アイゼンが必要でしょう。 ■開花情報 標高1700m前後から標高2100m前後まで、赤いイワカガミ、白いイワカガミが満開です。標高2150m以上は蕾か、まだ蕾もついていない状態です。 イワカガミは、群生地は飛び飛びですが、茶臼岳頂上まで続きますので、7月を過ぎても楽しめると思います。 猩々袴の開花は、登山道の茶臼小屋のちょっと下あたりで確認できました。 ■夏山小屋営業について 2013年(平成25年)は、以下リンクを確認下さい。 http://ikawa.ooi-alps.jp/main.asp あるいは、 http://goo.gl/xrvGN ■参考情報 直近のルート情報は、petercatさんのレコを参考にさせて頂きました。 茶臼岳 南アルプス南部 2013年05月26日(日) 〜 2013年05月27日(月) http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-303191.html 行ってみようかなと思ったのは、meta_bomanさんのレコがきっかけです。 南ア深南部へ 茶臼岳のみ 2012年07月14日(土) 〜 2012年07月15日(日) http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-206448.html |
写真
畑薙第一ダム手前1.6Kmに夏季臨時駐車場があるので、ここから歩いて沼平ゲートに歩いて行くつもりでした。
ここが、お世話になった茶臼小屋です。
営業期間以外は避難小屋として使えます。
すごく綺麗です。
浜松からの3人組パーティと大阪ナンバーの2人組パーティと合計3パーティ7人で一緒に泊まります。
避難小屋スペースは狭くありませんので、余裕でした。
米葉栂桜(コメバツガザクラ)、ツツジ科コメバツガザクラ属、葉っぱが3枚構成なのだそうです。
梅雨時が花の見頃のようです。
5mmぐらいの本当に小さい花でした。
褐色の葉っぱはイワカガミだと思います。
猩々とは、中国に由来する伝説上の動物だそうです。猩々はオランウータンの漢名でもあるそうです。
http://goo.gl/0x9YN
営業時間10-15時
(火曜日定休)
近くの食事する場所は殆どないので、助かりました!
ちなみに、ここより畑薙第一ダム側にはお店は何もありません。
感想
急遽、金曜日の午後に南ア茶臼岳に1泊で行くことに決定し、少しバタバタでした。
が、GWに1泊山行していたため、装備は概ね頭に入っていたので、比較的サッと整えることができました。
避難小屋を利用させていただくこととはいえ、荷物はやはり重かったです。
宿泊山行で気になるのは何といっても水の重量。
地図では水場が3か所あることが示されていましたが、現実にどのような状況かは情報が不十分だったので、備えをしつつ、補給もしつつという手探り状態でした。
まずはじめの水場で必要分の6〜7割方の給水をして登り、横窪沢小屋で100%給水しました。
ただ、横窪沢小屋では沢から水を補給するしかなく(補給できるところがあったのでしょうか?)濾過器を使っての補給となりました。
この日宿泊する茶臼小屋での水の出方が不明だったので、途中の横窪沢小屋での100%給水は仕方ないですね。
しかし、この水を背負っての横窪沢小屋からの登りがなにせ、キツカッタ!
おそらくこのルートは軽い荷物で行っても私たちには日帰りでは厳しそうなルート。
ここで更に水をプラスオンですから〜(汗)。
しかも展望が開けるのは最後の最後で、途中はただひたすら同じような傾斜の厳しい登りが続くんです(涙)。
そんな中、私たちを励ましてくれたのが、イワカガミでした!
白、濃いピンク、淡いピンク、濃いと淡いピンクの混じった縞模様のもの、などなど。
色々なタイプのイワカガミが登山道脇に咲いていて、ものすごく可愛かった。
(古いですが)「オズの魔法使い」の映画のセットのような夢のある景色でした。
本当に何とも言えず、疲れた体にエールを送ってくれるような癒しの景色でした〜。
あれがなければただ苦行のハイキングとなっていたことでしょうねぇ。
視界が開けたのは(横窪峠は別として)、小屋まであと20〜30分くらいの場所!
ここでようやっと、周囲の山の様子が確認できるという(苦笑)。ああ、なんて厳しい道だ!
しかし最後の最後、小屋までもう少しというバテバテの状況で、更に猩々袴やコザクラの花たちが!
ゴールを目指す私たちを可憐な姿で励ましてくれました!
ああ、これだから山に登るんですね。ここに来なければ会えない花たち。
心から安らげる嬉しさ。
小屋に到着すると、先客が2パーティ(1パーティは連泊中で、その日の山行からはまだ帰っていらっしゃらないご様子でした)。
それでも避難小屋はゆったり荷物をおけるゆとりがあり、トイレなどを含め、とても立派できれいでした。
茶臼岳山頂にガスがかかってきたので、その日の登頂はあきらめ、荷物を置いて寝床を整え、ゆっくりと夕食の準備。
同宿の3人パーティの方たちと、食べ物を交換し合い、とてもためになる山のお話をたくさくさんうかがい、実に楽しい夕げでありました。
花や自然との出会いはもちろんですが、こうやって山を愛する人たちとゆっくり交流できるのも宿泊山行の魅力ですね。
年齢や職業関係なく、楽しく情報交換したり、酒を酌み交わしたり、本当に貴重で嬉しい体験です。
名残おしいですが、日が暮れ暗くなり始めた7時ころに晩餐は終了し、ボチボチ就寝することに。
深夜12時近くに目が覚め、外に出ると、満点の星空!
多少雲が薄くかかっていたのですが、本当にたくさんの星に囲まれて。
正面の富士山は上空は漆黒の闇ですが、背景はほの白く、そのシルエットをくっきりと浮かび上がらせていてとても幻想的な風景でした。
この山の上に立っている自分が不思議な感じ。やはり世界(自然)は大きく人間は小さい、などとつき並みながらそんな想いにふけってしまいました、しみじみと。
この満点の星の景色が見たかったんですよ。
急遽決まった旅だったこともあり、静かな心持ちで、逆にとても感動的でしたね。
人の少ないエリアだったことも幸いでした。
翌日も幸い天気がよく、早朝に茶臼岳に登り、周囲の眺望を堪能!
上高地岳はとても姿がよく、このあと登りたい気持ちを掻き立てられました(が本当に行っていたら、確実に疲れて帰ってこれなかったでしょうね、 笑)
聖岳も立派な山容を見せてくれ、さらには中央アルプス、恵那山などなど、壮観でした!
はぁ〜、急に決めたとはいえ、天候にも恵まれ、いい人たち、いい景色と出会うことができ、本当にラッキーでした。
小屋を先に撤収された2人組のパーティは、マナーよくお掃除をされ、これを見本に小屋をきれいにして、私たちも撤収。
帰りは下りなので楽だと思ったのですが、やっぱりキツかった〜!
帰りの大吊橋は疲れで感覚がマヒし、行きのような恐怖は感じませんでした(笑)。
この山域までは家からのアクセスが大変で、それが難関の一つなのですが、来てみれば本当に充実したハイキングが楽しめました。
ホント、来てよかった。
翌日は久々に味わう大腿筋の筋肉痛!
いや〜、楽しかったけど、疲れた疲れた。
■はじめての寝袋(備忘録を兼ねて書きます)
茶臼小屋(オフシーズン避難小屋2F)では、以下のような装備で寝床を作りました。
・ナンガ、オーロラ light350DX(760FP)[快適使用温度]-4℃〜、[使用可能限界温度]-8℃。
・オクトス、透湿防水シュラフカバー・ライト/ワイド
・イスカ、 シルクシーツ
・ローカスギア、ヒプノス・マット→シュラフカバーの中に敷き、その上に寝袋を載せる。初めての感想としては、床面が硬く、やや寝づらかった。
・寝た時の服装:上はメリノウールのアンダー、化繊登山ブラウス、軽ダウン、下はダウンパンツなしスパッツとトレッキングパンツ、靴下はいつも通り登山用靴下でした。
・室温は、2013/6/1 19:00で12.5℃、2013/6/2 4:00で10℃でした。
暑がりのmikipomとしては、暑くもなく、寒くもなく、ちょうど良い加減でしたので、これで室温が0度〜マイナス付近だとしたら、ダウンパンツ、フリースのプラス調整で大丈夫なのか、やや不安に思いました。
うーん、経験してみないとわからないですが。

今出張でOやま県にむかってます
やまれこみてたらお二人であそこにいかれましたかぁ
普段から鍛えておられるから言われてるほどしんどそうな感じが伝わってこないですね(^^)
橋の板はロシアンルーレットのように踏みぬかなったですか
崩落した道はなおってましたでしょうか
我々はねずみーの出るウソっこ小屋にとまりました
茶臼小屋は天地の違いですね
次はあの稜線歩きですね(^^)
おつかれさまでした
mikipom さんこんにちは。
豊かな森と沢そして主稜線のアルプスの雰囲気堪能されたようですね
お疲れ様です
大好きな山域なので誰かのレコがアップされた時には楽しく拝見させてもらっています。
さて、ちょっと伺いたいことがあるのですが、茶臼小屋まではもう夏道が出ているでしょうか?
4月の吹雪の中歩いた時にわかんを無くしてしまいまして、その後親切な方が茶臼小屋に拾って届けてくれたようなので取りに行こうと思っているのですが、日帰り族のボクには林道の通行時間を考えると冬道だと休憩してるとギリギリになりそうな感じ
夏道なら近道使えば5〜6時間で帰ってこれますので余裕を持って歩けるのですが。
登山道の状況教えていただけると助かります。
あと、わかんはまだ下駄箱のところにあったでしょうかね?
おぉ〜。茶臼ですね。
草を乱獲している不届きモノはいませんでしたか?
自分も泊まりで行きたいんですが、「もしも乱獲者と同宿になってしまったら・・・」と考えると恐ろしくて踏み切れません。
スッポンタケまで生えていましたか。
そろそろ、キノコのシーズンインですね。
こんばんは!
○やま県、いいですね、出張お疲れ様です。
はい、メタさんのいらした時より、かなり道はよくなっていたようで、はしごの崩落はなかったですよ。登山道の崩落ヶ所はいくつか見られましたが。
吊り橋の踏板は相変わらずのようでしたね。
ロシアンルーレットの気分が味わえましたが、なんとか踏み抜かずにすみました
ネズミにかじられたら嫌ですねぇ
茶臼小屋はとても立派でしたよ
テン場が小さいようでしたが。
それにしても、泊まりの荷物を担いでの茶臼岳往復は、足にきました〜
厳しい筋肉痛に見舞われています
健脚のメタさんがうらやましい〜
コメントいただき、ありがとうございます!
はい、夏道でした。
雪は茶臼小屋の周辺には多少残っていますが、小屋までの登山道の雪は今週で溶けてしまうのではないでしょうか。
ワカンも下駄箱にしっかりとおいてありましたよ
よかったですね、早く取に行かれるといいですね
今ならイワカガミやらショウジョウバカマがきれいですし。
人の少ない静かな山域で私たちも大満足でした。
でもしんどかったです
行ってきましたよ〜、ししょうにインスパイアされて
草がすごい茂っていてびっくりしました
まさかあんなにもとは!想像を超えていました
スッポンダケ、気持ち悪かった〜
この辺りは、キノコも多く発生しそうですが、遠すぎてなかなかこれません
今日お休みが出来たので取りに行ってきました。
完全に夏道だったので時間もそれ程気にせず登ってこれました。
愛着のある道具ですので見つかって良かったです。
情報ありがとうございました
こんばんは!早速、いらしたんですね!
梅雨入り撤回だか、なんだかで、山行にはラッキーでしたね。
無事、ワカンを取りに行くことできて、よかったです。
何週間ぶりの再会、感動です
それにしても、そのまま忘れ物がおいてあることが、なんだかすごいことのような気がしまます
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