奥大日岳:剱岳と雷鳥と
- GPS
- 08:46
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 775m
- 下り
- 724m
コースタイム
- 山行
- 7:01
- 休憩
- 1:37
- 合計
- 8:38
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
立山黒部アルペンルート50周年感謝キャンペーン切符発売中、6月は扇沢↔室堂往復、通常9,470円が6,610円。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■急速に雪解けが進んでおり、実際に行く場合は最新の情報をご確認下さい。 室堂から雷鳥荘までは雪はありません、石畳の遊歩道です。 雷鳥荘から先は残雪が豊富で場所や時間にも因りますが12本爪アイゼンが必要です。 この日は奥大日岳直下の最後の残雪トラバースの始まりが3m程の壁になっており、ピッケルを持参しなかったため私には登れませんでした。(高巻き可能) ピッケルの携行もお勧めします。 雷鳥荘〜雷鳥平 夏道は残雪の下です、夏道通りに歩かずにショートカットが可能です。 雷鳥平〜新室堂乗越 称名川を渡る橋はまだ有りませんスノーブリッジで渉ります、この日は夏道の少し上を渉りましたが、スノーブリッジはどんどん薄くなっていますので、確実に渉れる場所を探して下さい。 新室堂乗越までは夏道は出ておりません、どこでも登れますが稜線直下で残雪が途切れるとハイマツの藪漕ぎになりますのでご注意下さい。斜度はさほど有りませんがアイゼンを履いた方が快適です。 新室堂乗越〜奥大日岳 稜線上は残雪が有る所と夏道が出ている所が混じっています。 基本ノーアイゼンで行けますが、残雪のトラバースルートは念のためアイゼンを履いた方が確実です。 奥大日岳に近づくと稜線の右側(北側)には雪庇が張り出しています、雪庇は崩壊が進んでいますので近づかないよう注意が必要です。 奥大日岳最高地点への稜線ルートは残雪が無く通れません(ハイマツの藪)、夏道のトラバースルートを行きます。途中2ヶ所、比較的傾斜の急な残雪のトラバースが有りますのでアイゼンが必要です。2つめのトラバースは入口が3m程の雪壁となっており、通過にはピッケルが必要です。私はピッケルが無く登れなかった為、右の草付きを辿り稜線に上がりました。下りもチャレンジしましたが飛び降りる事も出来ず、結局高巻きしました。 |
その他周辺情報 | 定番、薬師の湯に入りました。750円。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
アイゼン
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
ストック
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感想
棒ノ嶺、御座山と、リハビリハイキングが順調だったので、念願のアルプス復帰となりました。
病み上がりなので、軽いところの積もりで選んだのですが、残雪と夏道の混在するルートに苦戦、体力温存策でペースを落として登ったことも有り予想外の時間が掛かってしまいました。
ただ、この時期ならではの残雪の剱・立山の勇姿や雷鳥との出会い等、充実感たっぷりの楽しい山旅となりました。
体力的にはまだまだ本調子では無いことを痛感しましたが、予想より早くアルプスに復帰出来たことを素直に喜んでいます。
当初の予定では徳沢から蝶が岳に登るつもりでした、しかし日曜日は良いものの、土曜日の天気予報が最悪、雨の中を登るのはまだ避けたいのでプランBとして計画していた雷鳥荘泊まりの奥大日岳に急遽変更しました。
初日の雷鳥荘は室堂から30分足らず、風雨は強かったですが石畳の遊歩道ですので楽々、午後は温泉に入ってのんびり翌日の英気を養いました。雨のためか、この時期は空いているのか雷鳥荘はガラガラ、大部屋に一人きりで広々でした。
翌朝、4時過ぎに明るくて目を覚ますと外は晴れてます、天気予報大正解でした。それにしてもこの時期の日の出は4時半、さすがに夏至直前ですね。
朝食を食べ7時過ぎに出発、雷鳥荘を出るとすぐに雪道、朝で雪が締まっている為早速アイゼンを履きました。
まずは雷鳥平まで下って称名川を渡ります、雪道なのでどこでも歩けるのでショートカットして進みました。
橋が架かっているのを期待していた称名川ですが残念ながらまだ橋は無く、渡れそうなスノーブリッジを探して右往左往、ここで30分近くタイムロスしてしまいました。
何とか夏道の上流で渡れそうな所を探して足早にスノーブリッジを渡りました。
対岸から稜線までも残雪がしっかり残っているためどこでも登れるのですが、雷鳥荘から観察した限り稜線直下で残雪が途切れている所が多かったので、安全策で夏道とほぼ同じ所を登りました。
この策が当たり藪漕ぎせずに稜線に立つことが出来ました。
稜線はしっかり残雪が残っているところと夏道が出ている所が半々くらい、ここでも安全策を取って、その都度アイゼンを付けたり外したりしながら進みました。
稜線を進んですぐに剱岳がよく見える地点で雷鳥と遭遇、「剱をバックに雷鳥の写真を撮る」との、今回の最大のミッション(?)を早々に達成しました。
その後、雷鳥に会うことも無く、昼前には剱も霧に隠れてしまったため、本当にラッキーでした。
頻繁なアイゼンの付け外しで予想以上に時間を取られてしまいましたが、途中特に難所も無く進みました。
ところが最後の最後で3m程の雪壁を登る所が有り、ピッケルを持って来なかった為、何度かチャレンジしたものの登ることが出来ず、「撤退」の文字も頭をよぎりました。
それでも右手の草付きを稜線まで強引に登って残雪を迂回、何とか山頂に立つことが出来ました。
十数年振りに訪れた奥大日岳、生憎ガスが上がってきてしまい剱岳の姿は見えませんでしたが、病を乗り越えここまで戻って来られたことを、心の底から喜びました。
時間が大幅に遅れているため頂上は早々に辞して下山、行きに登れなかった雪壁が気になったので下りは稜線を行かず残雪をトラバースして問題の地点まで行ってみましたが、登れなかった壁が下りられる訳も無く、飛び降りようかとも思ったのですが馬鹿なことは思いとどまり、おとなしくまた稜線まで登り直して、迂回して草付きから下りました。
その後は順調に下山、朝よりも更に薄くなった(気分的にですが)スノーブリッジを渡り、雷鳥平から室堂の登り返しにヒーヒー言いながらも無事に室堂まで戻って来られました。
予定では14時頃に戻る予定が16時近くになってしまいましたが、頻繁なアイゼンの付け外しや、安全策を取ったルート選び等、リスクを最大限に回避した登り方に徹した結果は自分的には十分満足の行くものでした。
まだまだ体力回復には課題は有りますが、この夏も現状で出来る最大限のチャレンジをして、思う存分夏山を楽しんで行きたいと思っています。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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yamayaさん、こんにちは。
先週末は雨との予報だったので今回はキャンセルかな〜と思いつつ、日曜日に マークが出ていたので多分山に向かっているんだろうなと
まさか立山とは思いもしませんでした 、でも1日目は雷鳥荘までなら贅沢な日帰り山行ですよね。
雷鳥荘は良いですよね〜、私も立山に行ったときはほぼ雷鳥荘泊です!お風呂は改装して綺麗になって露天風呂からは夕景の奥大日岳も望めるし、ご飯も美味いし、山小屋と聞いていますがほぼ旅館ですよね
そして翌日の天気も青空も覗き、今回のミッションである「剱をバックに雷鳥の写真を撮る」も早々に達成し言うこと無しですね。
まだまだ身体の方も本調子ではないとは書かれていますが、慎重なyamayaさんですから安全のためアイゼン取付・外し等々頻繁に行えば時間も掛かります。やっぱり単独行なら安全第一、それに尽きると思います。
さて、次はどこの山に向かうのでしょうか?
opiroさん、こんにちは。
驚く程素早いコメント有り難うございます。
雷鳥荘良いですよね 本当に一度泊まってしまうと、もう立山に行ったら泊まらないと損な気がしてしまいます。
今回のように天気が悪くても楽々行けるのも助かりますね。
奥大日岳、もっと楽勝で行けると思ったのですが、確かにアイゼン付け外しで時間は掛かりましたが、歩くスピードが本当に遅くて・・・
幸いにも(?)誰にも会わずにマイペースで歩けましたが、混んでいたら迷惑レベルの遅さだったと思います。
体力的にはそれ程キツくなかったのですが、やはりまだ体力に不安があるのでいつものスピードで登ってバテてしまったら、との不安があり遅くなってしまいました。
でも、今回でまた少し自信が戻って来ましたので次回はもう少し早く歩けるかな?と思います。
梅雨の晴れ間を上手く使えて楽しい山旅でした 。
次は何処に行こうか、また体力や天候と相談しながら安全で楽しく登れるところを探します。
opiroさんの次のレコも楽しみに待ってます。
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