大雪山系縦走【旭岳〜トムラウシ山】
- GPS
- 80:00
- 距離
- 41.7km
- 登り
- 2,109m
- 下り
- 3,044m
コースタイム
11:20ロープウェイ姿見駅-11:40姿見ノ池-14:20旭岳-15:30裏旭キャンプ指定地(幕営)
8/15
6:00幕営地-6:40間宮岳-7:45北海岳-9:15白雲岳分岐-9:45白雲岳避難小屋-11:25高根ヶ原分岐-14:00忠別沼-15:10忠別岳-16:40忠別岳避難小屋(幕営)
8/16
6:30幕営地-7:45五色岳-9:25化雲岳-11:10天沼-13:50北沼分岐-14:30トムラウシ山-15:10南沼キャンプ指定地(幕営)
8/17
6:30幕営地-8:00前トム平-8:45コマドリ沢分岐-11:15カムイ天上分岐-12:05温泉コース分岐-14:00トムラウシ温泉
天候 | 8/14:曇りのち雨 8/15:ガスのち曇り 8/16:曇り時々晴れ 8/17:雨のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 飛行機
|
コース状況/ 危険箇所等 |
コマドリ沢分岐からカムイ天上分岐までは泥濘の道。足首まで埋まるところもあるので非常に歩きづらい。 そのほか危険箇所なし。 |
写真
感想
「トムラウシ、行っちゃう?」友人M氏との軽い会話から、今回の縦走が始まった。
6月から航空券を確保して、交通機関のチェック、宿の予約、荷物の発送と、やることは山ほどあった。
事前準備をなんとかこなし、8月13日の夕方に旭川に到着。駅前で生鮮食料品を調達したのち、その夜は居酒屋&
旭川ラーメンで栄養補給する。
8月14日
9時30分発のバスで旭岳ロープウェイへ。予想に反しロープウェイはガラガラで、ちょっと拍子抜け。
姿見の池で装備を整え、いざ旭岳へ。7合目を過ぎるとガスで視界は無くなり、頂上ではなんも見えない状態。
それでも元気に記念撮影をして裏旭へ下るが、ここはザレていて非常に歩きにくい。ヘッピリ腰で恐る恐る下る
うちに、ガスが切れてキャンプ指定地が見えた。管理人なし、トイレなしの野趣あふれる幕営地だが、ゴミなどは
なく開放感がありいい感じ。水は雪渓の融雪水が豊富にあり、心がやすらぐ。
設営後、M氏が担ぎ上げてくれたビールでカンパイし、夕食。明日は5時半出発ね、と互いに確認して就寝。
8月15日
深夜から激しく雨が降ったが、翌朝にはなんとか上がった。自分がノロノロ準備していたため、出発が30分遅れる。
雨は上がったが、猛烈なガスで視界は10mくらい。2人でペンキマークを慎重に探しながら間宮岳に向かう。
間宮岳山頂、北海岳山頂は共にガスで視界なし。北海岳から白雲岳へ向かって少し下ったところで休憩する。
ガスが濃く、風も強いので、物陰に隠れないと休憩ができない。眺望がまったく無いので地面を見つめながら黙々と
歩いていると突然人に出会い、そのたびに驚く。白雲岳分岐手前の雪渓にはトレースが無く、進行方向の見極めに苦しむ。
時間も体力も余裕が無いので、白雲岳には行かず避難小屋へ向かう。ここで今後の進退についてM氏と協議し、風は
強いが雨が降っていないことから前進と決定。ここから高根ヶ原分岐までは五里霧中で、テンションは上がらない。
しかし分岐から少し歩くとガスが薄くなり、時折晴れ間も見え出した。先が見えたのは喜ばしいが、その先の長さは
我々の想像をはるかに超えていた…
次なるチェックポイントは忠別沼だが、これがまた果てしなく遠い。平坦な道をいくら歩いても、進んでいる気がしない。
やっと忠別沼にたどり着いたが、ここからは忠別岳への登り。あれが頂上か、と思った場所はただのコブで、いい加減
うんざりする頃に頂上到着。ここも風が強く寒いので、ハイマツの陰で休憩する。あと1時間弱で忠別岳避難小屋だから
頑張ろう、と思って先を見ると、これがまた素敵に長い… 足ガクガクで小屋手前の雪渓を渡り、16時40分に到着。
お互い言葉少なにテントを張り、夕食を済ませ就寝することに。M氏のテントからは10分もしないうちにイビキが
聞こえてくる。俺も寝よう…
8月16日
相変わらず風は強いが天気はまあまあ。時折晴れ間も見えるのでテンションも高く、時間通り出発する。
五色岳にはコースタイム以下で到達したので、余裕で行動食を食う。ここから化雲岳まではほぼ平坦で、ハイマツの
海を潜ってゆくイメージ。トムラウシ山はガスに覆われ見えないが、天気がまずまずなので気分は良い。
化雲岳頂上は西風が強烈なため、岩陰に隠れて休憩する。ここから日本庭園の入口までは荒涼とした風景が続き、
一人で歩いてたら寂しいだろうなと思う。ヒサゴ沼分岐に到着し道標の根元を見ると、なぜか渓流シューズと水筒が
残置されている。捨てたのか?なんで?
ロックガーデン踏破に備え、天沼で栄養補給していたら、にわかに雷鳴が轟きだし、雨が降ってきたがすぐ止んだ。
ロックガーデンは評判通り歩きにくい場所で、行けど尽きない岩の墓場のような所だった。ナキウサギの声はいたる
ところから聞こえるが、まったく姿は見えない。恥ずかしがり屋さんなのね。北沼分岐はどこだ?と地図を見ると、
目の前の丘(と言うより山)を越えたところらしい。くぅ〜、遠いなあ。ガスの中、ヒイヒイ言いながら丘を越えると、
ぼんやりと沼らしきものが見えた。北沼分岐からトムラウシ山頂までは25分と地図には示されているが、これは余程の
健脚者でないと無理では?と感じる長さと険しさ。最後の気力を振り絞って山頂に着いたとたん、至近距離で雷が鳴り
雨が降り出す。はいはい、分かりました降りればいいんでしょ。下りも15分なんて無理で、南沼キャンプ指定地には
15時10分に到着。しかし、ガスが濃くてどこまでがテン場か分からない。M氏と二人であちこちウロウロして、トイレ
ブースの近くにテントを張る。水場はすぐそばに融雪水が流れているので超便利だ。夕食はまたも乾燥食料だが、
明日の夜は下界で食い放題だと思えばアルファ米のにおいも気にならない。さっさと食って寝てしまおう…
8月17日
今日は最終日。これまでの自分たちのスローペースぶりを考慮して、出発を1時間30分早める。モタモタしていて
温泉に入る時間がとれない、なんてことになったらクサイ身体のまま電車に乗らなければならない。それだけは
避けなければ。
6時30分に出発したとたん、雨が降り出す。しかもかなり強い。下りとはいえ、11Km以上ある道のりで、しかもヒグマ
出没ゾーンなので気は抜けない。トムラウシ公園の岩陰で小休止したち、前トム平はスルーしてコマドリ沢分岐へ
向かう。コマドリ沢分岐には数名の登山者がおり、ここから先の道は泥寧がひどいと言う。あまり気にせず先に進むと、
新道は泥濘ゾーンと化しており、場所によっては足首まで潜るひどい道。ここでひどく時間をくい、カムイ天上分岐まで
2時間もかかってしまった(コースタイムは1時間5分) 縦走初日にすれ違った登山者から「カムイ天上付近でヒグマが
出た」との情報を聞いていたため、このあたり鈴を鳴らしながらビクビク歩く。温泉コース分岐での小休止で、最後の
リンゴを2人で分けて食い、あと3.3kmだ!と疲れた身体に気合を入れる。1時間ほど歩き、急な斜面を下りきると、
唐突に林道に飛び出した。あと5分! しかしラストスパートの力は残っていないので、淡々と歩いて14時ちょうど、
トムラウシ温泉東大雪荘に到着した。
玄関脇に設置された足洗い場で泥だらけの登山靴を洗い、待望の温泉に入って3日間の汗と汚れを洗い流したのち、
M氏と缶ビールでカンパイ! 至福のひとときを味わい、16時15分発のバスに乗って居眠りしながら新得駅へ。
札幌ではジンギスカン食べ放題に挑んだが、2人とも高齢化が進んでおり、昔ほど食えなくなっていることに気付く。
夜は久しぶりのやわらかいベッドで安眠し、翌朝はUターンラッシュで混みあう新千歳空港へ向かうのであった…
8/15に旭岳に登ったものです。
当初は黒岳まで周回しようと思っておりましたが
あまりの濃霧で、旭岳で引き返してきました。
悪天候の中、縦走ご苦労様でした。
15日のガスは濃かったですねえ。
朝は周囲が真っ白で、テン場から縦走路に出ることすら困難でした(笑)
午後には薄くなったので、なんとか縦走できました。
我々は運が良かったですね。
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