鹿島槍ヶ岳〜立山連峰の眺望・天の川と流星群
- GPS
- 31:35
- 距離
- 24.7km
- 登り
- 2,463m
- 下り
- 2,475m
コースタイム
- 山行
- 6:06
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 7:51
- 山行
- 7:03
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 8:20
天候 | 18日快晴 19日晴れのちガス、柏原新道に下ると晴れて酷暑の30℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・柏原新道の雨後の下りは滑りやすく注意。柏原新道の案内。https://www.kasimayari.jp/sinndou.htm ・種池山荘、冷池山荘の案内。予約可否の日が掲載されています。テント泊の際は名簿をダウンロードし記載して提出。現地にも有る。 https://www.kasimayari.jp/annai.htm |
写真
感想
7月16日に関東甲信越地方は梅雨明けとなった。今年は前線の動きが確りしていたが、大気が不安定で局地的に多くの雨を降らせた。しかし前線が北上すると太平洋高気圧が勢力を広げ、一気に暑さが訪れた。殺人的な暑い日々が続く。
今週末から東京オリンピック。誰でも予想していた通り、海外から入国した選手がコロナに感染した。今後の対応が注目される。無観客の祭典、応援は画面越しで。
18日19日と連休となり、北アルプステント泊を予定していた。今年もテント場の予約制が多く、天気によって行先を考えていたら五竜や大池など「満」になっていた。
当日は予約の必要がない冷池山荘テント場にして、鹿島槍ヶ岳へ行くことにした。立山剱岳の景観と豊富な高山植物、星空撮影にも最適。行先が決まれば、個別に準備した装備をザックに詰め込むだけ。
私は食事や山道具などに拘りがあり、重さなど気にしない。エゴとガラクタをバルトロ105ℓザックに詰め込んだら26kgになっていた。水は2ℓ。私が背負って体重計の乗ると123kgだった。小型バイクと変わらない。暴走しないように気を付けよう。
3時に前橋を出発。姨捨SAで日の出を迎える。大町市に入ると快晴の青空と爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳が見えた。登山口に近いので、扇沢第二駐車場に停める。6時前で十数台余裕があった。
6時に柏原新道登山口から入山。2年ぶり。扇沢の濁流を聞きながら樹林帯へ。とても整備されており歩きやすい道。特に水平道あたりが歩きやすく景観もあるのでお気に入り。残雪のトラバースは滑りやすく、また落石もあるので注意が必要。
花を見ながら3時間半で種池山荘に到着。コバイケイソウの群生に出迎えられる。ちょっと寄り道。テント場を過ぎて、残雪をさらに下ると花がたくさんあるのだ。キヌガサソウ、ミツバオウレン、シヨウジョウバカマなど咲いていた。
戻って混み合う山荘をスルーして爺ヶ岳へ。快晴で日曜の10時過ぎであり、大勢の登山者が居た。チングルマ、イワカガミを足元に見て、目線を戻すとハクサンシャクナゲの花。振り返ると立山剱岳の素晴らしい景色。これぞ夏の北アルプス。
爺ヶ岳南峰で記念撮影し昼食。針ノ木岳や立山剱岳を見ながら、冷たいうどんと助六寿司を食べた。下ったコルには満開のコマクサ。砂礫に数十年かけて長い根を張り、大きく育ったものがたくさんある。これからも保護に努めていくべきだと思った。
アサギマダラとキアゲハに誘われ中峰に到着。南峰と違いひと気が全く無い。ショートカットする関係もあるだろう。緩い下りで立入禁止の北峰を見上げる。ハイマツ帯を下ると冷乗越。赤岩尾根分岐。アップダウンを繰り返すと冷池。クロサンショウウオが出迎えてくれた。
冷池山荘は日曜の午後であり閑散としていた。予約不要の日なので、名簿に記載して幕営料2000円を支払う。外に出て、ザックを置いた石のベンチにオトシブミがあった。差出人不明で私宛ての手紙。文字は綴られておらず、心で読んだ。
約8分歩くとテン場。何度も通っているのだが、幕営するのは初めて。予想を裏切りガラガラ。三張りしかない。立山剱岳を目前に出来る優良物件に幕営。携帯電波もフルに入るので安心。しばらく横になって立山剱岳を眺めていた。
16時になり、山荘に下ってお土産とビールを購入。私は飲酒しないので珍しい。北アルプスの景色が私を唆したのだろう。夕食を作りながらちびちびと飲んだ。最高に美味かった。夕食はロコモコ。白米に極ハンバーグにトマト、チーズをのせて野菜を添えてデミグラスソースをかける。間違いないうまさ。
薄明光線と夕焼けの大パノラマを見て19時に仮眠。気温15℃で少し肌寒い。20時から降雨予報なので、星空撮影は1時過ぎになると予想。1時間毎に起きて様子を見ることにした。22時頃は凄まじい雨で、浸水していないか確認した。
1時30分に起きると、雲が地平に残るが満天の星空。天の川が東西に横たわる。カメラと三脚を持って、夕方ロケハンしたポイントへ。湿った空気でレンズの結露が激しく、毎回拭きながら撮影した。
立山から立ち上がる天の川、天空に横たわり鹿島槍ヶ岳へと下りていく。素晴らしい星空。そして水瓶座η流星群が来ており、1時間で約20個の流れ星を見ることが出来た。天の川に流れる星々。願いを込めて三回唱えた。
2時半になると早出の登山者が準備を始めた。3時まで撮影して夜明けの4時まで仮眠。起きると東の空が朝焼け。赤い地平線。朝食の支度をしながら朝焼け撮影。4時40分に日の出。素晴らしいご来光。今日一日良い日でありますようにと祈願した。
振り返るとモルゲンの立山剱岳。赤く染まっていた。朝食の100時間カレーB&R 欧風ビーフカレーを飲み込む。濡れたテントを干すついでに、荷物などをデポ。アタックザックを背負い鹿島槍ヶ岳へ。
暖かく湿った空気でガス模様。ただ道に彩る高山植物が素晴らしく。花々を見ながら歩くことが出来た。ガスが多くなるとライチョウも現れやすいので、ハイマツ帯を注意しながら歩いた。
布引山を越えると緩い坂となりビクトリーロード。ガスのすき間に青空が一瞬除く山頂。記念撮影して10分ほど滞在。東からガスが頻繁に上がってくるので回復は望めず下山。大眺望は次の機会に。布引山先でライチョウのオスと遭遇。ハイマツ帯へ歩いて行った。
テン場に戻り、濡れたテントは45ℓのゴミ袋に入れる。ザック内が濡れずに済み、家に帰って干せば良い。ブランチ用の水漬けマカロニを仕込んで8時45分に下山。ガス模様なので淡々と歩いていく。
爺ヶ岳南峰西側でライチョウと遭遇。ハイマツ帯の中から頭だけ出していて、とても可愛らしかった。10時45分に種池山荘に到着。ベンチでブランチ。仕込んだマカロニでカルボナーラを作った。つるやのハーブソーセージを添える。
ベンチで隣り合わせた六十代のご夫婦と会話。新越山荘泊まりで花を見ながらゆっくり行くとのこと。私の大きなザックに興味津々。「持っても良いですか」と言われ「どうぞ」と言ったが、持ち上げることすらできなかった。慣れとコツ。
コバイケイソウ咲く道を下る。雨後で木の根や石が滑りやすい。標高を下げると晴れてきて暑さが増す。風もなく駅見岬辺りでは28℃になった。登山口に無事に到着。気温30℃で扇沢の流れに飛び込みたい欲望にかられる。
着替えて帰路へ。大町市を抜け八坂の山間部へ。車窓からは晴れた鹿島槍ヶ岳が見えた。車を路肩に停めて道へ出て眺める。美しい立山連峰や北アルプスの景観、可愛らしい花々、天の川と流れ星など二日間の想い出をその山並みに重ねていた。
コメントお寄せ頂き誠にありがとうございます。古希を迎えられ、人生を謳歌されてらっしゃると思います。今までの経験や記憶からの回想は、素晴らしい人生の証。リハビリを焦らず邁進なさってください。
コロナ禍での高い山、それでなくても混むであろう山小屋泊は気後れしてしまいますが、テント泊なら無敵な気がします。小屋泊しかしたことがない自分にとって高い山は暫くお預け状態ですが、選択肢がある、自分で行く山を選べるって素晴らしいことですね。
先ほど赤城レコにコメントを投稿したので、びっくりです。yamaonseさんは隣保班ですね。向こう三軒両隣。
実は扇沢から五竜抜け、または蓮華温泉から白馬岳など計画してましたが、全て予約制で満で叶わず。そして火打山妙高山高谷池テント泊、白馬岳唐松岳黒菱車中泊と、予約不要な山行の選択を考えていました。
17日時点の天気予想で、鹿島槍ヶ岳に決めました。山頂からの眺望より冷池からの星空撮影を重視したのもあります。高山植物やライチョウに会うのも楽しみでした。
毎回テント泊で思いますが、軽量化するより自分のエゴを貫き通したほうが満足感が違います。カメラの装備だけでも10kgはあります。下山後使わなかった食料や装備など点検します。次は除外して生かしてますが、新たな物が増えるので変わりないですね。
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