北八ヶ岳 《麦草峠〜北横岳〜蓼科山》 晩夏の空と涙の将軍平
- GPS
- 56:00
- 距離
- 19.5km
- 登り
- 1,418m
- 下り
- 1,653m
コースタイム
麦草ヒュッテ泊
19日 6:50麦草ヒュッテ出発 → 8:15茶臼山(休憩)→ 9:25縞枯山(休憩)→ 10:35縞枯山荘 → 10:40北横岳登り口 → 11:25北横岳ヒュッテ →
11:50北横岳山頂(ごはん休憩) 北横岳ヒュッテに戻る 七ッ池散策、ブランコ堪能
北横岳ヒュッテ泊
20日 4:45北横岳ヒュッテ出発 → 5:00北横岳山頂 → 6:00亀甲池 → 6:50双子池(休憩) → 7:50双子山山頂 →8:10大河原峠(休憩、トイレ) → 9:55赤谷の分岐 → 10:10将軍平(蓼科山荘 ごはん休憩) 10:50蓼科山荘 → 11:40蓼科山山頂 → 12:15蓼科山荘(コーヒー休憩) → 13:00蓼科山荘出発 → 13:35七合目登山口 → 14:00ゴンドラ乗り場
天候 | 18日 晴れ 19日 晴れ 20日 ガス時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
復路: たてしなスマイル交通 シラカバ線にて 蓼科牧場→芦田バスステーション(本数少ないです) →乗り換え→ 千曲バス 中山道線 → 佐久平 長野新幹線 佐久平→大宮 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険なところはありません。 蓼科牧場は公共交通のアクセスが悪いです。日程により良く調べたほうがいいです。 |
写真
感想
かあちゃんの夏休みもこれで終わり、3日間もあるからどこに行こう…
と、35度の東京でヤマレコ見まくり、山と高原の地図見まくり、山雑誌バックナンバー見まくり考えました。
遠くアルプスはもう少し待ちたい。
東北は大雨の被害もあり天気も不安定。
晩夏の空と、草原と森を味わいたい…
そして、6月についで2度目の北八ヶ岳行きを決めました。
家族のスケジュールと合わせて、電車とバスを使い、1日目は麦草峠まで行けそう。
2日目はどこに泊まろう…
まず白駒池は、観光ムード満点で山チームはほんとにわずかでした。
麦草峠も然り。しかし日が暮れるにつれ日帰り観光客は去り、静かな草原が広がります。秋の野花も愛らしく、澄んだ空に月が輝きます。
麦草ヒュッテは、スタート地点か、通過地点のハイカーがほとんどだと思いますが、ぜひ泊まりをお勧めします。食事は最高、スタッフも超感じがよく、居心地のよさに感激です。
翌日、茶臼山、縞枯山を経て北横岳に行くことにした理由は自分でも良くわからないのですが、北横岳ヒュッテに泊まりたいなぁと思ったからかもしれません。
八ヶ岳らしい苔と森と岩、適度にはぁはぁしながらも日帰りではないので余裕を持って歩けました。
北横岳ヒュッテを通過して山頂へ、この日は天気も良く景色もすばらしく、山頂で食べたり飲んだりうとうとしたり写真を撮ったり、贅沢な時間を過ごしました。
そして北横岳ヒュッテに戻り、ベンチで飲んだり昼寝したり、風の音を聞いたり。
こわれかけのブランコに乗り、暮れていく空を眺めます。
この日のヒュッテの宿泊は6名。ひとつの桜肉すきやきをつつきながら、山の話、東京の話、明日の話はつきません。オーナーは適度に毒舌で、でも山のスペシャリスト。面白い話をたくさんしてくれました。
北横岳ヒュッテは水場なし、天水を消毒して使っているとのこと。でも設備はそこそこ年季が入っていても、トイレもきれいで田舎のおじいちゃんのうちみたいでした。(田舎ないのでイメージです)
最終前夜、わたしの翌日のルートをオーナー夫妻がいろいろ助言してくれ、欲張りすぎな部分を修正したりしてみたのですが、双子池に行きたい、蓼科牧場に下りたいとはずせない思いがあり、ちょっと厳しい大河原峠経由のルートに決めてしまいました。そのため最終日は4:30出発。まだヘッドランプの必要な時間でした。
ところが深夜からガス。朝もガス。ご来光もスルーで双子池までガンガン下ります。ここでゆっくり朝弁を食べるつもりでいましたが、やや風が強く、食欲もあまりありません。蓼科山荘に9:30までに着かなきゃいけない!と気持ちもはやり、すぐに双子山に向かってしまいました。後にこれが悲劇を招きます。
双子山山頂は草原のきれいな稜線(ぽい)ところ。花たくさん、しかしここも強風で通過。
来たくてたまらなかった大河原峠も、人っ子一人いない静けさ。そしてここから蓼科山荘(将軍平)への登り、登り、登り…
はじめて経験する「もう歩けない…」感じ、腰が抜ける感じ。これこそが『シャリバテ』というものなのだと、後になりわかりました。途中座り込むこと数回。戻るに戻れない。もうだめだ…
そこにヘリコプターの音!しかも繰り返し近づいては離れていく音。誰か遭難した!わたしも遭難するのか!だめだ!歩け!
泣きながらたどり着いた蓼科山荘で、泣きながら残りの朝弁を掻きこみました。
もう帰ろう。ゴンドラ乗り場まで下りだけだから。
お弁当を食べていると、七合目登山口側から、おじさんが一人登ってきました。
あいさつを交わし、どこから来たの?大河原峠から。登るの?もう歩けないから下ります。そうか。
おじさんが、「まだ歩けたらおいで。」と蓼科山にむかって歩き始めます。
山頂はガス。
わたしまだ歩ける?
ご飯を食べ、20分くらい蓼科山を眺め、足が動き出す。
蓼科山までの登りは、笑えるほどの岩いわ。ひと岩登り、休み、また登り、休み。40分かけて山頂ヒュッテに到着するとおじさんが。「ほう、来たか。」
おじさんとゆっくり下りながら、涙がぼたぼた岩に落ち、でもおじさんは後ろを歩いていたから気づいていなかったと思います。
蓼科山荘でコーヒーをごちそうになり、記念にと手ぬぐいを買っていただき、一緒に七合目登山口まで下りました。
ありがとうおじさん、良い旅を、と別れ、ゴンドラの中でまた涙が。
こんなにステキな出会いにあふれているから、やっぱりまた山に行ってしまうのだと思います。どれだけ涙を流しても。
それから…
白樺高原ホテルの立ち寄り湯に向かうと、「今日は貸切なので入れません」
まじか…
蓼科牧場のバス停で1時間半、ぼけーとして現実に戻りました。チーン。
コメント
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2泊3日の北八ヶ岳縦走お疲れ様でした
麦草ヒュッテのおいしそうな豚カツ、そして北横岳ヒュッテの桜肉のすき焼き・・・普段ほぼ山小屋に泊まることしない僕にはヨダレもんです・・・そんな食事できたら僕ならいっぱい飲んじゃうことでしょう
蓼科山の山頂ガスガスは残念でしたね、昨年の秋に蓼科山&霧ヶ峰&美ヶ原をまとめて登った時は僕には稀に見るドピーカンで逆に北&南アルプスを始めとする多くの山が見れてストレス溜まったくらいでしたよ(笑)
本当にお疲れ様でした
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