裏那須周回
- GPS
- 07:42
- 距離
- 18.2km
- 登り
- 1,278m
- 下り
- 1,276m
コースタイム
- 山行
- 6:39
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 7:43
天候 | 曇り後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
鏡ヶ沼西側分岐から稜線までは笹が生い茂りルートが分かり難い。最近付けたと思われるピンクのマーキングはあるものの、ルートはほぼ笹に覆われている。特に鏡ヶ沼から稜線までは大人の背丈を超える笹に覆われていて、通過は大変困難。コースタイム以上の時間がかかる。鏡ヶ沼に特別の興味がない限りは、このコースは利用しないほうが賢明。その他は歩き易く特に危険箇所も見当たらない。 |
写真
感想
日暮滝の駐車場には4:40に到着。狭い駐車場で5台は駐められないと思うが、今のところ我々だけ。準備して4:55に行動開始。ヘッドライトは不要。最初は林道歩き。クネクネのヘアピンカーブを抜けて標高を稼ぎ、更に進む。林道の最終点付近には駐車スペースも散在したが、日暮滝の駐車場よりすぐ上のところで林道は封鎖されているので、ここまでは自転車か歩き以外は到達できないだろう。たっぷり1時間以上歩いて鏡ヶ沼への分岐に到達。鏡ヶ沼方面はこの時点で既に草が生い茂っていてルートが不鮮明だった。Zさんは嫌な予感を感じたそうだが、自分は一度歩いたことのあるルートなので、特に気にせず進む。しかしこの感は間もなく当たってしまう。ルートがとにかく分かり難い。蛍光ピンクのマーキングも踏み跡も十分あるのだが、踏み跡を覆い隠すように笹が生い茂っている。笹は早朝で朝露が付いており、それをかき分けて進むと当然体に露が付く。体やザックを湿らせるのは時間の問題だった。昨秋に歩いた時よりも歩きにくくなっている感じ。それでも傾斜が比較的緩いので笹を分けつつ進む。しかし鏡ヶ沼に着く頃には既に全身濡れていたし、シューズの中も湿っていた。コースタイムなど確認する余裕なくなんとか鏡ヶ沼に到着。当然無人。鹿が歩いた跡くらいしか見られない。沼を半周程度すると更に険悪な笹藪が待ち構えていた。これまでよりも一段上手の笹藪。沼までは両手でかき分けるまでの必要性はなかったが、沼から稜線までは両手でかき分けつつの歩行となった。踏み跡とマーキングがあるので何とか進めるが、なかったら完全にアウトだった。これまで色々なコースを歩いてきたが、これほど酷いルートは歩いたことがないし、これが登山地図で言う実線ルートとは到底思えなかった。廃道に近いと思う。這々の体で稜線に到達。Zさんには大変な思いをさせてしまったようだ。途中からは極端に口数が少なくなった。
稜線到着は7:15頃。あまりにも険悪な道を進んできたため、2人とも放心状態。しかし稜線に上がると風もなく、天気も穏やかに晴れていた。朝露でびっしょりになったが、濡れたウェアやザックを乾かすにはもってこいの状態だった。これが強風だったりしたら、低体温症の恐れさえあったかもしれない。しかしシューズの中は既に完全に浸水していた。ゴアテックスのシューズだが、ソックスが濡れて保水するとどうにもならない。そしてシューズの中に水が入ると、今度はゴアテックスの特性上、水抜けが悪い。今日はまだ序盤戦だが、この先ずぶ濡れのシューズで歩くしかなくなった。もう既に帰りたい気分。稜線に上がったところでしばし休憩。体勢と、何より気持ちを立て直す。でもここまで来てしまえば普通のハイキングだった。ルートは極めて明瞭だし、当然のことながら、笹藪で先が見えないなんてことは全くない。ウェアは速乾素材であるために、日照と体温であっと言う間に乾いていくが、シューズの中だけはいかんともし難い。ちゃぷちゃぷ音を立てながら進む。
8時ちょうどに今日最初のピークである三本槍岳に到着。先客数名。稜線で見掛けたハイカーではなかったので、いずれも茶臼岳方面から登ってきたと思われた。天気良くガスもなく、展望は抜群だった。茶臼岳も朝日岳も見える。甲子山や旭岳もよく見える。そして今日この後目指す流石山や、その先の三倉山のきれいな稜線もよく見える。激藪突破やシューズの浸水がなければ、ここまで最高の山行と言っても差し支えないが、今日はここまでのルートが過酷すぎた。Zさん共々疲弊していたのでここで長めの休憩を取る。普段なら長くても15分程度だが、今日は25分以上も座って休んでしまった。その間自分は一度シューズを脱いで更にソックスを脱ぎ、たっぷり保水したソックスを何度も絞って水気を切った。泥水が落ちてきたことは言うまでもない。周囲のハイカーは、我々がどからきたのか訝しがったかもしれない。
大休止の後に行動開始。稜線を少し戻って大峠への下りにかかる。山頂を離れると、途端にハイカーの姿を見掛けなくなるのはこの山の特徴だと思った。下り始めるとハクサンフウロをあちこちで見掛けるように。稜線にも濃い紫色の林道はあちこちで咲いていたが、ここを下り始めるとフウロを見掛けるように。この花はこの後流石山までずっと見掛けるようになる。フウロ以外はウツボグサも見られた。どちらももう少し早い時期の花と思ったので、この時期にこの山域で見られるのは意外だった。Zさん共々足を止めて撮影する。三本槍岳から下り始めて1時間程で大峠に到着。ここでも座って休憩するが、三本槍岳からは450メートルほど下ったので、蒸し暑さを感じるようになった。Zさんは既に疲労のピークだったし、このままここに止まって休憩してもらっても良かったが、とりあえず行けるところまで一緒に進むところに。
大峠から流石山への登りは昨秋に続き2度目。ニッコウキスゲの見られるエリアがあるとのことで、本当なら7月に来たかったが、今年はかなわなかった。花はハクサンフウロやウツボグサがある程度だったが、何もないことを想像していたので、割と楽しめた。そして標高を上げるとお楽しみの那須連山が視界に入るようになる。茶臼岳から三本槍岳までが見渡せる。ハイカーはほとんど居なくて貸し切り状態。なかなか贅沢な眺望だと思う。Zさんは途中でペースががっくり落ち、大峠山付近でしばし休憩することに。時間が経過して雲も湧いてきたし、自分一人だけさっさと流石山のピークを訪問することに。10:25に流石山山頂に到着。ここにもハクサンフウロが沢山咲いていた。山頂標にタッチし、写真を何枚か撮ったらさっさと下山開始。雲の具合が怪しくなってきたし、何よりZさんを長時間待たせるわけにもいかない。下り始めて5分ほどでZさんと合流。休憩地から少し先に進んでいたようだ。もう少し先まで進みたそうだったが、ガスが湧き始めて視界もあまり良くなくなってきたので、適当なところで一緒に下山を始めることにした。
11時に大峠に再度到着。再び座って休憩する。既に日は高く暑い。標高が1500メートルに満たない峠なので致し方ないかもしれない。この後は林道に向けて下るだけ。峠から数分歩くと樹林帯に入り、一気に涼しくなった。こんな涼しく快適なところがあるなら、炎天下で休憩などせずに、涼しい木陰で休めば良かったと思ったほどだった。標高の変化がほぼない登山道を進み、早朝に通過した分岐点に到着。笹藪の入口を再度見るが、二度と行きたいとは思えなかった。しかしここまでくれば今日はほぼ安全圏。残りは林道まで少しあるが、基本的には楽なところの歩きのみ。下りだし天気も持ちそうなので気持ち的にも楽だった。というよりも、今朝の笹藪に比べたら、世の中の大抵の登山道は楽ちんと言える、とさえ思えるようになった。林道歩きだが日陰が多く、比較的涼しく歩けた。駐車場には12:29に到着。我々のクルマ以外はなかったが、その後後片付けをしていると、滝見物と思われる観光客が時折駐車していた。また、後片付けをしていると雨をぽつぽつ感じるように。笹藪で酷い目に遭ったが、良いタイミングで下山できたようだ。鏡ヶ沼は恐らく一生行くことはないだろう。
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