【旅レコ3】自然豊かな洋上火山・雲仙岳を温泉街から。

2021年11月14日(日) [日帰り]

• GPS: 06:29
• 距離: 12.9km
• 登り: 1,005m
• 下り: 1,005m

コースタイム

日帰り

• 山行: 5:09
• 休憩: 0:57
• 合計: 6:06

距離 12.9km 登り 1,006m 下り 1,017m

9:05 雲仙温泉
9:37 9:38 池ノ原園地
10:51 10:58 展望台
11:04 妙見岳
11:29 11:48 国見岳
12:05 鬼人谷口
12:31 12:37 風穴分かれ
12:44 12:48 立岩の峰
12:56 12:58 霧氷沢
13:08 13:25 雲仙岳
13:37 紅葉茶屋
14:06 14:07 仁田峠
14:44 池ノ原園地
15:09 雲仙温泉
15:11 ゴール地点

天候

雨、のち晴れ、のちガス、のち晴れ

アクセス

利用交通機関：

電車 バス タクシー

前泊した長崎市街地のホテルからタクシーで長崎駅に向かい、在来線で諫早駅へ。駅前のターミナルから雲仙行きのバスで雲仙温泉バス停（終点）で下車。ホテルに荷物を預け、山頂までピストンしました。

コース状況／危険箇所等

整備はよくしてありますが、全体にぬかるんでいる場所が多くて滑りやすいです。爆裂火口の縁を歩く妙見岳や、国見岳から火口底へ降りる登山道は要注意です。国見岳の鎖場は斜度や高低差がそれほどないので、気を付ければ問題ないと思いました。なお、今年夏の大雨で雲仙地獄では大規模な土砂崩れが発生し、ゴルフ場のある池ノ原園地から地獄めぐりに降りる登山道は通行止めです。なお、トイレは園地、仁田峠、ロープウェイ山頂駅にありました。

写真

11/14 6:13

長崎の旅3日目は長崎駅から諫早駅へ列車移動、駅舎も列車もぴかぴかです

11/14 7:08

駅前が工事中の諫早駅では昭和レトロなバスターミナル、一昔前の「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」を見ているようです

11/14 7:23

バスの車窓からは国重文の眼鏡橋が見えました

11/14 8:42

乗車時間1時間半の長丁場を終えて雲仙バス停、今年夏の大雨で大規模な土砂崩れが発生し、このバス停まで土砂が押し寄せました

11/14 8:43

本日のお宿、雲仙温泉最古の湯宿、湯元ホテルを名乗る老舗旅館ですが、昭和で時代が止まった感じ・・・

11/14 9:16

フロントに荷物を預け、小雨のなか傘差しながら池ノ原園地までやって来ました

11/14 9:18

あたりはミヤマキリシマの群生地、狂い咲きの花が結構咲いてて大満足（＾＾）

11/14 9:28

こちらの野菊はヤマシロギクというらしい

11/14 9:28

クルマバナ？

11/14 9:29

ヤマハッカかな

11/14 9:35

ツクシヤマアザミ、薊の花もご当地なんだね

11/14 9:35

アキノキリンソウだよね

11/14 9:38

下2段の駐車場はガラガラでしたが、最上段の駐車場は結構賑わっていてひと安心

11/14 9:40

登山道脇にはかろうじて数株があったキッコウハグマ

11/14 9:43

最上段の駐車場から歩き出した人たちの後を傘差して追いかけます

11/14 10:08

カンアオイにもウンゼン、という接頭語が付く独自種とのこと

11/14 10:12

花や実を愛でながら仁田峠の駐車場、雨が強くなりトイレの軒先で大勢がカッパを着込んでいます

11/14 10:23

スマホで確認すると雨はすぐ上がると見て傘差し継続、小高いところまで上がったら案の定明るくなってきました

11/14 10:27

木々の隙間からは紅葉の妙見岳とロープウェイのゴンドラがチラ見

11/14 10:42

段々と天地創造的な空模様、手前の野岳の向こうに天使の梯子、さらに奥には天草諸島が一望できます

11/14 10:43

ゴルフ場のある矢岳の右上には雲仙の温泉街です

11/14 10:44

天草諸島の左側には熊本県の宇土半島が伸びてきています

11/14 10:49

島原半島が半島の形に見えてきた！

11/14 10:50

雨に濡れるマユミの実

11/14 10:56

紅葉に沸き立つ雲、複雑な海岸線と小さな島々、海から聳え立つ独立峰はいいなぁ

11/14 10:57

山頂の展望台まで上がると平成新山も見えてきました

11/14 10:58

火砕流が流れ落ちなかったはずの左側もかなりのガレ地です

11/14 11:00

ツリバナの実はあちこちに

11/14 11:03

妙見神社で一般客のエリアは終わり

11/14 11:03

ここからは登山の用意が必要です

11/14 11:05

紅葉は1週間前がピーク、登山道はドウダンツツジの真っ赤に染まっていました

11/14 11:05

かろうじて残るドウダンツツジの赤い葉っぱ、残っていてくれてありがとう

11/14 11:05

路肩注意の標識もありますが、この辺りはまだそれほど危険ではありません

11/14 11:12

またまたミヤマキリシマの花

11/14 11:15

鮮やかなショッキングピンクからは元気がもらえそう（＾＾）

11/14 11:20

右は普賢岳ですが、天気もよくなったので左の国見岳へと向かってみます

11/14 11:21

高低差はそれほどではありませんが、結構な岩場です

11/14 11:22

先行する登山者が小さく見えます

11/14 11:27

気合いを入れて2か所ある鎖場を一気に上がると・・・

11/14 11:32

平成新山が一望できる国見岳

11/14 11:32

登山道の先には火口壁と思しき鋭い峰が連なります

11/14 11:32

キューピーちゃんの頭みたいな溶岩ドームからは未だ白煙が上がっています

11/14 11:35

下界から沸き立つガス、また眺望は得られなくなりそう

11/14 11:35

国見岳の名前にふさわしく下界の町並みが見下ろせます

11/14 11:42

妙見岳もかなりの岩壁、思った以上に山頂部は複雑な地形をしていました

11/14 11:43

肝心の鎖場、下界が丸見えとかではないので注意して降りれば大丈夫です

11/14 12:00

問題は普賢岳のカルデラに降りる道、ストックを出してぬかるむ道を注意深く降りました

11/14 12:04

鬼人谷口の分岐からは一方通行です

11/14 12:13

途中には繭種を保存した風穴が2か所あり

11/14 12:25

世界に1科1属1種しかないヤマグルマの木、凄い岩場に根付いています

11/14 12:29

苔むした大岩の転がる湯江川源流を過ぎます

11/14 12:38

いよいよ立ち入り禁止エリアにやって来ました

11/14 12:42

崩れ落ちた岩の末端から白い湯気が上がっています

11/14 12:54

せっかくなので霧氷沢に立ち寄ってみます

11/14 12:57

冬には霧氷がよく見られるという沢の上には平成新山の荒々しい山肌が間近に迫っていました

11/14 13:10

なんだかんだで普賢岳に到着、下界の町並みがよく見えます

11/14 13:10

山頂には大勢の人たち

11/14 13:12

先ほどまで居た国見岳もイワイワだったんだね

11/14 13:13

山頂には一等三角点が鎮座！

11/14 13:15

そして平成新山、雲の隙間から明るくなった瞬間にパシャリ

11/14 13:37

紅葉茶屋の分岐からは一路、仁田峠へと向かいます

11/14 14:16

妙見カルデラのあざみ谷は野鳥の宝庫、紅葉は仁田峠の下がピークでした

11/14 14:16

行きは雨でしょんぼりしていた紅葉も元気いっぱいです

11/14 14:18

ニシキギのピンクがかった赤葉

11/14 14:20

季節外れのスミレもありました

11/14 14:23

かわいらしいツルリンドウの実

11/14 14:24

オレンジ色のカエデ

11/14 14:26

真っ赤なカエデ

11/14 14:38

黄金色のカエデ

11/14 14:41

オレンジ色のカエデと、見応えのあるエリアでした

11/14 14:42

園地には子ども用の遊具あり、弱肉強食のはずの動物たちが長閑に戯れていました

11/14 14:54

下山すると晴れる不思議（＾＾；

11/14 14:59

ミヤマキリシマの花も咲いていてくれてありがとう

11/14 15:20

本日のお宿は最上階、永年勤続の旅行券を使うべく大手旅行代理店を通じて予約したせいか、今回の旅は一晩除いてすべて最上階の角部屋でした

11/14 16:37

お風呂は硫黄臭のぷんぷんする本格派

11/14 16:37

内湯のほうがまろやかで酸性度がいくらか低いようでした

11/14 18:02

下山祝いはひとり・・・

11/14 18:02

昨日食べ損なった長崎牛も出てきたよ

11/14 18:13

お鍋はなぜか自転車鍋、昭和2年に島原半島一周自転車競技大会が開催された記念に発案されたらしいですが、ホテルともども時代が止まったかのようでした

11/14 18:28

とかなんとか言ってるうちにお肉が焼けてきましたよ

11/14 18:35

地酒の瓶にも普賢岳、ラベルのとおり険しい岩と優しい緑の山でした

11/14 18:44

釜飯でお腹いっぱい

11/14 18:52

たまには温泉宿でのんびりもいいよね

11/15 6:55

そして翌日、朝ご飯もガッツリ

11/15 7:32

朝の地獄めぐりは雲仙温泉神社から

11/15 7:31

ここにもおとなしいネコちゃんがいたよ

11/15 7:34

今年夏の土砂崩れ跡、別の現場では3人が亡くなり、温泉街では暫く温泉も出なくなるような大惨事だったようです

11/15 7:39

湯気がもうもうと上がる清七地獄、秀吉のキリシタン迫害によりここで処刑された人の名前がつけられています

11/15 7:40

あちこちでぐつぐつと沸騰した湯が沸き出しています

11/15 7:43

雀のさえずりのような音のする雀地獄の次はお糸地獄、こちらは密通が露見して処刑されたお糸さんが名前の由来です

11/15 7:45

キリシタン殉教碑、朝鮮出兵や秀次事件などなど、秀吉ってあちこちでいろいろひどいこともやったんだなぁ

11/15 7:47

殺風景な地獄が広がります

11/15 7:49

阿鼻叫喚の声がするという大叫喚、現在ここが一番活発に活動している場所とのことです

11/15 7:55

泥火山や旧八万地獄を経て、お宿へと戻ります

11/15 8:07

金ぴか大仏のある大乗院満明寺は、行基が701年に創建した古刹です

11/15 9:10

お宿でひと休みしてから島原へと向かうバスに乗車、諫早からのバスより乗車時間は短くて40分ほどです

撮影機器：

ILCE-7RM3 SONY

RICOH GR III RICOH IMAGING COMPANY, LTD.

感想

yamaonse

長崎の旅3日目は雲仙岳登山。長崎市を早朝に出発し朝9時前には雲仙温泉に到着、麓から普賢岳まで往復する計画です。9時過ぎには晴れる予報だったのが、逆に温泉街を出る頃には小雨が降り出しましたが、すぐ回復すると見込み傘差して出発です。

車道からミヤマキリシマの狂い咲きがちらほら見られる池ノ原園地を過ぎ、観光客が乗り付ける仁田峠に到着する頃まで雨は降り続け、かえって強くなる有り様。スマホの雨雲レーダーで確認するとすぐ上がりそうだったので、傘を差して先に進みます。

案の定、仁田峠の駐車場を見下ろす辺りから雨は上がり、冷たい風が吹いたと思ったら一気に晴れ上がりました。ロープウェイ山頂駅のある妙見岳からは島原半島と天草諸島を眼下に見下ろし、荒々しい平成新山が間近に迫る絶景を十分に満喫しました。

そんな荒々しい活火山の雲仙岳、この日は猫の目のように変わる空模様にも一喜一憂させられましたが、緑が深く花もある、優しい女性的な一面があるのにも驚かされました。紅葉ピークが過ぎても残った木々に、この山の潜在能力の凄さを感じました。

妙見岳からは雨なら止めるつもりの国見岳も登頂。またまた下界からガスが上がってきて、普賢岳のあるカルデラ内は白い霧のなかでしたが、静寂に包まれた苔の森を楽しみ、途中からは平成新山から未だに湯気が上がる様子を横目に歩みを進めました。

大勢の人が集う普賢岳はかっての最高峰。平成新山の溶岩ドームから白いガスが上がる様子が手に取るように分かります。大火砕流の惨事から31年、自分が登った翌日には島原市や消防、報道関係者などによる平成新山への防災登山もあったとのこと。

島原へ向かうバスの車窓からは、だだっ広い被災地の上に遮るものなく荒々しい山頂部が露出した様子が見て取れました。下界の生活圏から見上げる威圧感は東側の眉山と同様に、自然と人は隣り合わせで生きているんだなと実感することができました。

噴火の発生した平成初期のバブル時代から進化を止めてしまったかのような温泉街にも新しいホテルが建ち、昨年は八万地獄で大規模な土砂崩れの災害も発生。時が流れていないようで人も自分も変化してるんだなぁ、と感慨深く温泉街を後にしました。

コメント

yasponyo-R™

yamaonseさん、こんばんは。
いい旅ですね。
特に長崎牛が美味そうで羨ましいです(笑)
それと最初のレコの緑色の家が気になりました。
自分も長崎に行った時に、緑色の家は珍しいと思って撮影した記憶があります。
あと余談ですが、当時金が無かったんで2日間昼も夜も皿うどんばかり食べて過ごしましたよ(笑)

yamaonse

やすぽにょさん、こんばんわ。長かった九州横断の旅、ようやくレコの半分が書き上がりました。なるべく手短にしますので、お付き合いをよろしくです（汗）長崎牛、中華街にあるJA直営の焼き肉店で格安に食べられると聞いて期待していたのですが、早い時間なのに満席表示でした。温泉宿でちょっと宿代奮発しておいてよかったです（＾＾）二日続けて食べたちゃんぽんはおいしかったけど、皿うどんも気になってました。食べ損なった名物も多いので、次の機会を期待したいです。そして緑色の家、出島神学校のことかな。よく見たら、造船所の建物も緑青のような緑色だし、古い建物にはありがちなのかな。中国風のは赤いのが多いし、文化の違いもあるのかもしれませんね。

yamataku

yamaonseさん、こんばんは。
九州の旅、いいですね~。
長崎日帰り出張くらいしかないので、うらやましいですね。
雲仙岳も登ってみたいし、長崎牛も食べてみたい、温泉も風情があっていいなぁ。
死ぬまでに行けるだろうか。。。

yamaonse

yamatakuさん、こんばんわ。２年ぶりの大型遠征は九州の旅、久しぶりに違う空気を吸って気持ちをリフレッシュしてきました。日帰り出張でも長崎に行けるっていいですね。最終日に泊まった別府でも、朝食会場にスーツで来ている単身の人が多く居ました。出張しない職種なので、うらやましい限りです。雲仙岳に長崎牛、白濁の温泉。グンマー帝国にも似たような火山も赤城牛も、濁り湯の温泉も各種取り揃えておりますが、やっぱり遠くじゃないと駄目なんだよね（笑）コロナもあるけど、定期的に行けるよう体と財布の準備は怠らずに過ごしたいですね（爆）