夏沢鉱泉泊♪硫黄岳〜箕冠山&根石岳、好天と大失態の記録


- GPS
- 12:44
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 1,492m
- 下り
- 1,490m
コースタイム
11:30 夏沢鉱泉出発
12:25 オーレン小屋、休憩
13:40 箕冠山
13:55 根石岳山荘着、お昼
15:00 根石岳山荘発
15:45 オーレン小屋、休憩
16:25 夏沢鉱泉着
23日
7:10 夏沢鉱泉発
8:00 オーレン小屋着(隊長はアイゼン忘れ、夏沢鉱泉に戻る)
8:35 夏沢峠着
8:50 登頂開始
10:00 硫黄岳山頂着
10:50 山頂に隊長到着!
11:00 下山開始
12:40 箕冠山
13:15 根石岳山頂
根石岳山荘で休憩
13:55 根石岳山荘発
14:25 オーレン小屋着
14:50 夏沢鉱泉着
天候 | 22日、八ヶ岳上空は分厚いグレーの雲に覆われて稜線では強風、展望なし 23日、絶好のピークハント日和、展望360度 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(行き)22日午前便(8:50 駐車場)→夏沢鉱泉10:30着 (帰り)23日午後便2便目(14:50 夏沢鉱泉発→駐車場16:30着) ※この日は宿泊者多め?で、午後早い時間希望と遅い時間で分けていただいた様子 ※問い合わせ時、通常帰りの便は14:00前後と言われていました 夏沢鉱泉 http://www004.upp.so-net.ne.jp/natsuzawa/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは夏沢鉱泉入り口にありました 夏沢鉱泉〜根石山荘・夏沢峠まで、アイゼン不要 (とか言って、たまにコケてました) トレースは、樹林帯はどこもバッチリ、稜線ではすぐに風で消えてしまいました 樹林帯を越えると風が強いです 硫黄岳登頂時は往復1時間以上風に吹きさらしです 朝早くから行動すれば、一日で硫黄岳、根石岳、天狗まで周回も可能 |
予約できる山小屋 |
オーレン小屋
|
写真
感想
シーズン2度目の雪山は・・・夏沢鉱泉を起点に硫黄岳周辺に決定。
石井スポーツに置いてあったパンフレットによると、
夏沢鉱泉では、茅野駅まで送迎サービスがあるらしい。
雪上車に乗れちゃう&ごはんが評判&お風呂に入れる♪と、至れり尽くせり。
雪のシーズン、バスやタクシーなどの交通費を考えると、とてもおトク!
出発前日に予約の電話をし、お部屋を確保。
わりと予約で埋まっていて、もしかしたら相部屋かもしれないとのこと。
お迎えはあさ9時頃と夕方15時半頃、茅野駅まで来てくれるそうで、
せっかくならたっぷり楽しみたい!と、午前便をお願いしました。
私たちが車(ノーマルタイヤ)で行くと言う旨を伝えたところ、
駅から車で5分ほどの場所にある無料の駐車場を教えて頂き、
また、そこまでは、諏訪南よりも諏訪インターからの方が道が良いとのアドバイス。
そしてなんと、お迎えはその駐車場まで来てくださる!!!
素晴らしいホスピタリティ・・・。
他に、あれこれと細かい質問など対応してもらって当日を迎えました。
高速から見える八ヶ岳の雲。近づけば近づくほどやばい雰囲気。
これは想像以上に厳しいのではないか・・・明日はほんとに晴れる!?
心配になりながら駐車場に到着。
テンションも上がらないそのタイミングでまさかの失態に気づく。
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アウターを、持ってくるのを、
わ、す、れ、た・・・。
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車の中でコンビニのおでん(本日2食目の朝食)を食べていた隊長は、
その報告を聞いた瞬間、おでんの味がなくなったそうです。
お迎えまで約30分、車内緊急作戦会議。
1.持ってるもの全部着込んで、アウターなしで登る→低体温で死ぬわ!却下
2.お迎えを午後便にしてもらい、諏訪のゼビオかmont-bellでアウター購入
→散財ではあるけど背に腹はかえられん。
3.鉱泉のスタッフの作業着で、ウインドブレークできるものを貸して頂く交渉
または、赤岳鉱泉のようにウェア売ってたりして?
ちなみに、諦めるという選択肢はありません。
そして結論。3.をダメもとでトライ、ダメなら2.でわたしは午後便・・・。
雪山に登りに来てアウターを忘れたので貸して、って、
頼むのも恥ずかしいし情けないのですが。
もうこれは午後便だぁなー、ゼビオはセールしてるかな〜、
とハラをくくってお迎えのスタッフさんにお話ししてみたら、
なんと親切にも、「わたしの昔のもので良ければ。サイズ合うかしら?」
事務所の方のアウタージャケットをお貸し頂けることに!(涙)
ウインドブレークどころか、ばっちり雪山仕様のmont-bellのウェアをお借りし、
安心して夏沢鉱泉へ向かいます。
ほっと安堵の隊長は、車内でお握りを頬張る(本日3度目の朝食)
途中で雪上車に乗り換え、そこから山道を登ること40分。
無事、宿に到着したのでした。
その日はガスガスなので硫黄岳は諦め、根石岳へ行くことにしました。
お天気次第で天狗まで〜♪途中から晴れないかな、という淡い期待。
でもテンションがいまいち上がらず、の〜んびり準備。
ちなみに隊長はここでも何かをモグモグしていたような・・・。
夏沢峠からオーレン小屋。
この50分のゆるやかな登りがなかなかに長い。
雪もチラついて来て、気温も低めです。テンションも低。
隊長、昼飯前の軽食、カロリーメイト1/2箱。
オーレン小屋から箕冠山へのルート。
ここもマップタイムで50分。
さきほどと大して変わらない景色、相変わらずの真っ白な空に会話も減り始めます。
すれ違う人たちに様子を伺うと、稜線に出たら風がすごくて、
根石岳へ行かず引き返して来たとのこと。
ウ〜ン・・・。
そしてやっと箕冠山へ到着、そこから樹林帯を抜けると目の前に根石岳が・・・
見えない。
何も、見えない。
うっすらと何かジャリ道。
そして冷たーい、横風、強風。
うわ〜。どうする?
どんより気分で歩いていくと、根石岳山荘「ここから80歩」の看板が。
え?山荘、どこ?(見えない)
山荘には先客がお二人。
やはり、根石岳は諦め、陽気に熱燗を飲んでいらっしゃいました。
ここでお昼を食べようかと思っていたので、
わたしたちはカレーとハンバーグランチをオーダー。
悪天候でヘリが何日も荷揚げ出来ず、兵糧攻め状態の山荘でしたが、
おいしいお食事を出して頂きました。
若くて素敵なお兄さん2人、ありがとう。
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ここで失態その2。
インナー手袋を無くす・・・。
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ごはんを食べる時に外して、無意識にどこかへしまい込んだ手袋が見つからない。
なんで?なんでと必死に探しました。
替えのグローブは持ち歩いているので取り急ぎは大丈夫なんですが、
買ったばっかりなのに〜〜〜!
散々探して見つからず諦め、夏沢鉱泉に降りることにしました。
根石岳は結局・・・一瞬姿は見えたけれど、
テンションだだ下がりですし諦めました。
根石岳⇄天狗岳、行ってみたかったんですが残念〜。
夏沢鉱泉に戻り、夕食前にまずはお風呂!
ここで服を脱いでいたら、何かがポトリと床に落ちました。
あ、手袋・・・。
どうやら「冷やしたらアカン」と、服の奥深くへしまい込んでいたらしく。笑
自分の記憶力のなさにガッカリです。
お風呂は、シャワーが2つ、浴槽は2人くらいでゆったり浸れるサイズ。
シャンプーなども使えます。(ドライヤーは無いので注意!)
お湯の温度は高めでした。埋めたり、加温したり調節も自由です。
軽く汗だけ流して夕食タイム。
夕ご飯は旅館のような豪華なお食事。(な、鍋・・・!)
その後、またひと風呂あびて就寝。
ごはん中にスタッフさんがお布団に湯たんぽを入れてくださっていてぬくぬく。
(お湯は次の朝、顔を洗うのに使ってくださいとのこと)
水筒にお湯も入れ放題、無料です。
この日、根石岳山荘で熱燗を飲んでいた素敵なおじさまと夕食後に歓談中、
その方は昨シーズン赤岳でお世話になったアルピニストスクールの
講師のサポートをされている方(もしかして昨年会ってる!?)と判明。
しばらく講師のK原先生の話題で盛り上がりました。
次の日、歩行技術など教わりながら、硫黄岳にご一緒させてもらうことに。
心強い!
朝を楽しみに、ふかふかのお布団で熟睡しました。
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次の朝、わたしたちと、昨日のお二方、と、一組のご夫婦、計6人で登頂開始。
また昨日の長いアプローチを抜け、オーレン小屋に到着。
休憩して、さあ夏沢峠へ!
というタイミングであれ?隊長がいない。
と、思ったら小屋の中で着替えをしていたらしく、出発を促すと
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失態その3。
隊長「アイゼンを下駄箱に置き忘れて来ちゃった!」
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一同、呆然・・・。
そこでリーダーK山さんとも色々話し合い、
隊長は小屋に荷物を置いて夏沢鉱泉にアイゼンを取りに戻り、
他のメンバーはゆっくり目に登っていくことに。
わたしはオーレン小屋で待ってるよと言ったのだけど、
隊長に「絶対やめて!先に行って!寒くて凍えちゃうから!」と必死に止められ、
まぁ、隊長はスピード早いし、急ぐならわたしは足手まとい。
頂上で会えることを信じて出発です。
ゆっくりゆっくり、休憩を多めに入れながら夏沢峠着。
そこで身支度を整えて、アイゼン、ピッケルを装着し硫黄岳山頂を目指します。
風は下から吹き上げるように吹いていて、雪煙がもうもうと上がる中、
一歩一歩登っていきます。
頭上の太陽にはうっすら雲が掛かっていますが、遠くの山々まで綺麗に見えました。
時々振り向いて夏沢峠を振り返ります。
2/3くらい(3/4かも?)登ったところで、
真っ黒い単独者が小屋の間に着いたのを発見。隊長だ!
でもけっこうまだ時間差はあるなぁ〜、山頂では会えないかもと観念しつつ登ります。
途中の稜線より、山頂の方が風が弱い・・・気がしました。
登って来て暑かったので、風が気持ちいい。涼しくて快適。
K山さんに360度、北アルプス〜南アルプス、奥秩父の山々、
浅間山、雨飾山らへんのお山を教えてもらい、
皆さん身体が冷えて来たところで、下山を開始することに。
「あ、わたしここで待ってます〜」
えー!って反対され心配されましたが、実はお借りしたアウターがけっこうしっかりしていて、
全然寒くなかったんですよね・・・。
顔や手先だけそれなりに冷えては来るのですがあと30分くらいは平気かな?と。
手袋だけはウールに替え、オーバーミトンをして万全の体勢。
アウターは忘れてしまいましたが、インに着込むものはまだまだあるし。
じっと待つのも手持ち無沙汰なので、硫黄岳火口まわりをお散歩。
思いがけず、横岳に隠れていた雲海に浮かぶ富士山のお姿が見えて、ちょっと得した気分♪
ひとりでたーーーーっぷり、山頂を堪能しました。
そして願い通り、隊長と合流。
色々大変だったけど、天気も最高、良かったね!と。
(結果わたし、山頂に1時間いました)
しかしまだ失態は続くのでした。
夏沢峠まで下って装備を元に戻し、これから夏沢鉱泉に戻るか、
昨日行けなかった根石岳へ行くか。
帰りの車の時間とルートを計算・・・。
1時間前には着けるんじゃない?と。
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失態その4。
帰りの時間を1時間勘違い!
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昨晩言われたのは14時50分。
昨日は確かにそう言われ、ちゃんと記憶していたはずなのに
隊長が「15時50分だったよね??余裕じゃない?」
その言葉に「そうだよね♪」と何も考えずに答えてしまったわたし。
気づけよ、わたし・・・その時間、もうわりと暗いってば。
根石岳山荘までの尾根沿いの道が思いのほかダラダラと長く、
やっとの思いで到着。ちょっと時間も押し気味・・・でも
「そこに山があったら登っちゃうよね〜」と、
やはり根石岳へは登頂することにしました。
山荘で荷物をデポし、戻ってコーヒーなんて飲んでゆっくり休憩しちゃって、
あと2時間(実際は1時間)で出発時間。
温泉に入りたいから急ぎめで戻ろうと下山しました。
途中、トイレに行きたくなった隊長は夏沢鉱泉まで一気に駆け下りて行きました。
小屋を20分くらいに出たので、50分には着くから、お風呂入れるかな?
なんて余裕で下っていたら、携帯に電話が。
夏沢鉱泉からでした。
「あの、出発が14時50分なんですが、今どのへんですか?」
14時50分!?・・・そうだった!
血の気がサーーーーッ。
「ギリギリ間に合うと思います!急ぎます!」
わたしもあわてて駆け下りました。
雪山であんなに走ったのは初めてです。
滑っても、転んでいる暇はない。
そしてジャスト14時50分、夏沢鉱泉に着きました。
「出発15時にしたので、そんなに慌てなくて良いですよ!お茶飲んでください」
涙が出そうです。ありがとうございます!
あたたかいお茶を頂きながら、ゲイターやアイゼンなどを簡単にしまい、
急いで硫黄岳のバッヂを購入して雪上車へ乗り込みました。
夏沢鉱泉さま、本当にお世話になりました。
ご迷惑をおかけしてすみませんでした・・・。
また車でご一緒した皆さま、電車に間に合うかヤキモキさせてしまったことと思います。
本当にごめんなさい。
帰り道、隊長が
「今回は踏んだり蹴ったりだったね!」
と、つぶやいたのですが
ん?
【踏んだり蹴ったり】災難や不運が続いて散々な目にあうこと。
なんか違わないか。
今回の件は厄災じゃなくて、100%原因は自分達。
たんなる自爆テロ・・・身から出た爆弾だよ!
むしろこんなにやらかしたのにとりあえず丸く収まってて
幸運だったとしか言いようがない・・・。
お恥ずかしながら、今回の件を忘れないためにも自分達への戒めのためにも
「失態レコ」として綴ることにしました。
(お読みくださった方、長々とありがとうございました。)
雪山での忘れ物は命取り。
こんなアホはなかなかいませんが、皆さまもお気をつけて・・・。
38catさん、こんにちは
今更ながらのコメントで失礼します
朝の駐車場から送迎の車
根石岳
38catさん達は翌日にしっかりピークを踏まれて羨ましいです(^^)
八ヶ岳はずっとお天気に恵まれていなかったようなので、青空が広がってラッキーでしたね!
こんばんは。
車
あのうるさい2人組です。ウェア忘れたところもしっかり見られていますね
pippiさんのレコも拝見しましたよ〜。
コメント書き込めないみたいなので、こちらに頂けてとっても嬉しいです。
2日目はほんとにいいお天気で、硫黄岳を2日目にして大正解でしたね
またどこかでお会いできたら、声かけますね!
コメントありがとうございました。
38catさんこんばんは
忘れ物?大丈夫!実はコレ、仕込んだネタだから!
なるほど〜
・・・って解釈でよいですか??
そして38catさんのレコのほうがはるかにおもしろいっす
現地調達パーティーが組めるのも、38catさんと隊長の実力と素敵なキャラをあらわしてますね
無事でなによりです
参考に・・・って、ルートじゃなくてそっちですか
おかしいな、みなさんに参考にしてもらえるような
「山の歩き方」なレコを目指していたはずなのに
この回はネタが多すぎて・・・
仕込んだわけじゃないですよ
あーもっと短く上手に収める文章力が欲しいです
読み返しても、隊長の面白さは表現しきれてないなあと思います。
あ、だからそういう目的じゃなくって
もっと参考になるようなレコを目指して・・・
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