ラッセル地獄の冬の八経ヶ岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 1,391m
- 下り
- 1,405m
コースタイム
7:30熊渡-9:50カナビキ尾根分岐-11:20高崎横手-11:40-50狼平-16:10弥山
1月5日
6:30弥山-八経ヶ岳-9:20高崎横手-10:00カナビキ尾根分岐-10:50林道終点-11:15熊渡
天候 | 1月4日 晴れ後雪 1月5日 晴れ後曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2014年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
熊渡から高崎横手および狼平まではしっかりとしたトレースあり 雪も非常に柔らかくてアイゼンは不使用 狼平からはトレースなし |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ 1
予備電池
1/25,000地形図
コンパス
筆記具
保険証
飲料
ティッシュ
ウェットティッシュ
トイレットペーパー
ナイフ
携帯電話
計画書
雨具
防寒着 ダウン
スパッツ
手袋 2
ストック
ビニール袋
替え衣類 山ウェアは化繊・防臭
入浴道具 歯ブラシ
シュラフ 1
マットレス 1
ザックカバー
食器
水筒 プラティパス(柔らかい水筒)などおすすめ。
時計
日焼け止め
非常食
帽子
サングラス
タオル
ライター
箸
スプーン
コンタクトレンズ
メガネ
サンダル
|
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共同装備 |
ランタン
コンロ 1
ガスカートリッジ
コッヘル(鍋)
カメラ
食糧 1泊につき3食分
テント 1
|
感想
正月で食っちゃ寝して怠惰な生活を送っていましたが前々から計画していた冬の八経ヶ岳に行ってきました。
冬の八経ヶ岳のアクセスは、川合から長い尾根筋、冬季通行止めになる大川口から国道309号線を歩きトンネル西口から入山、聖宝谷からのバリエーションルート、比較的技術的にも時間的にも軽めの熊渡からカナビキ尾根がありますが人が最も多そうな熊渡からカナビキ尾根ルートを選びました。
カナビキ尾根ルートは、地図上では破線ルートになっていますが逆に目印をつける人多く比較的ルートを見失うことが少ないと思います。もうすぐただ川合からの登山道への合流直前の坂道は急で雪が柔らかかったので登りにくかったです。
トレースは何個もしっかりついていました。
川合からの登山道へ合流してからはトレースをたどりあっという間に高崎横手、ちなみに頂山岳はトレースがほとんど巻き道だったので巻き道を利用しました。雪が氷化していたら直登される方が多いとか。
狼平につき避難小屋で一息。ちなみにここまでこの日は誰にも登山者に会いませんでしたがトレースは狼平まではしっかり残っていました。
いざ狼平から上に登ろうと思いましたが夏なら見えている尾根筋へ上がる階段がまったく見えておらずまたトレースもなく登山道がまったくわからなくなりました。
どうやら正月前後の人のほとんどの人も雪が多くて狼平の避難小屋で泊まり引き返したようでした。
とりあえずまだ時間もありテントも持ってることからいけるとこまで行ってみようダメならすぐに引き返そうというスタンスで地図と夏に来たのを思い出しながら上がりました。
ただ、トレースもなく雪もかなり柔らかくてワカン、スノーシューを持たない僕たちはツボ足ラッセル…体力がかなり削られていきました。
鹿の防護柵を伝ってなんとか稜線に出ることができましたがここで稜線が雲に包まれてしまい位置関係把握できなくなってしまってルートファインディングの難しさを痛感。人はこうやって遭難するのかと思いましたが、尾根筋をみつつ道なき道を進みました。たまにiPhoneアプリの「DIY GPS」で自分の位置をおおむね把握しつつコンパスで方角を合わせ弥山の尾根筋をひたすらひざ上ぐらいの雪の中ラッセルしました。何回も雪を踏み抜き腰までつかったりしつつ体力と時間の勝負になりました。
もう今日は弥山にたどり着くことができない。テントを張ろうかなと思ってたら人工物を発見。弥山神社だ!!本当に涙がでるほどうれしかったです。夏なら1時間ぐらいで行けるコースをその4倍の4時間以上かかりました…300m進むのに1時間ぐらいですかね。冬山でノートレースは本当に恐ろしい体験でした。
弥山についても誰一人いなかったのですがしばらくすると単独行で来られた方が。高崎横手から明星、八経ヶ岳を回って弥山に来たとのこと。足元の装備はスノーシューでした。お話を聞くと年30回は八経ヶ岳に登っているとのこと。今年は例年以上に雪が多いことなどいろいろ教えていただきました。
夜中は、猛吹雪でした。
ラッセル跡が消えていることが容易に想像できたので単独行の方にお願いし先行してもらうことに。本当にこの単独行の方がいなかったらとおもうとぞっとします。
2日目の1月5日は風が強いけれども晴れでした。寒さは厳しいものの歩いていれば、ベース、フリース、アウターだけでも暖かったです。手も薄いインナーグローブ+分厚いインナーグローブ+ペラペラのアウターでまったく冷たさを感じませんでした。
弥山から八経ヶ岳の冬道は鹿の防護ネットの東側をずっと登って行くものでした。ただやはりスノーシューはすごい。クラストした雪面も柔らかい雪面もなんのその。機動力が違います。ツボ足の僕らはあっという間に前との差が開いていきます。アイゼンピッケルはこの日も無用の長物。こんなに八経ヶ岳の雪が柔らかいとは…勉強になりました。単独行の方のルートファインディングもすばらしくまったく迷うことなくトレースがたくさんついている高崎横手につきました。
そこからは、平易な道。やっと安心できたという感じでした。
今回はとにかく疲れました。ツボ足ラッセルは自殺行為ですね。
ルートファインディングの大切さと装備選択の大切さ、そして経験とあらゆる意味で勉強になりましたし反省点も非常に多い山行になりました。
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