天空の雪原・厳冬期苗場山 (秋山郷からラッセル)
- GPS
- 14:24
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 1,381m
- 下り
- 1,354m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
国道405号線沿い、小赤沢バス停前に何とか1台分(3〜4台分のスペースに地元の方が2台駐車)ありました。 (ここが公共のスペースか私有地なのか不明です)。 除雪後かつ降雪がなければ820m溜池まで車で入ることができ、2010年2月はこちらに駐車。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
標高770mあたりの除雪終了点まで道路を板を担いで登る。そこから、ポンツーンで脛ラッセル、時に膝ラッセル。沢の横断は標高1100mで左岸から合流する支流は支障なし。カイデ沢は、まだどこでも渡れるわけではないですが標高1140mあたりでスノーブリッジを利用して横断、ここは帰りは登り返しが必要でシールをつけた。三合目で道路を使ってカイデ沢左岸をいく。頂上湿原手前の急斜面は、パウダー層が厚くスキーアイゼンが効きにくくてこずる。板を担いでスノーシューやワカンで登った方が早いかもしれない。 このコース、2010年2月、2013年12月に続き、厳冬期3度目だが、一度も人に会ったことがなく、トレースは期待できません。ラッセル必至、スーパーファット以外は考えられないでしょう。 |
写真
感想
年末に頂上湿原手前で引き返しているので再挑戦。
標高820mの溜池まで除雪されているか確認に行くが、かなり手前でストップ、駐車スペースもないので国道まで引き返す。午後から天気が悪化する可能性があるので、ラッセル時間を逆算して3時にヘッドランプをつけて、小赤沢バス停をスタート。除雪終了点でスキーをつけラッセル開始。年末より深いラッセルに、こりゃトレース期待の鍋倉山に転戦かなあと思いながら進むが、樹林の中は多少雪が少なくなって脛ラッセル。
標高1000mで左岸からカイデ沢に合流する支流は前回きわどいスノーブリッジを渡ったが今回は安定してどこでもわたることができる。カイデ沢(小赤沢川標高1025mの二俣、左俣が小赤沢川の本流、右俣がカイデ沢(昭文社の山と高原地図参照))はまだ結構水流が出ている。右岸台地に乗り上げる急斜面で苦労するので標高1140m付近まで左岸をトラバース気味にたどり、スノーブリッジを探した。暗闇でなかなか良いポイントが見つからず、しばらく右往左往した。ここは帰りに登り返しが必要になったが、雪が積もってもう少し上流で沢を横断できるようになれば、帰りにシールを貼らなくても良いかもしれない。標高1300mで林道を使いカイデ沢左岸に移動。林道は帰りにゆるい登り返しになるがシールを張らなくても何とかなる程度。水流は出ているものの標高1300m以上のカイデ沢はもうどこでも渡れそうな感じ。
標高1500mで沢を脱出、このあとは微妙な地形の起伏があり、うまくルートを取らないと帰りに登り返しとなるので注意。
標高1850mからは特に傾斜が急になり、粉雪でスキーアイゼンが効きにくい。急斜面の斜登行では、木の枝をつかんでキックターン。最後のモンスター帯は樹間が狭くスキーでジクをきるのに苦労する。前回は、スノーシューを持参したが、結局使わなかったので、今回は家に置いてきてしまった。スキーのまま無理矢理のぼったが、この急斜面に2時間半かかった。スノーシューやワカンの方が効率的か。
13時30分、頂上湿原の一角に出た、広大な雪原と樹氷原を頂上へ。30分ほどで苗場山山頂。目印はなくGPSで山頂を同定。少し下ったあたりでシールをはがしスキー滑降開始。ここまで何とか天候は持ちこたえたが、急速に雲が広がり太陽が見えなくなってきた。ガイド本は山頂からダイレクトにくだるように書かれているが、シュカブラ帯の滑降は苦労するし、小赤沢に入り込むと脱出が難儀なので、登りトレースに沿ってカイデ沢を滑ることにする。樹氷地帯は横滑り多用でこなし、あとは快適なターンを刻む。このコースはほとんどが北斜面でいつまでもパウダーが残っている。カイデ沢渡渉ポイントでシールを張り登り返し、この頃には雪も舞い始めた。最後林道を快調に飛ばし、なんとか明るいうちに帰着できた。
とんでもない深雪をスーパーファットの板でラッセルして、パウダースノーを独占。これぞ山スキーの醍醐味というコース、充実感が半端ないです。
コメント
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はじめまして
onenoboruです。
素晴らしい写真と
強靭な精神力・体力に感服です。
リベンジ達成ですね。
本当におつかれさまでした。
一回目の時もなぜ苗場に?と思ったのですが
写真を拝見するとよく理解できました。
あの湿原があのようになるのですね。
自分はスキーを自由に操れないのでNeuronさんのような山行はできないですがすごくきれいな写真に感動しました。
自分もなんちゃってラッセルを卒業できるよう精進します。
コメントありがとうございます。
精神力はさておき、4年前は往復9時間半ですから、体力低下でトホホです。本当は昼過ぎに降りてきているつもりでした。深雪ラッセルのせいだと信じたい(汗)。
西穂独標ですが、アルプスは風が強い分は、上信越より難易度高いですよね。
実はBS-TBSの宍戸開さんの雪の苗場山登山の番組に触発されて、年末は4年振りにチャレンジしたんですが、予定通りにいかず敗退でした。スキーでないなら、神楽峰からアプローチして、雪原で一泊なんて方がいいですね。
再挑戦の苗場山の達成、素晴らしいです。
すごい深雪の中での激ラッセルだったのでしょうね。
パウダースノーの独占、たまりませんね。
2月又は3月に苗場山に行こうと考えているので、
記事を読んでテンション上がりましたよ。
1月12日、私は、賑やかな蓼科山に行ってきました。
shibayan88さん、お褒めいただきどうも。
時間がかかり過ぎてお恥ずかしい限りですが。
shibayanさんが、ひょっとしているかなとおもいましたが、蓼科山でしたか。
意外に滑るところがあるんですね。
蓼科も一度、行ってみたいです。
Neuronさん、おはようございます。
素晴らしい山行ですね
技術・体力共にすごいのはもちろんとして、やっぱりスキーの機動力はすごいものがありますね。厳冬期に苗場の日帰りなんて、考えられません
yoshiさん、おひさしぶりです。
スーパーファットの威力ですかね。スキーなんてシンプルな道具が、いまだに技術革新で進歩してるんだから驚きです。
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