上高地SnowHike・山のひだや泊
nabekuni
その他2人 
体力度について
- GPS
- 10:55
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 105m
- 下り
- 233m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 5:45
- 休憩
- 2:40
- 合計
- 8:25
- 山行
- 4:28
- 休憩
- 0:08
- 合計
- 4:36
| 天候 | 2/19：曇り一時晴れ、2/20：雪一時晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2022年02月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
タクシー 自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
釜トンネルは中の湯側の半分は照明が消えていてヘッドライト必要です。後半はそこそこ点灯していました。工事用車両が時々通過するので要注意です。河童橋の先で工事が行われていて大正池までと梓川右岸ルートは除雪されています。ほぼ毎年どこかで工事が行われています。大正池から河童橋までは車道も林間コースもトレースが付いていました。積雪は約1mでトレースを外すとスノーシューでも膝下まで潜りました。小梨平から先の左岸ルートはトレースが無く、時間と体力を大幅に消耗するので引き返して右岸ルートを行きましたが、岳沢登山道入口付近で除雪は終わっていて、ひだやの女将さんが付けたスキーのトレースのみ。雪山気分を満喫出来ましたが、明神池まで予定より1時間余計に時間が掛かり疲労困憊しました。 |
| その他周辺情報 | みどのロッヂでお蕎麦(投汁(とうじ)そば)。島々の竜島温泉でお風呂。 |
写真
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これは同宿者が注文したもの。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
毛帽子
靴
ザック
スノーシュー
チェーンスパイク
昼ご飯
行動食
飲料
水筒（保温性）
レジャーシート
地図（地形図）
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図（ブック）
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
|
|---|---|
| 共同装備 |
バーナー
コッヘル
|
感想
2月19日(土) 曇り一時晴れ
今回は純子さん、純子さんの知り合いの実和さんと3人で上高地SnowHike。天気予報はあまり良くないが、雨や吹雪ではなさそうなので決行。
冬季の上高地は今回で16回目で、うち14回はテント泊、1回日帰りだったが、今回は上高地周辺で唯一通年営業する山小屋「山のひだや」に宿泊する。
実和さんのアパートは相模原市だが、純子さん宅から20分と意外に近かった。
圏央道、中央道とも渋滞は無し。松本ICで降りてインター最寄りのセブンイレブン新村店で朝食を購入。事前に予約しておいた冷凍鍋焼きうどんは話が伝わっていなかったが、在庫があったので問題なかった。
今年は多雪で昨日まで雪が降っていたので、松本の市街地から雪があるが、今日晴れたので路上には雪は無かった。
1:45沢渡の市営第二駐車場に到着。国道から逸れると雪道になった。いつものようにトイレ前で車中泊。気温は-12℃、月が出ている。各自シュラフに潜って就寝。
5:30起床。音と振動を気にしてエンジンを切って寝たが、やはり途中で寒くなりエンジンを掛けた。
朝食と身支度、パッキングをして駐車場に移動するとタクシーが5〜6台待っていたが、車の数よりタクシーの方が多いみたいだ。我々は事前に予約したタクシーで6:30に出発した。
15分で中の湯に到着。ゲートの周辺にも雪が積もっていて、こんな事は珍しい。トンネル通過の様子をinsta360 ONE X2でタイムラプス撮影するためザックに自撮り棒をセットしてゲートの手前から撮影を開始した。
釜トンネルの照明は消えているのでヘッドライトを点灯して歩く。路面はドライで歩きやすいが、時々工事車両が通過するので後方に注意しながら歩く。天気予報が悪いせいか他に誰も見えない。
25分で釜トンネルを通過すると青空と焼岳の白い山頂が視界に飛び込む。これは予想以上に良い天気のようだ。上高地トンネルを出たところでチェーンスパイクを装着したが、結果的には着けなくても大丈夫だった。
大正池の手前の分岐のところで除雪は終わっていて右岸の道路は除雪が続いていた。この時点ではどこまで除雪されているかは不明。除雪終点の雪山を登ると1m以上の積雪の上にしっかりとしたトレースが付いていてツボ足でも歩ける。一昨日まで強い雪が降ったが、昨日は晴れたので大勢入山してトレースを付けてくれたようだ。
大正池の公衆トイレでトイレ休憩しつつスノーシューを履く。大正池からは車道を逸れて林間コースを行くのだ。池の畔に降りると無風で静穏な水面に焼岳や穂高が綺麗に映っていて素晴らしい。空には薄い雲があるが、まずまずの晴れだ。日差しはまだ届いていないので霧氷も美しい。
カップおしるこで一息入れる。気温は-5℃と比較的高く、風が無いので温かい。
大正池からは林間コースを行くが5人パーティーが先行しているのでしっかりしたトレースで楽に歩ける。林間コースに入ると陽が差して来た。
田代池で5人パーティーが休憩していたので我々が先行する事になったが、途端にトレースが細くなり、負荷が大きくなる。田代橋からは彼らは梓川左岸ルートを行き、我々は右岸ルートに向かう。
西穂登山道入口の屋根付き休憩所で休憩し、右岸の車道を河童橋に向かうが除雪されているので歩きやすい。暫くすると道幅いっぱいの除雪車(ホイールローダ)が突然現れてビックリした。
ウェストン碑は雪の山で近づけなかった。こんなの初めてだ。ウェストン広場のところで川沿いの道に行くところがトレースが無いので遠回りになるが車道を行く。
車道から河童橋に向かうところが判りにくかったが、GPS地図を見ながら入口を見つけた。河童橋は少雪の時はスノーシューを脱いで渡ったが、今回は全面的に雪が積もっているのでスノーシューで渡れる。
穂高も焼岳もクッキリ見えるが空が白いのでちょっと残念だ。低温時や強風時に備えてテントを持って来たが、気温は-5℃程度で風も無いので、河童橋の袂のベンチでランチ休憩。今日は明神までなのでのんびりする。
まずはグリューワインを温めてホットワイン。冬はビールより良い。ランチはセブンイレブンの冷凍鍋焼きうどんをバーナー3基で温める。少し融けているがジップロックに入れていたので大丈夫だ。
カップ麺の方が手軽だが、味は断然こちらが良い。食後はコーヒーと焼きマシュマロ。手造りアイスは小屋に着いてから作ることにする。
河童橋の上でinsta360でフライスルー動画を撮ってみたが、イマイチだった。約1.5時間のんびりランチタイムを楽しんでから左岸ルートで明神に向かう。小梨平にはテントが3張り張られていた。
明神まで夏道で約1時間、冬でもトレースがしっかり付いていれば1.5時間と踏んでいたが、小梨平に入って直ぐにトレースが消えてしまった。梓川支流の川沿いにトレースがあるかも知れないので小梨平の端まで膝下のラッセルで行ってみたが、トレースは無かった。
これは予想外の事態。このまま左岸ルートを行けば体力と時間を消耗するので、除雪されている右岸の車道を行くことにして引き返す。引き返すと我々が付けたトレースがそこそこしっかり付いていた。昨日の晴天時でも誰も明神には行かなかったのが不思議だ。
河童橋を渡り、車道に出てからスノーシューを脱いで除雪路をツボ足で歩く。このまま明神まで除雪が続いている事を願いつつ歩いたが、500mほど行った岳沢登山口入口付近で工事が行われており、そこで除雪は終わっていた。
雪の山を乗り越えるとスキーのシュプールがあるのみで、ほぼノートレースだった。体力と時間を消耗するのでひだやに電話で遅れる旨を伝えると、スキーのトレースは女将さんが今日荷揚げで付けたもので、それを辿れば問題無いとのこと。「(新雪を)楽しんで！」と言われた。
しかし楽しむどころか柔らかい雪に悪戦苦闘。半分も行かないうちに先頭を実和さんに代わってもらった。それでも女性陣に後れを取る体たらくだ。歳のせいにはしたくないが、我ながら情けない。AppleWatchで現在地を確認するが中々進まない。現在地が判るのも良し悪しだ。
タクシーの運転手さんは今日のひだやの泊まり客は多いと言っていたが、我々が先頭ということか？ 15:25河童橋から2時間15分と予定より1時間余計に費やして明神に到着した。疲労困憊、ヘロヘロだ。
宿の入口で女将さんが雪かきをしていた。小屋に入ろうとしたが、「お池に行ってきたら」とのこと。確かに温かい小屋に入ったらもう動く気力が萎えてしまいそうなので、ザックだけ置いて明神池に行くことにする。
まったくのノートレースの道を川に落ちないように気をつけながら穂高神社奥宮に参拝。山行の無事と好天を祈願する。雪で賽銭箱に近づけないので、3m位手前から狙いを定めて投げ銭すると見事に命中した。
4月から11月は神職がが常駐して明神池に行くには拝観料500円が必要だが、冬季は無人なので無料だ。一之池は大半が雪に覆われていた。二之池は神秘的な佇まいでいかにもパワースポットらしさを醸している。
スノーシュー、ストック、スコップを入口脇に置き、前室で靴を脱いでサンダルに履き替えて室内に入る。無雪期は「Cafe do Koisyo(「どっこいしょ」のシャレ)」になっている部屋が冬季の受け付けおよび食堂になっている。石油ストーブの他に大きな薪ストーブがあって温かい。
照明は灯油ランプのみで、それも日中は消えているので灯りは窓から入る光だけ。手持ち灯の灯りで宿帳に記入する。今日の宿泊者は我々3人と2人の計5人とのこと。宿泊料は17,600円と山小屋としては高いが、この場所で歩荷で冬季営業している事を考えると妥当なのかも知れない。部屋は2階の8畳間でストーブで温められている。照明は点かないので明るいうちに布団を敷く。
トイレはストーブが置いてあり、あまり寒くは無い。洋式の簡易水洗だが、冬季は水が出ないので、備え付けのボトルの水で流す方式だ。ネパールのエベレスト街道のトイレはみなこの方式だった。廊下は寒くて暗いのでヘッドライトが無いと歩きにくいが、このタイミングでヘッドライトが点灯しなくなってしまった。
食堂に降りて卵黄と練乳と雪で「なんちゃってバニラアイス」を作り、イチゴをトッピングして食べる。そこそこ美味しい。コーヒーを淹れるためにお湯を湧かす場所は女将さんがテーブルの一角にアルミシートと天ぷらガードでしつらえてくれた。
2人到着したので今日の宿泊者と思いきや荷揚げしてきた宿のご主人とスタッフだった。泊まり客2人は女性で何度も来ているリピーターとのことだが、17時を過ぎて日没寸前に無事到着した。我々同様柔らかい雪に苦戦して時間が掛かったらしい。彼女らはスノーシューでは無くワカンだった。
18時から夕食。トンカツがメインで野菜の付け合わせは手造りでみな美味しい。隣の2人の女性の話が面白い。食後は薪ストーブを囲んで5人で四方山話をしながら消灯寸前まで過ごした。こんな一期一会が小屋泊まりの楽しさだ。
就寝時はストーブを消すが、「豆炭あんか」を用意してくれるので温かく眠れる。コロナ対策で持参のインナーシーツに潜るが少し窮屈だ。何故か枕が無いので、衣類を丸めて枕代わりにする。21時頃就寝。
2月20日(日) 曇り一時晴れのち雪
6時起床。予報通り小雪がちらついている。昨日付けたトレースが消えていないか気になるが、女将さんによると新雪は10cm程度とのこと。
7時からの朝食は雑煮。冬季は雑煮が定番らしい。2個入った餅は正方形で関東の切り餅よりやや小さめだが、厚みがあるのでボリュームは同じくらいだ。
食後は昨日2人組が食べていた「キャラメルチーズケーキ」を頼んだ。パティシエールでもある小屋の娘さんの手造りで、焦がしたキャラメルソースが効いていて美味しい。純子さんの2日早い誕生祝いにした。
出発する頃には意外に青空が広がった。小屋前の雪だるまを囲み女将さんと一緒に記念撮影をして出発する。不便な事も多い小屋だが、冬季の山中である事を考えれば当然のことで、女将さんの人柄も良く、なかなか良い山小屋だった。まあ、基本的には観光客向けの旅館だと思うが・・・・。
見た目はトレースが殆ど消えているが、少し窪んでいるのでルートを間違える心配は無い。昨日は我々を含めて8人が踏んでいるので見た目より歩きやすく、河童橋まで先頭で歩いたがそれほどきつく感じず、昨日より40分早い1時間35分で到着した。
我々が河童橋に着いた頃には穂高方面は青空が広がり、昨日今日で一番の展望になった。その後すぐに曇り雪も降ってきたので、我々はツイているかも知れない。この時点で小屋にスコップを忘れた事に気づき、女将さんに電話で夏に取りに行くまで保管して貰うように依頼した。
復路はトレースのしっかり付いた車道のルートを歩く。このトレースは小梨平にテント泊をしたパーティーのものだろう。日曜日なので日帰りの人がたくさん来るかと思いきや、すれ違ったのは2人だけだった。
大正池のトイレ前でスノーシューを外し、チェーンスパイクは付けずにツボ足で歩いたが、問題無かった。この頃から雪が降ってきた。ヘッドライトが壊れてしまったので釜トンネルの照明が消えている区間はスマホの灯りで歩いた。
大正池から電話でタクシーを予約したので、中の湯到着時には既に待っていてくれた。この時点では気づかなかったのだが、タクシーの車体はなんとBMWだった。アルピコタクシーの沢渡営業所に予約したのだが、「藪田タクシー」という個人タクシーだった。料金も一般のタクシーと同じなので得した気分だ。次回も藪田タクシーを指名しよう。
運転手さんは、「今日は客が少ないのでこれで仕事は終わり。天気が良いと凄い人出になるが、もっと平準化して欲しいものだ」と言っていた。
沢渡に着くと車は我々以外に2台しかいなかった。車には10cmの新雪が乗っていて、出発前にスクレーパーと融雪スプレーでフロントの雪を除去した。
みどのロッヂに電話して営業している事を確認し、着いてみると先客2人が投汁そばを食べていた。我々も投汁そばを注文する。蕎麦が出来る前に漬物を出してくれたが、これがなかなか美味しい。食後はリンゴを出してくれた。みどのロッヂは2年ぶり。2004年以来18年間で19回目の来訪だ。
温泉は一番近い島々の「竜島温泉・せせらぎの湯」。アルカリ性の湯でツルツルだ。休憩室は会話禁止で「黙憩」の貼り紙があった。
松本ICで高速に乗る前にインター近くの土産屋「逸品舎」で開運堂の「老松」とどら焼きを家のお土産に買った。帰路は塩尻ICで降りて清酒「�眦掘廚亮鯊△亡鵑辰討澆燭�、閉まっていた。後で調べたら土日は定休日だった。なので諏訪湖近くの「地酒の信濃屋」に行き、純子さんと実和さんが酒を買った。
諏訪ICからの復路は渋滞もなく、談合坂で夕食を食べて帰った。容器が食べられるモナカになった信玄餅が最近出来たとの情報があったので談合坂SAの売り場で探したが、無かった。スタッフに聞くと今は本店でしか売っていないとのこと。残念。
今回は天気予報の割には天気に恵まれ、綺麗な穂高の展望も見られたので満足だ。
また今回は登山靴ではなくワークマンの防寒靴にしたが、どうもこれは失敗だった。1月に美ヶ原でチェーンスパイクとスノーシューの相性を確認して問題ないと思ったが、サイズがS,M,L,2L,3Lと大括りのため若干大きめで、右足が5mm小さい為足が靴の中で少し動いてしまい、長距離を歩いた結果右足裏に肉刺が出来てしまった。
小梨平で違和感に気づき、小屋に着いた時点で右足裏の前部に直径25mmくらいの円形の肉刺が出来て痛かった。復路は足場が良くてそれほど痛くは無かったが、肉刺が破れてしまった。温泉に入った時は激痛が走った。ワークマンブーツはアプローチと5km程度の短距離山行に使うのが良さそうだ。
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