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Yamareco

記録ID: 439129
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
甲信越

足沢山−毛猛山−前毛猛山

2014年05月02日(金) 〜 2014年05月03日(土)
 - 拍手
体力度
6
1〜2泊以上が適当
GPS
36:30
距離
29.5km
登り
2,252m
下り
2,251m
歩くペース
ゆっくり
1.51.6
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

5月2日(金)
5:15 R252駐車地点発 − 6:27 P711M − 8:20 足沢山 − 13:12 太郎助山 − 14:20 百字ヶ岳 − 15:33 中岳 − 17:15 毛猛山 − 17:50 1320M付近でBP

5月3日(土)
5:10 BP発 − 9:04 P1176M − 10:02 P1001M − 12:31 前毛猛山 − 15:13 六十里越鬼ヶ面山コース分岐 − 15:52 R252六十里越(鬼ヶ面山)登山口 − 17:40 R252駐車地点着
天候 5月2日(金) 
天気 曇り−ガス−晴れ 
気温 日中10℃前後 夜間5℃前後
日の出 4:47 日の入 18:35

5月3日(土)
天気 快晴−晴れ−曇り−小雨 
気温 日中10〜25℃(天気の変化とともに上下)
日の出 4:46 日の入 18:36
過去天気図(気象庁) 2014年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
新潟県魚沼市大白川方面から国道252号線。
小雪崩沢1号スノーシェッド手前の左側(山側)路肩スペース(10台ほど可)に駐車。
今年は5月1日に大白川−只見間の冬期閉鎖が解除された。
コース状況/
危険箇所等
新潟県警察に登山届を提出した。
http://www.police.pref.niigata.jp/osirase/sangaku/

足沢山まではさまざまなルートがある。
今回のルートの場合、送電線の鉄塔を最初の目標にすれば確実に踏み跡に乗れる。
山頂手前でなだらかな雪の斜面になる。
踏み抜きは全区間を通じてほとんどなかった。

足沢山からしばらくは雪の上を進めるが、やがてクラックなどでヤブ尾根に上がらなければならない場面が増える。
ヤブにはだいたい踏み跡があるが、それでも進みづらい。

毛猛山は見た目ほど傾斜が急ではなかった。
毛猛山からの下りは雪の斜面を快適に下れた。
雪が固くてキックステップがきかなかったときのことは想像したくない。

毛猛山から下って傾斜がゆるくなる1320M付近でビバークした。
最初尾根上の平坦な雪面にツェルトを張ろうとしたが、風が強くてうまくいかなかった。
どんどん暗くなるので、ブナの木の根元の穴にツェルトをかぶるようにして避難。
夜になると風はおさまった。

前毛猛山までは雪の上を歩ける区間が比較的長いが、ヤブこぎもある。
踏み跡はだいたいはっきりしている。
しばしば険しい箇所があり、ストックを投げ下ろしてから岩に対面して両手を使って下りたところもあった。

前毛猛山から六十里越までの下りでは相当きついヤブこぎがある。

六十里越から国道252号線までの登山道は、沢という沢に雪がつまっており、場合によっては雪の壁になっている。
登山道のルートをたどるのはたいへんだった。
ファイル
(更新時刻:2014/05/05 00:09)
(更新時刻:2014/05/05 00:09)
只見線の鉄橋。時刻表によればこの時間に電車は来ないはずだが注意して渡る。鉄橋を渡ったらすぐ尾根に付く。
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只見線の鉄橋。時刻表によればこの時間に電車は来ないはずだが注意して渡る。鉄橋を渡ったらすぐ尾根に付く。
前回は通らなかった鉄塔の下に出た。このルートだとわかりやすい。
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前回は通らなかった鉄塔の下に出た。このルートだとわかりやすい。
P711Mの四等三角点。
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P711Mの四等三角点。
このあたりから足沢山まで雪のゆるやかな斜面を登れる。無雪期には踏み跡もないたいへんなヤブだった。
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このあたりから足沢山まで雪のゆるやかな斜面を登れる。無雪期には踏み跡もないたいへんなヤブだった。
足沢山の山頂。三等三角点がある。
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足沢山の山頂。三等三角点がある。
太郎助山まではかなり雪の上に乗って進める。
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太郎助山まではかなり雪の上に乗って進める。
尾根上のブロックが崩壊した跡か。
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尾根上のブロックが崩壊した跡か。
急斜面でトラバースには神経をすり減らす。
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急斜面でトラバースには神経をすり減らす。
アイゼンを持って来なかったことを後悔しはじめる。
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アイゼンを持って来なかったことを後悔しはじめる。
太郎助山の山頂。三等三角点あり。
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太郎助山の山頂。三等三角点あり。
ガスで行く手が見えない。
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ガスで行く手が見えない。
下山する予定の尾根。左端に前毛猛山。右の毛猛山はガスで見えない。
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下山する予定の尾根。左端に前毛猛山。右の毛猛山はガスで見えない。
桧岳が見えた。天気が回復してきた。
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桧岳が見えた。天気が回復してきた。
百字ヶ岳から振り返った太郎助山。
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百字ヶ岳から振り返った太郎助山。
百字ヶ岳から桧岳。眺めるだけ。
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百字ヶ岳から桧岳。眺めるだけ。
中岳の手前から百字ヶ岳、太郎助山。
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中岳の手前から百字ヶ岳、太郎助山。
ついに毛猛山が目前に。
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ついに毛猛山が目前に。
右斜面の雪のついた樹林帯から登る。
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右斜面の雪のついた樹林帯から登る。
雪がなくなったら山頂までヤブをこぐ。
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雪がなくなったら山頂までヤブをこぐ。
毛猛山の山頂。二等三角点あり。
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毛猛山の山頂。二等三角点あり。
未丈ヶ岳への尾根。
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未丈ヶ岳への尾根。
登ってきた尾根。たくさんヤブをこいだ。
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登ってきた尾根。たくさんヤブをこいだ。
頂上からは雪の上を下れた。
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頂上からは雪の上を下れた。
傾斜がゆるくなったのでビバークすることにした。木の向こうに毛猛山が見えている。
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傾斜がゆるくなったのでビバークすることにした。木の向こうに毛猛山が見えている。
ビバーク地点からの夜明けの景色。
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ビバーク地点からの夜明けの景色。
ツェルトに対して申し訳ないような張り方。
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ツェルトに対して申し訳ないような張り方。
風を避けるためにここにツェルトを張った。ぎりぎり足を伸ばして寝られた。ザックを敷くと床もちょうど平らになった。
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風を避けるためにここにツェルトを張った。ぎりぎり足を伸ばして寝られた。ザックを敷くと床もちょうど平らになった。
前毛猛山への尾根。雪のついている南東側斜面がゆるやかなので、雪のあるところを選んで歩きやすい。
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前毛猛山への尾根。雪のついている南東側斜面がゆるやかなので、雪のあるところを選んで歩きやすい。
毛猛山から足沢山の尾根。雪のある斜面は険しいので、ヤブ尾根を進まざるをえない場面が多かった。
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毛猛山から足沢山の尾根。雪のある斜面は険しいので、ヤブ尾根を進まざるをえない場面が多かった。
このあたりから前毛猛山までかなり雪の上を歩いていける。
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このあたりから前毛猛山までかなり雪の上を歩いていける。
前毛猛山から毛猛山のすばらしい眺め。
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前毛猛山から毛猛山のすばらしい眺め。
六十里越への尾根の先に浅草岳。田子倉湖。
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六十里越への尾根の先に浅草岳。田子倉湖。
カモシカ。近づくと岩場の向こうに姿を消した。
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カモシカ。近づくと岩場の向こうに姿を消した。
ヤブこぎの後、六十里越の手前だけは雪の上を気持ちよく下れた。
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ヤブこぎの後、六十里越の手前だけは雪の上を気持ちよく下れた。
鬼ヶ面山登山コースに合流。沢が雪で埋まっているため、登山コースをたどるのはたいへんだった。沢なりに下った方がよかったかもしれない。
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鬼ヶ面山登山コースに合流。沢が雪で埋まっているため、登山コースをたどるのはたいへんだった。沢なりに下った方がよかったかもしれない。

装備

個人装備
腕時計
軍手
レインジャケット
レインパンツ
ピッケル
スキーストック
2
チェストバッグ
GPS
地理院地図/コンパス
デジタルカメラ
行動食
サングラス
ナイフ
ヘッドランプ
熊よけ鈴
熊スプレー
55Lザック
食糧/非常食
アルコールバーナー/コッヘル
防寒着/目出帽/予備靴下
ウレタンマット
シュラフ
シュラフカバー
ツェルト/細引き/ペグ
ブルーシート
救急用品
ラジオ
温度計
日焼け止め
スコップ
貴重品

感想

毛猛山につっこんでしまったという言い方が的確かもしれない。
幸いにも帰ってこられた。

私の技術や経験からして、アイゼンを持たないのは非常にまずかった。
雪が固くてキックステップがききづらく、ピッケルも刺さりづらい斜面がたくさんあった。
急斜面のトラバースなどでは恐怖心から緊張して一足ずつ慎重に進むのだが、過度の緊張は長く持続することができず、怖いという感覚が徐々に麻痺していくのを感じた。
ツェルトの支柱用にスキーのストックを持参したのも愚かだった。
ストックはヤブをこぐのにつねに邪魔になり、しかも実際にツェルトを張ったときには使用しなかった。
無雪期に足沢山まで登った経験は役に立ったが、下山ルートの下見もしておくべきだった。
今度機会があったら、大鳥沢から前毛猛山を登り下りしてみたい。
足沢山側の尾根にしろ前毛猛山側の尾根にしろ、これほどヤブこぎが多いとは思わなかった。
毛猛山に登るのに国道252号線の冬期閉鎖が解除になってからでは遅いのだろうか。
ごくうすい足跡がときどき雪の上にあったが、2日間を通じて誰にも会わなかった。
一度人かと思ったのはカモシカだった。

全体として、先に進むのに精一杯で、自分が今その場所にいるということを楽しむ余裕に乏しかった。
いつもと同じ反省点だけど。
駐車地点までの長い国道歩きでは、ブナの木々が若葉をつけていて、尾根の上とは様子がちがった。

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コメント

参考になります。
お疲れ様でした。
私にとって非常に参考になる情報です。
いつかは私も・・と思っておりました。
感想の反省点も含めて、素晴らしい記録でした。
ありがとうございます。
2014/5/5 6:11
ありがたいお言葉です
DSAさん

本当に疲れたのですが、時間がたつにつれてヤブこぎなどのつらさが実感としては思い出せなくなりつつあります。こんなところに来るのは一度でたくさんだと思いながら歩いたのに、機会があればまた行ってみたくなりました。

こっぱずかしいのは計画段階での夢想です。たとえば桧岳も往復しようとか、未丈ヶ岳方面の尾根に進めるだけ進んでみようとか思い描いていました。インターネット上の記録をあれこれ見ても、都合のよさそうな記述をつなぎ合わせて楽観的な印象を抱いてしまう癖があります。

今年も安全に楽しみましょう。
2014/5/5 7:44
プロフィール画像
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