八ヶ岳 硫黄岳-横岳 恋人デート気分と恐ろしい冬山
長野県
hase2012
- GPS
- 32:00
- 距離
- 17.5km
- 登り
- 1,441m
- 下り
- 1,830m
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7:00超満員のあずさ1号新宿駅-9:13茅野駅-11:00桜台平-12:00オーレン小屋 飯 13:30出発-15:00根石岳-16:30小屋
2日目
5:30朝飯-：6:20出発-6:40夏沢峠-7:30硫黄岳-7:50硫黄岳山荘-9:30奥の院-11:00赤岳展望荘（めし） 11:30出発-地蔵尾根経由-12:30行者小屋（装備変更）-12:50出発-14:20赤岳山荘-15:20美濃戸口バス停-16:30出発
| 天候 | 曇と晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2014年05月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
危険箇所 【全般】午前中はしまった雪でしたが、緩むと危険。慎重に行けば何とかこなせる。夏山であれば、なんともないところも、冬装備では、慣れていないと大変。まだまだ冬山という認識でした。厳冬期はどんなんだろうか。恐ろしくて、まだ無理ですね。 � 〆�石岳手前から、猛烈な風・風・風。体が飛ばされそうになる。帽子飛ばされるの注意 �◆［臆�岳山荘まで、素敵な道 �� 横岳手前、奥の院への稜線で、トレースが無くなり、少し迷う。左に垂直に降りるのだが、結構怖い。上を乗り越える手もあるが、少し鎖出ているし、はしごもありなので、こちらを選択。間違えても右に行ってはいけない。迷い所。 �ぁ，修慮紊離肇薀弌璽后Ｍ彙躇奸３蠅辰燭蕕箸泙蕕覆ご兇検� �ァ｜和�尾根。尾根直下のナイフリッジ。しゃれにならないぐらい怖かった。 �Α，修慮紊眞躇奸３蠅辰燭蕕箸泙蕕覆ぁ� �А‘鄲凜襦璽函�雪と氷と泥と岩のミックス。チェーンスパイク着用で、軽快に降りる。 |
| 予約できる山小屋 |
オーレン小屋
|
写真
とりあえず、オーレン小屋で有名なビーフソトロガノフをいただきます。小屋の中か外か選べたので、当然、外でおいしく食べました。ご一緒した自炊の山人は、「山の中でこんなんが食べられるんだぁ」と驚いておりました。
3
マキストーブ。雰囲気出てますね。脇には当然の山本。こういっちゃ何だけど、山奥に来て、さらに山本。皆さん山好き。小学生が「岳」読んでました。大人も、読んでました。
最軽量に最軽量を重ね、いろいろザックの中を調整したのですが、ウィスキーはどうしても必需品として削ることができませんでした。本来は地域柄、白州ですが、コストパフォーマンスのよい富士山麓50％を持っていきます。
昔、大好きな彼女と一緒に街を歩いたとき以上に、この光景を見ながらの歩きは楽く、ドキドキわくわく感満載。
ここから、写真が途絶える・・・。写真どころじゃないですね。しんどかった。雪山なめてない。なめてない。相当シュミレーションした。慎重に慎重を重ねた。でも、いろいろ足りなかった。
1
さて、レコでもたびたびあがっていたトラバース。夏道だと、たいしたことないのでしょうか、鎖が雪の中埋もれてしまい、ピッケルとアイゼンが頼り。スベルと谷底まで止まらないでしょう。
2
ここからの肯定も長い。前回は疲れ果てて、3時間もかかってしまった。
感想
やってきましたゴールデンウィーク。まちにまった、八ヶ岳。仕事、家の作業、全て全て、調整して、天気を選んで、ぎりぎりまで日程調整して、山へゴー！
「7時ちょうどの、あずさ1号で、私は私は八ヶ岳へ、旅立ちーますぅー」
あずさ1号、混みすぎ。東京の通勤列車並み。指定席を取っておけばよかったけど、天気とにらみ合いしていたら、最終的に日程が決まったのは、前々日となり、指定席は満杯だったので仕方がない。自由席。新聞紙引いて座ってようと思ったところ、ぎゅうぎゅう詰めのずっと立ち列車で、山にエントリーする前にぐったり。あぁーしんどい。茅野駅に着くと、タイミングよくオーレン小屋行きの山人がいたので、荷揚げ用のオーレン号に便乗させていただき、桜台平まで車。
桜台らからは、綺麗な沢沿いをテクテク歩いていきます。少しあがったところでチェーンスパイク装備。軽快に歩きます。しかし小屋の人は、長靴で重たい荷物持って、ぐいぐい早足。すごいですね。ちょうどお昼時にオーレン小屋到着。腹減ったので飯タイム。とりあえず、ビーフストロガノフが有名なので、それを頼みます。かなりおいしい。外のベンチテーブルに座って食事タイム。いい感じです。腹も満たされたので、チェックインして、布団確認して荷物を降ろして、最低限の装備で天狗岳方面出発。
数組の山人に譲ってもらい、ざくざく樹林帯を登る。皆さん、アタックザックを背負っての登山。「うーむ、あれ欲しい」軽量のアタックザック欲しくなりました。良いですね。樹林帯を抜けると視界が開け、石根岳のトップが現れます。とたんにすごい冷たい風。帽子が飛ばされそう。ここでアイゼンをはずして、アタック。といっても、最後の20分の岩の坂を昇るだけ。眺めがよいです。気持ちいよい。風は相変わらず強い。頂上で立ち上がったけど、風が強くてちょっと怖い。あまり無茶をしないほうがよい。天狗岳も行きたかったけど、時間も時間だし、明日もあるし、電車で疲れたし、とりあえず本日はここまで。来年、向こう側から歩いてこよう。
小屋に戻る。まずは、ともかく、ビアーで自分自身に乾杯と祝杯。ここまで来るのに苦労した。仕事の調整、家の調整。子供が小さいので、GWには家の行事盛りだくさん。自分だけ2日間も遊んでくると思われているため（これは遊びではなく行である）、それはそれは、涙ぐましい努力につぐ努力で、何とか2日間を確保。いっそう、「仕事だから・・。」という口実を作りたい。小屋前の雪で缶ビールを冷やして、とりあえず、一人乾杯。「クワァー」と美味い。だんだんと日も落ちてきて寒くなったので、小屋の中に入って、マキストーブの前で、どうしても、装備からはずせなかったウィスキーで再び乾杯。幸せですねー。本当に幸せ。街で飲む酒もおいしいけど、山で飲む酒は幸せを直に感じる。お酒はいつ飲んでもおいしいのだが、幸せを感じるのは山です。オーレン小屋は風呂も入れる。汗を流して、晩御飯。ここ、おいしいですね。名物サクラ鍋をおいしくいただきました。
さて、一段楽したところで6時だ。夜空の星が綺麗なのだろうなー。見たいなーと思いつつ、布団に横になる。眠くなる。「ここで眠ってはいかん。星見たいし、この時間寝ると、1時ごろ起きてしまい、もう寝れない。明日は長い道になるので、睡眠時間はきっちりとりたい。」と思いつつ、眠りに落ちる。ハッと起きて、腕時計を見ると2時。だけど、まだまだ寝たりない。よしいけるぞーって、また眠りに落ちる。次におきたのは4時半。まぁ、もう、起きてしまってよいだろう。数人ももぞもぞ起きて、準備が始まっていた。まぁ、しかし、山小屋ではダウン着て寝る人も多いのですね。外は氷点下。毛布も布団も2枚で寝ごごちは暑いくらいでした。快適安眠です。
小屋の外にでると、そこは真冬の冷たさが待っていました。放射冷却なのでしょうが、ものすごい冷え込んでます。サンダルで歩くと、すべる。風は微風。うむ。装備は今回持ってきた、重ね着をフルで装着にしよう。トイレも行き、朝食まで、ストーブの前で出発する人の装備を見ながら温まる。皆さん、フル装備、厳冬期登山並みの装備です。自分は大丈夫だろうか。私のお財布事情で、とりあえず、残雪期までの装備は、ちょっとずつ買い足してきたけど、不安がよぎる。当初、登山って交通費だけ、お金がかからないものだと思っていたけど、全く逆で、どんどん、装備に予算が拡大していく。軍備拡大がとまらない。軍縮をする気持ちもない。お金がかからないのは、里山ハイキング。何とかなるだろうと思っても、何とかならないのが山の怖い所。すぐそこに遭難が待っている。いつでも撤退を心に決めて出発。山小屋で知り合った方と、一緒にけるところまで行こうと約束し、朝飯食べて出発。尚、朝飯もおいしくいただきました。オーレン小屋ではおにぎりのお弁当も販売しております。まずは硫黄岳を目指す。
小屋を出てからしばらく樹林帯を行く。踏み固められてあり、幅50センチ程度の固まってモノレールのような雪道を歩く。ところどころ枝が行く手を邪魔するが、ストックで払いながら登りこんでゆく。氷点下にさらされた雪道はアイゼンの爪がいい具合に食い込み、ザックザクと足裏に心地よい。空が明るくなり、樹林帯を抜けると夏沢峠である。綺麗な山と青い空を見上げる。来てよかったと思う。山小屋を出るときには寒くフル装備をしていたが、この行動で体も熱を帯び、手袋を薄手に取替え、アウターに使っていた合羽もザックに収納。さて、一気に高度を上げるぞ。
ひゃー。結構な急登ですねー。空が高い。山の向こうから朝日が差している。いい具合に高度を稼いでいく。途中から岩が多くなってきた。稜線に近づいたのであろう。雪は強風で吹き飛んで、吹き溜まりのみ雪がついており、それが、氷状になっている。アイゼンをはずすタイミングを見極めるというか、見た限り岩しかないので、すぐはずした。実際の所、途中にも雪道がでてきたが、アイゼン無しでも大丈夫でした。そしていよいよ山頂。振り返るとアルプスが一望できる。昨日昇った山の全容も見える。眼下の町も見える。いやー天上界です。中国の仙人はこんなところにすんでいたのだろう。私も仙人になって住みたい。爆裂口を見学。多くの人はここで引き返しすが、私含め数人はここから先に足を進める。楽しい稜線あるき。「あぁ、遠い昔、大好きな女性と、おしゃれ満載の街を始めて歩いたときのような、わくわくドキドキ感」。硫黄岳小屋ありました。レコで見たとおり、雪に埋まっており、出入り口は雪の階段となっていました。中で横岳の状況を聞き、出発。途中までアイゼン無しで進む。さて、本日の最難関。山小屋の親父さんに、横岳は冬は怖いから十分注意とかなり脅かされたので、気を引き締めてスタート。
いやはや、途中から写真をとっている場合ではなくなり、ここからは、追憶の世界。まず、奥の院手前。道が途切れる。あれれれれ? どっちに行くの。右、左、それともこの岩乗り越えるの。右を見ると、断崖絶壁。こっちは、あの世への片道っぽい。上か？ うむ。雪の中に鎖が埋まっている。左下に鎖が埋まっているの発見。だけど、下見えないジャン。でも、鎖あるから左だよなー。恐る恐る、アイゼンの前爪とピッケルを食い込ませて、少し出ている鎖を持ちながら、下る。はしごがある。やはりこっちだ。さらに、右に回りこみ、右側から岩を登る。つまり、硫黄岳から行くルートは、まずは左下に降下して、岩を巻いて右に移動し、そこから稜線の岩に這い上がる。
なんとかかんとか突破。夏山であれば・・・なんて想定は全く意味がないこともわかっているが、夏山であれば、それなりに楽しい岩コースだが、ともかく、アイゼン履いて、ピッケル持ちながら、ミックスは、非常に慎重にならざるを得ない。この辺は、まだまだ、まだまだ、経験値が足りない。全く足りない。もし、自分と同じぐらいの友人が同じコース行くといったら、絶対に、止めるとおもう。・・・が、それなりに自分は楽しくなってしまった。山馬鹿である。もし、私に年頃の娘がいたのであれば、山男とだけは結婚して欲しくないと思う。自分は山登っていてこんなこと思うのだから、山人ほど自分勝手な種族はいないのではと思う。
さて、登頂。思わず、この10年来で、久々のピース写真を撮ってもらう。顔がにやけている。後から見ても本当にうれしそうな写真である。スマホに入れて、山仲間に自慢しよっと。さて、まだまだ先は長い。時間も標準よりもだいぶオーバー。この分だと、赤岳は微妙な時間。先を進む。
レコでも出ていたトラバースまで来た。向こう側からも人が来ており、ちょっとした渋滞。待つこと10分ぐらい、ようやくこちらもスタート。滑って落ちたら谷底まで止まらないであろう、いやらしいトラバース。アイゼンを思い切り利かせて、ピッケルをしっかりと打ち込めば、まぁ、それなりにクリア。稜線を急ぐ。ようやく赤岳展望荘が見えてくる。稜線を急ぎ、ようやく地蔵の頭。数人が休憩中。相変わらずの写真スポット名所である。冷たい風も出てきて、強くなり展望荘に到着。コーヒーをいただく500円飲み放題。昼飯をいただく。
私の足は非常に遅いので、ここまで一緒にいた、山小屋で知り合った友人とはここで分かれて、下山。本当は赤岳まで行きたかった。しかし、バスの時間に間に合うか不安。明日の朝は絶対に家にいなければならない。美濃戸口からタクシーという手もあったが、予算がそれを許さない。さて、地蔵尾根から下山です。
地蔵の頭到着。相変わらず写真の人たちが数人。スタートといったとたん、ナイフリッジ。こ・れ・は・怖い！。
幅30センチぐらいであろうか。両脇は切れ落ちている。その先は道がない。これ、ほんとにあってるの？って、前回来たときも地蔵の頭、稜線直前は怖かった。この後、急坂が続く。ナイフリッジ。これは、飛び込みプールの飛び込み台のような感じで、そこまで、そろーり そろーりと 進み下を見ると、急な坂道。風も吹いてきているので、早く安全な場所に行きたい。これ、どうやって降りるんだよぉーって感じで、最初は腰を落としながら、交互に足を伸ばし、尺取虫のように降りる。こうやって、初心者登山者は、身動きが取れなくなって、救助を呼ぶのだろう。自分もそれの一歩手前。少し慣れてきたら、今度は、後ろ向きになってはしごを降りるように、アイゼンの前爪とピッケルで下る。
いやはや、ピッケルが刺さらない。冬富士山で滑落すると、とまらない。釘も刺さらないほど硬い氷である・・と。「よく理解しました」。自然はぜんぜんなめてはいないし、人がどうこうできるものでもないし、圧倒的に強力な力であることと、さらにまして、自然は恐ろしいものだと感じる次第である。しかし、とにかく下山しなければならない。厳冬期に登ってきたときのために、もしくは冬の富士山やるために、この感覚を覚えておこうと思いながら、俺って馬鹿だなーと思う。とにかく、今を無事に下山しなければならない。
後ろから、人の気配。ヘルメットかぶって、ジャラジャラしたプロの人が軽快に降りてくる。道を譲る。数人が私の横を、サクサクと軽快に飛ぶように下っていく。ひぇー。天狗だよ。とりあえず形だけまねてみる。動作は、10倍くらい遅い。要は、アイゼンのかかとの爪を思い切り蹴りこんでくだる。トレースの階段状になっている足跡をなぞる。それを安定的に繰り返す・・・・ことだ。まぁしかし、これは、滑落停止の自信があって初めて有効なのであろう。来年は本格的に雪山講習に行かねばならない。はぁ~。ちょっとお高めだけど、今から雪山登山講習予算を毎月ためておこうと硬く決意する。途中、皆さんが空を見上げてい写真を撮っている。直線の虹が出ている。あら、高度があるところでは虹は直線になるのかな。空中から見た虹は○らしい。もしくは、地震の予兆か？。そうこうしているうちに、ようやく樹林帯。行者小屋到着。ふー。安全地帯。さてここからが長い。前回は疲労困憊でかなりの時間をかけてしまった。バスの時間に間に合わなかったら何のために、赤岳やらなかったのであろうか。とにかく最後の力で、出発。
南沢コースは結構なアップダウンがある。北沢コースのほうが、当周りであるが、楽であると聞いたことがある。・・が時間が惜しい。南沢コースレッツゴー。とにかくロボットのようにざくざくと進む。何人かに道を譲ってもらう。だんだん、だれてきて、橋を渡ったころは、「大休憩したい」モードに突入。しかし、後からやってきた、若い娘さんチームに道を譲り、それについていったら、山小屋が出てきた。ほー1時間半で来た。最後、バス停まで1時間の道のり。これも、ヒッチハイクしたいモードを抑えつつ、最後まで自分の足で完結。よかったです。本当によかった。楽しかった。今度の山はどこにしよう！
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