梶谷(かじや)川溯行右岸尾根道下山


- GPS
- 13:08
- 距離
- 14.1km
- 登り
- 1,745m
- 下り
- 1,880m
コースタイム
- 山行
- 4:58
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:58
- 山行
- 8:19
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 8:20
特に2日目の俺のヤマレコアプリはGPSログが取れなかったり、プロットの間隔がやたらと広かったりした。GoogleMapでは位置とれてるっぽかったので、ヤマレコアプリが悪いのでは、と勝手に思ってたが、ya_kumiさんのiPhoneだとイケてたみたいなので、Androidのヤマレコアプリにのみ問題があったのかも。
天候 | ほぼ晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
梶谷川右岸尾根の地形図上の破線路は、一部 藪化して歩き難い区間があったが、概ね気持ちよく歩けた。鹿除けフェンスのようなものが設置してあるところもあった。 |
その他周辺情報 | 道の駅 遠山郷の温泉はコロナのせいなのかなんなのか分からんけど休業していた |
写真
浮石の状況を考えると後知恵ではあるが、下から支点とりながら登ったほうが後続が登ってる時の落石リスクを低く出来た。
45m以上のロープ、か、もうちょっと下からトラバースして支尾根にとりつくべきだったか。。。そもそも この支谷を登ることを選んだのがアレか…。色々考えさせられる場面。
装備
個人装備 |
ロールンロック
ハーケン8枚
ハンマー
メット
40lザック
シュラフカバー
フリース
ダウン膝丈ズボン
合羽上下
長袖ラッシュガード
メッシュベスト
ワークマン長ズボン
ワークマンゴム引き手袋
イボ軍手
ネオキムチ鍋具材
粗挽きソーセージ
海藻サラダ
高野豆腐
|
---|---|
共同装備 |
ボールナッツ1つ
7.8m30m
8.5mm?30m
アライ2〜3人用ツェルト
焚き付け
鍋
|
感想
●ヤマップ
https://yamap.com/activities/18677673
ここのヤマレコup分よりは解像度が高い写真をupするかもしないかも。
※溯行図や動画も 後日アップするかもしれんし しないかも。
●経緯
発端は、chubbさんとの富士山BCの時、「沢登りは日帰りだと3割も楽しめない、泊りで行ってこその沢登りやで」と嫌がるchubbさんを無理矢理誘い、日程を空けさせたのが この日程。遡行自体はリスクが低い黒部川の赤木沢に行きましょう、飛越トンネルin/out五郎沢下降で行こうということで予定を立てていた。赤木沢なら行きたいってゆう人が何人か現れて、最終的には男3女3の計6人パーティになっていた。
が、日程が近づくにつれ、gpvなどの予報で雨の可能性が高くなり、直前では、土曜未明〜午前中の飛騨山脈は結構強めの雨になりそう、ということで、一旦解散。
天気の良さげなエリアで、当初パーティメンバーの関西関東の間にある この梶谷川は前々から何度計画しても行けてない谷で、俺的には2019年11月に往復3時間で2人で入口付近だけピストンで入ってたので、雰囲気は分かるし、まぁ行けるとこまで行ってピストン下山か右岸尾根に這い上がって下山で行けるやろ、ということで どうですか、と。
で赤木沢から二人減って、男2女2になったが、赤木沢にはjoinする気になれなかったらしいQserrata君に念のため声をかけると、予定が無かったそうで 即いきますということで最終的に男3女2の5人パーティになった。
●アプローチ
金曜仕事終了後バタバタと準備してya_kumiさんを私の自宅最寄駅で21時半前に拾い、chubbさんを厚木の某ランデブーポイントで拾い、Yuuuripさんとは金曜24:45頃に浜松浜北IC出口付近で合流。そこからスグの秘密の場所にYuuuripさんの車をデポし、1台に4人乗って「コンビニないない」と言いながら兵越峠を なんとか崖から落ちずに越えて、道の駅 遠山郷で前夜泊。
明るくなってから起きて、まったり準備してると草刈りの地元オジサン野郎Aチームがガヤガヤやってきて、「どこに行くねん?」と訊くので「かじたにがわ」と言うと、「あぁ、かじやがわか、あそこ蛭でるで」と教えてもらう。あと最近遭難事故があったということも教えてもらった。
林道を進み、最後、ここ越えるかどうしようかという、林道を流水が横切るところがあって、迷いながらも四駆にして越えて、いくと そこからすぐで林道終点。
遭難事故があった旨の掲示があり、準備してると、下から軽トラがあがってきて、耳の遠いおじいさんが降りてきて、色々アドバイスとか杣道情報?を教えてもらって、ありがとうございました、で、去っていかはった。
●Day1
以前きた時よりも少し流量が多い。
堰堤をくぐってスグにゴルジュ入口の二段滝。以前きた時は、左岸側すぐのルンゼから登ったが、途中で同行者が「ここは登れない」というので、滝から下流側に50mほどいってから右岸の踏み跡っぽいところを辿ってゴルジュ出口を目指した憶えが。
二段滝の下に着くと、既にQserrata君がフリーで右岸側のヌメってる感じのところを登り始めていた。俺が着く迄に どういうルートどりをするのか打ち合わせをしてたのかどうなのか分からないが、Qserrata君で あんなに苦労して登ってるようなら、他の人らは もっと時間かかるやろな、ということと、Qserrata君にも30mロープ1本もってもらってるので、まぁいけるやろということで、俺は左岸側の滝の水流からスグのルンゼにとりついた。つまり以前きた時のリトライでもあるというわけ。
下から見てて、左岸ルンゼの途中からトラバって落ち口付近に出らるかも、と思っていたルートは実際にそばまで行って見ると、ちょっとフリーでは とてもよう行かんし、ビレイしてもらっても、支点とかとりにくそうな岩面で、もう少し上がるかー、と たわしで足の置き場を綺麗綺麗しながら登る。
ようやく落ち口方向にトラバれそうなとこに着き、下を見ると、案の定 皆 Qserrata君よりも登りに時間を要しているようで殆ど進んでなかった。二段滝の落ち口付近を目指す。この降りていく途中でアカヤマドリという去年、西チベで採ったことのあるキノコが生えてたので雨蓋に入れる。
巻き始めた滝は下から見ると二段滝だが、上から見ると三段滝に見えた。で、クライムダウンでは降りれそうになかったので、これずっと別れたまま進むのもあれやし、自分の居場所を知らせないと、と思い、対岸がよく見えるところで暫く待ってると、チーフリーダが下流側からトラバってきたので、自分は もう少し左岸側をトラバースしてゴルジュ出口付近で沢床に降りる旨を伝えて、もう少し進む。
岩壁の基部みたいなところがトラバースしやすい獣の踏み跡のようになっていて、あまり気を遣わず辿っていき、チーフリーダの姿が見えるとこらへんで もう少し待つ。その後、皆、対岸に上がってきたようなので、ゴルジュ出口付近に10m弱懸垂して沢床に降り立った。
このゴルジュの後は、連瀑帯もあったが、3〜4mぐらいまでで、通過に苦労するようなところは無かった。chubbさんやya_kumiさんは水流のスタンスを見つけたり、足を置いたりするのに時間がかかってる様子。チーフリーダーはラバーソールのフリクションがイマイチ信じられず、やはり足を置く場所を探すのに時間がかかってるように見えた。流量が結構あり、膝上渡渉のところなどは、だいぶ水に押される感があった。
途中いくつか泊適地があり、「もぉここでもええんちゃう」とゆうがチーフリーダーやya_kumiさんから「えぇぇ、もぉぉ?」とかゆわれる。標高1100mぐらいまでには見つけておかないと、というイメージを持っていた。
で、標高1050mの泊適地で13:20と時間は未だ早かったが、もぉこの先いっても これよりええとこはないだろう、という予想で泊地とした。が、Qserrata君は最後の最後までザックを降ろさず、「もっと奥まで行く」とか言い出したら嫌やなぁと思っていた。
●泊
焚火は、思いのほか安定するまで時間がかかった。Qserrata君が新聞紙であおいでくれてた。
ツェルトはchubbさんと一緒に立てた。ちょっとまぁ100点満点で80点くらいか。
粗挽きソーセージやチーズ入り はんぺんを炙って食って美味かった。で、川で冷やした缶麦酒を呑み、ペットボトルコップの焼酎を呑み、なくなり、チーフリーダーから追加で焼酎をもらった。
キムチ鍋は まぁ美味しかったと思う。
どうにもこうにも眠たなってきたので、飯盒で炊いた白飯は食べないままツェルトに入って寝た。まだ明るかったと思う。夜に備えてヘッドライトは枕元に置いた。
chubbさんがツェルトに入ってきて目が醒め、少しまたうとうとして、また目が醒め、横になってたけど寝れないので、起きようとヘッドライトのスイッチを入れるが点かない。ザック内でモノ通しなどが おさわってスイッチが押されてしまい電池が減るのを防ぐために電池を抜いていたのを忘れてた。で、闇夜の中、そろそろ移動し、ザックを見つけ、手探りで電池を探し出してヘッドライトに入れて点けた。案外できるもんやなと思った。で、焚火の番をしながら、腹減ったので飯盒のゴハンを食ったり焚き木を集めたり、なんか色々してた。
また眠たなり、焚火横に銀マットを敷いて寝た。
焚火がおさまると寒くなり、また焚き木を追加したり、集めてきたり。
んなことしてる間に4時を過ぎて明るくなってきた。
こうゆう独りの焚火の時間というのがプレシャスタイム。
朝はキムチ鍋の残りをスープにしたラーメン。麺を湯がいた後、湯切りを防虫ネットで行うと、チーフリーダーから「ワイルドやなぁ」と お褒めの言葉をいただいた。
スマホとメッシュベストが どっか行って、なかなか見つからなかったが、全て片付けた時ぐらいにウロウロしてると、地面に同化してるのを検出できた。ダークグリーンのモノって判別し難い。赤とか橙色とかがええわ。
●Day2
am7:17溯行再開。結構ゆっくりめになってしまった。
膝痛を訴える人が居たので、計画を変えて歩く距離が短くなるようにした。谷中ピストン下山案もあったが、稜線のほうが時間的に短くなるのではという予想で、詰め上がることに。
Qserrata君は北東方向の標高1872m地点に向かう谷を詰め上がるルートがベターでは、と言っていたが、チーフリーダーと相談して、標高1230mの左岸側の真北方向に詰め上がる谷から稜線に出ることにさせてもろた。
出合はガレガレかつ倒木わさわさで取りつきづらかったが、後のことを思うと ここはまだ屁でもなかった。ガレガレ区間が終わってスグに、ちょっと悪い3m滝。空身でリードしたが、荷揚げとか、プロテクションにハーケン打つ準備とかし始めると、若者から「時間かかるな」てゆわれたり、非若者から「若者に代わってもろたらわ?」とかゆわれても滅気ずに なんとか登ってフィックス。最後の人はハーケン回収時、落としてしまい、拾いに戻るとゆうのでルベルソでのセカンドビレイ中にロープ緩めるヤツ、久々にヤッた。 ハーケン を拾ってもろて、その後はフリーで小滝やら 落石の巣 の様なところやらを詰め上がると、水がチョロチョロ流れる6m滝。列の後ろのほうに居たせいか、滝下に着いた頃には既にQserrata君がフリーで登った後だった。上から30mロープを垂らしてもらったが、落石リスクを考えると最初から引きずっていったほうが良かった気がした。いや、引きずっていってたのかな?その辺、記憶が定かではない。支点に出来るようなリスなどはあまりなかったが、後続が登る時にロープが動くせいで浮石が落ちる可能性が高いようなところを登ることになったので、後から登ってみて、途中で支点とっておいたほうが良かったのでは、とも感じた。
ココが核心やった気がする。登り難さもあるかもやけど、それよりも、ya_kumiさんがフォローでアセンダーかプルージックで登ってる時、危機迫る感じの「らーく」コール。実際には さほど大きい石ではなかったし、ヒットもしなかったわけやけど、浮石が下からもたくさん見えていたので、身の毛がよだつ思いだった。そうゆうメンタル的な核心部。
ココを抜けるとザレになっている。ザレを少し直上するが、5人で皆フォールライン上に並ぶのは落石リスクが高過ぎるし、スキーヤーズライト側に木が生えてる支尾根っぽいのが見えてたので そっちのほうが楽では、ということで先行するchubbさんにトラバースしてもらう。俺とchubbさんは猿のようにスグ樹木のある安定したところまで来れた。が、ya_kumiさんは多分無理、ということでQserrata君にロープを張ってもらう様お願いしたが、30mでは支点に出来る木のあるとこまで届かず、コンテで行くような意味合いのことをya_kumiさんにお願いしたが通じておらず、アセンダーかプルージックで登ろうとしていて、やり直してもらったりしてた。ここは私が登ってしまう前に もっと細かくケアしておくべきでした。至らず、すみません。
8mm13mをフィックスしてQserrata君に少し上がってもらってからゴボウで来てもらって、結論としては誰も怪我せずザレを抜けたわけやけど、トラバース時、結構 落石を発生させていた。このザレの通過がフィジカル的な核心やった。
あとはもう一回、ya_kumiさんのトラバース用にもっかいロープを張った。そこでは回収のチーフリーダーが滑落www ロープのせいで事なきを得たが、ロープが無かったら滑落してない、ロープがあるから不用意に足を出してしもてたと主張ありwww
で、獣の踏み跡を辿って稜線へ。
素晴らしい自然林や手入れの行き届いたカラマツ植林が暫く続いていた。鹿よけネットだかフェンスだかが出てきたくらいから段々怪しくなり、それから暫くで、かつては軽トラやジムニーなら通れたであろう林道跡に出た。雑草が生い茂り藪化していて時々イバラが刺さって痛かった。
稜線からあまり離れないように、かつ、歩き易そうなところを選んで、地形図の標高1175m地点を過ぎてから、少し尾根を西進したところのコルで、杉植林にピンテがあり、植林斜面の少し下部にもピンテが散見される。地形図を確認すると、駐車地にまっすぐに降りていけそうに見える。それで一緒に歩いていたQserrata君に「本流までピンテが続いてない可能性もあるけど、これぐらいの斜度の斜面なら降りていけるのでは?計画書に赤線ひっぱった予定ルートよりも短時間で行けるかも」というが、「私は そんなリスクあるところは行きません。地形図破線路を辿ります」とゆって、すぐに破線路と思われる斜面を登っていく。それから数分後、後続の3人が来てQserrata君との話を伝える。皆、Qserrata君よりも、破線路を辿るのに懲りてたのかどうか分からないが、少し迷った後、皆、距離が短くなるほうを選びましょうとなり、こっちには合わせないよというQserrata君とは駐車地で再会しましょう、再見!ということで別れた。が、登山のパーティとしては これは どうかな とは思った。私がQserrata君に合わせることも出来たといえば出来たが…。
で、この後、ピンテは一定間隔でつけられていて、途中までは比較的歩き易い。
少なくとも、藪化した林道跡よりは随分歩き易いルートで、どんどん高度を下げていく。突如、風鈴のような音がする。熊鈴?人間?と思い、おーいおーいと言ったり、呼子を吹いたりしてみたが反応は無い。もう少し降りていくと、なんと そこにはビーグル犬が伏せの体勢で居た。なんで こんなとこに?狩猟犬?ってことはハンターが近くに居る?と思って、撃たれたら嫌やんってことで呼子を何度か吹いたが反応は無かった。
最初は怯えてるように見えた犬も、少し経つと慣れてきた様子で やたらと絡んできだした。これ飼い主が山に居ったら、ついてこさしたらアカンのちゃう、とも思ったが、どっかにくくりつけるわけにもいかないかと思い、犬がついてくるのに任せた。でも、何よりよかったのは、その前のパーティー分断で ささくれだった(?!)心が この犬のなつきようで癒されたことだ。穏やかな気持ちになった気がする。
この後、ピンテが減り、でも既に梶谷川本流が見えていて、ザレザレのところをスノーシューウォークの斜面下降みたいな感じで半分すべりながら降りた。
本流に浸かって靴、スパッツ、ズボンのケツの泥を たわしでこすり落とし、駐車地で着替え始めるとQserrata君が「おつかれっすー」とやってきた。
途中でビーグル犬に遭った話をすると、「集落の人に犬を見なかったか?と聞かれてたんすよー。集落の人に伝えてきまーす。」と去っていった。
chubbさんやya_kumiさんは15〜20分遅れで駐車地着。
●帰途
着替えてるとビーグル犬を引き取りに若くて黄色の服の長靴男子がヤってきた。茶畑の世話をしてるとのこと。土曜日から行方不明になった犬を探して山を歩き回ってたそうで、まぁとにかく一晩を山中で越したわけやけど、無事 飼い主のもとに戻れて、私らも嬉しかった。
その若黄服長靴男子が去った後、カブで おそらく先の人の弟さんがやってきて、お礼をしたい、というので、缶ジュースでもいいすよ、というと、鹿肉は要りませんか?とのことで、道の駅で待ち合わせて鹿肉を受け取ることになった。まぁ結局俺のとこに残ったのは豚肉のみやってんけど。。。今まで食べた鹿肉、さかもっさんのエゾシカのスペアリブは美味かったけど、それ以外、なんか美味しかった印象が無いもんで。。。
まぁそれはともかく、そんなこんなで またウネウネ急こう配の兵越峠を越えて、浜松浜北ICから新東名に乗って東京に戻った。山北町、厚木→町田あたりで渋滞にひっかかったが、そんなにノロノロでもなく、渋滞にハマってた時間もトータル15分くらい、と大したことなくて助かった。
●まとめ
天気と同行者に恵まれ、気持ち良い焚火泊が出来た。
◉備忘録
Neoキムチ鍋の作り方
*鍋スープ
S&Bガーリックパウダー詰め替え用 1.5袋
一味唐辛子 適量
顆粒だし 後入れ少々
*鍋材料
しいたけ、ネギ、そいみーと、高野豆腐…etc
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和風顆粒だし(ほんだしみたいなん)3袋
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