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記録ID: 4531036
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無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

南アルプス南部縦走撤退回顧録 [百名山23](光岳〜聖平)【22.08.15作成】

2011年08月12日(金) 〜 2011年08月15日(月)
 - 拍手
GPS
80:00
距離
31.4km
登り
3,283m
下り
3,273m
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2011年08月の天気図
アクセス
私26kg妻21kg
6泊7日に贅沢品モリモリの狂った重量です。今じゃ考えられないよく背負えたな…
2011年08月12日 02:49撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 2:49
私26kg妻21kg
6泊7日に贅沢品モリモリの狂った重量です。今じゃ考えられないよく背負えたな…
易老渡から。
2011年08月12日 05:51撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 5:51
易老渡から。
易老岳まで直登です、ここが結構キツイ。
2011年08月12日 11:03撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 11:03
易老岳まで直登です、ここが結構キツイ。
高度を一定まで稼ぐと開放感のある景色が広がりました。
2011年08月12日 11:44撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 11:44
高度を一定まで稼ぐと開放感のある景色が広がりました。
突如現れる野原。
2011年08月12日 11:51撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 11:51
突如現れる野原。
解放感最高でした。
2011年08月12日 13:27撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 13:27
解放感最高でした。
イザルガ岳への分岐。
ちょっと寄っていきます。
2011年08月12日 13:42撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 13:42
イザルガ岳への分岐。
ちょっと寄っていきます。
南アルプス南部は急峻な山が多いですが、イザルガ岳はとてもおおらかな山容です。
2011年08月12日 13:48撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 13:48
南アルプス南部は急峻な山が多いですが、イザルガ岳はとてもおおらかな山容です。
光岳小屋も見えてます。
2011年08月12日 13:48撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 13:48
光岳小屋も見えてます。
聖、赤石方面。
2011年08月12日 13:50撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 13:50
聖、赤石方面。
さぁ小屋まであと一息です。
2011年08月12日 14:10撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 14:10
さぁ小屋まであと一息です。
光岳小屋に到着。
2011年08月12日 14:24撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 14:24
光岳小屋に到着。
テント場一番乗りだったのかな?最終的に6張りくらいでした。
2011年08月12日 14:54撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 14:54
テント場一番乗りだったのかな?最終的に6張りくらいでした。
光岳より。
2011年08月12日 15:16撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/12 15:16
光岳より。
2日目、デスロードの始まり。
この時点で光岳小屋のトイレに何度も駆け込み、暗い時間から準備を始めたにも関わらず、出発する頃には明るくなっていました。
2011年08月13日 05:26撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/13 5:26
2日目、デスロードの始まり。
この時点で光岳小屋のトイレに何度も駆け込み、暗い時間から準備を始めたにも関わらず、出発する頃には明るくなっていました。
易老岳分岐。
結果論から言えばここで下山がベストでしたが、まさか食中毒とは思わずただの胃腸の調子が悪い程度にしか考えていなかったのでそのまま進みました。
2011年08月13日 06:43撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/13 6:43
易老岳分岐。
結果論から言えばここで下山がベストでしたが、まさか食中毒とは思わずただの胃腸の調子が悪い程度にしか考えていなかったのでそのまま進みました。
この時点で何度も下痢してます。
自然破壊申し訳ない。
2011年08月13日 08:29撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/13 8:29
この時点で何度も下痢してます。
自然破壊申し訳ない。
進む先がガスってきました…
2011年08月13日 08:48撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/13 8:48
進む先がガスってきました…
下痢で水分補給がまともにできていなかったので、炎天下でなくて助かったかも。
2011年08月13日 09:05撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/13 9:05
下痢で水分補給がまともにできていなかったので、炎天下でなくて助かったかも。
遅々として進まず。
とにかく体が重かったですね、なんせまともに行動食も受け付けてくれなかったので。
2011年08月13日 09:17撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/13 9:17
遅々として進まず。
とにかく体が重かったですね、なんせまともに行動食も受け付けてくれなかったので。
茶臼小屋が見えました。

身体が動かないので何とか栄養補給をとラーメンを無理やり押し込みましたが、すぐに腹を下してしまいます。
出発までに2〜3回トイレを借りた記憶が。
2011年08月13日 10:33撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/13 10:33
茶臼小屋が見えました。

身体が動かないので何とか栄養補給をとラーメンを無理やり押し込みましたが、すぐに腹を下してしまいます。
出発までに2〜3回トイレを借りた記憶が。
疲労困憊の中歩きます。
2011年08月13日 10:55撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/13 10:55
疲労困憊の中歩きます。
デケェ荷物だなw
2011年08月13日 11:32撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/13 11:32
デケェ荷物だなw
このあたりを最後に撮影枚数が激減、おそらく体が限界だったのでしょう。
腹筋が痙攣し始めたので、登山道のど真ん中で荷物を投げ出して仮眠をとりました、後にも先にもこんな経験はこの時だけです。
2011年08月13日 12:52撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/13 12:52
このあたりを最後に撮影枚数が激減、おそらく体が限界だったのでしょう。
腹筋が痙攣し始めたので、登山道のど真ん中で荷物を投げ出して仮眠をとりました、後にも先にもこんな経験はこの時だけです。
何とか聖平小屋に到着しましたが、2日間まともに動けず。食事も胃腸が受け付けず、薄めたポカリスエットをキャップ1杯ずつちびちび飲むことしかできませんでした。
2011年08月14日 08:25撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/14 8:25
何とか聖平小屋に到着しましたが、2日間まともに動けず。食事も胃腸が受け付けず、薄めたポカリスエットをキャップ1杯ずつちびちび飲むことしかできませんでした。
トイレに通う事数十回。
お尻が擦り切れて出血してとんでもないことになってましたが、そんなことを気にする余裕もないほどトイレに通いました。
2011年08月15日 06:44撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/15 6:44
トイレに通う事数十回。
お尻が擦り切れて出血してとんでもないことになってましたが、そんなことを気にする余裕もないほどトイレに通いました。
ある程度お腹が落ち着いた頃合いを見計らって撤退を決定。無念でしたが致し方ありませんね、逆にもっと奥に行ってからでなくてよかった。
2011年08月15日 07:07撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/15 7:07
ある程度お腹が落ち着いた頃合いを見計らって撤退を決定。無念でしたが致し方ありませんね、逆にもっと奥に行ってからでなくてよかった。
腹を下す覚悟で手持ちのアミノバイタルゼリー1本で易老渡まで駆け下りました。
2011年08月15日 10:00撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/15 10:00
腹を下す覚悟で手持ちのアミノバイタルゼリー1本で易老渡まで駆け下りました。
マジで足の踏ん張りが利きません、しんどい下りでしたね。
2011年08月15日 09:40撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/15 9:40
マジで足の踏ん張りが利きません、しんどい下りでしたね。
何とか一度も腹を下すことなく下山、西沢渡に到着した時の安堵感たるや。
2011年08月15日 10:52撮影 by  NIKON D300, NIKON CORPORATION
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8/15 10:52
何とか一度も腹を下すことなく下山、西沢渡に到着した時の安堵感たるや。
撮影機器:

感想

◆登山の背景
高校山岳部時代に鳥倉から便が島まで、南アルプス南部を4泊5日で縦走しました。
ひたすらきつかったが楽しかった記憶があり
いつか機会があればまた行きたいと思っていましたが
当時登山2年目にしてようやく実行に移すことになりました。
高校時代と全く同じルートでは面白くないということで逆に易老渡から入り
高校時代には行けなかった光岳の山頂を踏みながら北上。
最後に塩見岳の頂を踏んでから鳥倉へ下るという自身初となる6泊7日の計画でした。

結論から言うと『山中で食中毒になり撤退』という散々な結果に。
こんな経験は後にも先にもこの一度きりでしたが
今でも当時の状況を鮮明に思い出せるほど辛い山行となりました。

ちなみに食中毒の原因は症状から察するに
山中で食べた食品ではなく登る2日前に食べた『鶏刺し・鶏わさ(鶏の生食)』による
『カンピロバクター食中毒』と思われます。
鶏の生肉は食品に携わるようになった今となっては絶対に食べない食品ですが
当時は全く知識がなく、完全にノーマークでした。


◆登山の詳細
【1日目】
当時はまだ易老渡まで車で入れたので易老渡からスタート。
今現在は芝沢ゲートからの2時間近い歩きが追加されることを思えば当時は全然楽でした。
(2022年8月現在もタクシーを使えば易老渡までは入れます)
易老渡から易老岳まではひたすら登り。
湿度や気温が高く、かつ荷物も重かったためキツかった記憶があります。
易老岳まで登れば後は比較的緩やかになります。

イザルヶ岳からの景色は最高。
光岳の山頂を踏み光岳小屋に着く頃には身体も順応しており
ここから続く6日間の長期縦走に心を躍らせていました。
まさかこの後地獄が待っているとも知らずに。


【2日目】
朝、ビックリするほどの下痢から1日がスタートしました。
『あれ?おかしいな?』と思う暇も与えず断続的に下痢が続き…
落ち着いたかと思い歩き始めたもののすぐに便意が襲ってきて再度小屋に引き返す
というようなやり取りを繰り返し、30分近く遅延したところでなんとか出発。
かろうじて出発できたかと思いきや、水を飲むと即下痢、何か食べると即下痢という状態で
不本意ながら道中10回以上山中で下痢便を垂れ流す羽目に。
茶臼岳まで行くともう引き返すという選択肢が無くなり
否が応でも聖平まで歩ききるしかなくなりました。

何か食べないと動けないので茶臼小屋でラーメンを注文するも
即下痢ということで茶臼小屋で2度3度トイレを借りることになり状況は全く変わらず。
南岳を過ぎたあたりで腹筋が痙攣を始めたので『これはいよいよヤバイ』ということで
恥も外聞もなく登山道脇にザックを投げ出しその場で30分寝て体力を回復することに。
依然として水分や食料をまともに口にできない状態だったので
とにかく休んで体力を回復させることくらいしかできませんでした。
今思えばよく聖平まで辿り着けたもんだ…


【3日目】
下痢は止まらず、とてもじゃないが出発できる状況ではありません。
幸い日程には余裕がありましたので
3日目は聖平小屋で停滞して体調回復に努めることに。
この時点で固形物は全く受け付けず(食べてしばらくすると即下痢)
限りなく薄めたポカリスエットを人肌で温めたものをほんの少しずつ口に運ぶ
というようなことを丸一日続けてなんとか凌いでいました。

どう考えても縦走継続は不可能、この日のうちに撤退を決意しますが
栄養補給がまともにできず辛うじて少量の水分を摂取できているだけの状態で
果たして下山できるだけの体力があるのか?


【4日目】
アミノバイタルゼリー1本を摂取し、易老渡まで下山。
道中なんとか腹を下すことなく下山することが出来ました。


◆登山の感想ほか
体力的な意味ではなく、過去イチ辛い山行でした。
反省は一点。長期で山に行く際は食べ慣れないものは食わないこと。

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