恋ノ岐川〜平ヶ岳・玉子石
- GPS
- 50:25
- 距離
- 26.3km
- 登り
- 1,670m
- 下り
- 1,654m
コースタイム
8/29 1176m地点(7:25)…オホコ沢出合(10:40)…出合先左岸から1本目の沢合流点(10:50/11:20)…シロウ沢出だい合(14:10)…40mナメ滝下(15:30)…登山道(17:20)…池ノ岳(17:40)…幕営地・平ヶ岳沢源頭(17:45)ツエルト泊
8/30 平ヶ岳沢源頭(5:15)…平ヶ岳(5:45)…玉子石(6:55/8:05)…源頭(8:25/9:25)…池ノ岳(9:35)…台倉清水(11:05)…下台倉山(12:00/12:15)…登山口(13:55/14:10)…鷹ノ巣(14:20)
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
船
8/30 鷹ノ巣(16:10)会津乗合自動車バス860円→御池(16:45/17:30)会津バス→檜枝岐温泉・別館かどや(17:55)泊6,500円 8/31 檜枝岐(8:55)会津バス1540円→会津高原駅(10:15/10:23)野岩線東武線・急行南会津174号(急行券1220円,乗車券2090円)→野岩鉄道・東武鬼怒川線 |
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コース状況/ 危険箇所等 |
下降路:平ヶ岳・台倉山間は、ぬかるみの多い道。 下台倉山・登山口間は、かなりのやせ尾根。 |
写真
感想
8月28日(金) 晴れ
−アプローチ−
新幹線は速い。上野駅から朝1番の新幹線に乗り、浦佐駅でバスに乗り換えると、まだ朝のうちに奥只見ダムに立つことができる。この越後交通バスでは、荷物代を取られた。
バスを降りればすぐに船に乗れるような気がしていたが、実際は10分程度歩かなければならなかった。船は定員100名ほどのものだったが、夏も終わりで自分達の他には3人しか乗客がいなかった。途中、恋ノ岐川の入り口も通過した。光るスラブなど豪雪地帯らしい景観が楽しめるこの船は、夏の家族旅行にもってこいという感じだった。
−ヒッチハイク−
船で渡った尾瀬口から恋ノ岐橋まで車道を徒歩で2時間くらいかかるらしい。が、歩き始めてすぐに車に拾ってもらい、15分後には恋ノ岐橋に立っていた。
−恋ノ岐橋−
恋ノ岐橋から銀山平寄りすぐのところに大沢が出合っている。その手前に清水小屋跡付近につながると思われる踏み跡があった。
しかし、せっかくの沢。カットするのはもったいないので、恋ノ岐橋のたもと、右岸より入渓する。5シーズン目を迎えた秀山荘のウェーディングシューズは、まだまだ健在である。
−恋ノ岐川・その1−
河原に降りると以外にも虫のいない雰囲気なので安心する。遡行を開始して、最初に出合う支沢の所で釜の深さが6mくらいありそうで感心する。膝くらいの水量の中を進み、部分的に深いところもあるが、沢の色は全体的に黄色という雰囲気である。
清水沢出合の前後にナメが現れ始めるが砂に埋まりつつあるようで、あまりきれいな感じがしない。しかし、傾斜のないナメの上は気持ちよく、できるものならこのままここにいたいと思うような所も出てくる。
三角沢を過ぎて、ビバーク適地を探しながら進む。一カ所あったが、少し納得がいかなかったのでもう少し先に進む事にする。午後五時を過ぎると急速に日没の近さが感じられてくる。大きなナメ滝が出てきたりして時間が過ぎて行く。二万五千図に出ている・1176m付近で沢が開けようやくいいところがあった。一安心。
昼間のアブや夕方のブヨの来襲もなくてよかったが、すっかり暗くなってからヘッドランプなどの明かりを目指して多数の羽アリが飛び込んで来た。
8月29日(土) 晴れのち曇り・雷雨
−恋ノ岐川・その2−
滝をいくつか越え、右に曲がるところで8m滝が現れる。右岸をへつり瀑心を突破する。その後、円形のプールのような釜を持った小滝がいくつか現れる。そしてオホコ沢に出合う。
オホコ沢を過ぎると小川のような流れの中に、たまに小滝が出てくるという感じになる。淵というよりほとんどなまぬるい沼といったほうがよい気持ち悪い所もジャブジャブ進んで行ったりする。沢が小さくなったせいか上流になったせいか、魚影が目立つようになる。ヤブが沢床まで降りてきて沢が狭くもなる。
立っている3mの滝の左壁を気持ちよく登り、しばらく行くと核心部の40m大ナメ滝が現れた。下部は樹林に隠れているが、上部は明るくノーザイルで快適に登れる(つまり、この沢ではザイルを使用する所はない)。だいたい水流の右側を登っていくが、その途中で雲行きが怪しく雷が鳴り始める。
−稜線へ−
40mナメ滝を越えると、笹ヤブの中のくぼみのようになっていくが、小滝は相変わらず続き、支沢もどんどん分かれていく。左手に上がっていく踏跡をいくつかやり過ごして、よしここだという所で詰めると鷹ノ巣登山道の露岩地のすぐ上に出た。そこで、雨が強くなってきたので雨具を着ける。
そこからほんの一登りで傾斜がゆるくなりすっかり雷雨となってしまった中、姫ノ池を通過する。玉子石方面に向かい平ケ岳沢の源頭にある幕営指定地に到着。雷雨の中で何もする気が起きず、ただただ2人立っているが、いつまでそういうわけにもいかずツエルトを張る。
夜になったら星が出た。他にここには、水長沢を遡行してきたという女性2人のパーティーと無線機・アンテナを担いできた男性数人組の2グループが幕営していた。
8月30日(日) 晴れのち雷雨
−平ケ岳−
山上の朝、すばらしく晴れ上がっている。カメラを手にして、まず平ケ岳の頂上に向かう。左手に尾瀬から日光方面の山々が見える。反対には越後三山。次の課題である。
姫ノ池を経由して今度は玉子石に向かう。
玉子石に向かう雨上がりの木道は傾斜もあるので滑り、まず友人が、次に自分がひっくり返ってしまった。手にしていた新しい三脚を折ってしまうということにもなった。
そんな後にたどり着いた玉子石。平たい露岩の上でしばらく横になった。
−ベニヒカゲ−
池ノ岳から下りにかかる大白沢側の源頭は明るい草原となっていて高山蝶ベニヒカゲが朝の陽射しのなかで舞っている。玉子石に行く途中でボロボロの個体を1頭見つけたが、ここではまだ新鮮な個体を4頭目撃した。ベニヒカゲとの出合いは、今年は白毛門沢に続いて2度目となった。幸せなことである。
ベニヒカゲは、高山蝶の中では最も分布が広く個体数も多い。8月後半に現れる晩夏の蝶で、高い山の短い夏の終わりを告げてくれる。
−下山−
ぬかるみの多い小さな起伏を繰り返した後、下台倉山からは急な尾根の下りになる。先の方まで見えていて見通しがもてる。かなりヤセた部分があったりする。スギの植林に入ると平ケ岳登山口は近い。
バス停に着いて時間を見るとバスの時間まで2時間以上もある。車道を只見川沿いに少し下った所にある清四郎小屋で時間をつぶす。小屋に着いてしばらくすると、昨日とは比べものにならない激しい雷雨となった。ほとんど人の乗っていないバスを乗り継いで薄暗くなってきた頃、桧枝岐温泉にたどり着く。途中の御池で電話を入れておいた民宿「別館かどや」に宿泊する。露天風呂のある公衆浴場にも行ってみた。
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