マチガ沢〜谷川岳 / 滑落救助要請
群馬県
新潟県
tomhig
その他3人 
体力度について
- GPS
- 12:56
- 距離
- 9.8km
- 登り
- 1,467m
- 下り
- 1,467m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 12:49
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 13:16
| 過去天気図（気象庁） | 2022年09月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
駐車場は谷川岳インフォメーションセンター、トイレがウォシュレットでびっくり。 蒸し暑く、窓開けて車中泊していたら蚊が入り込んで腕がクレーターになりました。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
★群馬県谷川岳遭難防止条例 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3222175.html マチガ沢は安易に立ち入れないエリアです。 岩トレ積んでザイルワークに慣れ親しまない限り入山は控えてください。 【参考文献】 日本登山体系「谷川岳」/白水社 |
写真
雪渓は終了点まで無さげ。
yyさん、ガーミンの位置情報を警察に伝えてます。
私は119に連絡。
丸が乗り越えられなかった壁、あそこ起点で赤矢印の流れで50m程度滑落、傾斜はならすと30°程度で決して急ではありません。が途中のテラスでは止まらなかった、ヌメりが滑落の勢いに加速付けた模様。
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が途中のテラスでは止まらなかった、ヌメりが滑落の勢いに加速付けた模様。
残された我々、下山は懸垂何度かするものの頼りになる支点があったか不明でどんだけ時間掛かるか分からないので却下、もちろん東南稜登攀する時間的余裕も無し、マチガ沢詰めるのが一番安心なもんで先に進みます
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山頂直下、マチガ沢の詰め。イージーな東尾根の詰めと同じでしょーと舐めてたらなかなかしょっぱかった。
尾根の山頂直下と沢の詰めは別物。
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イージーな東尾根の詰めと同じでしょーと舐めてたらなかなかしょっぱかった。
尾根の山頂直下と沢の詰めは別物。
痛み止め、ロキソニンくださり感謝。
西黒下山、搬送されたメンバーの荷物分担して降りたのといろいろとお腹一杯だったもんで牛歩、強がったキャプション書いちゃいるがやっぱ疲れた
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感想
tomhig
今回は山岳会の四人でマチガ沢遡上からのマチガ沢東南稜登攀の予定でした。
東南稜取り付き手前、30m滝越え、スラブの斜面から灌草地にのり上げる壁でメンバーが滑落、ちょうど私の目の前。
灌草地の急斜面転げ落ち、幅10mあるテラスで止まるかと思ったものの勢い30m滝下部まで、50m程度の滑落。
傾斜はならすと30度程度ですが谷川の岩場の常で染み出した水、苔で結構な勢いがつきました。
上からは見えなかったので声掛けしたものの応答無し、先行していたyy0419さんが現地まで降り、追って私も現場に降りましたが意識有り、会話も出来るのでひとまず安堵。
両足負傷で行動不能、右腕下半分、顔右半分、鼻外傷、ひとまず水流から動かそうとしたものの首やら背骨に激痛を感じたので110、119通報しました。
インフォメーションセンターからバリエーションルートを6h弱歩いた地点、救助隊駆け付けるまでは相当時間要するのでヘリによるピックアップ救助しかありません。
救助要請で位置情報、要救護者、現地の天候状況を伝え三間程度でピックアップ、前橋市の日赤病院に搬送されまずはホッと。
ヘリが来るまでことあるごとに「迷惑かけて申し訳ないです」と言うメンバー、誰がすき好んで遭難滑落するでしょうか？
残されたメンバー、マチガ沢の下山は困難、結局東南稜の登攀諦めたもののマチガ沢を詰め、西黒尾根からの下山と相成りました。
穂高吊尾根で第三者の滑落現場は見たことありますが行動を共にするメンバーの遭難は初めての経験です。
瞬間の様子はスローモーションで脳裏に焼き付いてます、その瞬間は冷静と言うか客観的と言うか。
目と鼻の先で滑落していったので私も巻き添えで滑落したかもしれないのにです。
ヘリでのピックアップを見届け、行動再開、トマオキの稜線まで気が抜けないので残ったメンバーも取り乱すことなく行動してたと思います。
私はクライミングと比べ沢の経験は初歩的なルートの経験しかありません。
今回のマチガ沢は一ノ倉の南稜、中央稜、北岳バットレス、滝谷ドーム中央稜といった岩場よりも緊張する場面が多かった、それも泥、草ツキ、濡れたスラブ…しょっぱい箇所の確保が難しいことゆえ。
今回の件で得た教訓としては
�．疋�ターヘリは現場の天候を非常に気にする
�∩�難時の連絡は110、119と何度もやり取りする
→電波の届く場所にいる必要があるため場合によっては要救護者と離れる
→スマホのバッテリーは必携
→ヤマレコアプリ等、位置情報の提供は必須
�Ｃ覯瓩�の救護要請だとビバークの可能性がある
→ビバーク可能な装備は必携
一般登山道なら救助隊もヘッドランプで駆け付けますがマチガ沢のようなバリエーションルートではまず夜の救助はしないだろうと思います。
今回の件は「谷川岳遭難防止条例に基づく危険地区」で起こったため自業自得と言ってしまえばそれまでですが、他者の落石による怪我滑落、急な地震、登山道の崩落、晩秋登山道の凍結が落葉に隠れていて滑落転倒、等、どんなに注意しても予期せぬ不可抗力の事故に遭うリスクもあることは常に頭の片隅に置くべきじゃないかと思います。
リスクの高い山、ルートに挑む方はすべからくトレーニングしてるかと思いますが、それでも起こってしまうのが遭難。
ドクターヘリの方の手際良いピックアップには頭が下がりました。
登山指導センター、沼田警察署、救急、ドクターヘリの隊員、搬送先の病院、対応くださった皆様に、冷静に一切合切差配なさったyy0419さんに感謝致します。
何よりも遭難したメンバーの快方に向かわれることをつとに願います。
【9/12追】
翌日、本人からyyさんに電話があり、搬送先の病院を退院、明日近くの病院に行くことになったとのこと。
傷の状況はアバラが2本折れたのと、首の骨にヒビが入っていて手足の骨は無事だったようです。あれだけの滑落で手足の骨が無事だったのは不幸中の幸い。
首の骨のヒビが気になりますが病院変われるくらいですから深刻なものでは無いようです。
メットが頭部、ザックが身体へのダメージに対する緩衝材に。
えらい勢いで滑落してったが傾斜緩かったのが幸いでした。
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まずは遭難者ご本人の回復をお祈りいたします。
見るからにぬめってそうな黒い岩、靴底の泥とでフリクションなぞあったものではないでしょう。
ボブスレーコースのように滑り落ちる恐怖は想像を絶するでしょうね。
それにしてもバリエーションにもかかわらず連絡もついて比較的短時間でピックアップできたのは残されたメンバー含めて幸いでしたね。
こうなってしまった以上、山行は継続できないところですが下りるのも簡単ではないルートの場合、こういう判断をされるんだなと大変参考になりました。
こういう局面こそリーダーの資質が問われるんですね。
メンタルがキツい中下山のために登り続ける､､､､､､メンバーの皆さんホントにお疲れさまでした。
思ったよりは怪我の程度軽くホッとしております。
装備の選択ミス、通常のクライミングのアプローチと同じ頭があってハイカットのかっちりした登山靴で東南稜取り付きまで行く腹積もりだったんですが沢靴で行くべきでした。
ってかマチガ「沢」ですもん。
谷川が難しいのはこういうこと、嫌らしい箇所で確保できないこと…骨身に沁みました。
マチガ沢が開けた沢で電波がバリバリ入ったこと、救助要請時に位置情報伝えてんですがヘリからすぐ見つかるようなテラスがすぐ近くにあったことがドクターヘリからの発見を容易にしました。
他の衛星から見つかりづらいような沢ならこうスムーズに要救護者のピックアップは出来ません。
下るにしても懸垂するのに足るような支点なかったら摘みますし時間もどれだけかかるか不透明、遡上よりもリスクが大きい一方、ここから先は粗方核心越えてそう難しくないだろうと話して実行、正しい判断だったと思います。
リーダーのyyさんがいつものノリと変わらずで上述の好条件と相まって私ともう一人のメンバーも冷静でいられたかと。
何よりも滑落したメンバーが意識あって安堵出来たという点が大きかったですね。
最近はザレた一般登山道ですら、下りは腰が引けてびくびくしてます
年だな、と感じるこの頃で、そろそろヤマレコ引退も潮時かと思ってます
仲間の方、骨折以外は大事なかったようで何よりです
働けなくなったら、ご家族も路頭に迷い大変ですからね
不幸中の幸いでした
見た目の滑落の勢い程怪我も軽くとりあえず安堵です。
滑る岩とフリクション効く岩と判ってはいるつもりですが流石に西黒の下山はビビりでした。
一般登山道の岩ゴロの下りは私もイヤです。
正常な感覚じゃないですかね。
事故とはいえ、大過なかった（？）ようで良かったです。
4ｍくらいだったか、あの黒っぽい滝、覚えていますよ。
順層の階段に見えるんで気楽に取り付いたら、途中でヌメって冷や汗かきました。
ここと、扇の滝の流芯以外はフリクション効くんですけどね。
雪山で滑落者が滑落した瞬間の「しまった！」っていう顔も見た事ありますが、やっぱりスローモーションでした。
あの顔をたまに思い出しますが、イヤなものですね。
ところでネコちゃん、その後はいかがですか？
我が家のチビ助は病気を持っているせいでなかなか大きくならず、カワイイまんまです（笑）
目が合うとダッシュで駆け寄ってきて膝に乗りたがったりして、たまらんです♪
お若い時分からマチガ沢何度もやられてるんですか？
ノムさんとのレコ拝見し直してマチガ沢知り尽くしてる感あったもので。
乾いていればどうと言うことない傾斜なんですが、これが谷川なんですね。
テラスで止まるだろうと思ってたら弾丸のような勢いで緩傾斜の滝まで落ちていって。
身体が何度も横向きに回転してましたから。
我が家はやんちゃのスイッチ入ると駆けずり回るくらい成長しました。
おかげさまで腕やら脚やら引っ掻き傷絶えません。
スイッチオフになるとしおらしい目と猫なで声で近寄ってきてすりすりしてきます。
可愛くてたまらんですね。
お久しぶりにレコ訪問してたいへん驚いています。
まずは負傷された方のお見舞い申し上げます。
わたし自身、米子沢で滑落未遂をやらかしていろいろ思うところあったときなので襟を正して、正座してレコ拝見しました。
滑落未遂に至ったのも、技術不足はもちろんあったのですが、先行PTのトラブル現場を見てしまい、メンタル的にも弱くなっていたことが大きかったです。
それゆえ､縁起でもないですが自分のパートナーに万が一の事故があったら、こんなメンタルでは多重事故になりかねないな、と反省してたところです。
トムさんたちは事故の対処も冷静に行い、とうぜん以降も的確な判断のもと、自力下山。
全てにおいて、見習いたいと思いました。
すばらしいレコをありがとうございます。
沢はほんとうに、山のぜんぶが詰まってますね。
楽しさも､美しさも、壮大さも、過酷さも、仲間との繋がりも。
まだまだ沢入門者の域から脱せなくてじたばたしていますが、精進しようと思います。
ほんとうにお仲間の方の快復を心から祈っています。
そして、またみなさんで登れる日がきますように。
救助されたメンバーは当初思った程の重症でなくまずはホッとしております。
沢はゲレンデのようなベタな岩場と違い支点自ら選び、構築して進むので面白い反面、リスク大きいのは確かです。
まして今回のマチガ沢は立ち木ありませんし、標高の低さゆえ岩で濡れてる箇所は苔で滑りやすく、確保できない場所でかなりしょっぱい遡上を強いられ、なかなか難しかったです。
これが谷川の危険地帯でのクライミングの難しさなんでしょうけど。
軽量化はかって沢靴持って行かなかったことが悔やまれます。
想定される必要な装備は持っていくべきでした。
性格もあるのでしょうが事故直後、結構冷静で客観的でいられました。
ソロでやった残雪期の塩見ほど、下山出来るだろうかと言った不安は無かったです。
今回は残された三名、私以外のお二方も内心はどうか分かりませんが極めて冷静、一人でもパニックってたらまた違ったかもしれません。
が起こってしまった以上時間元に戻すことはできませんし、目先下山するまではジタバタしてもどうしようも無いとの開き直りは必要だと思います。
事故の検証は下山するまで頭から捨て去って。
あまり良いやり方ではありませんが小さなヒヤリがあって装備やビレイ、バックアップの必要性肌で感じること出来ますからそれを一つづつ地道に潰してくことこそ安全の早道じゃないですか？
そのヒヤリをあぶり出すのが毎度同じ岩場、ゲレンデでの岩トレであって、山岳会で毎年のように行くルートでの訓練でだと思います。
石橋を叩いて何でもかんでもバックアップ取っていたら長大なマルチピッチだと時間ばかり浪費してしまうのでどこかしらかオミット、簡略化するのも時には必要じゃないですかね、そのウィークポイントは頭に叩き込んどかないとダメですが。
今回は残念な事故に遭遇してしまいましたが私自身は恵まれた環境でアルパインクライミング出来たと思っております。
事故が起きてしまったことは残念でしたが、パーティーの真価はその後の対処で問われます。
冷静かつ的確に対処してパーティーとしてのダメージを最小にされたようで、見事だったと思いました。
怪我をされた方の一日も早い回復をお祈りします。
前に山岳会で一ノ倉沢3ルンゼやる計画あがった際に2ルンゼのブログは何回か拝見してました、結局やらず仕舞いでしたが。
他人の遭難は所詮別世界の出来事、自分が当事者になってみて初めて自身の身に置き換えることが出来るというか。
今回の我々の場合は要救助者の場所で救助要請、ピックアップ完結したのでラッキーだったと思います。
おそらくアルパインはこのマチガ沢が人生最後、仮に続けるのならやっと救助の講習に身をいれて取り組めるきっかけとなる事案です。
juqchoさんの2ルンゼでの応急的な処置みたいなことが出来てこそヤマ屋、クライマーと言えるのではと思うのですが、見事だったのはリーダーのyy0419さん、私はそこの域までは達することが出来ませんでした。
ヤマ屋としては半人前ですね。
おかげさまで回復途上で通常の社会生活に復帰したら私が回収した装備お返しする運びとなっております。
コメントありがとうございます。
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