馬場島から剱岳 早月尾根で日帰り往復 標高差2239mはキツかった…
- GPS
- --:--
- 距離
- 14.5km
- 登り
- 2,337m
- 下り
- 2,317m
コースタイム
【全体時間:12時間45分 歩行時間:11時間50分】
天候 | 晴れのち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※北陸道・滑川IC直前の「有磯海(ありそうみ)SA上り線」に午後11時30分頃に立ち寄りましたが、フードコート、売店、ガソリンスタンドが営業中でした。多くの土産物を置いているので、帰りに「下り線」で買って帰りました。 ●有磯海(ありそうみ)SA上り線 http://sapa.c-nexco.co.jp/sapa?sapainfoid=66 ●有磯海(ありそうみ)SA下り線 http://sapa.c-nexco.co.jp/sapa?sapainfoid=67 ※滑川ICから馬場島に向かいましたが、IC前にはラブホテルが1軒建っているだけで、コンビニ、ファストフード、飲食店などが一切ありません。仮眠のための寝酒(寝ビール)が欲しかったのですが、馬場島までの間、道路でカモシカ、ウサギ、イノシシは見かけたものの肝心のコンビニは無く、結果、今年初めての休肝日となってしまいました。隣の立山ICを経由すると違ったかもしれません。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【林道伊折千石線】 よくある山間部のクネクネした急坂は無く、早月川沿いに馬場島まで緩やかに上っていきます。全線舗装されていて、水力発電所脇以外は道幅も広く危険なく走行できます。 【馬場島(ばんばじま)】 林道の突き当たりにある馬場島荘は宿泊・キャンプ施設ですが、剱岳登山の出発拠点となっており、登山者向けに駐車場が無料開放されていて、レストランでの食事や日帰り入浴もできます。 「公共駐車場」の表示がある建物前の駐車スペースは、30台弱の駐車が可能ですが、施設手前200mほどに2箇所の駐車場が設けられているほか、キャンプ場周辺の路上等にも多数の駐車車両がありました。 【登山口〜早月小屋】 キャンプ場の奥にヤマレコでもお馴染みの「試練と憧れ」の石碑があり、更にその奥に早月尾根登山口があります。 登山口からすぐ、ジグザグに取り付けられた急な階段を登ります。松尾平に差し掛かると、ベンチのある「松尾奥の平」まではほぼ平坦な道になります。 その先からは本格的な急登です。標高1200mからは200m毎に標識が設置されていて、ペース配分や休憩の目安となります。小屋までは木の根が多い土道で、下りは特に滑りやすかったです。 所々、手も使っての登りになりますが、左手(北側)には大猫山から猫又山に続く東芦見尾根が間近に見えますし、標高1600mあたりからは背後(北西側)に遠く能登半島や日本海が姿を現わします。 更に急登を行くと、標高1800mあたりで右手後ろ(南側)に大日岳〜奥大日岳、前方にはこれから向かう剱岳の北方稜線にある赤谷山が視界に入ってきます。「1920.7m」の三角点からは、室堂平の地獄谷の蒸気や建物(ホテル立山かな?)がよく見えます。 その先、小さな池を左手に見ながら歩くと、露岩の上のロープ場(傾斜はさほどではありません)です。そのすぐ先には小高い展望台があり、足元には早月小屋が見えます。小屋前にはベンチがあるので、休憩に使えます。 【早月小屋〜剱岳山頂】 小屋のキャンプ場をすり抜けて樹林帯の急登を進み、高度を上げて行くと岩場が目立つようになります。ロープが渡された狭い岩尾根を渡る箇所がありますが、右手(北側)が切れており、距離は僅かですが結構高度感があります。その先も所々でロープや鎖が現れます。 標高2600mは尾根上にあり、いよいよ目の前に剱岳に続く岩稜が一望できるようになります。左に続く剱尾根や小窓尾根の岩峰群と遥か下まで見える深い谷は、「特別な場所に来た」と思わせてくれます。 尾根歩きは岩場のトラバースをしながら、いよいよ「カニのハサミ」が登場。岩稜を巻く足場の狭い場所に金属製の鎖が連続して取り付けられています。足元の岩が谷側に傾斜しており、高所恐怖症の方には辛い場所(そういう人はこないだろって?)です。 「カニのハサミ」を抜けると最後のひと登り。剱沢方面からのルートと合流し、山頂は目前です。岩がゴロゴロした場所ですので、浮石と落石に注意しながら登っていきます。 【全体的に】 早月尾根は冬季登山ルートとして特に有名ですが、無雪期に歩くには特別な技術は必要が無く、体力勝負であると思います。「山と高原地図」によると、往復の所要時間は約15時間半。私はできれば11時間を切りたいと考えていたのですが、自分を知らないと言うか、傲慢と言うか…。結局、標高2400mあたりで疲れてしまい、予定時間を大幅にオーバーしてしまいました。社会が整えてくれた基盤があっての登山です。謙虚でなくてはいけませんね。 水場・トイレは馬場島と早月小屋(有料)にあります。早月尾根は水場が無いことで知られており、長丁場になりますので、特に暑くて消耗の激しい日には出発前の水の確保が重要と思います。 私のau携帯は、林道伊折千石線に入ってからというもの、山頂まで全く電波が入らず「圏外」表示のままでした。早月小屋ではスマホで通話していた方がいらっしゃったのですが、他社の利用者でしょう。 |
その他周辺情報 | ●馬場島荘 http://www.town.kamiichi.toyama.jp/hp/kanko_turugi/babajimasou.htm ●湯神子(ゆのみこ)温泉 馬場島から立山ICに向かうと手前にあります。(馬場島荘でも入浴できます) 所在地:富山県中新川郡上市町湯神子25 営業時間:13:00〜22:00 料金:大人500円 定休日:無休 http://www.yunomiko.com/ |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
タオル
カメラ
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感想
暦の上では3連休。しかし、初日の土曜日は仕事です。残り2日の有効活用のため、日曜は日帰りの遠征登山、月曜は所用をこなすことにいたしました。
行きたい場所は、以前から気になっていた剣岳・早月尾根。私はもう「若い世代」とは言えませんが、それでも体力のあるうちにチャレンジしておきたいのです。
東京都杉並区で仕事を終えたのが、午後6時過ぎ。急いで食糧を調達し、マイカーに積み込みます。
天気予報は「3連休は晴れ」だったはずですが、いつの間にか「列島に寒気が近づいていて、前半は大気の状態が不安定・月曜日は安定した晴れ」に変わっていました。
案の定、関越道の藤岡JCTから先は激しい雷雨です。その先も、群馬→長野→新潟→富山と時々強い雨。「これはタイミングを間違えたかな」と不安になってしまいました。
北陸道に入ると、糸魚川から先は高速道路に並行する北陸新幹線の橋脚が見えてきました。更に暫く走行すると真新しい「黒部宇奈月温泉駅」の駅舎もばっちり見えます。報道では「北陸新幹線は、平成27年3月14日に開通」とのことですね。
早月尾根は富山県内の上市町内にあり、東京からだと車で5時間以上かかりますが、新幹線が開通するとアクセスも楽になることでしょう。もっとも、馬場島へのバス便が無いので、最寄の上市駅からタクシーを利用することになりますが…。
●北陸新幹線は2015年3月14日に開業です(富山県)
http://www.toyama-shinkansen.jp/
午前0時30分に馬場島到着。まだパラパラと雨が降っています。でも、仮眠後の3時には満天の星空になっていました。やっぱり、思い切って出かけてみるものですね。ヘッデン装備して、気持ちも上がります。
早月尾根は「コース状況欄」にも書きましたが、無雪期に利用する場合は特別な技術が必要ではなく、純粋に体力勝負であるように思いました。
北アルプス三大急登。日本有数の標高差を誇るだけに、各地から猛者が集まったといった感があり、皆さんスピードが速いのなんの。登りで追い抜かれ、「えっ!もう山頂から下りてきたの?!」という人が何人もいらっしゃいました。
それだけのロングコース(距離はともかく、時間がかかります)だけに、日帰りされる方は駐車場を午前3時台には出発(早い人は1時台)していました。まあ、星を見ながらの登山も、また良いものですね。
天気は昼前には雲がかかり始め、私が山頂に到着した頃には南側は真っ白。立山方面が見えないのは残念ですが、それにしても特別な場所に来たという感じがあるのは、切り立った岩稜の景色と体の疲労からでしょうか。「いつかまた、この景色を眺めに来るぞ」と心に刻みます。
しかし、本当に下りは長く感じます。下山は午後4時過ぎ。なんとか明るいうちに戻ってこられました。もう疲労困憊。このルートの日帰りは今回で最後にしたいと思いました。あとは自宅でゆっくり眠ることが一番の望みです。
帰路、有磯海SAで「ます寿司」などをお土産に購入しました。ます寿司は「常温20℃以下で直射日光を避ければ、冷蔵しなくてもお持ち帰りになれます。」とあります。「トランク内はダメだけど、室内でエアコンを使用していれば問題ありません。」と。日持ちは2〜3日。自宅で美味しく食べることができました。
富山県は学生時代に鉄道旅行をして、「随分遠くまで来た」と感じた場所ですが、車で登山に来ることが出来るとは…。ただし、確かに遠かったですね。
それにしても、思い出に残る良き山行とすることができました。
私はヤマレコのプレミアム会員ではないので、今月の写真登録量はこれが限界でございます。
今月後半は、テントを担いで南アルプスにでも行こうかな。皆さまも素晴らしい登山ができますように…。(人´㉨`)♡
山頂での写真を撮らせて頂いたfoozinと申します。山頂で私の写真も撮って頂いてありがとうございました。(標高2800mの写真にも心霊写真になって映り込んでますね^^)
きつい山でしたね〜今まで行った中で一番疲れました(衰えのせいかもしれませんが)・・・弾丸登山で挑戦したのですが、早月小屋ですでに疲れ果て。そこから先は苦行の連続でした。
山行記録も詳しく内容も写真充実してして素晴らしいですね〜私なんか自分の記録用にアップする程度で、すぐに面倒になっていつも薄い内容になっております。
次回の山行も拝見させて頂きます。
foozinさん、お疲れ様でした。そして、写真撮影ありがとうございました。
山頂&往き帰りの早月尾根上部でご一緒でしたね。私は2400mあたりまでは順調だったのですが、そこからパッタリと足が止まってしまい、結局foozinさんについていけませんでした。道中に声をかけていただいて、とても励みになりました。ありがとうございました。
「自転車界のヤマレコ」にも記録をされているようですね。活動的で素晴らしいです。私は今のところ、登山くらいしか趣味がありません。
山行記録には過分のお言葉を頂戴して恐縮です。
初めて行く山は不安なもので、私は皆さんの山行記録を拝見して情報収集しています。ですので、御恩返しのつもりで情報提供を念頭につたない記録をとっています。
書き込みは頻繁ではありませんが、皆さんの関心が特に強いと思う百名山を中心にヤマレコに書き込んでいます。
今回は本当にキツい山行で(何度か心が折れそうになりました)、しかも遠く富山まで遠征したこともあり、思い出に残る登山になりました。foozinさんとのご縁もこうして記録に残すことができます。お世話になりました。
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