紅葉も始まった上州・武尊山


- GPS
- 11:37
- 距離
- 11.6km
- 登り
- 1,248m
- 下り
- 1,230m
コースタイム
天候 | 曇り→晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
川場谷野営場までは未舗装の林道を通ります。良く整備されていて凸凹や落石はありませんでしたので比較的走りやすいダートだと思います。 6時の時点で駐車車両は我々の他に1台のみ。 帰りは17時時点で3台ほど停まっていました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【川場谷野営場〜不動岳】 川場谷野営場の小屋の中に登山ノートがあり、登山届代わりとなっています。 登山開始時に記載し、下山後にノート欄外に下山した旨記述する人も多いようです。 野営場から1km程はゆるやかで広めの登り道です。 枯れた枝沢を3つほど越えると不動岳・オグナ(スキー場)の分岐点です。 左が不動岳方面。 不動岳に向かうと途端に急登が始まります。傾斜もありますし、所々で段差の大きな箇所が連続します。 ジグザグに続く急登を越えると尾根の鼻先に乗り、ここで旭小屋からのルートと合流。傾斜が緩んで一息つけます。 しかし一息つけるのも一瞬のことで、再び激しい急登が始まります。 鎖も出てきます。不動岳までであれば難しい鎖場はありませんが、ともかく傾斜と段差が激しいです。 【不動岳〜前武尊山】 不動岳のてっぺんに登るのは岩に慣れた人でなければやめておいた方が無難だと思いました。 鎖がついてはいますが足掛かり・手掛かりに乏しく、万一滑れば命にかかわります。自信がなければやめるべきでしょう。 前武尊方面へは不動岳の北東側を巻いて進む道があります。 その先は鎖場の難所が出てきます。やや難しいので十分に注意する必要あり。鎖に頼らなければ通過できない箇所もありました。 全般的に道は細く、踏み外せば滑落という場面が多くあります。 岩稜地帯を抜けると前武尊へ向けての急登です。相変わらず厳しい段差もあり、這い登る感も。 【前武尊山〜川場剣ヶ峰】 前武尊では第一の日本武尊像がお出迎え。南面に展望あり。 日本武尊像の背後方向から武尊山へ向かいます。 前武尊を下ると眼前に三角屋根状の岩山・剣ヶ峰が出現し、なかなか圧巻。右側を巻くように進みます。 笹竹が地面に多数埋まっていて、足を引っ掛けやすいので注意です。 剣ヶ峰を巻き切ると剣ヶ峰鞍部の標識に出ます。 なお、コース上の標識に書いてある“標高差”は相対値であり、累計値ではない模様。 “標高差10m”と書いてあっても、何十メートルか下って登り返したりするので安易に信じないよう。 【川場剣ヶ峰〜家ノ串山】 剣ヶ峰鞍部から稜線の西側に下ります。やや急な下りとなっています。 家ノ串山への登り返しは、今まで程ではないにしてもそれなりの登りです。短いので気合で乗り切れるとは思いますが。 【家ノ串山〜中ノ岳】 岩稜になってきます。ナイフリッジとまでは行かないまでも、尾根上の岩を渡る場面も。 岩の尾根を通過すると武尊牧場方面への分岐点に出ます。ここが中ノ岳の直下です。 そこから中ノ岳の南側を巻くようにして武尊山方面へ。進み始めてすぐに風の池・三ッ池と呼ばれる窪地に出ます。 その名の通り三つほど小さな池があります。池を過ぎる頃には中ノ岳を巻き終えています。 【中ノ岳〜武尊山】 三ッ池から稜線の南面を斜めに登っていきます。 ガレたトラバース道があります。崩落とか落石と縁深そうな地形なのであまりのんびりせずに通過。 途中、稜線上に乗る箇所に第二の日本武尊像がいます。 その先でギザギザ石の突き出たトラバースを経て山頂に至ります。 ベンチ等はありませんが比較的平らな広場となっているのでのんびり休憩できる山頂です。 【前武尊山〜川場谷野営場(オグナ武尊スキー場経由)】 帰路は前武尊山からオグナ武尊スキー場を経由して川場谷野営場へ戻りました。 前武尊山からの下り始めは緩やかな傾斜でしたが、その先オグナ武尊スキー場(の上部)まではゴロゴロ石が転がっていてやや歩きにくい下りです。 スキー場を過ぎると一旦平坦な尾根道となり、それから進路を西へ変えて樹林帯のジグザグの下りとなります。 この下り道には倒木あり、段差の大きい箇所あり、鎖やロープあり、滑りやすい泥道ありで、決してヌルい道ではありません。 岩の下をくぐって進むところもありましたが、穴は狭いので荷物が大きい場合は通れません。岩脇の倒木を足掛かりにして下りることになります。 |
写真
感想
[img]http://www.yamareco.com/uploads/photos/2945.gif[/img] [color=ff8c00]二年越し[/color]
武尊山は前々から登りたいと思っていた山の一つだ。
発端は二年前。
イエローマウントラリーというイベントで玉原高原を歩いた際、武尊の綺麗な稜線を木々の隙間から垣間見た。
当時はこの辺りの山もよく知らず、写真に撮ったその山容を、帰ってからあれこれ調べて、
「どうやら武尊山らしい」
ということがわかった。
この名前はなかなかにインパクトがある。
まず第一に、読めない。
“武尊”という名を初めて目にした時に真っ先に思いついたのが武論尊で、次いでケンシロウの「あたたたたた」という声が脳内再生された後、いやいやそれは違うだろうとセルフ突っ込みを入れる羽目になった。
調べてみれば読みは“ほたか”である。
そうすると今度は北アルプスの名峰、日本第三位の標高を誇る穂高を思い浮かべるわけである。
登山愛好者の中でも穂高と言えばフリークも多い人気の山。その名をパクるとは何とも豪気な武尊山!
いや、パクったわけじゃないだろとまたセルフ突っ込みをすることになる。山名なんて各地で呼び継がれてきたものだから、その成り立ちは千差万別、オリジナルがどうとかいう話でもない。
各地でパクられまくってる山は富士山くらいなものだ。
ともかくも“武尊”は登ってみたい山として強い印象に残った。
武尊山はそれなりに登りにくい印象だ。
難しいとまでは言わないが、登りにくい。
標高は2000メートルちょい、距離は10キロクラス。数字だけ見れば手頃な感じだ。
同じクラスだと大菩薩や雲取などが思いつくが、その二つは登りやすいほうだろう。
同程度の標高の百名山で考えると、甲武信、瑞牆、四阿山など、思いつく限りでは登りにくい山はない。
それらと比べると、武尊はやはり少し登りにくい。
基本的に日帰り登山となる。
先ほど比較で挙げた大菩薩や雲取、甲武信、瑞牆などは良い位置に小屋がある。1泊してゆっくり登るという選択肢が考えられるのである。
しかし武尊にはそういう拠点は無い。国立公園等に指定されていないため、その気になれば幕営というのも可能なのかも知れないが、それはそれで別のハードルが上がる。
なので基本はあくまでも日帰り登山となるのだ。
当然ながら体力的・ペース的にある程度の水準が要求されるわけで、やはり少し難易度が高い。
そして登るとなれば通りたいのが不動岳の鎖場ルート。
ここは健脚向きとされ、昭文社地図でも不動岳〜前武尊間は破線ルート扱いだ。
少なくとも初心者が気軽に通れる道とは言い難い。
実際に通ってみて、その急登っぷりにはなかなかに疲弊した。
健脚向けというと体力に自信のある人なら行けちゃうような印象を受けるが、正直なところ体力だけの問題ではない。
特に鎖場に関しては意外に難易度が高い。距離は短くないので十分に集中すれば乗り切れる人が多いとは思うが、鎖に慣れていない人にはおススメできない。
通常、鎖場は鎖に頼らず、あくまでもバランスを取るための補助としてのみ鎖を使用する。
実際のところほとんどの山の鎖場は、基本は両足だけでも登って行けるようなところが多い。
不動岳から前武尊へ向かう途中にある鎖場は、そういうわけにはいかなかった。鎖を手掛かりとしなければ通過できなかった。
もちろんこれは私自身の技術力の問題でもあるのだろうが、少なくとも鎖場天国と呼ばれる両神山の八丁峠コースよりも、こちらの鎖場のほうが難しかったように思う。
八丁峠は鎖場の数がやたらに多いので全体を通しての比較はできないにしても、一つ一つの難所の難しさでは不動岳のほうが上ではないだろうか。
ちなみに今回、不動岳のピーク上には登れなかった。
途中まで岩を這い登ったものの、それ以上は自信がなくて手が止まった。不安を感じたら無理すべからず、で諦めた。
前武尊を過ぎ、剣ヶ峰を目の当たりにしてみると、その巨大さは想像以上で感銘を受けた。
ピラミッドか雪国の屋根を思わせるような鋭い三角形の岩峰はダイナミック。
ちょっとお遊びで登ってみられるようなピークかと思いきや、とてもじゃないが無理だ。
剣ヶ峰を巻き終えた辺りでもここがヘバッた。
珍しいことだ。
前半の怒涛のような急登と危険な岩場の連続でバテたのか、おやつ持ってこなかったせいか。
コンディションが絶好というわけでもなかったのだろうとは思う。だいぶトレーニングはサボってるようだし。
にしても、ヘバるのは珍しい。
まぁ、今回は私の登りたい山ということで連れてきたので、もここ自信が興味のある山というわけでもなし、あまりモチベーションも上がっていないのだろう。
登ろうと思わないのであれば、それはきっと登らないほうがいい。
根性論を指示する気はないけれど、やはり一番必要なのは登りたいという気持ちだ。嫌々登る山なんて辛いだけで楽しくは無い。
登りたかった山だけに、やはり楽しく登りたいものだ。
なので残念だが今回はここでおにぎりでも食べて引き返そう、ということでおにぎりを食べた。
するとおもむろにもここが元気になったので山行を継続することにした。
シャリバテか?
その先もヌルいとは言えない道のりが続いた。
家ノ串への登りは短いながらも急登だったし、その先は細い岩稜の尾根道だ。
が、紅葉の始まった武尊の稜線は美しく、足を止めれば景色に癒される。
行く手には武尊山。右手には至仏山に燧ケ岳、左手奥には谷川岳。
この景色を見に来た、と言える。
前武尊から左カーブ気味に武尊を目指す稜線は、どことなく南八ヶ岳を彷彿とさせた。
山容はまるで似ていない。
硫黄岳で振り向いて、歩いてきた赤岳や横岳を眺める景色と、
武尊山から振り向いて、剣ヶ峰や家ノ串から延びる岩稜を眺めるのとが、感覚的に被るのかもしれない。
実際に歩いてみた武尊は、思っていた以上に険しく、思っていた通りに素晴らしい景色の山だった。
百名山に数えられる割には登山者が多くはない印象を受けた。
それもまた武尊の登り難さ故か。
再び訪れたい山の一つとなったが、もここにとっては少々辛い登山だったかも知れない。
[img]http://f.st-hatena.com/images/fotolife/w/wicket/20140720/20140720165100.jpg[/img][b][color=228B22]紅葉の時期で良かった[/color][/b]
前回、蜂にさされテンションだだ下がりのまま武尊山へ。
Mizが行きたい山のひとつらしい。
そして百名山らしい。
秋の日帰りが出来る百名山というとどーしても人混みというイメージで
その時期に行くと『もここ的もう二度と登りたくない百迷山』になってしまうのではという考えが浮かんでしまいイマイチ乗る気でもなかった。
前夜に『ヤマノススメ』というアニメで富士山を登る主人公が高山病にかかり辛くて膝を抱えて『辛いのに…なんで山に…』的なシーンを観て、それをおしゃべりしながら。
Mizは一番年長のめがねの子を無能と呼ぶ。
鎖場の場所や蟹のよこばいのところは体重が重い私にはえっちらおっちらと大変だったけれど怖いとかそういうのは大丈夫だっだけれど
上に鎖があって本来は使われていた道?的な下に『危ないから鎖場の下を通ろう的な踏み跡があったんだけれど…
そこに80cmぐらいの崩れて道が途切れているスペースがあったのです。
足の短いMizでもひょいっと歩いていってしまったけれどオラは
『ここのところに足の乗せたらくずれてずりっとなって落ちるかも』
とか考えちゃってまたげない(ノД`)
前武尊を進み、川場剣ヶ峰辺りの下りで先に進む元気が無くなり
「今日は止めてどこかで昼寝でもしているので一人で武尊山へ行ってきていいよ」と一人撤退宣言。
空を見上げると曇りに。
ホント、曇りになると頭が重くなって駄目なんだよ。
『辛いのに…なんで山に…』的なシーンをリアル再現してしまう自分。
あと、甘いものを車に置き忘れてくるという失敗。
軽く低血糖(´・ω・`)
おにぎり一個食べてしばらくしたら大丈夫になるかなと、Mizは武尊山へその後を着いて行ってちょこっと先を観て引き返そうと決める。
それから雲が晴れて青空に。
元気になる。
先に進むと紅葉が始まった山々が見事な事。
先に進むにつれどんどん良くなる。
家ノ串の先にある尾根上の岩歩きが怖い。
「体育の時の平均台は渡れるんだろ?それよりも広い所がどうして渡れない…これぐらい渡れなきゃどこも行けないだろ」
と言われる。
突然貧血でくらっとくるかもしれないじゃないか…。
靴と靴がひっかかって躓いてこけるかもしれないじゃないか…。
ここから落ちる原因を色々考えて怖くなっちゃうのだからしょうがないじゃないか(´・ω・`)
それから中の岳ジャンクション過ぎて三つ池過ぎて
人ともそんなに会わず景色も良く
「秋の日帰り百名山」も悪くないなぁと思いながら山頂に着くと人が一杯いて驚く。
写真を撮ったり一休憩して下山へ、山頂よりも色づく山々を感じられる稜線の方が良かった。。
帰り道はお日様の位置が変わり、紅葉が更に良い感じに見えるように。
桜の葉はもう散りはじめている赤。
ナナカマドも染まり始めていていい感じ。
緑・黄色・オレンジ色・赤と色々な重なり合っていて綺麗で良かった。
そして青空。
前武尊山からの下り道はめんどくさかった。
トイレ我慢してたから余計に長く感じた。
もっと早く進めたらトイレにも困らなかっただろうに…。
帰りにどこか行きたい山はないかと言われたけど
これからの時期紅葉シーズンでどこも混むかと思うと行きたいお山が思い浮かばないんだ。
「想い出の山」写真&レポートコンテスト 「山行記録部門」 by モリパーク アウトドアヴィレッジ(MOV)
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