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Yamareco

記録ID: 5324595
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
日光・那須・筑波

男鹿岳〜鹿又岳〜日留賀岳/横川から周回

2023年04月01日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
10:51
距離
21.9km
登り
1,506m
下り
1,501m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
10:27
休憩
0:23
合計
10:50
9:23
9:24
14
9:38
9:39
41
10:20
10:20
80
11:40
11:53
91
13:24
13:32
182
16:34
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2023年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
ワイルドフィールズおじかのゲート手前の余地に駐車。周辺は5台程度の駐車は可能。
コース状況/
危険箇所等
林道の序盤は概ね整備され歩きやすいが,やがて崩壊し、藪化した荒れた様相に一変。この辺りから一気に積雪量も増え、歩調を乱される。
男鹿岳への尾根取り付きは渡渉するが、水位も低く飛び石にて可能だった。
渡渉した先、取り付き手前はやや崩壊気味で手も使う。
尾根は序盤は細尾根で傾斜が強く、藪もやや密。木登りの様に手足を使うほどだが、やがて斜度も緩む頃になると、西尾根が近い。
ここから先は膝下程度の笹からやがて腰高で密藪の急登となるが、間もなく雪量も増え、クラストした雪面と相まって歩きやすくなる。ここでアイゼンで換装。
やがて北西尾根からのルートと合流すると山頂へのスカイラインが現れる。徐々に斜度も緩むとともに周囲が疎林となり、空が開けると山頂は近い。
山頂は東側の那須岳方面の展望あり。

男鹿岳から鹿又岳方面の稜線は雪が断続的に途切れ、瓢箪峠から先の尾根筋では早い融雪のせいでシャクナゲとコメツガ、笹の強烈な藪漕ぎに見舞われる。
特に鹿又岳山頂手前付近は密で消耗。稜線上は部分的に踏み跡も散見されるが、全体的に藪で荒れ気味、直ぐに不明瞭となる。
小さなピークは基本、わざわざ極悪藪に突入する戦略的意義は無く、基本廃道の塩那道路を歩くが、部分的に融雪が進み路面が露出した部分があるものの、多くは積雪で埋まり危険なトラバースを強いられる部分が多い。この辺は危険は低いが時間を浪費する密藪漕ぎか滑落の危険を孕む雪面トラバースの選択となる。

塩那道路のヘアピンを過ぎると現れる日留賀岳への山頂を目指し雪面とシャクナゲ・コメツガ幼木の藪漕ぎのバトルが再開する。藪全体的に言えることだが、どんなに薄く、不明瞭でも踏み跡(人間か獣かにかかわらず)が見つけられるかどうかで通過時間に大きく差が付くため、極力闇雲に藪に突っ込むことは避けたい。

日留賀岳分岐から日留賀岳までは、これまで途切れがちであった雪が繋がり途端に歩きやすい尾根となり、難無く往復できた。

今回、周回に選択した桃ノ木峠へ続くルートだが、いきなり下降点からこれまで以上のシャクナゲ・コメツガ幼木の密藪の壁に阻まれる。僅かな踏み跡があるかと淡い期待もあったが、その想定も裏切られる。
止む無く覚悟を決め、藪中に身を沈める。藪枝の強烈な反発に抗わないと尾根筋を外し復帰に要す労力が倍増するため注意。ただし、この極悪藪の急斜面も距離にして僅か約100m程度か。ただしこの区間は本ルート上、また過去経験した密藪の中でも最も酷い藪の一つ。登りでは決して使いたくないと感じた。

斜度と藪の密度が緩むと途端に歩きやすくなるが、午後の気温上昇に伴い時には股下までの踏み抜きで消耗。顕著な小岩峰を越えると、シャクナゲ・コメツガの藪から笹藪に植生を変わり、快適になる。

下降路として使う1471p手前からは踝丈の笹となり、雪もほとんど消失したため、ここでアイゼンを解除。
この先、再びの強烈な藪漕ぎも警戒したが、全くの杞憂であった。
藪は消え、斜度はかなり急だが、それだけ。上部の酷い藪漕ぎに比べると拍子抜けするほど特に障害もなく林道へ着地。
ワールドフォレストおじかから。到着が遅れ予定の1時間遅れの5:45より寝不足のまま出発。
ワールドフォレストおじかから。到着が遅れ予定の1時間遅れの5:45より寝不足のまま出発。
林道はしばらく雪はなく快適だったが、後半から林道の荒廃とともに積雪が顕著になる。
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林道はしばらく雪はなく快適だったが、後半から林道の荒廃とともに積雪が顕著になる。
崩壊した林道。一本橋のような擁壁の上を歩く。
崩壊した林道。一本橋のような擁壁の上を歩く。
西尾根へ繋がる尾根の取り付き
西尾根へ繋がる尾根の取り付き
序盤は藪の急登。
序盤は藪の急登。
明瞭な踏み跡は見当たらない。
明瞭な踏み跡は見当たらない。
西尾根上部は一面雪で覆われ、歩き易い
西尾根上部は一面雪で覆われ、歩き易い
斜度も緩むと山頂へのビクトリーロード。この辺りから北西尾根からと思われる先行者の踏み跡あり。
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斜度も緩むと山頂へのビクトリーロード。この辺りから北西尾根からと思われる先行者の踏み跡あり。
男鹿岳山頂から那須連山。三本槍岳、朝日岳、茶臼岳が見える。
ここで愛知県から遠征してきたという先行者と写真を撮りあい、暫し山談義。
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男鹿岳山頂から那須連山。三本槍岳、朝日岳、茶臼岳が見える。
ここで愛知県から遠征してきたという先行者と写真を撮りあい、暫し山談義。
大佐飛山(左)。
時間的にも早いため、予定通り縦走へ。先行者より瓢箪峠までの同行の申し出あり、同伴する。
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大佐飛山(左)。
時間的にも早いため、予定通り縦走へ。先行者より瓢箪峠までの同行の申し出あり、同伴する。
気温上昇の影響で藪の露出が顕著。先が思いやられる。
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気温上昇の影響で藪の露出が顕著。先が思いやられる。
女鹿岳より先を望む。
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女鹿岳より先を望む。
稜線通しで歩く。左手より廃道の塩那林道が合流。
稜線通しで歩く。左手より廃道の塩那林道が合流。
記念碑と非難?小屋。スルーして進む。
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記念碑と非難?小屋。スルーして進む。
遠目では判別困難だったが、想定以上に融雪の進みが早く、序盤から早くもプチ藪漕ぎに。
遠目では判別困難だったが、想定以上に融雪の進みが早く、序盤から早くもプチ藪漕ぎに。
鹿又岳。山頂手前から酷い藪漕ぎを強いられました。今回ルート上でワースト2位(1位は日留賀岳分岐から桃ノ木峠への下降区間)でした。山頂から先は藪枝の反発は強いが下道の明瞭な踏み跡あり。
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鹿又岳。山頂手前から酷い藪漕ぎを強いられました。今回ルート上でワースト2位(1位は日留賀岳分岐から桃ノ木峠への下降区間)でした。山頂から先は藪枝の反発は強いが下道の明瞭な踏み跡あり。
鹿又岳山頂から日留賀岳を望む
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鹿又岳山頂から日留賀岳を望む
本日2つ目の避難?小屋。この辺りから鹿又岳手前ピークまで稜線を外れ廃林道へルートを取る。
本日2つ目の避難?小屋。この辺りから鹿又岳手前ピークまで稜線を外れ廃林道へルートを取る。
塩那林道のヘアピンを越えると前方に日留賀岳へ続く長大な稜線が現れました。
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塩那林道のヘアピンを越えると前方に日留賀岳へ続く長大な稜線が現れました。
稜線上、西側は融雪から藪の露出が目立つ。基本、雪を繫いで歩くが、時折、東側に現れる踏み跡も直ぐに途切れ、酷い藪漕ぎでペースが上がらない。
稜線上、西側は融雪から藪の露出が目立つ。基本、雪を繫いで歩くが、時折、東側に現れる踏み跡も直ぐに途切れ、酷い藪漕ぎでペースが上がらない。
振り返る。
踏み跡が無くなると藪に突っ込むことを繰り返す。
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踏み跡が無くなると藪に突っ込むことを繰り返す。
雪より藪が目立つようになり、この先の労力を想いうんざりするw
雪より藪が目立つようになり、この先の労力を想いうんざりするw
日留賀岳山頂までは至近に見えるが、藪漕ぎで時間を取られ見た目より遠く感じる。
日留賀岳山頂までは至近に見えるが、藪漕ぎで時間を取られ見た目より遠く感じる。
振り返る。上からみると藪の方が主体に見えるw
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振り返る。上からみると藪の方が主体に見えるw
日留賀岳より桃ノ木峠への分岐へ戻る。
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日留賀岳より桃ノ木峠への分岐へ戻る。
桃ノ木峠方面への踏み跡を探すが見当たらず。藪壁にやむなく突っ込む。距離は短いが、これがまぁ酷い藪で、本日のワースト1でした。登りでは決して使いたくありません。
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桃ノ木峠方面への踏み跡を探すが見当たらず。藪壁にやむなく突っ込む。距離は短いが、これがまぁ酷い藪で、本日のワースト1でした。登りでは決して使いたくありません。
藪地獄を抜け桃ノ木峠方面を見下ろす。ルート後半になってようやく連続した雪面歩きが出来るようになる。
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藪地獄を抜け桃ノ木峠方面を見下ろす。ルート後半になってようやく連続した雪面歩きが出来るようになる。
。。。と思ったのも束の間、真直ぐ歩けず。この辺りから雪の残る南面斜面より藪の露出した稜線通しの方が歩き易くなる。
。。。と思ったのも束の間、真直ぐ歩けず。この辺りから雪の残る南面斜面より藪の露出した稜線通しの方が歩き易くなる。
あれほど酷かったシャクナゲも消え、笹薮主体となり、快適に歩を進める。
あれほど酷かったシャクナゲも消え、笹薮主体となり、快適に歩を進める。
前方は1618ピークか。
前方は1618ピークか。
標高点の工作物あり。ここから笹も踝丈程度となり、前進の障害は無くなる。
標高点の工作物あり。ここから笹も踝丈程度となり、前進の障害は無くなる。
下降路に選択した1471Pのピーク。人工物は発見できませんでした。
下降路に選択した1471Pのピーク。人工物は発見できませんでした。
下降路は標高1000m付近までマーキングは見かけませんでしたが、明瞭な踏み跡がありました。
下降路は標高1000m付近までマーキングは見かけませんでしたが、明瞭な踏み跡がありました。
斜度は急ですが、ただそれだけ。藪が無いだけで歩き易く快適に下降していきます。
斜度は急ですが、ただそれだけ。藪が無いだけで歩き易く快適に下降していきます。
見上げる
標高1000m付近から作業道に合流。
標高1000m付近から作業道に合流。
林道に着地しました。
林道に着地しました。
10分程度歩いて駐車地の施設まで戻ってきました。お疲れ様でした。
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10分程度歩いて駐車地の施設まで戻ってきました。お疲れ様でした。

装備

個人装備
ピッケル アイゼン(ぺツルレオパード) スノープラック※使用せず お助けヒモ(14m)

感想

三百名山で栃木百名山でもある男鹿岳。雪が無いと藪漕ぎ必至なので、藪漕ぎを好まない最近の私は積雪期、それも林道開通直前の残雪期を狙っていましたが、最近の気温上昇続きに融雪が早まり、長大な雪稜歩きはかなわず、藪漕ぎに難儀する山行になってしまう等、訪問が遅きに失した感があります。あと2週間早ければもう少し快適だったでしょう。
この山域は秘境感が強く、まだまだ魅力的な山が多いので、積雪期に積極的に訪れたいです。

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