乙妻山
- GPS
- 07:56
- 距離
- 17.3km
- 登り
- 1,561m
- 下り
- 1,559m
コースタイム
- 山行
- 8:04
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 8:44
08:34 佐渡山コル -> スキー滑降
09:00 2297点東尾根取付き -> シール登行
12:10-12:37 乙妻山 -> スキー滑降
13:28 氷沢川1394m -> ステップソール歩行
13:47-14:00 氷沢川1411m地点 -> シール登行
14:47 佐渡山コル -> スキー滑降
15:35 戸隠大橋
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
大橋の駐車スペース。10台ほど駐車可能だが、6時半の時点でほぼいっぱいでギリギリ停められた |
写真
感想
[b]■総括[/b]
乙妻山といえばなんといっても北東斜面の新雪パウダーが有名ですが、行程が長いため、ラッセル(または途中泊)が必要な時期にはちょっと厳しいかな、と思っていました。
しかし雪が落ち着いていれば十分日帰り可能な距離(高度差)ですし、新雪じゃなくても一度は滑ってみたい。ということで、晴天続きのこの日、行ってみました。
さすがに時間はかかりましたが、思ったほどバテることはなく、意外と順調に登ることができました。山頂からの北アルプス・頸城三山などの大パノラマも素晴らしかったです。
そして北東斜面。さすがのスケールでしたが、登りやすい日を選んだだけに雪はカチカチ。しばらく無難に滑っていたのですが、途中で転んで足を捻挫し、以降は足を庇って腰砕けの滑降になってしまいました。
それでも以前から課題としていた山ですし、天気にも恵まれ、非常に充実した山行ができました。
[b]■記録[/b]
6:50 1139m 大橋発。しばらく平坦な林道をシール登行し、30分ほどで黒姫山分岐。佐渡山に向かって左側の林道を進む。
10分ほど歩いてから、佐渡山コルに向け小沢の右側を登る。雪はまだ硬く、シールがあまり利かずに一苦労。
登るにつれ傾斜はきつくなり、ますます滑りやすくなる。佐渡山コルはもっと左なのだが、登りやすそうな斜面を選んでいたら右へ右へと出てしまい、結局佐渡山へ続く尾根上を登ることになってしまった。
気がつくと佐渡山コルと同じ高度まで登っており、ここからコルに向かって長々と左にトラバース。
8:34 1584m 佐渡山コル。いったんシールを外して氷沢川まで最初の滑降。気分の良いブナの疎林帯だが、まだ雪は硬く、それほどは楽しめない。
氷沢川まで滑り降りたら、乙妻山の登り口に向かって河畔を進む。いちおう下流に向かうことになるが、傾斜はほとんどなく、滑走を楽しめるほどではない。
8:59 1449m 高妻山からの沢(通称中妻沢)の右俣・左俣出合。
登りルートは2つあり、右俣・左俣の間の高妻山〜乙妻山稜線2297点(通称中妻山)東尾根を登るか、もしくはさらに氷沢川河畔を歩いて、滑降ルートと同じ高妻山北東斜面を登るかのどちらかだが、今日は前者の尾根コースを登ることにする。
傾斜は全般的にきつめだが、日当たりは良いので雪はそれなりに緩んでおり、シール登行でも問題はない。といっても直登は無理で、単調なジグザク歩きが長いこと続く。
10:30 1912m 中妻山東尾根1912点。この辺りは尾根が細く、針葉樹も密集しているため、いったん尾根を避けて右からトラバース。その先は再び見通しが良くなり、正面に高妻山〜乙妻山の稜線が一望できるようになる。尾根上はもうほとんど木もなく、稜線に向けひたすらジグザグに登っていく。
11:46 2266m 高妻山〜乙妻山稜線(中妻山北側)。やっとここまで着きました。
これまで見えていた頸城の山々に加え、白馬三山など北アルプスも思った以上に間近に見えるようになる。長野市側からアクセスしているため忘れがちだが、実はだいぶ西に入っているので白馬も意外と近いのだ。
あとはこの絶景の中、乙妻山まで稜線上をのんびり登るのみ。
12:11 2312m 乙妻山山頂。展望はさらに増し、360度遮るものがない大パノラマが目の前に広がる。特に頸城・海谷の山々を一望にするのは初めてなので新鮮に感じる。
風は強いが休憩を躊躇うほどではなく、気温も高いのでここで2回目の昼食(長丁場なので中妻山東尾根の途中で1回昼休憩している)。
12:37 滑降開始。稜線上を少し戻り、適当なところから北東斜面にドロップ。
登ってきた尾根はそれなりに雪が柔らかくなっていたが、こちらはまだカチカチ。滑るのに困るほどではないが、あまり快適ではない。今日はステップソールの軽量板で来ているため、このような高速バーンはあまり得意ではないのだ。
それでもなんとか格好良く滑ろうとしたところ、急斜面で転倒。左板のテールが雪面に深く突き刺さるが、転倒の勢いで強引にもぎ取られるようにそのまま回転。プラブーツを履いているにも関わらず足首が悲鳴をあげる。
滑落はすぐに止められたが、左足を捻挫。滑れないほどではないが、傾斜の強いところでは足を支えきれずに何回か尻餅をつく。せっかくのこの大斜面、雪もだいぶ柔らかくなってきたのに、以降は腰砕けで滑ることになる。
13:10 1750m この辺りからは斜度が緩くなり、この足でも快適に滑れるようになる。ところどころ白い新雪のストップスノーが混じるものの、全般的にザラメ雪で滑りやすい。
やがて沢も明瞭になってきて、広葉樹林の滑降となる。まだ氷沢川には達していないはずだが、いかにも春の河畔の滑降という感じで気分が良い。
13:28 1394m 氷沢川河畔。この先はちょっとしたゴルジュ状になっていて、左岸急斜面を100mほどトラバースすることになる。氷沢川の上流に向かうことになるため、先行パーティーはここでシールを付けている。しかしまだほとんど傾斜はないため、ステップソール板の自分はそのまま歩き続ける。
ゴルジュ帯を抜けたら再び広い河畔。歩きやすそうなところを求めて右岸と左岸を行き来する。行き来といってもすでに水流が表出しており、貧弱なスノーブリッジが点在するのみ。渡るときは結構ドキドキ。
13:46 1410m ステップソールでの登行に無理が出てきたので、ここでシールに切り替え。その後右岸に渡り、佐渡山コルに向け少しずつ左上に登っていく。体は疲れているが、標高差は150m程度しかないし、登りやすい斜度なので思ったほどの苦労はない。
14:47 1581m 佐渡山コル。もう15時近くになってしまったが、後は下るのみ。
下りに使う尾根は狭く、木もそこそこ生えているが、まあ春スキーコースに有りがちな斜面だ。滑りやすい雪質なので、無難に滑っていける。
しかし途中でコースミス。途中で尾根を下りて左の沢の向こうに出なければならなかったのだが、尾根の末端近くまで滑り降りてしまったのだ。左の沢はもはや水流がゴウゴウと渦巻き、徒渉なんてできない。
しょうがないので登り返し。どの辺りで沢を越えられるか予想付かないが、まあそうひどいことはあるまいと、シールを付けずにステップソールのまま登り返す。幸い、ちょっと上にピンポイントで沢を越えられる箇所があり、20mほど登り返しただけで済んだ。
その後ほどなく林道に合流。あとはターンも何もせず突っ立ったままトレースに乗って滑っていける。とはいえ太股はもう限界で、突っ立ったままなのに痙りそうになるのをこらえながらなんとか大橋に到着する。
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