燕岳
- GPS
- 10:42
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 1,462m
- 下り
- 1,468m
コースタイム
- 山行
- 4:45
- 休憩
- 2:31
- 合計
- 7:16
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
合戦小屋からはチェーンスパイクなどの雪山装備が必要。 |
その他周辺情報 | 燕岳登山口に中房温泉湯原の湯、950円。 |
写真
感想
北アルプスを代表する山の一座として知られ、女王の名を持つ燕岳。
由来を調べたことはないが(後で調べたら高山植物のコマクサの群生が山頂周辺にあるからとのこと)、気品と気高さを感じさせる山容、人々を受け入れる寛容な山頂は、多くの登山者を魅了するに十分である。
合戦尾根を登ると見えてくる常念の稜線、燕山荘に至ると姿を現す北アルプスの名高き山々。これらを一望するのに燕岳は非常に優れており、燕山荘で泊まることで最高のロケーションの中で山の時間に酔いしれることが出来る。登りやすく山の醍醐味を堪能しやすいところが、北アルプス入門の山と呼ばれる所以である。
遠方からアクセスして登る我々では、北アルプスの山は一筋縄ではいかない。
眠気で朦朧とした意識の中で登り、後半は高山病とはいかずとも呼吸を意識しなければ脚もすぐに止まってしまう。山頂を踏んでテント場に戻り、マイホームに入ればあっという間に夢の中だ。
天候が良いので寝袋は春夏仕様を持ち込んだが見通しが甘く、ソフトボトルにお湯を入れて抱きしめながら眠った。
2日目、十分な睡眠で復調した身体で下山。3日間の計画が組めればここからが楽しい時間だが、大天井岳へ続く稜線に想いを馳せながら燕岳を後にした。
雷鳥との再会、ブロッケン現象で幻想的な時間を過ごすなど、濃厚な山旅であった。
いつも通りぺぺさんと日程だけ合わせて、あとはどこへ行くかはお任せしてテント泊。何ヶ所か候補を上げてもらい、自分が希望を伝える。さらに天候次第では行き先は変わってゆく。が、今回は候補を1つ伝えてみた。安易ではあるが、『岳人』の最新号に載っていた燕岳へのルート。北アルプスには行きたいと思ってはいるがあまり行けていない、また、残雪期に技術的に難しくはないという自分にとっては魅力的な要因があった。直前まで、天気予報を確認して行くことになった。
第一駐車場から燕岳登山口へ行き燕岳へ。急登の樹林帯を登って行く、整備されていて登りやすい。第一・第二・第三・富士見ベンチと良い塩梅に休憩箇所もある。普段登る山とは違う風景や登山客の感じに気持ちが高揚した。合戦小屋に着くと、森林限界を超えるので、雪が出てくる。チェーンスパイクを装着する。会社から家に帰り、夕飯・風呂後に寝ないでぺぺさんの地元に向かい、車に乗せてもらう(車では少し寝させてもらったが)という強行なので、疲れが若干出ていた。
合戦沢ノ頭までは久々の雪を味わいつつ登るが、やはり使う筋肉が少し変わり徐々に疲れが溜まっていった。急な箇所はあるが、危険というほどでもないとおもう。合戦沢ノ頭からは雲ひとつない快晴の中に少し燕山荘も見え気分が上がる。大天井岳方面の稜線も間近に見える。
燕山荘までは森林限界を超えた雪の稜線を行く。少し雪は緩い箇所があったが、トレースがあるので気をつけて登っていった。大天井岳方面には見たらすぐ分かるあれだなと思える、槍ヶ岳が見える。合戦沢ノ頭から燕山荘まで近く感じるが、歩いて見ると、まだ着かないのかと思い知らされた。燕山荘最後の登りに差し掛かるところで、看板があり、チェーンスパイクを外した。
登り切ると大天井岳、槍ヶ岳、去年登った双六岳などなど雪を被った山々の圧巻の風景を望める。登りきったところは裏にあたり、燕山荘の玄関までぐるりと回っていると100mという看板がある。玄関に着く前に、大天井岳・槍ヶ岳・常念岳方面という看板があり、その方面のルートもいつかは行きたいなと思った。
燕山荘玄関に着くと、テント場にはまだ誰もいなかった。受付を済ませて、テントを張り、簡単にエネルギー補給をして燕岳へ向かう。晴れた空に向かいの雪の黒部方面の山々を眺めて、夏に再度チャレンジしてみたいという気持ちが出てきた。去年は荒天予報が出ていたので、双六小屋テント泊するだけで下山した。燕岳へは雷鳥がいないか注意し。身軽な格好の気持ち良さを味わいながら軽快に歩いた。燕岳からは先の餓鬼岳やまた黒部方面を眺めて寒い中少し滞在した。燕山荘の帰る途中に飛んでゆく雷鳥を1匹目撃した、一瞬でよくわからなかったが。
テントに戻り、山と高原地図やKindleの山関連の本をパラパラとして過ごして16時ごろから夕飯。レトルトカレーがメイン。その後に小屋前にいると、ぺぺさんに声をかけられ、ブロッケン現象だ。と。なんだか不思議な感覚に陥った。安曇野方面だけに霧がかかっていた。安曇野方面の街を見下ろせる。大分寒くなってきたので、テントに戻りいつの間にか寝ていた。
かなり冷え込み、風もびゅーびゅーと吹いていて、寒いと感じ目覚め、寝るの繰り返し。朝起きると、水は少し凍っていた。湯を沸かし朝飯を食べて、テントの前室を開けると朝焼けが見えた。テントの撤収には風とペグの凍りつきに時間がかかる。燕山荘出発時には風が落ち着きはじめていた。下山開始して燕山荘の裏口へ向かっていると、雷鳥を2羽発見した。出会えてよかった、小さくて可愛らしい。
下り始めると風は止んだ、すこぶる快調に歩ける。昨日よりも雪はしまっていて歩きやすかった。また、登ってくる登山者も昨日よりも大分多いと感じた、明日が土曜日だからだろうか。天気も良く、気温もちょうど良くて気持ちよく下山できた。
下山後は中房温泉湯原の湯に浸かり、疲れを癒した。
北アルプスに天気も最高、人も少なく静かで素晴らしい山行だった。
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