奥武蔵ロングトレイルレース105K
- GPS
- 33:22
- 距離
- 109km
- 登り
- 7,996m
- 下り
- 7,993m
コースタイム
- 山行
- 18:28
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 18:43
- 山行
- 14:00
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 14:10
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
第1回 奥武蔵ロングトレイルレース105K 《大会競技概要》 1.開催日 2023年6月17日(土)・18日(日) *雨天決行 2.会 場 飯能市中央公園(スタート・ゴール) 3.日 程 6月16日(金) ロング受付 受付会場:飯能市民会館 受付時間:15時〜21時まで 6月17日(土) スタート 5時00分 フィニッシュ関門 19時00分(18日) 4.コース 距離 105km ・ 獲得標高 8,300m 中央公園(スタート)−天覧山―天覚山−大高山−子ノ権現−竹寺−原市場− 大峰山−小沢峠−黒山−ノーラ名栗−蕨山−ウノタワ −武川岳−山伏峠− 伊豆ヶ岳−正丸峠−虚空蔵峠−刈場坂峠−ツツジ山−ビジターセンター(旧北川小学校) −関八州見晴台−高山不動−顔振峠−阿寺諏訪神社−ユガテ−長念寺−釜戸山 −永田−中央公園(ゴール) 5.参加料金 26,000円(105km) 6.制限時間 スタートから38時間以内 7.関 門 スタート 5時00分 ノーラ名栗 19時00分(14時間) 17日 名栗げんきプラザ 3時00分(22時間) 18日 ビジターセンター(旧北川小学校) 8時00分(27時間) 18日 長念寺 16時00分(35時間) 18日 *ゴール 19時00分(38時間) 18日 ドロップバッグ A4、名栗げんきプラザ(62km地点)で大会側に預けた装備品を受け取ることができます。また、必要なくなった装備品(必携装備品以外)を預けることができます。 必携装備品 ◎受付時に配布されたゼッケン及び計測チップ ◎マスク(口と鼻を覆い飛沫を防止できる物でも可) ◎エントリーの際に番号を届け出た携帯電話 ◎各自必要な飲食料 ◎携帯コップ(ペットボトルは不可) ◎コースマップ(大会HPからダウンロードするか、ランニングウォッチやスマホにダウンロードして携帯してください) ◎フード付きレインジャケット(完全防水、透湿機能を持ち、縫い目をシームテープで防水加工してあるもの) ◎サバイバルブランケット(身体を覆えるサイズ) ◎保険証(コピー可) ◎ライトと予備バッテリー(ライト2個でも可) ◎夜間走行時、後方から視認しやすくするために、反射板やフラッシュライトなどをザックに付ける |
その他周辺情報 | 食事 ぎょうざの満洲 飯能駅前店 所在地: 〒357-0038 埼玉県飯能市仲町10−1 営業時間: 11:00〜21:00 電話: 042-983-9666 後泊のホテル ホテル・ヘリテイジ飯能 所在地: 〒357-0038 埼玉県飯能市仲町11−21 電話: 042-975-1313 |
写真
装備
MYアイテム |
Norizo
重量:-kg
|
---|
感想
◉準備編
ウルトラトレイルマウントフジのエントリー資格※を得るために、100km超の大会を探していたら、見つけた大会。
あまりよく考えずにポチッとエントリー。
※一般エントリー開始日の2年前から前日までの間に、国際トレイルランニング協会(ITRA)がポイントを認定しているレースに出場・完走し、規定ポイント(FUJI:最大3レースで10ポイント以上)を獲得すること。
距離105km、獲得標高8,300mと特に獲得標高がすごい。「トレニックワールド 100mile & 100km in 彩の国」(彩の国)の100mileが距離162.9km、累積高低差 10,067mだから、どれだけすごいかがわかる。
最初は、過去に121kmのトレイルレース(阿蘇ラウンドトレイル)は1回走っているし、まー、何とかなるかと思ったけど、累積標高を見たらやばいと思って、試走などで奥武蔵に通ったり、平日は傾斜をつけてトレッドミルで練習した。
前月はおかげで累積標高は8000mは優に超えたと思う。
◉スタート
スタート前の会場はゆるりとした雰囲気で、くまさんたちと会えて、緊張感なく過ごせた。車中泊した駐車場からも徒歩5分くらいと近くよかった。
スタートは、ウェーブスタートで、以下の基準に従って自己申告で行う。フルマラソンのタイムだったら、どちらでもいけるけど、105kのタイムだったら、Bグループスタートで正解だった。
Aグループ フルマラソン3時間30分以内、105kコースを24時間以内
Bグループ フルマラソン3時間30分以上、105kコース24時間以上
Aグループから10分遅れて、午前5時10分スタート。天候は晴れ、今日は暑くなる。日中は30度は超えるだろう。
序盤はウォーターエイド(WA)がある東峰までの9kmを進む。とにかく、序盤なので、ペースを上げないよう心がけたけど、久々のレースなのでついつい走ってしまうが、昨年の信越五岳トレイルランニングレースのように序盤から足が攣る失態はしなかった。
OS1(500ml)、2RUN(ツゥラン)、MAG-ONボディローション(マグネシウムローション)と足攣り対策はバッチリ。おまけに背中には凍らしたハイドレーションパック(2L)を背負って、暑さ対策も万全だ。
◉子ノ権現(A1:17.5km)〜原市場
問題なくWAの東峰は通過。
次は子ノ権現までの8km、奥武蔵らしい登り下りが続く。登りで力がなくなった場合は、補給が足らない証拠。45分に1本ジェルを飲むのが基本だが、関係なく積極的にジェルを飲む。子ノ権現までに、6本くらいは飲んだだろうか。
おかげで子ノ権現まで無事辿り着けた。
子ノ権現(ねのごんげん)でやっとエイドステーション、バナナ、クリームパン、羊羹を食べ、水を補給し、粉末でOS1を作る。最初のエイドだから選手でごった返している。
ここで地べたに座りこんだ、しょーこさんと会う。心なしか元気がなさそうで、11km地点あたりから登りも下りも脚に力が入らず走れないとのこと。補給をしっかり摂った方がいいなどと話をした。
★エイド滞在時間 約6分
子ノ権現では、子の山売店の女将さんがミントとレモングラスのハーブティーを振舞ってくれた。甘いものばかりで甘くなった口の中がさっぱりした。ハーブティーは彩の国のスイーパーの時も飲んでいて。女将さんには感謝。また来たいと思った。
全行程を通じ、コース上に茶屋があるが、レース中は営業をしてくれているので、その存在はとてもありがたかった。
ここから原市場までは、彩の国のスイーパーや試走でも通っており、道の状況を知っていたので、安心して走れた。ここの区間では、しょうこさん、寺西さん、ヒデさんとも会え、気持ち的にもいい感じで楽しく走れた。
◉原市場(A2:27km)〜小沢峠・黒山
原市場のエイドに到着、ここは鹿肉うどんがありとても美味しかった。
また原市場の街中には自動販売機が数台あるので、冷たい飲み物を補充できるのもありがたかった。
★エイド滞在時間 約10分
時刻は午前11時すぎ、暑さが増す中、中盤の山場、黒山(標高842m)を目指す。
次のエイド ノーラ名栗までは16km、ここは区間は距離が長いので、水分は3L(500mlボトル×2,ハイドレーション2L)を装備。この区間も試走はしているが、先は長いので無理せず進む。最後の90km地点までは脚を残すことを念頭にゆっくりと進んだ。
それでも、ここのルートだけで1000mは登るのでヘトヘト。この頃になるとピークにたどり着く度に、抜け殻のようになった人がポツンと座っていたりする。それぐらい、みんなヘトヘトだったと思う。
そんな中、小沢峠にあった私設エイドには救われた。バナナとチョコをいただき、エネルギー補給、気持ちを切り替えて黒山を目指す。
黒山までの登りでは、選手の中にインスタグラマーのゆりさんがおり、抜きつ抜かれつの状況で、ゆりさんのお知り合いの人も含めて、「ゆりさんトレイン」ができていた気がするが、ついては行けず、マイペースで進んだ。
権次入(ごんじり)峠(標高892m)の下りで、たまたまマーシャルで登ってきたホリピに会って、とても嬉しかった。再び元気が出て、下りは淡々と進むことができた。
◉ノーラ名栗(A3:43km)
ここは、売店や自動販売機もたくさんあるので、冷たい飲み物、アイスなどには事欠かなかった。エイドのボランティアの方々が元気で地元と密着した大会なんだと感じた。
ここでは、なおやさんやゆっこりんにも会えて、気力も出て次に向かう準備を整えた。
さあ、日中を耐え切ったので、夜の部へ出発。
ヘッドライトを装着し、ここからはストックも使用が可能なので、とても心強い。
次のエイド 名栗元気プラザまでは区間最長の19km、そしてコース最高峰(大持山の肩 標高1244m)を通る。長くなりそう。
大会運営の髭を蓄えた外国人の方と以下のやり取りをして、気持ちを新たにエイドを出発した。
(外国人の方)「水は何リットル持った?」
(自分)「 3リットル持っています。」
(外国人の方)「じゃあ、大丈夫。」
(自分)「ハイキング気分でのんびり行こうかと思います。」
(外国人の方)「時間は大丈夫だから、気をつけて。」
★エイド滞在時間 30分
◉有間山の急登
ストックを使えるようになったため、比較的傾斜の緩やかな金比羅尾根はいいペースで淡々と登ることができたが、蕨山あたりになると急登が出始め、有間山(橋小屋ノ頭 標高1163m)手前などはさらに長い急登があり、とてもしんどかった。ここから先、大持山の肩へ向かうまでは、ほんとにしんどかった。
登りが続いたせいか、右足膝の外や右ふくらはぎに痛みが出ていた。その都度、マグネシウムローションを塗り対応した。少しは効くようだ。
◉鳥首峠 下り危険
登りも大変だったが、脚に痛みが出ていたので、鳥首峠への下りが急でとても怖かった。この場所は夜間疲弊した状態で通過するのは、結構危険だろうと思ったが、しっかり危険箇所にはボランティアの立哨がおり注意喚起をしていた。
有間山からの先は、夕暮れ時で見晴らしもよく景色が綺麗な稜線だったのだが、写真を撮る余裕もなかった。
有間山を登ったが、まだ、横倉山(標高1197m)、大持山の肩(標高1244m)、武川岳(標高1051.7m)とピークはまだまだ続く。踏ん張りどころだ。後続から元気な選手が比較的多く登ってくるが、先に行ってもらい、マイペースを堅持した。
名栗元気プラザまで行く選手の中に、千葉から参加しているよくしゃべる選手がおり、この間、抜きつ抜かれつという関係で、時々この先のコースの状況や距離を教えてくれる。一緒には行動はしていなかったが、ペースが一緒の人と常に話をしながら進んでいるので、遠くからでもよく話が聞こえる。よく話をする人だなぁと思いつつ、遠巻きにその話を聞きながら、後ろについていく形で、飽きずに山伏峠まで下ることができた。
◉名栗元気プラザ(A4:62km)
武川岳からの長い下りをやっとおり、名栗元気プラザには予定より1時間早い22:26に到着した。
ここではドロップバックの受取りと仮眠スペース(地べたにシートが敷いてあるだけだけど。)がある。エイドでは以下のことを行った。
・補給食・飲料の補給
・着替え(Tシャツ、ソックス)
・シューズ交換 ALTRA モンブラン → ALTRA ティンプ3
・仮眠(9分)→眠眠打破1本飲用
・トイレ
エイドではおにぎりや味噌汁を期待したが、すでにご飯とお湯しかなく。自前の魚むすび(マルハニチロ)とお湯、ミックスフルーツでお腹を満たした。他の選手はカップラーメンを食べている人が多く、自分もドロップバックに入れた方がよかったと感じた。
★エイド滞在時間 約50分
◉伊豆ヶ岳・正丸峠
伊豆ヶ岳への夜間のトレイル、前後に人がいないので所々スマホでルートを確認しながら慎重に進む。伊豆ヶ岳の山頂ではボラの女性が各一人ずつ立哨でおり、元気をもらう。
しかし、伊豆ヶ岳からの下り、関東ふれあいの道の割には正丸峠へ向かう道は荒れておりあまり歩きやすくはない。夜間なので、怪我をしないよう気をつけて進んだ。
正丸峠へ向かう道すがら、すごいスピードで二人のランナーが駆け抜けていった。名栗元気プラザからはペーサーがつけられるので、多分ペーサーをつけた選手だったと思う。ペーサーがいる選手は少数だろうけど、羨ましい。
正丸峠の奥村茶屋は夜中も営業しており、ここでは山菜たぬき蕎麦(900円)を食べた。ここまでご飯らしいご飯は食べていなかったので、温かい食べ物はとても美味しかった。汁まで飲み干し10分程度で奥村茶屋を後にした。
◉虚空蔵峠・刈場坂峠
奥村茶屋を後にして、またトレイルに入る。さっきまで茶屋に数人選手がいたはずなのに前後に人気がない。一人で漆黒のトレイルを進む。
またしても、関東ふれあいの道を進んでいるが、急で荒れた木段が続き、ロープを使い下るところもあり、とても歩道とは思えない。深夜ということもあり、虚空蔵(こくうぞう)峠までとても心細く、虚空蔵峠でロードに出た時はほんとホッとした。
刈場坂(かばさか)峠までロードでは登り貴重で1.5kmなのだが、推進力を得るためにストックを突きながら歩いて進んだ。後方からは選手の気配を感じた。
◉都津路山(ツツジ山)の激下り
刈場坂峠に着くと、ボラの人がいてホッとしたのも束の間、脇のトレイルに入ってくださいと言われる。少し寂しい。
ここからビジターセンターまで下り貴重ではあるが、都津路山(ツツジ山)からの下りは根っこだらけの急坂で、とても走って下るなんてできなかった。そんな自分を尻目に、後続から続々と選手たちが下って行き、あっという間に姿が見えなくなった。
この区間は夜間ということもあり、動きも鈍く、脚が疲れてペースが上がらなかった。おまけに途中あった露岩のトレイルで転倒してしまう始末。幸い怪我はなかったが散々だった。そして、徐々に夜が明けていく。
カロスの時計では、コースの標高図が見れるのだが、下り貴重だと思ったこの区間、よく見ると最後にもうひと登りあるらしく、嫌らしいコース設定だなと思った。
ツツジ山のトレイル出ると、林道っぽいトレイルに出るが、手前に藪漕ぎ区間がありロストしたかと思った。終盤になると自身の疲れもあるのだろうが、コースマーキングやコース整備が雑に感じた。
◉ビジターセンター(A5:78km)
午前4:18 ビジターセンターにたどり着く。コーンポタージュとパンが美味しかった。日が昇ったので、元気になるかと思ったけど、まぁ普通に78km動いた疲労感だった。日が高くなり、暑くなる前に出発したいと言っている選手もおり、同感と思いエイドを出た。
★エイド滞在時間 約12分
◉関八州見晴台-脚が売り切れる-
関八州見晴台まではロード・林道の登り。ストックを使い歩き倒す。途中、加藤さんという方と一緒に林道終点まで話しながら進んだので、林道の終盤は楽に進めたが、しかし、歩くペースが早かったのか、ロードからトレイルに入った途端、脚全体の筋肉が張ってきた。やっちまったー。温存するつもりが、登りで知らず知らずのうちに人のペースに合わせて体力を使ってしまった。
後続から続々と選手が来る。とても先頭では行けないので、飯盛山の山頂で選手の一団に先に行ってもらう。マグネシウムローションを脚全体に塗るもなかなか回復しない。
まさに子鹿のような脚で、よちよちとトレイルを進み、やっと関八州見晴台に到着。ベンチで5分くらい横になる。多少回復を期待するもあまり変わらないか。あとは高山不動以降はしばらく下りのはずだ。
◉高山不動-不意の便意-
しかし、動き始めた途端、強烈な便意に襲われた。確か高山不動にトイレがあったはず。漏れないように先を急ぐ。高山不動には和式便所しかなかったので、中腰の姿勢で用を足すにもとても苦労した。でもおかげでスッキリした。
◉なかなか着かない顔振峠
高山不動から下ったら阿寺諏訪神社のウォーターエイドがあると思ったが、勘違いでまだ顔振峠(かあぶりとうげ)まで登らないといけないことがわかる。またしても意地悪なコースだ。GPSの距離ではすでに90km付近なのだが、まだ顔振峠にも着いていない。この区間、パックで進んでいたが、一緒になった選手一様に距離がおかしいと言っていた。
4人のパックで進み、顔振峠に到着。平九郎茶屋で飲料が売っていたので、秩父コーラをいただく。阿寺諏訪神社のWAはそこから約1kmだった。
◉阿寺諏訪神社(WA 90km) 残り15km
阿寺諏訪神社はWAなので、水を補給してすぐ出る。ボラのおじさんが、「次のエイドまで8km、ゴールまで15km」と言って選手を送り出してくれる。みんな、F1のピットインのように足速にエイドを後にする。
僕は、水を3Lからハイドレーション1L、ボトル1Lで計2Lとし、軽量化してプッシュする気持ちでエイドを後にした。
プッシュしようとエイドを出たものの、ほぼ高低差のないトラバース道も相変わらず脚が疲れていてよちよち歩き、良くて早歩きだった。
途中、一本杉峠付近の道路でぐんまちゃんを被ったお姉さんが、私設エイドを設置していてくれて、トマトを一個まるまるいただいた。これは、ありがたかったー。
◉渾身のプッシュ-愛宕山を超えろ-
一本杉峠付近から先は彩の国のコース整備で歩いたことがあるので、コースイメージはバッチリなんだけど、脚がついてこない。相変わらず、最徐行でトレイルを進む。
なんとか誤魔化しながら、ユガテまで辿り着いた。
もうこんなに力が出ないのは、間違いなくエネルギー切れなので、ジェルを立て続けに2本取った。
それでもすぐには効果が出なかったが、それに拍車をかけたのが、会ったおじさんの一言だった。そのおじさんと出会ったのが、次のエイド長念寺への最後の山 深沢山・愛宕山などの尾根へ登る手前。
このおじさん、先ほどのぐんまちゃん私設エイドの方らしく、疲れ果てた選手をこの先のエイドまで送ってきた帰りとのこと。
(おじさん)「今が10時46分すぎだから、もう完走は難しいね。でもここまで頑張ってきた過程が大切だから…。」
自分の頭の中で「えっ、やばいじゃん。完走できないなんて、最悪じゃないか。昨年の信越五岳みたいには、なりたくない。」と思った。
今思えば、勘違いしていて、おじさんは、自分に言っていたわけではなくて、送り届けた選手に対して言っていたんだけど、勘違いしてしまい。そこからは、血眼になって先を急いだ。
下りで変に脚をつくと痛いのだが、「痛いのは気のせい、気のせい」と唱えながら進んだ。気持ちを集中させると、不思議と痛みや苦しみは克服できた。
おかげで、最後のピーク愛宕山を越え、あとは長念寺まで下るだけ。
長念寺には予定より1時間早い11:30に到着した。
◉長念寺(A6:98km)
すごい勢いで下ってきたので、しばらく息が整うのに時間がかかった。
残りゴールまで7km、残り7時間。全然時間的には余裕だとエイドの人には言われる。想定外の頑張りだった。結果的には良かったのかも。
それでもエイドのそーめんはしっかり二玉食べた。美味しかった。
30分ほど休んで、12時すぎにエイドを後にした。
★エイド滞在時間 30分
かまど山の登山口までロードを進む。暑くてしんどい。ロード区間ではスポーツ手ぬぐいを真知子巻きにして進むと日差しが遮れるので、そのスタイルで進んだ。
途中に自動販売機がないか探すがなし。これまではタイガーの魔法瓶に冷たい飲み物を入れていたけれど、それもない。適当な飲み物がないので、MAG-ONの夏みかん味を二つ水に薄めて魔法瓶に入れたので、これがソフトドリンクがわりになった。美味しいし、あわせてカロリーも摂れるのでこの手はアリだと思った。
◉かまど山(標高293.2m)
そして最後のかまど山、事前に試走したクマさんの情報によると、かなりの急登と偽ピークがあるとのことで、注意しながら進む。
尾根が長すぎてこりゃ大変だと思ったが、事前に大変なのは織り込み済みなので、無理せずゆっくり攻略した。
頂上では、疲れ果てた選手が一人ベンチで「明日のジョー」のようになっていた。
かまど山を過ぎると、元気だったら走れるんだろうなというダブルトラックの綺麗な道。かまど山を過ぎても小さなピーク(久須美山、永田山)があり、尾根道はとても長く感じた。早歩きで淡々と進んだ。
「最後には、昨日の朝通った道に合流するはず。」と思いながら進んでいたら、左側にやっと住宅街が見えてきた。もうトレイル区間は終わりだ。完走はほぼ確定だ。ロードが見えた時は正直ホッとした。
ロードに出たら、ボラのゆっこりんが出迎えてくれた。知り合いとレース中に会えるととても元気が出る。ゴールまで残りロードで2.2kmとのこと。途中のセブンイレブンで、モンスターを買ってエネルギー注入。
最後のロードは、脚をしっかり温存したので走れた。最後の最後まで、相変わらず遠回りで緩やかな坂道を登らされたり、優しくないコース設定だと思った。
そして、無事ゴール。
105km 33時間11分27秒 部門別 第139位 男子50歳以上59歳以下 第38位
人生最長行動時間を更新。そして奥武蔵ぐるり達成。
こんなドMなコースを走らせてくれて、ありがとうございました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する