滝川・槙の沢遡行〜白石山(寄ってない)〜曲沢下降


- GPS
- 32:00
- 距離
- 22.6km
- 登り
- 1,909m
- 下り
- 1,906m
コースタイム
- 山行
- 6:25
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 7:33
天候 | 7/4 晴れ /5 曇りのち小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
いつになったらTNは無料になるのでしょう? |
コース状況/ 危険箇所等 |
天狗岩隧道から滝川本流への下降がすごい。何年か前に来たときは国道を結構下りましたが、今回はTN本体に入る前にシェッドの柱の間から踏み跡たどります。 はじめトラバースからはっきりした尾根にとりつくと、あっという間に激坂になります。トロッコ跡を下流方面に |
その他周辺情報 | 白龍閣 500円 時間も遅くほぼ貸し切りでした。20:30まで受付だったかな ハヤブサも21時までだった。 |
写真
感想
毎年恒例の奥秩父、このところ土砂押し出しで各沢が埋まってきている状況。入り川流域は去年のことを考えるといまいち、そういえば昔、八百谷を登って槙の沢を下ると言って出かけ、地形に自信がなく再び八百谷を下り、天場がないことから槙の沢に入って泊ったことがあった。あれ以来、槙の沢を登らなくてはと頭の片隅にへばりついていた沢である。そして登った後の問題、下降沢をどれにしようかということだが、曲沢がいいとされていたのでこれを下ることにした。あまり地形図を見ずに決めたのだけれど、稜線の距離が長かった…
7/4 梅雨は明けていないけれどものすごく暑い日が続いている。前日に道の駅みとみまで。ここは車の窓を閉め切って寝ていても下界とはまるで違う。天気は良さそううなので出会いの丘に進む。あのトンネルは無料になるのだろうか?
出合の丘の管理人と少し話し、いらないと言われたが、以前の管理人に言われたようにダッシュボードに登山届を置いて出発する。今回はあまり下りすぎないようにとりつきを探したい。
2個目の隧道途中からコースアウトし、やや登っている踏み跡をたどる。すぐのトラバースとなり顕著な尾根が見える。これを踏み跡通り急斜面を下るとトロッコ道に出る。豆焼沢下流方向にトロッコ道を進み、トラのついた場所に到着、これを下ると本流豆焼出合にドンピシャで降りる。
初めの倒木ゴルジュは前回巻いたけれど右から通過すると腰くらい、よく見て進めばそれほど深くない。その先はほとんど河原、結構埋まってしまった印象だ。曲沢出合の先、暗いゴルジュは左岸にトラあるものの、右岸を胸の深さで通過できた。再び河原になり20分くらい歩くと深いおちこみのある落ち込み、その先は登れそうもない滝がある。左岸を自転車こぎで進み、岩尾根状から巻きオレンジ色のカバーがついたトラを使って下るとすぐその先が夫婦岩。
この先のゴルジュは左岸から水線通しで容易に越えられる。その後現れる左岸からの枝沢にトラとピンクテープがあった。きっと釣橋小屋へのトラバースルートに出るんだろう。気になる。埋まってしまった感のある本流を進み、大岩帯のゴルジュ抜けると槙の沢出合となる。
東京近郊の沢では八百谷にマークはついているが、本流と思われる槙の沢には付いていない。入ってみればいたって河原。しばらくどこでもテントが張れそうな段丘が広がる。右岸に連瀑をかけた沢が出てきた先で本流は右折する。その奥に🈓かい倒木のかかった6m滝のかかるゴルジュ。少し戻って右から高巻く。トラあり。これを巻いてから先が長い。しっかり90分いくつかの枝沢が入り込み、蛇行した流れが続く。4m2条、その後のナメ滝崩れ的な渓相に八百谷に入ってしまったのかと勘違いしてしまう。結構埋まった流れを進むと、二俣の真ん中にサワグルミの大木が鎮座している。思い出した、ここが八百谷出合。
右の槙の沢に入る。とっつきの滝を右から登って行き詰ってしまう。戻って左から越える。天場も発見。2m滝のゴルジュは奥に15mがあるので左岸から大高巻き。すごい登って半島的なところを越すと下りのトラが出てくる。このくだりがめっちゃ急、トラは途中でなくなってしまうので注意。その後ゴーロが続く。事前の調べでいい天場の情報がなかったけれど、前回も無理くりタープ張った覚えがあり、何とかなると思っていたがちょっと不安になってくる。そういえば前回3人できて、私と一人の先輩が天場を探し、もう一人の先輩が我々が歩いた後を食料調達してくれたっけな。普通、先行者いると釣れないもんだけど、先輩を見ると1ポイント1匹的な感じで釣りあげてて、あの人の腕は素晴らしいと思ったのは言うまでもありません。
もう16時、食料調達を始めるが天場は見つかっていない。地形図上、ゴーロの二俣から奥の二俣までで何とか天場を見つけるしかない。両方は結構大変だ。釣りは最近の老眼進行で針を結ぶところが見えない。年取るって大変だなぁ…初投から釣れる。2本目が尺オーバー、重くて上がってこなかった。基本的に魚影が濃い。食料は調達できたので天場探しに思考をシフト、1370m二俣まで見に行くもどこもいまいち。結果1340m右岸がいいと判断、整地してツェルト設営。焚火は売るほど薪がある。
珍しくビールを持って行っており飲みながら作業していると、炊いている最中の米を倒してしまい、回収して洗い再度炊くが半分ほどになってしまった。イワナが4枚あってよかった。焚火など何から何まで整ったのが19:30、今日は良い焚火だ。
/5
今日は結構忙しい。そして夕立が気がかりだ。倒木2本かかる15m滝は、ルンゼから落ちてきた巨岩に上を塞がれてしまって通過できなくなっていた。手前の左岸ガレから巻く。少し考えなくてはならないが、岩峰側にトラバースし、シャクナゲをこいで川に降りられた。良かったー。遡行図を二枚持ってきているが枝沢も多く、現在地があまりよくわからない。顕著な滝でしか現場を把握できない感じの沢だ。奥の二俣あたりで再び開ける。
このあたりから荒れた河原が階段状ナメに変わってきた。これもどこまでが何なのかわからないが、15m階段状だけはわかる。F5は少し考え左から巻こうとするがあまりよくないため、結果左の水流を直登する。F6は容易で越えるとすぐに二俣。もう源頭なのでどちらを選択しても間違いではないが、できれば楽したい。高度計もあっていなかったみたいなので迷って右を選択、ガレに変化したところで右手の尾根に向かって明瞭な鹿道を発見!これを辿り稜線に出た。正面に将監峠と富士山、右手に黒槐尾根が見える鞍部だ。ここから稜線を白石山までたどる。地形図に西仙波の位置を誤記しており、かなりショックを受けるがもう歩くしかない。シャクナゲがルート上にかぶったところ
東仙波は今日もいい感じ、ここで長く休憩できないことが残念だ。伐採の影響がこの景観を作ったとすれば棚ボタ的なことなんだろう。奥秩父でも結構お気に入りの景観だ。白石山方面に進むと惣小屋谷に下降するコルから先は、まだ歩いたことがない区間だ。伐採跡の稜線は時折ガレや草原を混ぜつつ、樹間の密ではないシラビソ林を緩く登る尾根道が続く。テープはそこら中に打ってある。地形図をよく見てわかったことは『なんかとおくないか?』ということ。いまさら言っても仕方ない。
カラマツ林も時折混ざり、下草が草原チックなのがとても目に優しい。そこに踏み跡が一本続いているのがなんだかオクチっぽくない。そんな景色に変わったころまるで今までノーマークの道標が出現した。『二又方面』地形図や古い遡行図にも記載のなかったルート。一瞬心が揺らいだ。多分山腹をトラバースしていくんだろう。途中沢も横断するはずだから曲沢のどこかに合流するだろう。でも、崩壊していない保証もない。これで時間を食ってしまうなら計画通りの沢下降がいいに決まっている。あー迷う。この分岐は次回として白石山へ向かう。
緩く上り続けると白石山分岐に到着、時間があれば往復するつもりだったけれどパス。しかしなんでこんな下の方に分岐が…本ルートは山を巻くようにつけられている。勝手に稜線ルートから分岐すると思っていたけれど、下山後調べてみれば変則分岐で、Y字に分岐して曲沢に降りようとする登山道鞍部には合流できないことが分かった。ある記録で曲沢に入るつもりが一つ上流の沢に入ってしまった記録を見たことがあるので、確実性を持たせるため白石山通過後の北側鞍部を目指す。この鞍部に到着したのが12時ジャスト。結果、稜線に上がってから3時間ほど歩いたことになる。2時間ちょっとで下れるという記録を信じて下降開始。
膝痛もあって思うように下れず、2時間で1357m二俣までしか下れなかった。危険ではないが時間がかかる。この沢には所々ピンクテープのあるトラバースの踏み跡があり、記録ではまるで記載がなかったので、沢小屋沢に入ってしまうのでは?とか、二又へのルートに合流してしまうのでは?とか考えてしまうと、思い切って使うことができなかった。
曲沢下部は大石の下りでよく見ないと下れないところが多いと感じた。テープは下部でも結構出てきて、実際はこれを使えばもっと容易に下れたのではないかと思う。
そういいながらもこの踏み跡はザレた部分も確認できた。
ヘトヘトになって滝川本流に到着したのが16時くらい、パラパラ雨も降ってきた。増水する前に沢から出たいと気力を振り絞って歩くこと1時間半、ようやく豆焼沢出合に到着した。足回りを変更し、昨日下ってきたあの急斜面を登り、国道に戻った時に自分に残された方法は牛歩戦術しかなかった。奥秩父の沢は最後に登りになるところが多いので、足をとっておかなくてはならない。駐車場にたどり着いたのは19時過ぎ、出会いの丘の交差点から駐車場がいつも遠い。早く風呂に入りたいこともあって、白龍閣に電話で確認すると20時半まで受付ということでもうここに向かうしかない。今日に浴室は広い側、ほぼ貸し切りの風呂でこの二日の悪い記憶が吹き飛んでしまうくらい快適だった。来年はどの沢行くかな?
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