鳳凰三山 青木鉱泉〜周回 タカネビランジ真盛り
- GPS
- 09:26
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 2,022m
- 下り
- 2,028m
コースタイム
- 山行
- 8:24
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 9:26
3:52 青木鉱泉有料駐車場到着 18℃
4:19 駐車場出発
5:41 南精進ヶ滝到着
6:44 白糸ノ滝到着
7:11 五色滝到着
8:09 鳳凰小屋到着
8:15 鳳凰小屋出発
8:59 地蔵ヶ岳山頂到着
9:06 地蔵ヶ岳山頂出発
9:23 アカヌケ沢の頭到着
10:06 鳳凰小屋分岐到着
10:39 観音ヶ岳山頂到着
10:48 観音ヶ岳山頂出発
11:11 薬師ヶ岳山頂到着
11:32 薬師ヶ岳山頂出発
11:57 御座石到着
13:11 中道ルート登山口到着
13:45 駐車場到着
登り歩行時間
青木鉱泉駐車〜鳳凰小屋 3時間50分 4:19〜8:09(小休憩含む)
青木鉱泉駐車〜地蔵ヶ岳山頂 4時間40分 4:19〜8:59(鳳凰小屋での休憩含む)
地蔵ヶ岳山頂〜薬師ヶ岳 2時間5分 9:06〜11:11(小休憩含む)
下り歩行時
薬師ヶ岳〜中道ルート登山口 1時間39分 11:32〜12:11(休憩なし)
薬師ヶ岳〜青木鉱泉駐車 2時間13分 11:32〜13:45(青木鉱泉手前の渡渉箇所での道迷い含む
天候 | 曇り一時晴れ 14時頃からにわか雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車場料金\800 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
カメラ
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感想
後輩の山友が5月末の瑞牆山山行の翌週に南アルプス鳳凰三山を周回して来た。
鳳凰三山については聞いたことはあったものの、南アルプスとしか知らなかった。
自分にとって南アルプスは遠くて日帰りなど出来ない、いつか将来行くかも知れない山としか認識していなかった。
その代表は仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳で、北沢峠までバスを利用するイメージだ。
鳳凰三山山行時の写真を見せてもらい、俄然興味が湧いて調べてみると登山口へのアプローチもそんなに遠くないし、日帰り可能な山であることを知った。
それ以来出来るだけ早いうちに行きたいと考えていたが、降雨の様子や自身の体調によりしばらく行けないでいた。
出来たら万全の体調で最高の天候時に、などと思っていたが、まる2カ月以上も経過するとだんだんと焦りのようなものを感じてきていた。
他に行きたい山もあるが、まずは鳳凰三山をクリアしておかないと前に進めないような、自身におかしなプレッシャーがかかっている。
土曜日の天候が良いことは分かっていたが、最近は平日の疲れがたまり土曜日の早朝起床が難しい。先週はあくびをしながら登山口へ車を走らせていたので、それを繰り返したくはない。
日曜日の予報は良いのか悪いのかはっきりしない。眺望も期待出来そうにない。てんきとくらすはA、でも詳細版ではどこがAの判断になるのか??
が、初めての南アルプス、行ってみないことには始まらない。
運を天に任せて、夜中に出発。
自宅出発時は星が見えていて、雲は多めだが早い時間に行動すればなんとかなりそうだと思っていたのだが、中央道を走行していると霧ではないのにフロントガラスに細い筋が見える。
ワイパーを動かしみると雨に間違いない。でも雨粒ではない。弱いにわか雨なら問題なし。
ナビに従って走行すると須玉ICまで行くことになった。小淵沢から国道20号線を走行した方が無駄がないように思えるが、やはり高速を降りてから長坂方面に結構戻っているように感じる。
国道20号線から青木鉱泉に向かうルートはすれ違いに困るような細い道路が続き、夜のためか少し長く感じる。
青木鉱泉近くまで来るとストリートビューで見てあった橋を渡り写真で見たことのある駐車場に4時前に到着した。
ここまでは順調だが、駐車場からどっちに歩き出せばいいのか分からないので朝食をとりながら周囲の様子を見ていると、近くで出発準備をしていたトレランの3名が真正面を奥に入って行った。
入口がわかったので、自分もいざ出発。正面は宿泊者用の駐車場になっていて、すぐ右に青木鉱泉の建物が見えた。左には川が流れている。ヤマタイムでルート図をダウンロードしておいたので、確認してから川沿いを歩く。
すぐ後にソロハイカーが追いついて来たので、少し話をしてついて行かせてもらうことにする。その方も三山を日帰りで周回するとのこと。
ほどなくして、写真で見たことのある砂防堰堤が見えた。砂防堰堤の右を登って進むと最初の渡渉箇所が現れる。一旦休憩して給水する。その後すぐに一緒に歩かせていただいていた方は、自分が後をついて歩く影響でペースオーバーとなってしまったのか、再度休憩をするというので先に行かせてもらうことにした。
既に周囲は明るくなってきていて道迷いの心配も少なそうだ。
ほどなくして急斜面の九十九折になり川との標高差は一気に開いた。
急斜面を登り切るとトラバースしたり、少し下ったりしながら複数の渡渉を繰り返しながら進んで行く。
南精進ヶ滝の道標が現れると登山道から大きく立派な滝が見える。
ここを過ぎると急登となり、手を使って岩を登るような箇所が増えて来る。
小さな道迷いをしてウロウロしていたらトレランの3名グループの方達に会った。当初気づかなかったが、駐車場で先に出発して行った3名の方達だった。鳳凰の滝に立ち寄っていて前後逆転したのかも知れない。
3名ともトレラン特有の体にぴったりフィットする小さなザックに短パン、ローカットシューズだ。だが、1名の方が道迷いからルートに戻った自分に「先にどうぞ」と言う。トレランの方から道を譲ってもらえても困るので、後をついて行く。
これまた後から知ったのだが、その1名の方は最近の富士登山の時から高山病のような症状で体調が良くないらしい。
この周辺はルートが分かりにくく、ダウンロードしたルート図を確認し、トレランの方と相談しながら進む。
3名の方達は途中で休憩に入ったので、先に行かせてもらうことにした。自分は写真を撮る度に足を止めているのでまとまった休憩はほぼ不要。カメのようにゆっくりだが継続して進むのみ。
白糸ノ滝も大きな滝だが、登山道脇からは少し遠い場所にある。滝つぼ近くまで行くルートがあるようだが分からなかった。
五色滝道標の前に到着するとソロの女性トレランの方が居たので滝のことを尋ねると1分程下ると滝の下に出られ,
観に行くことを勧められたので、早速いってみる。
登山道から少し逸れるが行って観る価値大いにあり。行かないのはもったいない。いろいろのお花も咲いていた。
滝から登山道に戻る途中で再びトレラン3名グループの方を会う。トレランの方によると虹が見えるようだが、今日は日差しが当たっていないため見られなかった。
ここは最も滝に近付けて最高の景色だ。
五色滝から30分程進むと木々の間にオベリスクが見えた。ここから沢に降りて平坦で気持ちの良い道を通って鳳凰小屋に到着する。
この小屋では水に困るようなことはないようで、スタッフが「冷たい水飲んで行ってください」と案内していた。常時ホースから南アルプス天然水が流れていて、100cc程残っていたスポーツドリンクを一気に飲み干して天然水をボトルいっぱいに詰めさせてもらった。
オベリスクへの登りは蟻地獄と称される白砂の急な斜面だが、雪渓の急な直登のようにキックステップのようにしっかりと足を踏み込んで歩くと滑らず、やや九十九折になっているので直登程きつくはない。
ただし、頻繁に足を止めて前、左右、後ろと何度も写真を撮りながら登る。ソロの男性トレランの方が意気よい良く登って来たが追いつかれることなく地蔵ヶ岳山頂に到着した。
山頂は風が強く半袖Tシャツでは寒く、ソフトシェルを羽織った。
それまでは、暑く帽子のひさしは汗でビジョビジョだったのがうそのようだ。
北の甲斐駒ヶ岳が見えるであろう方角はガスで何も見えず、残念。ただし、時折ガスが切れて甲斐駒山頂が姿を現す。登り時良く見えていた観音ヶ岳も山頂にガスがかかったり晴れたりしている。
観音ヶ岳への登り返しがどれほどきついか分からないが、まだ先の行程が長いので長居はせず観音ヶ岳へ向かった。
観音ヶ岳へ向かう途中から観るオベリスクを楽しみにしていたのだが、ガスでオベリスクも見え隠れするようになってしまったが、頻繁に振り返ってガスの切れる瞬間を狙う。
この周辺にはタカネビランジがたくさん咲いており、群生あり、岩の上の土の無さそうな所にもポツンと一輪あり、色も白から濃いピンクまで様々。とても癒される。何枚写真を撮ったことか、切りがない。
鳳凰小屋分岐点を過ぎた所でまたまたトレラン3名グループの方に会う。1名の方の体調が良くないようで、登りがしんどそうだ。鳳凰小屋分岐点から鳳凰小屋、観音ヶ岳山頂ともに40分と表記されていた。
トレラングループの女性の方によると、鳳凰小屋に下ってから下山よりも、我慢して観音ヶ岳山頂まで行けば、その後の下山はアップダウンが無く楽に下山出来るとのことで、このまま周回ルートを選択。自分も鳳凰小屋からの下山はアップダウンやロープ場が複数あるので、ここを再度通過することは考えたくもない。
観音ヶ岳山頂まではガスでほぼ眺望はなかったが、晴れていれば北岳等の南アルプスの名峰が目の前に観られるらしい。
観音ヶ岳山頂を過ぎると地蔵ヶ岳はまったく見えないが、行く手の薬師ヶ岳や振り返って観音ヶ岳山頂は見えていて、北岳等の中腹もだんだんと見えて来た。
薬師ヶ岳の山頂は広く平らで夜叉神峠への分岐点になっている。
下山に備えておにぎりを食べているとまたまたトレラン3名グループの方に会い、「またね」と言って手を振りながら先に下山して行った。
食事を終えて空撮をしてから、自分も下山を開始。
「またね」と言われたら再度会うことを目指すしかない。湿気の多い樹林帯の急坂を小走りで下る。
滑りやすいし、木の根も邪魔していたり、決して歩きやすくはないのだが、無謀にもトレランの方に小走りで追いつこうなどとしていると集中力もアップしている気がする。
息は上がり薬師ヶ岳までに乾いていた帽子のひさしも汗で再び濡れて垂れ下がっているが、木の根に引っかかったり、コケることもない。
ここは直登に近い急な坂なので、はるか下まで見通せるのだが、人の気配はない。体調の悪かった方も下りならペースアップしているのかも知れない。途中で休憩していてくれれば、追いつけるチャンスはあり。
湿気の多い樹林帯を抜けると日向山の山頂手前のような背の低い笹原になった。笹原の中を通る道は木の根はなく、石も少ない。ここでペースアップ出来るかなと思ったら、見覚えのあるウェアの3名が見えた。別の登山者と話しながら休憩していたようだ。
「『またね』って言うから、小走りで追いかけて来ました」と言って合流。しばらく一緒に走ったが、再び自分が先行することとなり、お別れ。
背の低い笹原の後はわらび畑のような群生地を抜けて、日向山の矢立石登山口から下のような雑木林の急斜面の九十九折となる。
ここを下っていると雨がポツポツと落ちて来た。暑くてレインウェアを着る気はまったくないが、本降りになる前にとザックカバーを付けた。近くに居たご夫婦も同様にザックカバーを装着していた。
備えあれば...というやつでザックの雨濡れの心配がなくなったらすぐに雨は止んだ。
急斜面の九十九折は日向山のそれとは違って倍程長かったが、朽ちた山小屋が見えるとすぐに中道ルート登山口で、林道に出た。
林道は平らで傾斜も少なくとても歩きやすいので、雨を心配して小走りで下った。トレラン3名グループの体調不良でない男性のみが、「トイレに行きたいので」と言って、トレラン本来のスピードで走って行かれた。
青木鉱泉が近づき、ルート図には川を渡る直線があるのだが、それがどこなのか分からない。踏み跡らしきものを見つけて進んでみるが、どこから川に降りるのかが分からない。ルート図とは合っているのだが。
林道に戻って先に進むが、ルート図からはかなり離れてしまう。GPSの誤差を考慮しても離れ過ぎだと思いつつ、そのまま林道を進んでみるが、渡渉に結び付くヒントはない。
事故があったのか、上空には救助ヘリが飛んでいる。自分も救助されたい気分。「誰かルートを教えて」と叫びたい。青木鉱泉まで1kmもない距離にいるのにもどかしい。
林道に入ってから5、6名の方から道を譲ってもらっているので、林道を戻ってその方達を待っていれば情報を得られるかもしれないが、時間ロスがもったいない。
林道を少し戻ると大き目の木に赤いペイントが見えた。いかにも入口を示しているようなので川に向かって進んでみると丸太に似せたコンクリートの丸材で出来た階段があった。
これだ、と思いその階段の上を歩くが、地面からずいぶんと浮いていて梯子のようになっていた。
危ないと思ったら既にコケていた。本日初コケ、初痛み。
どこも出血していないし、腰の辺りを打っただけのようだ。
しかし、ここでも川への降り口が分からずウロウロしたが、堤防に金属のU字ステップが付いているのを発見。川には降りられた。
大き目の岩が並んで渡渉しやすい場所は少し遡上してすぐに見つかった。
今度はどこから登るかだが、鋼鉄網に石を詰めて作られた階段があり、容易に登れた。登り切ると踏み跡があり、目の前に青木鉱泉入口の案内があった。そして走ってパスして行ったトレランの方がスタッフの方と会話していた。
トレランの方は渡渉せずに林道を大回りして到着したようだ。
駐車場に戻って給水しているとトレランの残り2名の方も到着。この方達は渡渉して来たようだが、先行の1名とまだ合流していないとのことで、青木鉱泉前に居たことを伝える。無事、自分を含む4名下山完了。
駐車場には消防車両がありドントコ沢で行動不能になった方があってヘリが出動したとのこと。ここからドントコ沢までの所要時間を聞かれ、30分くらいではと話すと安心したようで、戻って行かれた。
鳳凰小屋からの下山中にトラブルがあったのだろうか。
鳳凰三山周回は一般登山者よりもトレラン者の方が多いように感じた。
ドントコ沢の登りは渡渉あり、アップダウンありで、とても変化に富んでいる。岩を手で掴んで登る急登もある。
大きな滝が4つもあり、写真も見ても頭の中で整理出来ていない。
観音ヶ岳からの眺望が無かったことと道迷いもあったので、すぐにとはいかないが、もう少しゆっくり時間をかけて復習山行をしてみたいものだ。
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