室堂〜折立縦走 五色ヶ原にて撤退
- GPS
- 28:51
- 距離
- 38.9km
- 登り
- 3,860m
- 下り
- 1,904m
コースタイム
- 山行
- 9:56
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 11:22
天候 | 二日間とも晴。ド快晴。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
帰り:室堂から「リアルアルペンルート」高原バス&ケーブルカーにて下山 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■材木坂コース 急坂。「迷いやすい」とのガイド表記もあり少しビビっていたが、特にわかりにくい箇所はなかったように思う。基本尾根に乗ってしまえば外さないように上るだけ。 ■美女平遊歩道コース クマ出没注意の案内あり。登山道そのものは走れるくらい広くて快適。 ■ブナ平・称名平展望コース ブナ坂分岐で車道を渡ってからは、ほぼアルペンルートと並行して進んでいく。展望コースとあるが、展望が開けるのは滝見台と大観台くらいの気がする。 ■七曲り・追分コース このあたりから高木がなくなり展望はよくなるが、直射日光をもろに浴びる。弘法に有料トイレあり。 ■弥陀ヶ原遊歩道コース 木道が2本になり歩きやすい。 ■美松坂コース 登り口間違えやすい。こちらもクマ注意の看板あり。前半はヤブ、後半は灌木。小さな沢を何回か横切るが、飲料可かどうか不明だったので遠慮させていただいた。 ■室堂 人手だけでいうとテーマパーク並み。人種も様々でちょっとした世界の縮図。 ■一の越〜五色ヶ原 竜王、鬼、獅子の3ピーク越えは強烈(竜王と鬼は巻きますが)。ガレ場も多いので落石を起こさないように注意が必要。 |
その他周辺情報 | 今回は上市町内の「アルプスの湯」へ。サービス期間らしく500円で入浴できた。 |
予約できる山小屋 |
天狗平山荘
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ポール
テント
テントマット
携帯トイレ
|
---|---|
備考 | 真夏でも防寒着、シェラフは絶対必要!今更当たり前のことですが… |
感想
言ってしまうと今回の山行は大失敗。遭難寸前といってもおかしくない状況でした。こんな記録を公開してしまうのは恥ずかしい限りなのですが、今後の反省として活かしたいのと、これを見た人がもしかすると他山の石としてくれるのではという身勝手な期待をこめてご紹介したいと思います。くれぐれも真似をしないようはじめにお断りしておきます。
まず、今回の経緯として、お盆休みの山行を日帰りで飯豊あたりかと考えていたら、奇跡的に1泊の許可が出たので数週間前から仕事そっちのけでどこに行くかだけ考えてました。すでに完全に舞い上がっておりました。
表銀座、北岳〜間ノ岳、栂海新道などなど検討した結果、比較的危険箇所の少ない室堂から折立縦走での薬師岳に決定。通常だと3泊4日の行程だが、荷物を極限まで減らせば1泊2日で行けるのでは?と考える。またアルペンルートと有峰林道の通行料はもらえなかったので、登りは立山駅から「歩くアルペンルート」を使用、下りは有峰林道20kmをランで下山、と今思えばこの段階ですでに無謀な計画だったと反省しきりです。
荷物に関しては、前日に熟考を重ね絞り込んでいきました。結果北アのテント泊では必須といわれる以下の装備を省いてしまう。
・シェラフ
・防寒着
・クッカー
・ドライフーズなどの食料
シェラフに関しては、ゴアテックスのシェラフカバーで、防寒着はレインウェア、食料は行動食とパン類で代用。なぜこんな判断をしたのか今でも不明ですが、冷静ではなかったということでしょう。
当日の体調管理にも問題ありました。前日は早めに仮眠をとって出発しようとしたが、興奮して眠れずほぼ不眠で出発。普段は空いている深夜の高速が帰省ラッシュでやや混雑している状況にも気を遣いました。
そんなこんなで夜明け前4時40分に登山開始。当初は順調だったものの室堂に着くころにはすでに疲労困憊。ここで、予定を変更して雷鳥沢でテン泊としていればまだましだったかもしれません。しかし、室堂のあまりの人の多さに混雑する雷鳥沢に泊まりたくない、という気持ちが勝ってしまい、予定通り五色ヶ原に向かいます。
なんとか五色ヶ原に着いてさっさと寝ようとしますが、次に襲ってきたのは気温の低下。とにかく寒い!シェラフカバーでなんとかなるわけがない!悪いことにダウンなどの防寒着も持参せず。あるものをすべて着込んでも寒くて寝られない。もう寝るのをあきらめ、テント撤収して歩こうとも思いましたが、そんな体力も残っていない。山小屋の人に土下座して泊めてもらおうかとも思いましたが、ふとザックの奥にお守りとして忍ばせておいたエマージェンシーシートの存在を思い出す。これを体に巻き付けて足はザックに突っ込んで横になったところ、眠れはしないものの寒さはなんとかしのげるレベルになった。横になって目をつむっていたら何とか身体を動かせる状態に回復してきたので、夜明け前にテントを撤収し、白んできたころにすごすご室堂に撤退することにしました。もはや薬師岳どころではない。
帰りは身体はしんどい状況でしたが、体力は戻っていたのでなんとか室堂まで帰還。とてもじゃないが、歩いてアルペンルートを下れる状況ではないので、楽々高原バスとケーブルカーで帰ってきました。
振り返ってみると、しんどいばかりで一つも楽しくない山行でした。反省点はいくつかありますが、整理すると
・自分の体力を過信したルート設定
・防寒対策の不備
・食料計画の不備
・何度か計画変更するタイミングがありながら見逃す判断力のなさ
プラスすると4年間、テント泊をしていなかった(できなかった)という鬱憤と、それが解消された解放感に正常な判断ができなかったことがあげられると思います。
今年、特に遭難者が増えている背景にはこうした心理的な側面があるのではということを身をもって体感しました。
今一度、原点に立ち返って「正しく恐れる」山行を心がけていこうと肝に銘じます。
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