ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 5817994
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

室堂〜折立縦走 五色ヶ原にて撤退

2023年08月11日(金) 〜 2023年08月12日(土)
 - 拍手
体力度
9
2〜3泊以上が適当
GPS
28:51
距離
38.9km
登り
3,860m
下り
1,904m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
9:56
休憩
1:26
合計
11:22
4:42
50
5:32
5:40
79
6:59
7:05
40
7:45
7:53
16
8:09
8:09
13
8:22
8:22
48
9:10
9:11
16
9:27
9:27
13
9:40
9:40
1
9:41
9:41
74
10:55
10:56
35
11:31
11:34
6
11:40
12:16
44
13:00
13:12
29
13:41
13:51
25
14:16
14:16
38
14:54
14:54
38
15:32
15:33
31
2日目
山行
4:14
休憩
0:23
合計
4:37
5:01
5:06
30
5:36
5:37
78
6:55
7:09
32
7:41
7:41
43
8:24
8:26
7
8:33
8:33
50
9:23
9:24
0
9:24
ゴール地点
天候 二日間とも晴。ド快晴。
過去天気図(気象庁) 2023年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
行き:立山駅から「歩くアルペンルート」を使って徒歩にて室堂まで
帰り:室堂から「リアルアルペンルート」高原バス&ケーブルカーにて下山
コース状況/
危険箇所等
■材木坂コース
急坂。「迷いやすい」とのガイド表記もあり少しビビっていたが、特にわかりにくい箇所はなかったように思う。基本尾根に乗ってしまえば外さないように上るだけ。

■美女平遊歩道コース
クマ出没注意の案内あり。登山道そのものは走れるくらい広くて快適。

■ブナ平・称名平展望コース
ブナ坂分岐で車道を渡ってからは、ほぼアルペンルートと並行して進んでいく。展望コースとあるが、展望が開けるのは滝見台と大観台くらいの気がする。

■七曲り・追分コース
このあたりから高木がなくなり展望はよくなるが、直射日光をもろに浴びる。弘法に有料トイレあり。

■弥陀ヶ原遊歩道コース
木道が2本になり歩きやすい。

■美松坂コース
登り口間違えやすい。こちらもクマ注意の看板あり。前半はヤブ、後半は灌木。小さな沢を何回か横切るが、飲料可かどうか不明だったので遠慮させていただいた。

■室堂
人手だけでいうとテーマパーク並み。人種も様々でちょっとした世界の縮図。

■一の越〜五色ヶ原
竜王、鬼、獅子の3ピーク越えは強烈(竜王と鬼は巻きますが)。ガレ場も多いので落石を起こさないように注意が必要。
その他周辺情報 今回は上市町内の「アルプスの湯」へ。サービス期間らしく500円で入浴できた。
予約できる山小屋
天狗平山荘
深夜3時でも第1駐車場は当然のごとく満車。称名川渡ってすぐ左手のこちらはいつ来ても空いてるので毎回ここを使っています
2
深夜3時でも第1駐車場は当然のごとく満車。称名川渡ってすぐ左手のこちらはいつ来ても空いてるので毎回ここを使っています
夜明け前の立山駅にて熊王の水を補給。闇の中で始発を待つ登山者らが徘徊している
2
夜明け前の立山駅にて熊王の水を補給。闇の中で始発を待つ登山者らが徘徊している
空が白み始めるころ、材木坂からスタート!
1
空が白み始めるころ、材木坂からスタート!
材木坂はしんどかったので写真なし。立山駅と対照的に誰もいない美女平
2
材木坂はしんどかったので写真なし。立山駅と対照的に誰もいない美女平
しばらく歩きやすい遊歩道が続きます。山の日の立山なのにここまで出会った登山者1人だけ
1
しばらく歩きやすい遊歩道が続きます。山の日の立山なのにここまで出会った登山者1人だけ
バスに追い越される回数が増えてきました。ケーブルカーが動き出したようです
2
バスに追い越される回数が増えてきました。ケーブルカーが動き出したようです
滝見台から称名滝
1
滝見台から称名滝
もう少し歩いて大観台から
1
もう少し歩いて大観台から
八郎坂分岐を越えると景色も開けて登山者も増え始めます。トレラン風の人が多かったのは、立山マラニックの試走でしょうか?
2
八郎坂分岐を越えると景色も開けて登山者も増え始めます。トレラン風の人が多かったのは、立山マラニックの試走でしょうか?
今回はお世話になった弘法の三角トイレ。1回100円程度です
1
今回はお世話になった弘法の三角トイレ。1回100円程度です
このあたりから疲れてきて弥陀ヶ原ホテルにて一息入れる。売店は楽天ペイ使えました!
2
このあたりから疲れてきて弥陀ヶ原ホテルにて一息入れる。売店は楽天ペイ使えました!
ちょっとだけ車道を歩いて美松坂コース登山口へ。少し手前にある展望台登り口と間違えないように。「クマに注意」の看板もあり
1
ちょっとだけ車道を歩いて美松坂コース登山口へ。少し手前にある展望台登り口と間違えないように。「クマに注意」の看板もあり
前半わずかな区間だけこのようなヤブがありますが、後半は歩きやすい。なぜか小学生がいっぱいいた
1
前半わずかな区間だけこのようなヤブがありますが、後半は歩きやすい。なぜか小学生がいっぱいいた
美松坂途中から剱の頭が見え俄然やる気に
3
美松坂途中から剱の頭が見え俄然やる気に
天狗平山荘にて、立山もお目見え
1
天狗平山荘にて、立山もお目見え
雲は浄土山上空にわずかあるのみ
2
雲は浄土山上空にわずかあるのみ
今日来てよかった!
3
今日来てよかった!
室堂到着。すでにヘロヘロ…もう雷鳥沢でいいんじゃないだろうかという妥協案が頭をかすめる
3
室堂到着。すでにヘロヘロ…もう雷鳥沢でいいんじゃないだろうかという妥協案が頭をかすめる
室堂ターミナル内でカモシカ発見!やけに人馴れしており、気安く写真撮影に応じていた
3
室堂ターミナル内でカモシカ発見!やけに人馴れしており、気安く写真撮影に応じていた
雷鳥沢へ向かうキャンパーの多さに辟易して(剱沢かもしれないけど)予定通り一の越山荘へ向かう。すでにこの程度の坂もしんどい
2
雷鳥沢へ向かうキャンパーの多さに辟易して(剱沢かもしれないけど)予定通り一の越山荘へ向かう。すでにこの程度の坂もしんどい
一の越山荘。少し雲が出てきました
1
一の越山荘。少し雲が出てきました
こちらは浄土山山頂付近から。遠いな、五色ヶ原
3
こちらは浄土山山頂付近から。遠いな、五色ヶ原
これ、何岳だったっけ?しんどくて覚えてない
2
これ、何岳だったっけ?しんどくて覚えてない
獅子岳頂上から五色ヶ原。あと1、2時間はかかるか
2
獅子岳頂上から五色ヶ原。あと1、2時間はかかるか
左には黒部湖も見えてきて絶景なんだが楽しむ余裕なし
1
左には黒部湖も見えてきて絶景なんだが楽しむ余裕なし
絶望を感じる獅子岳からの下り
1
絶望を感じる獅子岳からの下り
ザラ峠。歴史のロマンも何もあったもんじゃない
2
ザラ峠。歴史のロマンも何もあったもんじゃない
命からがらテント場到着。しかしこの後さらに恐ろしい目に遭うことになる
3
命からがらテント場到着。しかしこの後さらに恐ろしい目に遭うことになる
生きて夜明けを迎えました。もう帰ろう…
3
生きて夜明けを迎えました。もう帰ろう…
五色ヶ原山荘からご来光を眺める。やはりお天道様はありがたい
2
五色ヶ原山荘からご来光を眺める。やはりお天道様はありがたい
さらば五色ヶ原
なんかいい感じのアングルだったので撮ってみました
1
なんかいい感じのアングルだったので撮ってみました
あ、そういえば帰るにはこれ登らなきゃでしたね
2
あ、そういえば帰るにはこれ登らなきゃでしたね
鞍部から獅子岳を見上げる。寝不足の身体にこたえる
1
鞍部から獅子岳を見上げる。寝不足の身体にこたえる
登り切って薬師岳を振り返る。いつかまた来ることがあるのだろうか
3
登り切って薬師岳を振り返る。いつかまた来ることがあるのだろうか
獅子岳頂上からうっすら富士
1
獅子岳頂上からうっすら富士
まだ鬼と竜王が残ってる。この連戦はキツかった
2
まだ鬼と竜王が残ってる。この連戦はキツかった
浄土山山頂付近から再び五色ヶ原。やっぱり名残り惜しい
2
浄土山山頂付近から再び五色ヶ原。やっぱり名残り惜しい
すれ違った登山者に雷鳥がいるのを教えてもらいました。親子連れのようです
3
すれ違った登山者に雷鳥がいるのを教えてもらいました。親子連れのようです
北日本新聞の記者さんが、雷鳥の写真撮るために3日も室堂に居座っているそうだが、教えてやりたい
3
北日本新聞の記者さんが、雷鳥の写真撮るために3日も室堂に居座っているそうだが、教えてやりたい
意外と急な浄土山からの下り
2
意外と急な浄土山からの下り
室堂ターミナル到着!もはやバスで下山の一択
1
室堂ターミナル到着!もはやバスで下山の一択
帰りのバスから弥陀ヶ原。高原バス最高!
2
帰りのバスから弥陀ヶ原。高原バス最高!
立山駅に戻ってきました。暑い、それに尽きる
2
立山駅に戻ってきました。暑い、それに尽きる

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ タイツ ズボン 靴下 グローブ 雨具 日よけ帽子 着替え 予備靴ひも ザック ザックカバー 昼ご飯 行動食 飲料 地図(地形図) コンパス ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット 日焼け止め ロールペーパー 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ストック ポール テント テントマット 携帯トイレ
備考 真夏でも防寒着、シェラフは絶対必要!今更当たり前のことですが…

感想

言ってしまうと今回の山行は大失敗。遭難寸前といってもおかしくない状況でした。こんな記録を公開してしまうのは恥ずかしい限りなのですが、今後の反省として活かしたいのと、これを見た人がもしかすると他山の石としてくれるのではという身勝手な期待をこめてご紹介したいと思います。くれぐれも真似をしないようはじめにお断りしておきます。

まず、今回の経緯として、お盆休みの山行を日帰りで飯豊あたりかと考えていたら、奇跡的に1泊の許可が出たので数週間前から仕事そっちのけでどこに行くかだけ考えてました。すでに完全に舞い上がっておりました。
表銀座、北岳〜間ノ岳、栂海新道などなど検討した結果、比較的危険箇所の少ない室堂から折立縦走での薬師岳に決定。通常だと3泊4日の行程だが、荷物を極限まで減らせば1泊2日で行けるのでは?と考える。またアルペンルートと有峰林道の通行料はもらえなかったので、登りは立山駅から「歩くアルペンルート」を使用、下りは有峰林道20kmをランで下山、と今思えばこの段階ですでに無謀な計画だったと反省しきりです。

荷物に関しては、前日に熟考を重ね絞り込んでいきました。結果北アのテント泊では必須といわれる以下の装備を省いてしまう。
・シェラフ
・防寒着
・クッカー
・ドライフーズなどの食料
シェラフに関しては、ゴアテックスのシェラフカバーで、防寒着はレインウェア、食料は行動食とパン類で代用。なぜこんな判断をしたのか今でも不明ですが、冷静ではなかったということでしょう。

当日の体調管理にも問題ありました。前日は早めに仮眠をとって出発しようとしたが、興奮して眠れずほぼ不眠で出発。普段は空いている深夜の高速が帰省ラッシュでやや混雑している状況にも気を遣いました。

そんなこんなで夜明け前4時40分に登山開始。当初は順調だったものの室堂に着くころにはすでに疲労困憊。ここで、予定を変更して雷鳥沢でテン泊としていればまだましだったかもしれません。しかし、室堂のあまりの人の多さに混雑する雷鳥沢に泊まりたくない、という気持ちが勝ってしまい、予定通り五色ヶ原に向かいます。

なんとか五色ヶ原に着いてさっさと寝ようとしますが、次に襲ってきたのは気温の低下。とにかく寒い!シェラフカバーでなんとかなるわけがない!悪いことにダウンなどの防寒着も持参せず。あるものをすべて着込んでも寒くて寝られない。もう寝るのをあきらめ、テント撤収して歩こうとも思いましたが、そんな体力も残っていない。山小屋の人に土下座して泊めてもらおうかとも思いましたが、ふとザックの奥にお守りとして忍ばせておいたエマージェンシーシートの存在を思い出す。これを体に巻き付けて足はザックに突っ込んで横になったところ、眠れはしないものの寒さはなんとかしのげるレベルになった。横になって目をつむっていたら何とか身体を動かせる状態に回復してきたので、夜明け前にテントを撤収し、白んできたころにすごすご室堂に撤退することにしました。もはや薬師岳どころではない。

帰りは身体はしんどい状況でしたが、体力は戻っていたのでなんとか室堂まで帰還。とてもじゃないが、歩いてアルペンルートを下れる状況ではないので、楽々高原バスとケーブルカーで帰ってきました。

振り返ってみると、しんどいばかりで一つも楽しくない山行でした。反省点はいくつかありますが、整理すると
・自分の体力を過信したルート設定
・防寒対策の不備
・食料計画の不備
・何度か計画変更するタイミングがありながら見逃す判断力のなさ
プラスすると4年間、テント泊をしていなかった(できなかった)という鬱憤と、それが解消された解放感に正常な判断ができなかったことがあげられると思います。
今年、特に遭難者が増えている背景にはこうした心理的な側面があるのではということを身をもって体感しました。
今一度、原点に立ち返って「正しく恐れる」山行を心がけていこうと肝に銘じます。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:216人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら