幌尻岳新冠ルート 日本百名山
- GPS
- 18:16
- 距離
- 43.8km
- 登り
- 2,939m
- 下り
- 2,922m
コースタイム
- 山行
- 4:38
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 4:59
- 山行
- 6:18
- 休憩
- 2:11
- 合計
- 8:29
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
パンク時を考えるとスペアータイヤ付のクルマが望ましい |
コース状況/ 危険箇所等 |
※熊対策について※ 日高山脈は熊の巣 「登山者が熊の巣にお邪魔する」という謙虚な気持ちで入山 熊対策は多人数で行動するのが基本 単身山行は控え、複数人で山行を 全区間に渡って登山道は明朗 山頂直前のガレ場以外に濃霧時の道迷いの心配はほぼ無い イドンナップ山荘〜新冠ポロシリ山荘 熊の巣の中を通る18キロ強の林道歩き 自転車進入不可で歩くしかない。 とにかく長い… 登山日の早朝にはいこい橋付近に瀕死の子熊が居たそうだ… 奥新冠ダムから先は北電の点検車が入らないため林道の状態が急に悪くなるが、それでも充分整備されている 新冠ポロシリ山荘〜幌尻沢徒渉点 以前は沢のへつり、高巻き、藪漕ぎルートファインティングなどがある区間だったが水害による登山道付け替えと共に刈払い整備され歩きやすくなった 幌尻沢徒渉点の難易度は高くはないが、僕が通行時、沢の岩と岩の間に転倒し行動不能になった方がいました 慎重に渡渉してください 幌尻沢徒渉点〜水場 幌尻沢徒渉点から一気に日高山系名物一直線の急登が始まる 平均勾配50パーセントという急勾配の支尾根を登り詰める 以前は笹藪漕ぎのうえに倒木などもあり、とても歩きにくいルートだったが、刈払いと共に倒木は処理され以前と比較してとても歩きやすくなった…が、それでも難易度は低くない 樹林が薄くなり尾根から左手にトラーバスするように進むと水場に到着 水場〜幌尻岳 森林限界を越え、ハイマツの中を登り詰める眺望の良い区間で天気の良い日は太平洋も見える お花畑もある 大岩も休憩適地 見晴らしがよい 浮石が多く、ストック使用が安全な区間 不要な箇所にストックを突かず、丁寧に歩いて通過してほしい 振内・新冠コース分岐の峠に乗越すと目の前に北カールがパァ〜と広がる 振内・新冠コース分岐から幌尻岳山頂はすぐ、ガレ場少し歩くと間もなく到着する |
写真
感想
日本百名山最難関幌尻岳
熊の巣、日高山脈の名峰
イドンナップ山荘までの1時間半の未舗装路林道走行のうえ、新冠ポロシリ山荘登山口まで片道18キロ以上の林道を歩き、最後は標高差1000メートルを平均勾配50パーセントで登り詰めるタフなコース
つい先日、この林道上で熱中症による死亡事故も発生している
もぅ一つの振内コースは渡渉があり、沢登装備が必要な技術的難易度が高いコース
どちらせよ、寝袋・食料を自分で担ぎ上げなければならない幌尻岳登山
今回は男性7名の方をご案内
先日一緒にカムエクに登った北海道山岳ガイド協会ガイドのTさんも一緒
地元Tさんが一緒なのでとても心強い
イドンナップ山荘出発時、下山してきたOガイドから熊情報をもらう
ヒグマに今日の下山時に2回遭遇したそうだ
ついでに登山道の一部刈払をしたから歩きやすくなったよ
とのありがたい引継ぎも
奥新冠発電所ゲート を過ぎて次のパーティとすれ違い
このパーティのガイドが林道上で瀕死だった子熊を沢に降ろしたとのコト
母熊の姿はなく、もぅ虫の息だったそうだ
幸いにして歩行中にクマに遭遇することはなく、新冠ポロシリ山荘に到着
昼から雨予報だったが、ギリギリ雨に降られることなく歩ききることができた
食事はTさんが一括して担当
噂に聞いてはいたが、北海道山岳ガイド協会ガイドの食事提供能力は素晴らしい 生野菜やフルーツも提供
僕も見習らなければ…
二日目
山荘の掃除を済ませてから走って追いかけてくるTさんを残して先に出発
コロナ禍前は藪漕ぎ・沢のへつりなどが有ったが、洪水に崩落による登山道が付け替えられた上に刈払いがなされ、とても歩きやすくなった
幌尻沢徒渉点で僕の直前を歩いていた個人山行夫婦のご主人が沢に転落
たまたま僕が居合わせたので助けられたが、奥さんだけだったら難しかっただろう…
幌尻沢徒渉点、難易度は低いが失敗すると大怪我をする場合もあるので慎重に…
幌尻沢徒渉点からは日高山系名物一直線の急登を登り詰める
最初は1時間一回、後半は30分1回休憩しながらゆっくりと幌尻岳登頂
今回で百座目達成の方も!
登頂日の天候は快晴
トムラウシ山・十勝連峰・芦別岳・夕張岳・カムエク等北海道が代表する山々をずらりと眺めるコトができた
下山時、大岩下部に浮石が多く、浮石に乗ってしまい派手に滑ってコケてしまった
皆さんもポロポロと小さな落石を発生させてしまい滑ってコケる方もちらほら
ポロシリコードではストックを使ってはいけないコトになってはいますが、この区間はストックを使った方が安全
水場と見晴台下部と渡渉点で休憩をして無事下山完了
夕食はTさん歩荷のジンギスカン丼を美味しくいただく
三日目
朝食にパスタを食べて、ゆっくり下山
Tさんは山荘内を清掃してからの出発で、後で追いかけてきてくれた
今回も林道歩行中にはクマに遭遇しなかったが、イドンナップ山荘からクルマで走行中3組5頭のクマと遭遇
やっぱり日高は熊の巣だ
下山後は千歳空港でみなさんとは解散
僕はそのまま小樽へ走り新日本海フェリーに乗船、20日間ぶりに神戸の自宅へ帰る
自分一人ではコントロールできない熊対策
熊対策については多人数で行動するのが確実
この山域で熊トラブルがあった場合、遭難者個人の問題だけでなく、当該熊の殺処分や林道通行止め規制など色々と多岐にわたって影響が出る可能性が高い
単身山行は控え、複数人で行動して欲しい
コメント
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なんとこんなに長らく北海道に滞在していらっしゃったとは驚きです。ペテガリ岳撤退してもう帰られたと思っていました。
同じ日にペテガリ岳に登っていましたが、一人でとても心細かったです💦
運良くヒグマに会わずに登頂できましたが、早く連絡して二百名山完登にご一緒させていただきたかったです😅
ペテガリ岳登頂おめでとうございます
私はペテガリ岳に4回も同行者を見つけチャレンジしたのですが総て天候不良で登れませんでした
山の師匠からは日高の山にに単身で入るな!
と言われてますので、同行者探しが必死でした
どうしても諦められないので、今週末に東京在住の長男(大学生.自転車競技部 登山は素人)を誘ってもう一度チャレンジしてみたいと思います
https://www.yamareco.com/modules/yr_plan/detail-3186458.html
話は変りますがポロシリ山荘に私が戻ってきたときの山荘の室内、庭が見違えるくらい奇麗になっていました。きっとけいじさんが奇麗にされて山荘を後にしたのだと思い感服いたしております。「飛ぶ鳥後を濁さず」ですね!本当に気持ちが良くなり18kmの帰路も足が軽くなりました。今回の登山で学んだ事を肝に残り11座百名山制覇に向け地道に歩み続けます。これからも山岳ガイドとして活躍されることを期待しております。貴重な時間を割いていただき誠に有難うございました。
幌尻岳登頂おめでとうございます
お役にたてたのなら幸いです
ポロシリ山荘清掃について
我々も奇麗になったと喜んでいただければ幸いです
避難小屋から出発する際は清掃してから出発するように心掛けています
今回は地元山岳会と共にTさん所属の北海道山岳ガイド協会も整備・管理している山域(避難小屋)なので登山道整備と共に新冠ポロシリ山荘の手入れもされています
私は新冠ポロシリ山荘清掃はTさんにお任せして、皆さんをお連れして先発しました
Tさんに
「小屋が奇麗になったと喜んでいる方おられた」
旨を連絡しますね とても励みになります
ありがとうございました
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