また山に行きたくなる。山の記録を楽しく共有できる。

Yamareco

記録ID: 650314
全員に公開
ハイキング
中国山地東部

岡山県真庭市 櫃ヶ山(ひつがせん)生きものがたり

2015年05月31日(日) [日帰り]
 - 拍手
Machapuchare その他1人
体力度
2
日帰りが可能
GPS
05:21
距離
8.8km
登り
789m
下り
787m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:49
休憩
0:14
合計
5:03
8:40
23
スタート地点(登山口)
9:03
9:04
55
竜頭の滝
9:59
9:59
63
林道出合(標高505m)
11:02
11:02
17
櫃ヶ山尾根分岐
11:19
11:31
16
櫃ヶ山頂上
11:47
11:47
40
天狗様本堂
12:27
12:28
46
銀令水(水場)
13:14
13:14
29
林道出合(標高455m)
13:43
ゴール地点(登山口)
櫃ヶ山旬の生きものがたりコース
歩行距離9km、歩行時間4時間
天候 曇り一時晴れ
過去天気図(気象庁) 2015年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
 久納(くんのう)の登山口<写真01>付近に車を停められるスペースが数台分あります。小屋の向こう側にも数台停めるスペースがあります。
 また、バス停(久納)もありましたので、バスのアプローチも可能なようです。JR中国勝山駅から湯原温泉・蒜山高原行のバスがあります。
コース状況/
危険箇所等
 原則、地形図上の登山道を進んでいる限りは危険な箇所もなく、迷うところもほとんどありません。一般的には今回自分たちが辿った時計回りコースより、反時計回りコースの方がポピュラーのようです。
 龍頭(りゅうず)の滝と登山道の分岐は2ヶ所ありますが、先に龍頭の滝を見てから、できるだけショートカットするために滝に近いほうの分岐を沢沿いに進みました。最初は集落跡(石積み)がいくつも出てきたので、生活道が続くものと安心していましたが、次第に道がなくなり、途中で沢をエスケープし地形図の道までヤブコギしながら合流しました。
 前日の雨はたいした量ではなかったはずですが、沢沿いではなくても湿って滑りやすいところが何か所もありました。わずかながら水が流れている道や渡渉点もあり、大雨の後は注意が必要です。
その他周辺情報  櫃ヶ山(ひつがせん)の登山口に面している国道313号沿いは全国的にも有名な湯原温泉をはじめ、足(たる)温泉、真賀(まが)温泉などの施設があります。登山や湯原クライミングセンターで汗をかいた後はゆっくり温泉に浸かると心身ともに癒さされます。
 温泉街をさらに南へ行くと、神庭(かんば)の滝があります。日本の滝百選に指定されており、高さ110m、幅20mの断崖絶壁を落下する滝の豪快さは、西日本一の規模を誇っています。
01久納(くんのう)登山口
湯原ICから旭川沿いの国道313号線を南下すると、国道沿いに登山口の標識と案内図がありました。この案内図のすぐ側に車を停めました。
1
01久納(くんのう)登山口
湯原ICから旭川沿いの国道313号線を南下すると、国道沿いに登山口の標識と案内図がありました。この案内図のすぐ側に車を停めました。
02スイカズラ
名は「吸い葛」の意で、古くは花を口にくわえて甘い蜜を吸うことが行なわれたことに因んでいます。砂糖の無い頃の日本では砂糖の代わりとして用いられていたこともあります。花色は白から黄色に変化します。
02スイカズラ
名は「吸い葛」の意で、古くは花を口にくわえて甘い蜜を吸うことが行なわれたことに因んでいます。砂糖の無い頃の日本では砂糖の代わりとして用いられていたこともあります。花色は白から黄色に変化します。
03ウツギ
枝の先端に1cm程の白花を次々とたくさん咲かせます。葉の縁にはぎざぎざがあり、全体に毛が生えているので触るとざらざらします。
03ウツギ
枝の先端に1cm程の白花を次々とたくさん咲かせます。葉の縁にはぎざぎざがあり、全体に毛が生えているので触るとざらざらします。
04モリアオガエルの卵
モリアオガエルのふわふわの泡に包まれた卵は、この時季多くの場所で見られます。これはコンクリート壁に産み付けられていました。6月14日に真庭の津黒いきものふれあいの里で観察会が催されるようです。
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04モリアオガエルの卵
モリアオガエルのふわふわの泡に包まれた卵は、この時季多くの場所で見られます。これはコンクリート壁に産み付けられていました。6月14日に真庭の津黒いきものふれあいの里で観察会が催されるようです。
05アカハライモリ
モリアオガエルの卵から落ちてきたオタマジャクシを狙うハンターが卵の下の水路に集まっていました。一瞬、サンショウウオの子?と思ったのですが、お腹が赤色でした(*_*)
05アカハライモリ
モリアオガエルの卵から落ちてきたオタマジャクシを狙うハンターが卵の下の水路に集まっていました。一瞬、サンショウウオの子?と思ったのですが、お腹が赤色でした(*_*)
06マタタビの葉とウツギの花
マタタビは花期に葉の表が白くなります。これはドクダミ科のハンゲショウと同じ原理で、葉の表皮が葉体から剥離するからと言われています。この時点ではまだ開花していませんでした。
06マタタビの葉とウツギの花
マタタビは花期に葉の表が白くなります。これはドクダミ科のハンゲショウと同じ原理で、葉の表皮が葉体から剥離するからと言われています。この時点ではまだ開花していませんでした。
07ヒメジョオン
ハルジオンとヒメジョオンはそっくりですが、4月から5月に咲くハルジオンに対し、ヒメジョオンは5月から晩秋まで咲いています。 いつのまにかそっくりさんに交代していたようです。国道313号線沿いに多数咲いていました。
07ヒメジョオン
ハルジオンとヒメジョオンはそっくりですが、4月から5月に咲くハルジオンに対し、ヒメジョオンは5月から晩秋まで咲いています。 いつのまにかそっくりさんに交代していたようです。国道313号線沿いに多数咲いていました。
08ハナウド
たくさんの柄に分かれ、その先に5枚の白い花びらをつけています。それが20個から30個集まって傘を形成しています。外側の花が大きく、内側の花が小さいです。
08ハナウド
たくさんの柄に分かれ、その先に5枚の白い花びらをつけています。それが20個から30個集まって傘を形成しています。外側の花が大きく、内側の花が小さいです。
09ハンショウヅル
漢字では半鐘蔓と書き、下向きにぶら下がるように咲く花の姿が火の見櫓などにぶら下げられている半鐘に似ているところから付けられました。花びらに見える部分はガクです。
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09ハンショウヅル
漢字では半鐘蔓と書き、下向きにぶら下がるように咲く花の姿が火の見櫓などにぶら下げられている半鐘に似ているところから付けられました。花びらに見える部分はガクです。
10大庭皿(おおばざら)遺跡
縄文後期の縄文土器が発掘されたそうです。ここから林道までの大庭皿川沿いには集落跡が続きます。
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10大庭皿(おおばざら)遺跡
縄文後期の縄文土器が発掘されたそうです。ここから林道までの大庭皿川沿いには集落跡が続きます。
11大庭皿川河口の小滝連続
大庭皿川の河口付近ではこのような小滝が連続しており、しばらくは砂利道沿いに涼しさを味わえます。
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11大庭皿川河口の小滝連続
大庭皿川の河口付近ではこのような小滝が連続しており、しばらくは砂利道沿いに涼しさを味わえます。
12コガクウツギ
ガクウツギよりも花が小さく、初夏に装飾花をちりばめた花序(花の集団)を形成します。たくさん咲いていました。ここを過ぎて龍頭の滝へ向かう道に入ると、湿って滑りやすそうな落ち葉道や橋が出てきます。
12コガクウツギ
ガクウツギよりも花が小さく、初夏に装飾花をちりばめた花序(花の集団)を形成します。たくさん咲いていました。ここを過ぎて龍頭の滝へ向かう道に入ると、湿って滑りやすそうな落ち葉道や橋が出てきます。
13龍頭の滝手前の大岩
自然が作り出したのか、人工的なのか判断がつかないほど、壁面が見事に平らになっていました。この先の橋の上には倒木がありますが、通行に支障はありません。苔むした石の上を注意して歩くと滝のそばに行けます。
13龍頭の滝手前の大岩
自然が作り出したのか、人工的なのか判断がつかないほど、壁面が見事に平らになっていました。この先の橋の上には倒木がありますが、通行に支障はありません。苔むした石の上を注意して歩くと滝のそばに行けます。
14龍頭(りゅうず)の滝
別名波切り不動滝とも呼ばれ、昔旭川に棲んでいた巨大な竜が、滝へ登る時に頭が見えたと云われ、この名が付きました。ここで行き止まりなので、滝へ向かう道の分岐まで引き返して沢沿いに進みました。
14龍頭(りゅうず)の滝
別名波切り不動滝とも呼ばれ、昔旭川に棲んでいた巨大な竜が、滝へ登る時に頭が見えたと云われ、この名が付きました。ここで行き止まりなので、滝へ向かう道の分岐まで引き返して沢沿いに進みました。
15カラスザンショウ
沢沿いの倒木や石ごろが激しくなってきたため、崩れやすい斜面を上っている途中で見つけました。サンショウに比べ、木も葉も実も大きいです。カラスが実を好むためその名がついたようですが、人間にとってはもっとも近寄りがたく大きな棘をたくさん持っています。
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15カラスザンショウ
沢沿いの倒木や石ごろが激しくなってきたため、崩れやすい斜面を上っている途中で見つけました。サンショウに比べ、木も葉も実も大きいです。カラスが実を好むためその名がついたようですが、人間にとってはもっとも近寄りがたく大きな棘をたくさん持っています。
16大庭皿集落跡住居
この辺りは所々で土地を整地し、石垣を敷地の周りに築いた跡がたくさんありました。ただし、このように家屋跡が残っているのは非常に稀でした。
16大庭皿集落跡住居
この辺りは所々で土地を整地し、石垣を敷地の周りに築いた跡がたくさんありました。ただし、このように家屋跡が残っているのは非常に稀でした。
17大庭皿集落跡農機具と石垣
ここでは耕運機などの農作機が放置されていました。昔は段々畑状になっていたものと推察されます。
17大庭皿集落跡農機具と石垣
ここでは耕運機などの農作機が放置されていました。昔は段々畑状になっていたものと推察されます。
18ムラサキツメクサ
同じ仲間のシロツメクサよりも、やや遅れて5月頃から咲き出します。花も葉も、シロツメクサより一回り大きいです。葉っぱにV字形の模様が付いているのも特徴の一つです。林道出合の草地にたくさん咲いていました。
18ムラサキツメクサ
同じ仲間のシロツメクサよりも、やや遅れて5月頃から咲き出します。花も葉も、シロツメクサより一回り大きいです。葉っぱにV字形の模様が付いているのも特徴の一つです。林道出合の草地にたくさん咲いていました。
19アサヒナカワトンボ♂
金緑色の胴体を持ったトンボで、オスには透明のはねを持つタイプと、褐色のはねを持つタイプがおり、写真は後者です。ここからは湿ったところが多く、コガクウツギがあちこちに咲いていました。
19アサヒナカワトンボ♂
金緑色の胴体を持ったトンボで、オスには透明のはねを持つタイプと、褐色のはねを持つタイプがおり、写真は後者です。ここからは湿ったところが多く、コガクウツギがあちこちに咲いていました。
20ノイバラ
枝先の円錐花序に芳香のある白い花を多数つけます。見た目のかわいさとは裏腹に棘を持ち、ヤブコギではよく痛い目に遭わされました。
20ノイバラ
枝先の円錐花序に芳香のある白い花を多数つけます。見た目のかわいさとは裏腹に棘を持ち、ヤブコギではよく痛い目に遭わされました。
21エゴノキ
5月から6月にかけて小枝の先に短い総状花序を出し、釣り鐘状の白い花を下向きにつけます。この日はエゴノキもたくさん観察できました。特にここはエゴノキの大木に囲まれた広場のようになっていました。
21エゴノキ
5月から6月にかけて小枝の先に短い総状花序を出し、釣り鐘状の白い花を下向きにつけます。この日はエゴノキもたくさん観察できました。特にここはエゴノキの大木に囲まれた広場のようになっていました。
22エゴノキロード
およそ100mぐらいにわたっての山道がエゴノキの落花によってフラワーロードと化していました。
22エゴノキロード
およそ100mぐらいにわたっての山道がエゴノキの落花によってフラワーロードと化していました。
23サワガニ
22のフラワーロードを歩いていると、突然サワガニが現れました。我々が近づくと「どこからでもかかってこいや!」とファイティングポーズをとりました。しばらく進むと分岐があり、谷沿いの湿った石ごろ道を進みました。
23サワガニ
22のフラワーロードを歩いていると、突然サワガニが現れました。我々が近づくと「どこからでもかかってこいや!」とファイティングポーズをとりました。しばらく進むと分岐があり、谷沿いの湿った石ごろ道を進みました。
24ヤブデマリ
花の真ん中には花径5mmくらいの黄色っぽい両性花が集まり、 その周りを、花径3〜4cmくらいの5つに裂けた白い飾り花(装飾化)が取り巻いています。 沢から逸れると笹の間をぬう道になりました。
24ヤブデマリ
花の真ん中には花径5mmくらいの黄色っぽい両性花が集まり、 その周りを、花径3〜4cmくらいの5つに裂けた白い飾り花(装飾化)が取り巻いています。 沢から逸れると笹の間をぬう道になりました。
25ヤマボウシ
先端の尖った真っ白い花びらを4枚もつ花を枝いっぱいに咲かせます。厳密に言うと白い花びらの部分は「総苞(そうほう)」と呼ばれる葉に近いものです。咲き始めなのか、淡いクリーム色に見えました。
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25ヤマボウシ
先端の尖った真っ白い花びらを4枚もつ花を枝いっぱいに咲かせます。厳密に言うと白い花びらの部分は「総苞(そうほう)」と呼ばれる葉に近いものです。咲き始めなのか、淡いクリーム色に見えました。
26タニウツギ
沢や谷間の水が流れているそばによく自生し、そこからタニウツギの名前があります。この山域ではよく見られました。
26タニウツギ
沢や谷間の水が流れているそばによく自生し、そこからタニウツギの名前があります。この山域ではよく見られました。
27ヤマツツジ
稜線に出ると気持ちのいい笹原が広がり、サイドにヤマツツジが咲いていました。花の色は朱色のものが多く 花冠は花径4、5cmのロウト形で、先が5つに裂けています。 裂片には丸みがあり、裂片のうち一番上のもの(上弁)には、濃い斑点があります。
27ヤマツツジ
稜線に出ると気持ちのいい笹原が広がり、サイドにヤマツツジが咲いていました。花の色は朱色のものが多く 花冠は花径4、5cmのロウト形で、先が5つに裂けています。 裂片には丸みがあり、裂片のうち一番上のもの(上弁)には、濃い斑点があります。
28タニウツギと櫃ヶ山
櫃ヶ山稜線にはたくさんのタニウツギの花が咲いており、このように櫃ヶ山を東に望むシーンに文字通り花を添えてくれます。
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28タニウツギと櫃ヶ山
櫃ヶ山稜線にはたくさんのタニウツギの花が咲いており、このように櫃ヶ山を東に望むシーンに文字通り花を添えてくれます。
29タニウツギと星山
櫃ヶ山の西の方の尾根を望むと、タニウツギ越しに星山(ほしがせん)を望むことができます。
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29タニウツギと星山
櫃ヶ山の西の方の尾根を望むと、タニウツギ越しに星山(ほしがせん)を望むことができます。
30ヤマボウシ
櫃ヶ山頂上近くのヤマボウシです。同じ属のハナミズキに比較すると開花時期が遅いです。果実は8月から9月に紅橙色に熟し、果肉は粘質で甘く生食できます。
30ヤマボウシ
櫃ヶ山頂上近くのヤマボウシです。同じ属のハナミズキに比較すると開花時期が遅いです。果実は8月から9月に紅橙色に熟し、果肉は粘質で甘く生食できます。
31ヤマツツジとタニウツギ
白と朱色のコラボはなかなか見事でした。この辺りはこの2種類があちこちで咲き、花の道になっていました。
31ヤマツツジとタニウツギ
白と朱色のコラボはなかなか見事でした。この辺りはこの2種類があちこちで咲き、花の道になっていました。
32櫃ヶ山ピーク
標高953.5mとなっていました。三角点より10cm高いです。道標に「星山まで5,000m」と書いてありました。
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32櫃ヶ山ピーク
標高953.5mとなっていました。三角点より10cm高いです。道標に「星山まで5,000m」と書いてありました。
33櫃ヶ山三角点
ピークより10cm低い953.4m地点に三角点がありました。背後に「竜頭の滝下山コース」の案内板がありました。
33櫃ヶ山三角点
ピークより10cm低い953.4m地点に三角点がありました。背後に「竜頭の滝下山コース」の案内板がありました。
34櫃ヶ山9合目
階段状の道を9合目まで下りて振り返ると、櫃ヶ山頂上までのなだらかな新緑の稜線が鮮やかに見えました。
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34櫃ヶ山9合目
階段状の道を9合目まで下りて振り返ると、櫃ヶ山頂上までのなだらかな新緑の稜線が鮮やかに見えました。
35天狗様本堂
8合目の分岐を天狗の森方面に進み、さらに分岐で「天狗様本堂」と表示された道標を進んだ先に祠がありました。8合目からここまでは滑りやすい黒土や小石がごろごろした道です。
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35天狗様本堂
8合目の分岐を天狗の森方面に進み、さらに分岐で「天狗様本堂」と表示された道標を進んだ先に祠がありました。8合目からここまでは滑りやすい黒土や小石がごろごろした道です。
36天狗の森カツラの大木
森の妖精の住む場所と例えてもいいほど、スケールが大きく神秘的なカツラの大木でした。
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36天狗の森カツラの大木
森の妖精の住む場所と例えてもいいほど、スケールが大きく神秘的なカツラの大木でした。
37天狗様の顔?
偶然でしょうか、カツラの大木を裏側から見ると、天狗様の顔に見えてきました。
37天狗様の顔?
偶然でしょうか、カツラの大木を裏側から見ると、天狗様の顔に見えてきました。
38天狗の下駄
カツラの大木の近くの小屋になぜか天狗の下駄が奉納されていました。
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38天狗の下駄
カツラの大木の近くの小屋になぜか天狗の下駄が奉納されていました。
39ハナニガナ
滑りやすい黒土の道から日向の草地に出ました。キク科の花で、花径は2cmくらいありニガナより大きいです。また舌状花がニガナより数枚多いです。この辺りはたくさん咲いていました。
39ハナニガナ
滑りやすい黒土の道から日向の草地に出ました。キク科の花で、花径は2cmくらいありニガナより大きいです。また舌状花がニガナより数枚多いです。この辺りはたくさん咲いていました。
40スイバ
雌雄異株で、花は春から初夏にかけて咲きます。葉を噛むと酸味があり、スイバ(酸い葉)などの語源となっています。
40スイバ
雌雄異株で、花は春から初夏にかけて咲きます。葉を噛むと酸味があり、スイバ(酸い葉)などの語源となっています。
41カノコソウ
上から見ると、ポツポツとしたツボミが鹿の子絞りに見えることからカノコソウの名がつきました。オミナエシに似た姿で淡紅色の小花を多数咲かせていました。
41カノコソウ
上から見ると、ポツポツとしたツボミが鹿の子絞りに見えることからカノコソウの名がつきました。オミナエシに似た姿で淡紅色の小花を多数咲かせていました。
42櫃ヶ山尾根と天狗の森分岐
道標や案内板のほとんどが反時計周りのコースを対象としたものでした。時計周りコースも楽しかったですよ!
42櫃ヶ山尾根と天狗の森分岐
道標や案内板のほとんどが反時計周りのコースを対象としたものでした。時計周りコースも楽しかったですよ!
43銀令水(水場)
42の案内板には2分と書いていたので、寄ってみました。ほとんど涸れ沢にパイプがセットされているだけでした。水は一滴ずつしか落ちてきませんが、周辺はぬかるみがひどく、足を突っ込んでエラいめに遭いました。ロスタイムでした(+_+)
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43銀令水(水場)
42の案内板には2分と書いていたので、寄ってみました。ほとんど涸れ沢にパイプがセットされているだけでした。水は一滴ずつしか落ちてきませんが、周辺はぬかるみがひどく、足を突っ込んでエラいめに遭いました。ロスタイムでした(+_+)
44タンナサワフタギ
新枝の先に円錐花序を出し、径5~8mm程度の白色5弁の小花を咲かせます。果実は径5~6mmで黒紫色に熟すのが特徴で極似のサワフタギ(ブルーの実)とは果実で区別できます。
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44タンナサワフタギ
新枝の先に円錐花序を出し、径5~8mm程度の白色5弁の小花を咲かせます。果実は径5~6mmで黒紫色に熟すのが特徴で極似のサワフタギ(ブルーの実)とは果実で区別できます。
45天狗の森との分岐から櫃ヶ山
今日は櫃ヶ山からの眺望はききませんでしたが、稜線上の節目節目で櫃ヶ山がよく見えました。
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45天狗の森との分岐から櫃ヶ山
今日は櫃ヶ山からの眺望はききませんでしたが、稜線上の節目節目で櫃ヶ山がよく見えました。
46櫃ヶ山6合目
6合目から見た櫃ヶ山は富士山のように鐘状型に見えます。
46櫃ヶ山6合目
6合目から見た櫃ヶ山は富士山のように鐘状型に見えます。
47櫃ヶ山6合目から麓眺望
6合目からは麓の集落がだんだんクリアーに見えてきました。ここからは黒土に草が生えた道ですが、階段状で歩きやすかったです。

47櫃ヶ山6合目から麓眺望
6合目からは麓の集落がだんだんクリアーに見えてきました。ここからは黒土に草が生えた道ですが、階段状で歩きやすかったです。

48ノアザミ
アザミの仲間で春に花をつけるのはこのノアザミだけです。若い葉も茹でればトゲは気にならなくなり、和え物やテンプラ等にできます。
48ノアザミ
アザミの仲間で春に花をつけるのはこのノアザミだけです。若い葉も茹でればトゲは気にならなくなり、和え物やテンプラ等にできます。
49カラスアゲハ♂
カラスアゲハは花にとまって密を吸う時、羽を揚げてとまるアゲハチョウの仲間で、黒っぽいので烏(カラス)に例えて名付けられました。光の加減で羽の色が違って見えます。ここを過ぎて5合目からは再び日陰になり、滑りやすい黒土や小石がごろごろしたところもありました。
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49カラスアゲハ♂
カラスアゲハは花にとまって密を吸う時、羽を揚げてとまるアゲハチョウの仲間で、黒っぽいので烏(カラス)に例えて名付けられました。光の加減で羽の色が違って見えます。ここを過ぎて5合目からは再び日陰になり、滑りやすい黒土や小石がごろごろしたところもありました。
50林道からの下山口
この道標がもしなかったら少し迷っていたところでした。濡れた黒土の道に入ります。
50林道からの下山口
この道標がもしなかったら少し迷っていたところでした。濡れた黒土の道に入ります。
51ウツギ
おからを卯の花と呼ぶのはウツギから来ています。枝の芯が空洞でおからの「から」が「空木=空っぽ」に通じるという言葉遊びと白い花を咲かせるところを見立てた洒落だと言われています。
51ウツギ
おからを卯の花と呼ぶのはウツギから来ています。枝の芯が空洞でおからの「から」が「空木=空っぽ」に通じるという言葉遊びと白い花を咲かせるところを見立てた洒落だと言われています。
52シャガ
沢を見下ろすと1輪だけ咲いていました。もう開花時期は終わっていると思っていたので驚きでした。しかも花は一日しかもたず、開花した翌日にはしぼんでしまうと言われており、貴重な1輪に遭遇しました。
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52シャガ
沢を見下ろすと1輪だけ咲いていました。もう開花時期は終わっていると思っていたので驚きでした。しかも花は一日しかもたず、開花した翌日にはしぼんでしまうと言われており、貴重な1輪に遭遇しました。
53マムシグサ
一定の大きさになるまで何年間かは葉だけであり、花をつけられません。中に花が咲いているか否かは観察できませんでした。
53マムシグサ
一定の大きさになるまで何年間かは葉だけであり、花をつけられません。中に花が咲いているか否かは観察できませんでした。
54コチャバネセセリ
コチャバネセセリはハエのように直線的に飛び、いろいろな花で吸蜜します。地上で吸水したり、動物の糞にやってくることもあります。この日はカノコソウがお気に入り!?アオスジアゲハには逃げられましたが、カノコソウロードがしばらく楽しめてよかったです。
54コチャバネセセリ
コチャバネセセリはハエのように直線的に飛び、いろいろな花で吸蜜します。地上で吸水したり、動物の糞にやってくることもあります。この日はカノコソウがお気に入り!?アオスジアゲハには逃げられましたが、カノコソウロードがしばらく楽しめてよかったです。
55ウマノアシガタ
花に金属性の光沢があるのが特徴で、その美しさとは裏腹に全草に強い毒性があります。
55ウマノアシガタ
花に金属性の光沢があるのが特徴で、その美しさとは裏腹に全草に強い毒性があります。
56ムシトリナデシコと
        クロアゲハ
お墓の脇がちょっとした花壇のようになっていました。ムシトリナデシコ(蝶がとまっている花)はハエトリナデシコやムシトリバナの別名があり、蟻などの虫を捕らえる機能を有します。蝶は影響なし?手前の大きな花は園芸植物のジギタリスで、数種類咲いていました。
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56ムシトリナデシコと
        クロアゲハ
お墓の脇がちょっとした花壇のようになっていました。ムシトリナデシコ(蝶がとまっている花)はハエトリナデシコやムシトリバナの別名があり、蟻などの虫を捕らえる機能を有します。蝶は影響なし?手前の大きな花は園芸植物のジギタリスで、数種類咲いていました。
57ユキノシタ
雪が上につもっても、その下に緑の葉があることから「雪の下」と名付けられたという説があります。野生のユキノシタは初めて見ました。
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57ユキノシタ
雪が上につもっても、その下に緑の葉があることから「雪の下」と名付けられたという説があります。野生のユキノシタは初めて見ました。
58シラン
花は文字通り紫紅色で、30〜50cm程の花茎の先に数個つきます。花弁は細長く、あまり開ききらないような感じに咲きます。この一角に数株ありました。
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58シラン
花は文字通り紫紅色で、30〜50cm程の花茎の先に数個つきます。花弁は細長く、あまり開ききらないような感じに咲きます。この一角に数株ありました。
59ムシトリナデシコ
ハエ取り紙(たとえが悪い(*_*))のように、茎の真ん中あたりで粘着性の分泌物を出すためにそこに虫がひっつくだけで、食虫植物ではありません。虫にとってはいい迷惑です。ここだけ小さな花畑のようでした。
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59ムシトリナデシコ
ハエ取り紙(たとえが悪い(*_*))のように、茎の真ん中あたりで粘着性の分泌物を出すためにそこに虫がひっつくだけで、食虫植物ではありません。虫にとってはいい迷惑です。ここだけ小さな花畑のようでした。
60ミヤマヨメナ
ミヤマヨメナは野菊には珍しく春から夏にかけて花が咲き、また他の野菊とは異なり、舌状花にも筒状花にも冠毛がまったくないのが大きな特徴です。
60ミヤマヨメナ
ミヤマヨメナは野菊には珍しく春から夏にかけて花が咲き、また他の野菊とは異なり、舌状花にも筒状花にも冠毛がまったくないのが大きな特徴です。
撮影機器:

装備

個人装備
長袖シャツ ズボン 靴下(厚手) 軍手 雨具 スパッツ 日よけ帽子とフード 雨用帽子 登山靴(防水加工) 靴ひも予備 着替え一式 アタックザック ザックカバー 地形図 コンパス ファスナー付クリアーファイル 筆記用具 携帯 時計(防水) タオル カメラ 飲料水(スポドリ&茶) 水筒(保温) 非常食(栄養補助食品) スマホ(山使用可能) eTrex30(GPSナビゲーター)
備考  雨の日の翌日の登山でしたので膝から下がびしょ濡れとなりました。最初からスパッツかカッパ(ズボン)をつけておくべきでした。

感想

 櫃ヶ山、皆ヶ仙、仏ヶ仙、雨乞山、津黒山、星山、朝鍋鷲ヶ山、さてこれらの山に共通していることは何でしょう?・・・これらの山はすべて真庭市にある山で、山の文字を“せん”と読みます。鳥取、島根、兵庫、岡山県にまたがる地域の山は“せん”と呼ぶ山(大山や氷ノ山など)が多くあります。全国の“せん”と読む山の大半がこのエリアに集中しています。
 岡山の郷土文献によると、8世紀に天台宗角磐山(かくばくざん)大山寺が開かれて、大(だい)も山(せん)も呉音であり、天台宗とともに大陸から渡ってきた目新しい文化であったため、そのハイカラな呼び方が近隣の山名にも普及した、とあります。また、岡山県北の山々は多くの修験山伏の行場であり、行者(仙人)のこもる山をセンと呼び、仙とも書くようになった、とあります。今回訪れた櫃ヶ山(ひつがせん)も、そんな山の一つで、山を神聖視し崇拝の対象とする信仰が行われ、パワースポット的な要素も持ち合わせているのかもしれません。静寂ながら沢の水音、野鳥などの動物の鳴き声、風で木々がざわめく音などが山行中常に耳に入ってきます。

 櫃ヶ山はこの時期は予想以上に生きものの宝庫でした。車を停めた場所からいきなりその洗礼を受けました。駐車場所近くの水路の側にモリアオガエルの卵を見つけました。またその水路の水の中を覗いて見ると、卵から孵化したオタマジャクシを狙うアカハライモリの群れを発見しました。また、スイカズラやウツギなどの植物の花も開花していました。詳しくは写真で紹介をしていますが、この場所だけでも出発が10分ほど遅れる羽目となりました。ここがまさに“生きものがたり”のスタートポイントとなりました。
 ここから先も注視しながら歩いていると、カラスザンショウ、サワガニ、ユキノシタなど普段の山行ではめったに見られない生きものに出会えました。蝶がアザミなどの花の蜜を吸うシーンやトンボが飛びまわるシーンはこの時季の日常の光景と化していました。
 残念ながら期待していたオオサンショウウオ(特別天然記念物)を発見することはできませんでした。川の岸辺の横穴や岩場の下に潜んでいることが多いので元々視界に入ってくること自体が稀有な生きものなのですが、櫃ヶ山は知る人ぞ知るオオサンショウウオの生息地だったので、サプライズな発見を期待していただけに少し残念でした。世界最大の両生類で、周りに天敵も特におらず人間より長寿で、生きた化石と形容されるオオサンショウウオに対する興味は今後も尽きることはありません。

 山道は素直に標識に従って進めば、地図も必要ないぐらいに分かりやすいです。しかし、道幅がせまい所が多く、草木を縫うように進む箇所もたくさんあるので、雨が降った後の山行にはたとえ晴れてもカッパやスパッツを装着したほうがいいと思います。今回はそうしなかったために、雨が降っていないのにも関わらず、膝から下がびしょ濡れになりました。
 また、土壌が黒土の所も多く滑りやすいので、傾斜がきつくなった登り下りでは足場を一歩一歩確認しながら慎重に歩いていく必要があります。
 稜線にいったん出てくると傾斜も緩やかになり、晴れていれば360度パノラマ展望が効くロケーションとなり、櫃ヶ山頂上前後の山行がとても楽しくなります。

 今回の山行は全体として見ると、天候にあまり恵まれず景色をほとんど楽しむことができなかった分、結果的に身近にいる自然に目がいき、多くの生きものの発見ができたことで、想定以上の満足感がありました。
 

 


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