別山 剱岳

2024年05月29日(水) 〜 2024年05月30日(木)

• GPS: 16:46
• 距離: 25.0km
• 登り: 3,478m
• 下り: 3,476m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:25
• 休憩: 0:58
• 合計: 7:23

距離 12.3km 登り 1,707m 下り 1,383m

9:14 室堂
9:26 みくりが池
9:42 雷鳥沢キャンプ場
11:12 11:33 剱御前小舎
11:56 11:58 別山南峰
12:06 12:33 別山北峰
13:25 長次郎谷出合
13:45 13:46 平蔵谷出合
14:46 14:47 剱澤小屋
15:44 15:50 剱御前小舎
15:58 剱御前山（最高点）
16:09 16:12 剱御前
16:41 剱御前小舎

2日目

• 山行: 8:08
• 休憩: 1:51
• 合計: 9:59

距離 12.8km 登り 1,771m 下り 2,093m

16:41 剱御前小舎
3:46 剱澤小屋
3:54 平蔵谷出合
6:25 6:26 平蔵の頭
6:31 6:55 カニの縦バイ
7:10 7:14 カニのヨコバイ
7:54 8:22 剱岳
8:38 8:47 カニのヨコバイ
9:03 平蔵の頭
10:35 10:36 剱澤小屋
11:26 12:13 剱御前小舎
12:38 雷鳥沢キャンプ場
12:45 12:46 雷鳥沢ヒュッテ
12:57 雷鳥荘
13:20 みくりが池温泉
13:22 みくりが池
13:36 室堂
13:36 ゴール地点

アクセス

アルペンルート　扇沢より

コース状況／危険箇所等

雪道、夏道、ソフトザラメ、ハードバーン、岩陵など、残雪期オールスター状態のコースでした

写真

5/29 6:38

5/29水、6:30の扇沢無料駐車場はガラガラ

5/29 9:16

始発で乗り継げましたが、室堂はすでに立山側からか泊まりか外国の方を中心に大賑わい。天気は最高。

5/29 9:24

みくりが池。青が綺麗。

5/29 9:37

スキーでしかできない大トラバースをキメます。

5/29 9:44

雷鳥沢キャンプ場の裏へワープ

5/29 9:52

今回投入のニューギア、ペツルのイルビスハイブリッド。この日の雪なら雷鳥坂の上部までスキーにシールで行けそうでしたが、明日の平蔵谷でのトラブルは避けたいのでチェックを兼ねて使用。センターパーツが紐という異端のアイゼンですが、全く問題なく機能しました。いろいろ試して外れるケースも確認。

5/29 10:00

導標が楽な道を教えてくれます。ありがたい。

5/29 10:26

先行の方々も見えます

5/29 10:55

上部は夏道も絡めて

5/29 11:10

今日のお宿、剱御前小舎到着。ロケーション最高の小屋。

5/29 11:37

着替えなどデポして、本日のお目当ての別山へ。

5/29 11:57

別山南峰着。そのまま尾根を進み、

5/29 12:07

北峰へ。

5/29 12:08

明日登る剱岳の平蔵谷を双眼鏡でチェック。源次郎尾根からの落石とブロック落下のありそうな箇所を確認。下半分が要注意。

5/29 12:09

剱御前。美味しそうな斜面だらけ。

5/29 12:34

本日のメイン、別山沢ドロップポイント。あれ、切れてない？

5/29 12:39

滑り出しすぐが切れてました。スラフ流して雪繋がらないか試みましたが、当然無理なので板外しました。

5/29 12:39

改めてドロップ。

5/29 12:41

控えめに言って最高。ミゾなし面ツル、適度に緩んだクリーミーザラメ、斜度も良し

5/29 12:43

この時期にこんな良い雪に当たるとは

5/29 12:43

幅が狭くなるノドは慎重に。

5/29 12:45

クラック要注意でしたが、コントロールできる雪なので楽しく滑降できました。

5/29 12:45

まだ終わらない

5/29 12:48

最後は多少の石や木が転がってましたが、最高な沢でした。

5/29 12:52

剱沢合流点に到達

5/29 12:55

別山沢完走。1,000mを落とせる最高な斜面を堪能。お会計は剱御前小舎まで900mの登り返し。

5/29 13:25

剱沢を観察しながら帰ります。長次郎谷、全面綺麗そう。

5/29 13:43

明日登る平蔵谷。やはり源次郎側からの落下物が要注意。上部にはミゾも見えて滑りは微妙。

5/29 13:47

目印の岩。これは見落とさない存在感。

5/29 14:09

剱沢をひたすら登り返し。明日も同じ場所を登れる幸せに涙。

5/29 14:46

剱御前側の美しいアンジュレーションが、大腿四頭筋の張りを忘れさせてくれます（一瞬だけ）。

5/29 15:03

剱沢のキャンプ場をベースに何本も滑りたくなるような、美しいラインが目白押し。

5/29 15:08

この斜面のベストを当てるなら、時期は？気候は？時間は？、、、想像力が掻き立てられます。

5/29 15:20

やっと宿が見えてきました

5/29 15:23

小舎の裏は大人たちの遊び場。

5/29 16:10

夕食まで時間があったので、100高山の剱御前をピストン。すると宿の方から「板持っていったらどうですか」と悪魔の誘い。

5/29 16:11

あっさり誘いに乗ってしまい本日ラストランへ。さすがに剱御前から美味しい斜面を落とすと夕食に間に合わないので、ちょっと手前のポイントへ。

5/29 16:22

短い登り返しで楽しめそうなポイントへ。

5/29 16:24

逆光。。。日陰で少し硬くなってましたが、
良いライン落とせました。

5/29 16:36

夕飯に遅れないよう今日一番の滝汗で最後のひと登り。

5/29 17:01

本日のゲストはなんとわたくし一人。おかわりご自由にどうぞ、とご飯のおひつとお味噌汁を鍋ごとテーブルの脇に置いていただきました。お腹いっぱい。

5/29 17:27

一人なので当然お部屋も貸し切り。

5/29 17:27

角部屋の窓からは最高の景色。

5/29 18:50

御前山からのサンセット。雲海と富山湾が美しい。

5/29 18:55

立山も紅色に。

5/29 18:55

剱岳。明日いきます。

5/30 3:03

3時起床。月明かりに照らされる剱岳。（本当はこんなに明るくないのですがスマホのカメラすごいです）

5/30 3:37

小舎からの滑り出しは、厳冬期にもなかなかお目にかかれないガリガリバーン。ヘッデンが外れるくらいの振動で、ハードすぎる朝のウォーミングアップ。

5/30 3:44

振り返れば月光に映し出される雪面が綺麗。

5/30 3:44

ハードすぎるナイターゲレンデをやり越して剱の懐へ。

5/30 3:54

アイゼン装着、シートラで平蔵谷クライムオン

5/30 4:21

下部。これは滑走厳しそう。

5/30 4:52

源次郎尾根からブラウン管テレビくらいの落石多数

5/30 5:07

下部の細いエリアを通過して休憩。雪は締まっていてアイゼンはガッチリ効きます。

5/30 5:14

平蔵のコルにようやく陽が。登りは硬くていいけど、滑るまでには緩んでほしい。

5/30 5:40

急斜面愛好家の目印となる一本岩。左の大脱走ルンゼは切れていて今期終了。右のインディアンクーロワールはまだ生きている。

5/30 6:31

カニのタテバイが見えました。

5/30 6:43

タテバイの直下がカチカチ急斜面なので、少し平蔵の頭側に進んでスキーをデポ。

5/30 6:55

岩陵登り開始。スキーブーツで登るタテバイはなかなか痺れます。

5/30 7:26

早月尾根分岐

5/30 7:27

長大な早月尾根。強者たちのトレースがしっかり刻まれてます。

5/30 7:35

登頂。暗闇のハードバーン滑走から始まりシートラ平蔵谷、剱名物の岩場と緊張する場面が多く、かかった時間よりも精神的に長く感じた登山でした。しかし一番驚いたのは、

5/30 7:35

なんと頂上にツェルトが！「剱岳点の記」のラストかよ。。。ツェルトの主に話を聞くと、昨日黒部平から内蔵助平、ハシゴ谷乗越を経て剱沢、長次郎谷でここまでと。修験者か！いや修験者でもそんな行程踏めない猛者でした。山スキーをやってると、すごい人と交差します。

5/30 7:36

改めて眺望堪能。美しく広大な剱沢。左に細く昨日滑った別山沢。

5/30 7:36

別山沢トップの切れてる箇所もよく見えました。

5/30 7:42

針ノ木スバリ蓮華岳の奥に富士山。

5/30 7:46

毛勝三山と富山湾。海からこの距離でこの標高は、そりゃ豪雪降ります。

5/30 8:01

後立山と八ツ峰、長次郎谷。長次郎は雪の状態が良さそう。今回平蔵のコルにスキーをデポしているので選択肢ではありませんが、ここは滑りに来たい。

5/30 8:38

さて雪の緩みを期待してそろそろ下ります。帰りはヨコバイ。画的には怖いですが、足場はステップしっかり、手元は鎖しっかりなのでわりと安心。

5/30 8:42

ありがたいハシゴ。

5/30 8:46

トイレ（跡？）。現状では使えるようには見えませんでした。

5/30 9:00

ちょうど雪も緩んでくれてドロップ。

5/30 9:08

予想通り縦ミゾが厳しい。雪が緩んでいるので修行とまではいかないまでも楽しめる状態ではなく、安全第一滑走。

5/30 9:13

下部の汚れたエリアもやはり地雷多数。板が「キュっ」とひと泣きしたところで外して100mほどツボ足。それでも2時間半の登りを15分で下れたので、安全性や体力面などのアドバンテージは充分にあると思いました。

5/30 9:22

さあ剱御前小舎まで登り返し。昨日と同じ道を登れる喜びに涙します。

5/30 10:49

キャンプ場のあたりのハイマツの中に水場が。ありがたくいただきました。

5/30 11:06

昨日も登ったおかげで、小舎が見えてからが遠いことを私はよく知っている。最後は売店でなにを買おうかしか考えていない。

5/30 11:33

小舎に着き、悪魔の組み合わせで祝杯。

5/30 12:16

デザートの雷鳥沢へ。

5/30 12:18

出だしの40°超え2ターンは最高の雪。

5/30 12:21

あとはご覧の通り。

5/30 12:24

芸術的なまでの縦ミゾ。

5/30 12:26

たぶんあの橋を渡るのが一番効率的だった

5/30 12:38

剱御前小舎の方に室堂までの省エネコースを相談しましたが意見が割れてました。つまりどこを歩いても大差ないようです。結局は、シールを仕舞いたいということで夏道の各小屋経由ルートで戻りました。

5/30 13:13

長い2日の行程でしたが、やはり最後の室堂までの歩きが一番応えました。

5/30 13:29

無事帰ってくることができました。

二日間目一杯遊ばせていただきありがとうございました。

撮影機器：

iPhone 13 mini Apple

感想

NatsukiG3

2泊3日の立山剱エリアを予定していましたが火曜日の大雨予報で1泊2日に変更。滑りの別山、登りの剱岳と、2つのテーマを欲張った太腿泣かせの行程を敢行しました。雷鳥沢の奥は室堂の喧騒が嘘のような静かで深い山々。まだ1ヶ月くらいは滑れそうな豊富な雪でした。来シーズン以降にもまた来たい山域です。
しかし剱の頂上で会った猛者のルートが気になりました。とりあえず夏に内蔵助平に行ってみようかしら。
これからしばらく仕事が立て込むので、これにて今期の板納め！（誤報の可能性あり）