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Yamareco

記録ID: 6908119
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
谷川・武尊

西黒尾根から谷川連峰を横断(土合~土樽)

1994年08月27日(土) [日帰り]
情報量の目安: A
都道府県 群馬県 新潟県
 - 拍手
GPS
10:30
距離
14.6km
登り
1,622m
下り
1,679m

コースタイム

日帰り
山行
9:10
休憩
1:20
合計
10:30
3:00
30
土合駅
3:30
210
7:00
7:30
0
7:30
70
8:40
20
9:00
9:30
10
9:40
10:00
180
13:00
30
13:30
天候 晴れ
アクセス
利用交通機関:
電車
往:上野-土合
復:土樽-越後湯沢-(新幹線)-東京
午前3時半に西黒尾根に取り付き、真っ暗な登山道を懐中電灯を照らしながら登って行く。のっけからの急登だった。天気は良さそうだが湿気があり蒸し暑い。すぐに全身汗だくになる。
やがて鉄塔のある平地に出て一休みする。後にも先にも傾斜の緩やかなのはこの辺りだけで、あとは急登につぐ急登だった。
登りつづけて午前5時ごろになると森林限界に達し、日の出も近づいたようでようやく明るくなってきた。
午前3時半に西黒尾根に取り付き、真っ暗な登山道を懐中電灯を照らしながら登って行く。のっけからの急登だった。天気は良さそうだが湿気があり蒸し暑い。すぐに全身汗だくになる。
やがて鉄塔のある平地に出て一休みする。後にも先にも傾斜の緩やかなのはこの辺りだけで、あとは急登につぐ急登だった。
登りつづけて午前5時ごろになると森林限界に達し、日の出も近づいたようでようやく明るくなってきた。
登山道がごつごつした岩だらけの道になり傾斜もさらにきつくなって尾根の南斜面に出たところで不意にまわりの展望がひらけた。西黒沢越しに天神平のロープウェイの駅が見えた。こことほぼ同じ高さだった。
湯桧曽川を隔ててそびえる朝日岳、白毛門の上空が明るさを増して来る。
登山道がごつごつした岩だらけの道になり傾斜もさらにきつくなって尾根の南斜面に出たところで不意にまわりの展望がひらけた。西黒沢越しに天神平のロープウェイの駅が見えた。こことほぼ同じ高さだった。
湯桧曽川を隔ててそびえる朝日岳、白毛門の上空が明るさを増して来る。
さらに岩まじりの急斜面を登り尾根上に出ると、突然、岩壁を鎧のように纏った岩峰が目の前に現れた。
さらに岩まじりの急斜面を登り尾根上に出ると、突然、岩壁を鎧のように纏った岩峰が目の前に現れた。
マチガ沢を隔てて見える谷川岳本峰だった。それは何の予備知識もない無垢の頭の中にいきなり飛び込んできたのだった。
かつて残雪の小倉尾根から越後駒ヶ岳に登ったときこれに近い経験をしたことがあるが、この時の衝撃はそれをはるかに上回るものだった。
マチガ沢を隔てて見える谷川岳本峰だった。それは何の予備知識もない無垢の頭の中にいきなり飛び込んできたのだった。
かつて残雪の小倉尾根から越後駒ヶ岳に登ったときこれに近い経験をしたことがあるが、この時の衝撃はそれをはるかに上回るものだった。
朝日に染まった谷川岳を高揚した気分で眺めたあとさらに岩尾根を登って行き、ラクダのコブや氷河の跡、ザンゲ岩などと呼ばれるところを越えて行った。
朝日に染まった谷川岳を高揚した気分で眺めたあとさらに岩尾根を登って行き、ラクダのコブや氷河の跡、ザンゲ岩などと呼ばれるところを越えて行った。
トマノ耳とオキノ耳も間近になってきた。
トマノ耳とオキノ耳も間近になってきた。
振り返れば登ってきた西黒尾根が一望できた。
振り返れば登ってきた西黒尾根が一望できた。
肩の広場に着いたのは午前7時少し前だった。肩の広場からトマノ耳まではさして時間はかからず、午前7時に到着した。歩き始めてちょうど4時間だった。
肩の広場に着いたのは午前7時少し前だった。肩の広場からトマノ耳まではさして時間はかからず、午前7時に到着した。歩き始めてちょうど4時間だった。
トマノ耳から西側にはオジカ沢ノ頭から仙ノ倉山、平標山へと続く谷川連峰の峰々が望まれた。
トマノ耳から西側にはオジカ沢ノ頭から仙ノ倉山、平標山へと続く谷川連峰の峰々が望まれた。
北にはこれから行くオキノ耳、一ノ倉岳、茂倉岳が続いていた。
北にはこれから行くオキノ耳、一ノ倉岳、茂倉岳が続いていた。
トマノ耳からの一ノ倉岳と茂倉岳。
トマノ耳からの一ノ倉岳と茂倉岳。
雲一つない好天気だったが、遠くは霞んで見通しはあまり良くなく、わずかに尾瀬の至仏山や燵ヶ岳がそれと認められる程度だった。
山頂を一人占めしてまわりの展望を楽しんだ後、午前7時30分にオキノ耳を目指して歩き始めた。
雲一つない好天気だったが、遠くは霞んで見通しはあまり良くなく、わずかに尾瀬の至仏山や燵ヶ岳がそれと認められる程度だった。
山頂を一人占めしてまわりの展望を楽しんだ後、午前7時30分にオキノ耳を目指して歩き始めた。
シーズンには賑わう谷川岳もこの時期はあまり人影は見えず、オキノ耳と一ノ倉岳の鞍部付近ではじめて人とすれちがった。
鞍部で少し休んでから一ノ倉岳を登る。急な道だが登りは短く、午前8時40分に山頂に着いた。山頂は小広い平地だがまわりの笹が邪魔して視界はあまり良くないので早々に茂倉岳に向かった。
起伏の少ない尾根道を20分ほど歩いて茂倉岳に着いた。山頂から振り返ると谷川岳の双耳峰と一ノ倉岳が見えた。
シーズンには賑わう谷川岳もこの時期はあまり人影は見えず、オキノ耳と一ノ倉岳の鞍部付近ではじめて人とすれちがった。
鞍部で少し休んでから一ノ倉岳を登る。急な道だが登りは短く、午前8時40分に山頂に着いた。山頂は小広い平地だがまわりの笹が邪魔して視界はあまり良くないので早々に茂倉岳に向かった。
起伏の少ない尾根道を20分ほど歩いて茂倉岳に着いた。山頂から振り返ると谷川岳の双耳峰と一ノ倉岳が見えた。
また南西側には雲は多いながらも谷川岳本峰から平標山、仙ノ倉山に続く峰々が見渡せた。写真は多分オジカ沢の頭。
また南西側には雲は多いながらも谷川岳本峰から平標山、仙ノ倉山に続く峰々が見渡せた。写真は多分オジカ沢の頭。
万太郎山と右後ろにエビス大黒ノ頭、仙ノ倉山。
連峰の縦走は茂倉岳までで、ここから茂倉新道を土樽まで下る。午前9時30分に山頂を発って、頂上直下の真新しい避難小屋で少し休んでから下山を開始した。
小屋から矢場の頭を過ぎて樹林帯に入るまでは照りつける太陽を遮るものがなく頭がくらくらした。樹林帯に入ってもあまり風がなく暑い。木の根が多く歩きにくい道でもあり、また未明から歩き出した疲れも出てきて時間の割にあまり進まない。足をがくがくさせながら登山口に下りついたのは午後1時ごろだった。
万太郎山と右後ろにエビス大黒ノ頭、仙ノ倉山。
連峰の縦走は茂倉岳までで、ここから茂倉新道を土樽まで下る。午前9時30分に山頂を発って、頂上直下の真新しい避難小屋で少し休んでから下山を開始した。
小屋から矢場の頭を過ぎて樹林帯に入るまでは照りつける太陽を遮るものがなく頭がくらくらした。樹林帯に入ってもあまり風がなく暑い。木の根が多く歩きにくい道でもあり、また未明から歩き出した疲れも出てきて時間の割にあまり進まない。足をがくがくさせながら登山口に下りついたのは午後1時ごろだった。

感想

東京に単身赴任していた平成6年の夏は晴天続きで暑さが厳しかった。その夏も終わりかけの8月26日の金曜日にふと思い立って谷川岳に行くことにした。
仕事から帰って支度をして会社の寮を出たのは午後9時ごろ。電車を乗り継いで上野駅に着いたのは午後10時20分。上野発午後10時51分の越後湯沢行き普通列車は夏の間の週末(金、土)のみの運行だった。勤め帰りの人達にまざって登山姿の人も結構いた。
列車といっても通常の通勤電車と変わりがなく各駅に止まりながら通勤客を降ろして行く。高崎あたりになってだいぶ車内がすいてきて、水上を過ぎると残った乗客のほとんどは登山者だった。湯桧曽から新清水トンネルに入り、土合着は8月27日の午前2時13分。上野から3時間余りの間ついに一睡も出来なかった。ここで私を含めてかなりの人が電車を降りた。プラットホームはトンネルの中にあり、500段に近い階段を登って改札口を出た。
駅舎の中では大勢の登山者が仮眠をとっていた。これからどうしようかと考えたが、初めての谷川岳ということで気持ちが高ぶって寝る気にもなれなかったのでしばらく休んでから午前3時に土合駅を出発した。
西黒尾根の登山口までの30分は車道を歩く。ロープウェイの駅まではところどころ灯りもあり、そこそこまわりは見えたが、そのあとは山道になって暗くなり登山口を見過ごす心配があったので懐中電灯をつけて歩く。登山口はロープウェイの駅を過ぎてヘアピンカーブを2回ほど回りこんだ先の左手にあった。午前3時30分に谷川岳にとりついた。
その後の縦走過程は写真の説明のとおりで土樽の登山口には午後1時に到着した。登山口から土樽まではさらに車道を30分歩く。途中山あいから流れ出る冷たい水を飲んだときは生き返る思いがした。帰りは上りの電車の接続が悪かったため越後湯沢まで行き、そこから新幹線で東京に向かうことにした。土樽のホームから見た谷川連峰はすでに雲の中だった。

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