岡山県美作市 後山ふるさと公園〜上乢〜後山〜船木山〜後山キャンプ場
兵庫県
岡山県
Machapuchare
その他1人 
体力度について
- GPS
- 05:21
- 距離
- 8.1km
- 登り
- 931m
- 下り
- 931m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 4:45
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 5:21
歩行距離8km、歩行時間4時間45分、歩行数17,800歩、消費カロリー1,520Kcal
| 天候 | 曇り時々晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2024年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
危険箇所やヤブコギはありません。後山キャンプ場から南東尾根を下り舗装道路に出るまでは道ではありませんが、最後に高さ40〜数十cmのササの茂みを抜けて無事に舗装道路に下りられました。これ以外は整備されていますが、船木山＜写真50〜53＞からの下りは後半が谷沿いで渡渉点が何か所かあるので、雨天や大雨後は避けたほうがいいかもしれません。 「後山ふるさと公園」の駐車場から上乢（かみだわ）＜写真11＞までは舗装道路や散策路など歩きやすい道です。 駐車場からまずは自動車で上がってきた舗装道路を下りました。すぐに地形図にはない踏み跡から植林帯に入り、丸太と土の細道を南下すると再び舗装道路に出ました。そこからまた南下する土道があるようでしたが、しばらく地形図の実線の舗装道路を歩きました。道中、道標のある土道の入口を複数見かけましたが、これが「後山ふるさと公園」の散策路かもしれません。 標高660m辺りで左折しコンクリート道に入り、標高685m辺りで分岐を直進するとそこからは土道でした。 上乢（かみだわ）＜写真11＞から後山頂上＜写真33〜41＞を経て船木山頂上＜写真50〜53＞までは、一部、岩場がありますがロープが設置されています。 最初のうちはテープなどはありませんが、トレラン大会のコースになったこともあるのでヤブコギはなく、踏み跡を辿ってまっすぐ登れば大丈夫です。取り付きからしばらくは崩れやすい箇所があるので、下りは尾根の西側にある作業道を利用したほうが安全です。 標高840m辺りは直進方向に青いテープが見えましたが、細い踏み跡を辿って西にトラバース、標高850m辺りでピンクテープはあるものの踏み跡がなくなったので斜面を適当に上ると、すぐに防獣ネットと作業道に出合いました。下りはここから作業道に入ると、上乢（かみだわ）まですんなり下りられるかもしれません。ここからしばらくはネットの右側を歩きましたが、すぐ左下に並行する作業道が見えました。 ネットがなくなるとまた展望の効かない木陰道で、崩れやすい箇所にはロープが設置してあり、途中からはトレラン大会のらしき青いテープ＜写真18＞があります。 標高1,050mを過ぎると行者岩と呼ばれる巨石群ゾーンで、屏風状岩＜写真21＞からは西側の巻き道にロープが設置されています。上りでは巻き道のほうが歩きやすいのですが、下りは岩の上を歩いても行者岩南端まで行きやすいです。 標高1,140〜1,150mはアセビ？の間の細道、標高1,200m辺りから後山頂上まではササの間の細道です。アセビのほうは足に当たりますが青いテープがあり明瞭な道、ササのほうはやはり体に当たりますがかき分けずに歩け足元も見えます。最初は高さ40cm以下でしたが次第に高くなり、標高1,300m辺りでかぶさり気味になりましたが、ほんの1〜2mですみました。 後山頂上＜写真33〜41＞から船木山頂上＜写真50〜53＞までの尾根は、一部溝状に掘れていますが歩くのに支障はありません。 船木山頂上＜写真50〜53＞から後山キャンプ場を経て「後山ふるさと公園」の駐車場までは、一部谷沿いで渡渉点が何か所かあるので、雨天や大雨後は避けたほうがいいかもしれません。 最初は丸太と土の階段状のきれいな道でしたが、次第に小石や石埋まりが増え始め、濡れているので気を付けないと滑るようになってきました。ここでもやはり一部、溝状に掘れた箇所がありましたが、歩くのに支障はありません。 標高950m辺りで不意に新しそうな鎖やロープが現れました。適当に下りましたが、連れはきっちりそれらをつかんで上（東）を巻くように下りてきました。これを過ぎると、行者川の支流である谷沿いの渡渉コースの始まり＜写真54＞です。 相変わらず小石がゴロゴロしていますが明瞭な道で、きれいな道標やピンクテープのおかげで下調べなしでも迷わずに歩けました。渡渉点の水深は浅く、2歩もあれば渡り切れます。ジグザグ滝＜写真59＞を過ぎると渡渉はなく、二段滝＜写真61＞を過ぎるとすぐに植林帯になり、小石が急に減って歩きやすくなりました。最後は丸太と土の階段状のきれいな道で無事に舗装道路に出ました。 後山キャンプ場入口からは通り抜ける道がありますが、人が多く入りにくい雰囲気だったので、トイレらしき建物まで少し下りました。そこから南東の植林帯に入ると、道ではないのですが、どこでも歩けるので南東尾根を適当に下り、地形図の破線の道には気づかず通過、舗装道路が見えてくると東に方向転換して高さ40〜数十cmのササの茂みを抜けて無事に舗装道路に下りられました。 |
| その他周辺情報 | 「後山ふるさと公園」の駐車場から南西に少し下りると、名水「愛の水」があります。地蔵尊のある水汲み場は無料ですが要煮沸、さらにわずかに下りた所にある給水施設では煮沸済みの水を20ℓ100円で購入できます。今回は帰りに地蔵尊のある水汲み場で1ℓいただき、一部はそのまま飲んでしまいましたが、大丈夫でした。ミネラルが多いそうでマイルドな口当たりでした。 |
写真
01行者参道入口…道仙寺奥の院行者本堂の参道入口です。途中に母護堂（ははごどう）があり、そこから先は女人禁制となっているため、女性は行けません。ちなみに、女人堂というのはここから南西に下った護摩堂のことです。この写真には写っていませんが、参道の左に舗装道路があり、復路で歩きました。
03トノサマガエル…ダルマガエルよりも背中のイボが長く見えます。岡山県では北部では普通に見られますが、南部の平地ではほぼ見られなくなっているので準絶滅危惧種に指定されています。鼻先からお尻まで7cm程でした。
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05船木山南西斜面＆南斜面…北北西方面です。左が船木山南西斜面の標高1,016.6m三角点「中筋」のある辺り、右が南斜面の標高1,136m辺りでしょうか。
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06ヤマカガシ幼体…舗装道路にいたので危うく踏むところでした。側溝に逃げ込み、しばらく泳いでいましたが、やがて側面をよじ登り始めたので動画を撮りました。幼体は首輪のような黄色い模様が特徴です。とてもおとなしく、捕まらないと噛みついてこないそうです。猛毒は一番奥の牙にしかなく、そこまで口一杯頬張って噛みつくことはまずないので、そっとしておいてあげましょう。
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07ハカワラタケ…少し毛が生えて手触りの良いカサの直径5cm以下の白っぽいキノコがびっしり生えていました。裏の管孔は歯牙状です。動画も撮りました。
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08オオセンチコガネ…体長は2�冂�で、センチコガネによく似ています。頭楯（とうじゅん）が台形ならばオオセンチコガネです。口元は拡大してもわかりにくかったのですが、胸部中央の縦溝が長くくっきり見えることから判断しました。この山域ではアカ型をよく見ますが、この個体はミドリ型のようです。
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10ぶちぬ木⁉…どうやら、岩の隙間から生えているようです。元々大きな隙間だったのか、この木が割って広げたのか定かではありませんが、岩をぶち抜いているようにみえたので、「ぶちぬ木やん」と連れ。
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11上乢（かみだわ）…標高739mの兵庫＆岡山県境の峠です。2年前は杉の切り株に「上乢」と書かれた白いプレートが置かれていましたが、なくなっていました。左が歩いてきた道、中央は作業道で、当初はピストンでこの作業道を下りるつもりでした。
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12本日羽化したヒグラシ？…こちらに驚いたらしく飛び立ちましたが、すぐに地面に落ちてきて動かなくなりました。顔が妙に明るい緑色なので、この日の日の出前に羽化した個体だろうと思います。背中の模様が見えませんが、標高からするとエゾハルゼミではなくヒグラシのほうでしょう。
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13上乢北の伐採地より後山集落越しに高照峰＆ツヅラ山＆袴ヶ仙…2年前には気づかなかっただけなのか、西側が伐採地になっており西南西方面がよく見えました。手前は後山（入谷）集落、その左奥は総検行（そうけんぎょう）山北斜面、中央尖った山の奥辺りがツヅラ山、その左端のほうが高照峰（こうしょうほう）、右最奥にかなりうっすら見えているのが袴ヶ仙（はかまがせん）です。
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14マリモドキ⁉…直径10cm程の苔の塊です。先端の向きがあまり乱れていないようなので、アラハシラガゴケではなくホソバオキナゴケかもしれません。
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15三角点「後山」東の棚田…西方面をズームしてみました。標高532.2m三角点「後山」の東にある棚田です。稲もあぜの雑草も青々としてきれいでした。
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16ロープ場南端の岩場…標高910〜930mには登山道の西側にロープが設置されています。岩の間を登りましたが、地面は濡れて崩れやすくなっているので、下りはロープに頼ったほうが安全です。
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18三角点「入谷」…標高939.6m三角点「入谷」（にゅうたに）です。展望は効きません。ここも直前から歩きながら動画を撮りました。青いテープはトレラン大会の際に取り付けられたものでしょうか。今回は基本、これに従って歩きました。
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19タゴガエル…ニホンアカガエルとは違い、背中線は内側に「く」の字に曲がります。ヤマアカガエルよりも多少小さめで鼻先からお尻まで3cm少々の個体が多く、後ろ足の水かきはとても小さいです。岡山県では中北部に分布し、準絶滅危惧種に指定されています。
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20シコクママコナ…苞の縁に鋸歯が散生すること、下唇の2条の隆起部分が黄色いことが特徴です。よく似たミヤマママコナの苞には鋸歯が全くありません。ここは群生地で、満開になれば見事でしょうが、残念ながら3株程が咲き始めたばかりでした。
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21行者岩屏風状岩…標高1,050mを過ぎると、岩場が現れます。これらを総称して行者岩と呼ぶようです。南端から歩きながらここまで動画を撮りました。この屏風状岩からは西側の巻き道にロープが設置されています。ここから再び巻き道を北上しながら動画を撮りました。
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23行者岩挟まり岩…勝手にそう呼んでいます。落ちない岩＜写真24,25＞ほどのインパクトはありませんが、きれいに挟まっています。西側の巻き道を通らなければ気づかないかもしれません。動画も撮りました。
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24行者岩落ちない岩…平らな岩の奥が落ちない岩です。勝手にそう呼んでいます。西側のロープのある巻き道から見ると、岩の上に載っているのがわかりやすいです。動画も撮りました。この辺りから巻き道から逸れて岩の上に上がりました。北から下ってくると、巻き道ではなく岩の上を歩いても行者岩南端まで行きやすいです。
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27ノリウツギ＆オオヨツスジハナカミキリ？…ノリウツギは花序が円錐形になることでツルアジサイなどと見分けられます。右側のカミキリムシは体長2cm以上で、黄色と黒の筋模様の具合からするとオオヨツスジハナカミキリかもしれません。ズームして動画を撮りました。
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30アキアカネ…ナツアカネに似ていますが、胸部側面の3本の黒い筋模様の真ん中の1本が先細りになります。この時期には後山山系で大群が見られます。岡山県ではほぼ全域にいますが、年々減少しています。
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31ツルタケダマシ？…カサの直径は10cm程でした。ツルタケに似ていますがつばがありました。つば、つぼ、カサの表側の条線、色合いなどからすると、ツルタケダマシかもしれません。
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32行者＆一般コース分岐…この写真ではササヤブに見えますが、ちゃんと両方向にきれいな道が延びていました。ここから東に延びる行者コースは岩場が多く足元が悪いそうです。女人禁制ではないようなので、いつか連れと兵庫県側から登ってみたいです。
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33後山頂上岡山県側…標高1344.4m頂上三角点「後山」はこの右（祠＜写真35＞の前）にあります。岡山県美作（みまさか）市の山頂標では標高1344mとなっています。
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34キアゲハ…ナミアゲハとは違い、前翅の付け根周辺に黒い部分があります。この日はおとなしく、三角点のてっぺん争いはしませんでした。動画も撮りました。
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35後山頂上兵庫県側…祠は兵庫県側が管理しているようです。兵庫県宍粟（しそう）市の山頂標では、標高1345mと岡山県＜写真33＞より1m高くなっています。
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36ツマグロヒョウモン♂…メス＜写真42＞の前翅の表側の先端部分が黒いというのが名前の由来です。オスの翅の表側の黒斑はつながったものがなく、後翅に黒い縁取りがあるのが特徴です。動画を撮っていると、アブラゼミよりきついビーというコエゾゼミの鳴き声と、グワーヒー、グワーヒー、ウィウィウィウィウィウィとヒグラシの鳴き声から風情を取っ払ったようなエゾハルゼミの声が入りました。
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39アカウシアブ♀…複眼が離れているのでメスです。吸血するのはメスだけです。ザックの上を歩き回っていたので動画も撮りました。持久力がなく、ついてきてもすぐにザックに止まって休もうとします。ついてこられたら、追い立てて止まって休めないようにすれば、こちらが休憩中は向こうも休んでくれるので刺されずにすみます。
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40後山頂上より総検行山＆郷鴫山＆星祭山…南西方面です。手前は後山（入谷）集落、左奥に大きく総検行（そうけんぎょう）山、そのすぐ左奥が郷鴫（ごうしき）山、右端のほうに台形に見えるのが星祭山です。
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41後山頂上アキアカネ乱舞…予想通り、後山頂上はアキアカネ＜写真30＞の楽園と化していました。動画を撮っていると、たまにキアゲハ＜写真34＞なども舞っていました。
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42ツマグロヒョウモン♀…南方系の蝶で我が家の庭でも育っています。幼虫は黒地にオレンジ色のトゲトゲがありますが無毒で、パンジーなどスミレ科の植物を食べます。近年生息域が北上しており、県北の山でも普通に見られるようになりました。後山頂上にいたオス＜写真36＞たちと無事に出会って子孫を残せるでしょうか。
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43後山西尾根より船木山＆駒の尾山…西北西方面です。ピストンの予定を変更して船木山＜写真50〜53＞経由で下山することにしたので、進行方向に見えました。左手前が目指す船木山、右奥が駒の尾山です。
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44大海里山＆ダルガ峰＆沖ノ山…北北西方面です。左端が大海里（だいかいり）山、その右の平坦なのがダルガ峰（なる）、中央手前はちくさ高原スキー場リフトトップでその奥が沖ノ山（おきのせん）、右端手前はちくさ高原スキー場の施設です。
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48ヤマキマダラヒカゲ…サトキマダラヒカゲに似ています。後翅裏側の付け根付近の3つの丸い模様のうち、真ん中と付け根側の2つが接近していること、同裏側の蛇の目模様の上から3つめと4つめの黒い部分が他のと比べて極端に小さくないことなどで見分けられます。
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49後山＆1253m峰…振り返ると、左に先程登った後山＜写真33〜41＞、右に上乢（かみだわ）＆笛石山分岐のある1,253m峰＜写真28＞が見えました。
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52船木山頂上より日名倉山…南南東方面です。右端のほうに白い鐘楼＜写真53＞が小さく見えています。山名は兵庫県宍粟（しそう）市の標柱にならい「ひなくらさん」としていますが、ネットでは「ひなくらやま」となっていることのほうが多いようです。岡山県側では「やま」なのかもしれません。
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53船木山頂上より鐘楼…これは岡山県美作（みまさか）市側にあります。以前はこの中に入りリュバンベールの鐘を鳴らすことができましたが、現在は駐車場横のベルピールホールとともに施錠されています。周辺の散策は可能です。
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54渡渉コースの始まり…右に滝が見えました。少し手前からズームして周辺も含めて撮りました。ここで本日最初の渡渉をしました。最近は一時的に豪雨になることが多かったのですが、水深は浅く、すぐに通過できました。
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60リス岩⁉…連れに道から逸れて側まで行ってもらいました。連れによれば、写真中央上がリスの正面顔、その下が左前足、連れが立っている左がリスの左後ろ足、左端のほうの上下2つの岩は右前足と右後ろ足なのだそうです。
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62イワガラミ…ツルアジサイと同様に木や岩に絡みついてよじ登ります。装飾花の白い萼片は1つしかないのでわかりやすいです。花はほとんど終わって実ができかけていました。
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装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下（厚手）
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子（フード付き）
雨用帽子
登山靴（防水加工）
靴ひも予備
ザックカバー（防水用）
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
タオルハンカチ
カメラ
飲料水（スポドリ＆茶）
水筒（保温）
非常食（栄養補助食品）
スマホ（地図アプリ使用）
eTrex22x（GPSナビゲーター）
虫よけスプレー
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感想
【後山ふるさと公園から上乢経由で後山へ】
出発点としたのは、「後山ふるさと公園」の駐車場です。今回は自動車で側を通っただけですが、途中、大規模林道との分岐点周辺にはアサギマダラの好物であるフジバカマが植えられています。残念ながら、アサギマダラが見られるのは9月以降から10月までのようでした。
分岐から自動車1台分の幅の舗装道路を北東に進むと、なぜか防獣フェンスがあり、開閉して通行可能との表示があったので、そのまま自動車で進むと、程なく公園の駐車場に到着しました。20台程駐車可能だと思いますが、行きも帰りも我々以外の車はありませんでした。
公園とはいっても、休憩できるベンチがあるだけで、特に何か施設があるわけではなく、周辺にある散策路を歩くなど、純粋に自然浴を楽しむ所でした。数年前、水琴窟ができたとのニュースを覚えていた連れは興味があるようでしたが、今回はとりあえずスルーしました。
駐車場からまずは自動車で上がってきた舗装道路を下りました。すぐに地形図にはない踏み跡から植林帯に入り、丸太と土の細道を南下すると再び舗装道路に出ました。舗装道路沿いでは道標のある土道の入口を複数見かけましたが、これが「後山ふるさと公園」の散策路かもしれません。
兵庫県（宍粟市）と岡山県（美作市）の県境にある上乢（かみだわ）＜写真11＞からは、後山を目指し北方向に延びている尾根を登りました。程なく、この時期におけるこのエリアの風物詩に出会いました。この日羽化したヒグラシらしき飛翔シーンです。地面を這っては上空に飛び立つの繰り返しで、羽化したばかりにもかかわらず、残り数日程度の成虫としてのわずかな生涯を精一杯生きていました。飛ぶのにまだ慣れていないせいか、我々にぶつかってくるセミが後を絶ちません。すぐに地面に落ちてきて枯れ木や草にひっかかり、一時的に身動きがとれなくなったのか、はたまた我々の気配を感じ取り死んだふりをしているのか、どちらかよくわからないセミ＜写真12＞を何度も見かけました。
基本は木陰で涼しいものの展望が効かない道ですが、途中の伐採地からは西南西方面＜写真13＞がよく見えました。標高850m辺りでピンクテープはあるものの踏み跡がなくなったので斜面を適当に上ると、すぐに防獣ネットと作業道に出合いました。ここからしばらくはネットの右側を歩きましたが、すぐ左下に並行する作業道が見えました。ネットがなくなるとまた展望の効かない木陰道で、崩れやすい箇所にはロープが設置してあり、途中からはトレラン大会のらしき青いテープ＜写真18＞があります。
そのまま尾根を後山に向けて北上し、標高1,050mを過ぎると行者岩と呼ばれる巨石群ゾーンに辿り着きました。昔はここが行場の一つだったのでしょうが、今の我々にとっては、後山山域で最高のアミューズメントパークです。屏風状岩＜写真21＞からは西側の巻き道にロープが設置されています。上りでは巻き道のほうが歩きやすく、ロープをつかみ挟まり岩＜写真23＞や落ちない岩＜写真24,25＞の動画を撮りながら歩きました。下りは岩の上を歩いても行者岩南端まで行きやすいです。当初はピストンの予定だったので、復路でそうするつもりでした。岩下りもおもしろく上りとは違って見えるので、ここは時間に余裕があれば往復してゆっくり楽しみたいものです。暑い日の尾根歩きは精神的に厳しい中で、この巨岩群の存在は、気持ちをクールダウンさせてくれました。
後山頂上に近づくにつれ、動物の主役がセミからトンボに変わります。頂上まであと数百メートルまで近づいた尾根道を歩いていると、大量のアキアカネが舞っているシーンに出くわしました。特に後山頂上では数え切れないほどたくさんのアキアカネが頂上周辺およびその上空を舞っていました。この日は特に暑かったのか、活動すると体温が10〜15℃も上昇する彼らは、標高1,200m以上の高地まで上がってこないと身の危険を感じたに違いありません。このアキアカネの大群にキアゲハなどの蝶も参戦し、後山頂上およびその周辺は昆虫パラダイスと化していました。
しかし、昆虫好きの我々のテンションが上がったところで、水を差す昆虫が登場しました。それは、昆虫界では珍しく人間を襲ってくる（刺してくる）アブの仲間で、アカウシアブのメス＜写真39＞です。遠目にはオオスズメバチに似ていますが、スズメバチの仲間が巣に近づいたりちょっかいを出さない限りは刺してこないのに対し、アカウシアブのメス（オスは吸血しません）は油断していると刺してきます。幸い、休憩中に我々に近づいてきたのはこの1匹のみで、攻撃される前に出発できました。
スズメバチの仲間とは違い、持久力がなく、ついてきてもすぐにザックに止まって休もうとします。彼女も休憩中だったのかもしれません。ついてこられたら、追い立てて止まって休めないようにすれば、こちらが休憩中は向こうも休んでくれるので刺されずにすみます。もし、執拗に追っかけてくるようであれば、守護神のオニやんに登場してもらうつもりでした。アブの天敵であるオニヤンマのフィギュアがネットなどで売られていますが、我々はオニヤンマの等身大の写真を両面コピーした紙をチャック付きのポリ袋に入れ、服の前と帽子の後ろに安全ピンで留めるようにしています。これでも十分効果があり、吸血アブたちは近寄ってはきませんが、メマトイには効きません。
ちなみに、メマトイ対策には、おすすめできない必殺技があります。以前、うっかり1匹吸い込んでしまったことがあるのですが、そのとたん、コイツに近づくと捕って食われるぞと恐れをなしたらしく、あれほどの集団が瞬く間にいなくなりました。連れによれば、一瞬、黄色っぽいガスが集団の周りに見えたそうです。警戒フェロモンのようなものだったのか、その後は一切近寄ってこられずに済みました。お試しあれとは言えませんし、勧めたところで誰がすんねんという話ですが😅話が逸れましたが、アカウシアブの襲撃が杞憂に終わってよかったです。
【後山から船木山の尾根歩きと後山キャンプ場までの谷歩き】
後山頂上を出発した後、予定を変更して船木山経由で下山することにしました。午後から大気の状態が不安定となる予報で、船木山南の谷沿いが最近の大雨で増水している可能性があったため、連れは不安だったようですが、結局、大丈夫でした。
船木山までの尾根は、一部溝状に掘れていますが歩くのに支障はなく、氷ノ山（ひょうのせん）、三室山、沖ノ山（おきのせん）、東山（とうせん）、駒の尾山、日名倉山（ひなくらさん）など、岡山県内のみならず、兵庫県や鳥取県の名峰まで展望できるビューラインでした。この尾根上にもアキアカネの大群が見られました。おそらく、この大群は駒の尾山まで見られたことでしょう。
船木山を越えてから南尾根を下りました。最初は丸太と土の階段状のきれいな道でしたが、次第に小石や石埋まりが増え始め、濡れているので気を付けないと滑るようになってきました。ここでもやはり一部、溝状に掘れた箇所があり、相変わらず続く小石ゴロゴロ道で連れが滑りかけること2回。元々、下りは苦手で、特にザレ場や小石道を怖がるので、かなりペースダウン。時間短縮のはずが😅
標高950m辺りで不意に新しそうな鎖やロープが現れました。これを過ぎると、行者川の支流である谷沿いの渡渉コースの始まり＜写真54＞です。この日は岡山県美作（みまさか）市の最高気温が35℃だったこともあり、30℃近くある1,000m程度の高度では歩くだけで汗が出てきます。しかし、谷沿いを歩いていると、滝や清涼感あふれる水が流れる音に癒やされます。何回か渡渉もあるので、意図的に冷たい水に直接触れることもできます。一日のうちで気温がもっとも高い昼にこの谷沿いのコースを歩けたのは、とてもラッキーでした。相変わらず小石がゴロゴロしていますが明瞭な道で、きれいな道標やピンクテープのおかげで下調べなしでも迷わずに歩けました。心配した渡渉点の水深は浅く、2歩もあれば渡り切れます。ジグザグ滝＜写真59＞を過ぎると渡渉はなく、二段滝＜写真61＞を過ぎるとすぐに植林帯になり、小石が急に減って歩きやすくなりました。最後は丸太と土の階段状のきれいな道で無事に舗装道路に出ました。
ここから「後山ふるさと公園」の駐車場までは9年前に歩いているので安心し、イワガラミ＜写真62＞を撮影してすぐに後山キャンプ場入口に到着。あれっ、道はキャンプ場を通り抜け？前日から音楽イベントが開催されていたためか、キャンプ場は人が多く、なんとなく入りにくい雰囲気でした。
悩んでとりあえずトイレらしき建物まで少し下りると、管理人さん？に声をかけられました。公園はご存じないようでしたが、ここから道があるようだとのことだったので、迷わず南東の植林帯へ。道ではないのですが、どこでも歩けるので南東尾根を適当に下り、地形図の破線の道には気づかず通過、舗装道路が見えてくると東に方向転換して高さ40〜数十cmのササの茂みを抜けて無事に舗装道路に下りられました。意外とこの尾根が近道となり、ラッキーでした。右折すれば駐車場まで近かったのですが、なぜか左折してしまい、不動明王像や観音像にご挨拶してやっと気づいて引き返しました。
「後山ふるさと公園」の散策路は整備されているようなので、いつかゆっくり歩いてみたいです。
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