沢登りから白山ピークへ(大白水谷)



- GPS
- 11:49
- 距離
- 18.0km
- 登り
- 1,729m
- 下り
- 1,731m
コースタイム
- 山行
- 9:41
- 休憩
- 2:01
- 合計
- 11:42
天候 | くもり〜はれ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大白水谷:転法輪谷を分けてから大滝までの間が一番険しいと感じた。大滝は直登するのがポピュラーのようだが、ノーロープで右岸ルンゼから巻くことはできた。 上流は少しヌメっているがそれを差し引いてもフリクションが超良好なのでラバー一択だろう。 平瀬道:上部の眺めはよいが、大倉山以外にこれといった地形的特徴もなくダラダラと続くので下部ではかなりダレた。 |
その他周辺情報 | R156まで出て、道の駅飛騨白山併設?の「しらみずの湯」が近い |
写真
感想
度々登場する長野県民の同行者氏は、寒さと低酸素にめっぽう強く、場所柄雪山経験値もぐんぐん積んであっという間に山スキーヤーになり、そうかと思えば尺イワナを追い求めるアングラーだったりと全般的にゴリラなのだが、沢登りだけはちゃんとやったことがないらしい。そこで今回は白山・大白水谷から沢登りの世界にもご招待することにした。
夜明けの平瀬道登山口で合流。二人とも睡眠時間2時間以下なのだが、晴れた山(沢)が目の前に開けていては寝てなどおられずすぐさま入渓。転法輪谷出合までは水の冷たさに喘ぎつつ、青空の下開放的な河原を歩く。最初はこれホンマに最終的に山頂まで上がるんかいな、という緩さの河原だが転法輪谷出合を迎えて様相は一転、急激に傾斜を上げて白山に切り込んでいく。ゴーロの岩間滝をこなしつつ上がると一層険しくなった中に連瀑帯がかかる。ゴーロの岩間滝で少し不安を表していた長野県民氏であったが、最初の8m滝の登りは難なくこなして一安心。次に現れる20m級大滝は左手水際を直登されていることが多いが、確かにこれはロープなしでは少しためらわれる、ということで巻きの可能性を探る。右岸のルンゼに入り、少し壁が立っているところを越えるとトラバースできそうな土被りの斜面が上流側に続いており、植物につかまりながら進むとほぼ滝の落ち口ドンピシャへたどり着いた。長野県民氏もどうにかルンゼの壁とトラバースをこなしクリア、これにて本日の最大の懸念は解消された。
その先で大きく向きを変えて西へ向かう谷にはその後も断続的に滝がかかるが、いずれも巻きは容易だった。下部2条の滝は巻くなら左岸だろうが草付きで少しいやらしいので長野県民氏にも直登してきてもらう。いくらフリクションが良いといっても初沢登りでこの直登をこなせるのはまあ、ゴリラでないとなせない技ですね(?)。
9時ごろに大倉山へつながる沢筋を分ける二俣につくが、当然白山のピークを目指して本谷へ。二俣以降は一瞬雑然とした谷になった後、ゴーロ帯が延々と続く谷になる。幸いもう大きな滝場はなく、少しヌメってきた中をひたすら登り続ける。上空はガスったり青空が広がったりで安定はしないが、事前の予想より天気は悪くなさそうで励みになる。振り返れば奥三方とかそのへんをバックにここまで登ってきた谷も見えるようになってくるのも良い。
2230mの踊り場のような快適空間で一休みして、いよいよ水も涸れた中を室堂に向けて最後のひとのぼり。もう平瀬道を行く登山者も見えている。しかしなかなか近づかず、しびれを切らして沢筋を離れ平瀬道へ向かうと(たぶんここまで遡行した人も皆この辺でもうええやとなるのか、一筋のトレースがあった)そこは濃密なハイマツ帯、最後に思わぬ格闘を強いられつつも12時頃登山道へ飛び出した。およそ6時間の濃密な沢登りだった。
室堂で一休みし沢装備を解き山頂へ向かう。ガスは出たりひっこんだりであったが、山頂への250mを登りきると山頂付近は晴れており、一面の展望とは行かないまでも事前の予想よりはるかに良い景色で迎えてくれた。
室堂に帰ってきたのが14時半、正直予約外宿泊で転がり込んでも良いんじゃないかと思ったが、長野県民氏が温泉を心から欲していたこともあり下山にかかる。上部は大白水谷をのぞき込んだり、大白川ダムが見えたり、地獄谷側の雪渓が残る恐ろしげな谷を垣間見たりしていたのだが、大倉山を越えるともうあとは樹林帯の中をダラダラと下り続けるだけの道であり、半分寝ながら進み続けて17時半、登山口へ帰ってきた。(※数日後、この尾根で転落死亡事故があったらしいのでもちろん気を抜いてはいけません)
下山後は国道156号まで戻るとすぐの「しらみずの湯」へ。汗を流し、併設の食事施設で定食を食べると睡眠不足もどっと押し寄せてきて、もう動く気もなくなりそのまま道の駅飛騨白山で車中泊の人となったのであった。
☆大白水谷、噂に違わずめちゃ楽しい谷だった。というか白山が素晴らしい山すぎてそこに詰め上がれるだけでロケーションとしてはもう満点、そのうえ楽しく滝登りができるとあれば人気がでるのも納得であった。白山エリアでの沢登り、もっとしたいなあ……。しかしロープがないと流石にきついよなあ……。
同行者の長野県民氏にとっても最高の沢デビューとなったのではないでしょうか(んまあ、初心者を連れて行くところなのかどうかというと……だが)。
なるほどその手が……
また再訪の理由ができてしまいました……
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