鳳凰三山(夜叉神峠から三山、高嶺、白鳳峠、広河原ルート)


- GPS
- 14:11
- 距離
- 17.6km
- 登り
- 2,000m
- 下り
- 1,850m
コースタイム
- 山行
- 4:43
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 5:11
天候 | 曇りのち雨、晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
広河原より甲府行きバスにて夜叉神峠登山口バス停で下車、自動車を回収 |
コース状況/ 危険箇所等 |
白鳳峠から白鳳峠入口は難路。コースタイムは1時間47分に設定されているが2時間強への見直しが必要と感じる。ゴーロ帯から200mで樹林帯に入るが、倒木や木の根、浮石も多い。道幅は狭く湿気で濡れており、休憩するスペースがほぼ無い下り。ピンクテープの印も多くはない。過去にバスの時間に間に合わせようと焦って事故になったケースが多いらしく、時間に余裕を持って安全に下ることに徹したほうがよい。 赤抜沢ノ頭〜高嶺 これまでより明らかに道幅が狭くなり、左右のハイマツに引っかかりやすくなる。 高峰〜白鳳峠 標高2779mから2457mへの急坂の下り。段差の大きな岩場が続くため十分な注意が必要。雨の日に下りは使いたくない。 |
その他周辺情報 | 広河原からのバスは14:00のあと16:40が最終。 広河原山荘には軽食あり。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ハーフパンツ
スポーツタイツ
ロングパンツ
靴下
防寒着
雨具
着替え
靴
ザック
ザックカバー
カレーメシx2
昼ご飯
行動食
非常食
ガスカートリッジ
ジェットボイル
シェラカップ
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
カメラ
シュラフ
エアマット
|
---|---|
共同装備 |
2人用テント
張り紐
ペットボトル×2
ツェルト
LEDランタン
|
備考 | 持っていけばよかった:大きいゴミ袋、食器 |
感想
在宅勤務が増えて筋力、体力弱体化を実感しつつ今年最後の本格的登山として友人と鳳凰三山を登ってきた。
この友人とは過去4度ほど登っているが昨年は2度とも悪天候であり、今回幸いにも好転に恵まれた。
仕事が長引いたこともあり、夜叉神峠にはほとんど仮眠を取っていない状態で到着した。
塩見岳に登った時は仮眠を取らずに登って大失敗したので、今回は到着が6時過ぎだったが2時間半仮眠を取って出ることに。
しかし3時間は寝てしまい、出発は9時45分となった。
夜叉神峠登山口から夜叉神峠の道はとても整備がよく、広くて歩きやすかった。
1時間で夜叉神峠着。
とん汁が500円と書いてあり安さに驚いた。
展望が良く、白峰三山も見える。
ここからは樹林帯を南御室小屋へ向かって標高を稼いでいく。
杖立峠までの上りは中々に斜度があり疲れ、肉体の弱体化を実感する。
樹林が豊かできのこがたくさん出ていた。
杖立峠で小休止し、苺平まで登ったらそこからは下り。
無事南御室小屋に到着した。
テント受付をし、とん汁が600円なので食べ、それから夕食にした。
雨が降るようなので木の下にテントを張ったが、これは正解だった。
24時くらいまで雨。そしてそこからは晴れた。
翌日。日の出をある程度高い標高で迎えようと考えていたが
2人揃って盛大に寝坊する。朝食を食べ、テントを撤収し出発したのは6時。
もともとテントは張りっぱなしで観音ヶ岳ピストン予定だったが
せっかくだから3山に行こう
けれどそうなると南御室小屋に戻るのは無理だからテントを撤収して
白鳳峠経由で降りよう、ということになった。
が、我々はその時まだ、あのような地獄が自分たちを待ち受けているとは考えもしていなかったのである。
明るくなり始めた樹林帯を薬師ヶ岳目指して登っていく。
北アルプスの森林限界は大抵2500m、南アルプスでも2600mまで登れば樹林が切れるかと思いきや、全く途切れない。
景色が開けたのは2700mに到達してからであった。
薬師岳小屋では軽食を食べ飲み物を購入する。
広河原に降りるコースでは、この後下山まで水場は無いため、南御室小屋の水場かここでの補給は必須だ。
ここから5分で薬師岳頂上へ。薬師岳頂上はヤマレコの頂上表示と、実際の表情の立て札の位置がズレている気がする。
何はともあれ、ここから白峰三山の最高の景色を堪能する。
ついで観音岳へ。観音岳へは気持ちがよい稜線歩き。
8時47分、頂上に着く。ここで早い昼食を食べ、写真撮影を堪能する。
30分ほどくつろぎ、次へ。昼飯は赤抜沢ノ頭で食べることとする。
が、観音岳から赤抜沢ノ頭の稜線歩き、意外と下る。
標高でいえば200m降りる。そしてそこから100m登る。
これが思った以上にしんどく消耗する。
疲労困憊で赤抜沢ノ頭へ。荷物をデポして賽の河原へ降り、オベリスクの前で記念撮影。
赤抜沢ノ頭に戻ってここで湯を沸かし紅茶を飲み、昼食を食べる。
アップダウンをだいぶ繰り返していたので既に足にだいぶ来ていたが
登ったからには降りなくては。赤抜沢ノ頭から高峰へ。
ここからはだいぶ道が細くなる。40mほど下って90mほど登る。もうヘロヘロである。
高峰からはもう下りしかない。
が、それこそ岩にへばりついて下るようなとんでもない激下り。
道もこれまでより細くなり、ピンクテープや目印もまばらとなる。
ハイマツ帯の足元が不安定なところを標高をガンガン下げていく。
しばらくするとやや一服するが、その先も休む場もない延々下りである。
白鳳峠は樹林帯で少し休める広さがある。
そこを出ると今度は2200m付近までガレ場の下りをひたすら下る。
下が岩でグラグラすることもあり、足腰の筋肉を消耗するし、足の裏が痛くなる。
2200m付近で樹林帯に入ってようやく穏やかな道になるかと思いきや、今度は湿って苔が生え、あちこち倒木や木の根が張っている中を激下りである。
滑るのに耐えて踏ん張る筋肉が悲鳴を上げる。
道は一応あるものの、谷筋なので単なる沢かそれとも道かの判断が常に必要で
ピンクテープも数が多くないので、ルートミスをしないように精神的にも疲れてくる。
あまりにきつくてここは写真を1枚も撮っていない。
普通、下ると最後は少し穏やかになり、道も歩きやすくなるのだが
ここは全くそんなことがない。
ひたすら激下りと滑りやすい岩と、あとは連続ハシゴと足場……。
生まれたての仔山羊のように足がぷるぷると震え、踏ん張りが全く効かなくなるが
少しでも気を緩めたら足をすべらせて滑落や転倒の危険がある。
上半身で木の幹を掴み身体を支えてどうにか下る。
2時間かけてボロボロになりながら林道へ到達。
ここを1時間47分はコースタイムとして明らかにきつい。
また、下りが苦手なひと、膝が弱い人や、時間に余裕がない人は絶対に避けるべき道だと思う。荷物が大きい人にもおすすめしがたい。
林道へ出てからはひょろひょろの足を頑張って動かし、広河原へ。
もう、14時のバスは出てしまっている。次は16時40分。
広河原山荘でモツを食べバスを待ち、夜叉神峠についた頃には日が暮れていた。
大変な山行だったが、天気と景色は最高だった。
白鳳峠は……もういいかな。
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